多言語話者として現在海外の拠点から英語と複数言語を教えさせていただいているMULTILINGIRLです。twitterなどに動画(日本語以外の6言語を話している)も載せていますので気軽に絡んでください('ω')ノ
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また日本語と語順が同じSOVの言語は以下にまとめたので参考に。
「ドイツ語やヒンディー語も。日本語と同じ語順(SOV)をとる言語 TOP10」
さて、中国語の文法(語順)は70%が英語と同じ、また30%が日本語と同じと言われている。というか、私が中国語を話していても、このことを意識することがかなり多い。で、意外にこの情報を知らない人が多いのが笑える。( ´艸`)/なんていいながら、ちゃんと説明するので…。
それはさておき、まず中国語の語順は実は、英語と全然違う。ということを知識として頭に入れる必要があると思う。中国語が中途半端、または少しかじってフレーズが何個かわかるくらいのレベルのものが、チャイ語の語順は英語と同じだぜぃ~♪みたいなことを軽々というから、そういう間違った情報を皆信じてしまうのだよね…。
とはいっても、中国語と英語がどちらもできると、かなりの確率で”英語と中国語って語順が同じなんでしょ?”と聞かれることが多い。
例えば、20代の時に派遣などの面接なんかでは、語学力をアピールする際に、私が英語と中国語どちらとも話せます!なんて私が言うと、たいてい面接担当者の中の誰かが、こんな質問をしてきますね…(笑)
そのたびに長々と説明し、相手を圧倒させるのが、なんと気持ちいいことか…。なんていうエピソードはいくつもある。でこの記事では、その英語と中国語の語順に関するいくつかのアドバイスを私なりに書いていきたいと思う。
①英語の語順で中国語を話しても大丈夫
(中国らしい写真を発見)
私は以前、英語も中国語も中途半端な時期があり、そのときは中国語を完全に分かり切ってもいない英語の語順で話していた。そして、英語っぽい発音とも言われたことがあり、
あ、それって私が英語うまいからだよね?とか、別に中国語の語順も英語の語順風に話してもいいじゃん。みたいな、気持ちがあったことも事実だ。
でも、こういうバカみたいな気持ちだと正直、中国語の語学力は上がっていかない。ましてや、英語も中国語も中途半端という(かつての私のように日本語も中途半端な人も多い)
「マルチリンガルの私も、実は25歳までは【セミリンガル】でした」
そのうち、中国人からは嫌な顔をされたりする…。ちゃんと中国語の語順も学びなさいよ!とでも言いたかったのだろう。
私のように、中国に何度も行って、ある意味中国人からは中国人より中国のこと知っているよね。などと言われていたので、そんな中国通の私が英語の語順と英語の発音で中国語を話していたら、そりゃ嫌われるに決まっている。
そして時間が経つにつれ、私自身も中国語学習にきちんと取り組むようになりました。その中で、一番意識をしていなかった中国語の文法。
けれども、実際、英語に慣れてしまった私が中国語の語順を並び替える作業は結構難しい。それは私だけでなく、私と同じような条件で、つまり日本語しか植え付けられてこなかった一般の日本人には、英語も中国語も正しい語順で正しい発音で話すことはかなりのトレーニングが必要になることからも、別に中国語を英語の語順で話しても通じるよ。ということだけは先に言っておく。
だけど、中国人にバカにされるし、認めてもらえないので、そこを改善するだけで一気に中国人からは信頼を寄せるようになるということも言っておくね…。
②タイムリミットで語順を覚える
私は台湾人のチームで働いている間、仕事中暇だったので英語圏のサイトなど、英語と中国語の語順の違いを調べまくっていた。で、見つけたのが、この法則…。法則っていうか、私が勝手に無理やりタイムリミットという言葉を当てはめたのだけどね…。
以下の例文見てみて。
私は昨日会社で楽しみながら彼と数時間パソコンでおしゃべりをした。
我昨天开心地在公司用电脑跟他聊了几个小时。
ちょっと無理やりな例文になっちゃったかな?実際にこんなに⑧つもの単語を使った文はあまりないと思うし、中国語だけの部分って日本語のように、漢字とひらがなの組み合わせではないし、ハングルのようにスペースを空けるわけでもないので、非常に読みにくい。
一応中国語での語順の優先順位が以下となっている。
http://resources.allsetlearning.com/chinese/grammar/Word_order
このページを参考にしている。
③タイムリミットは、主語と動詞の間である
自分でタイムリミットなんていう法則を作ったわけだが、私自身も最初混同していたのは、中国語の場合、英語と違って、主語と動詞の間に入れてしまえるものが多いということ。なので、タイムリミット=主語から最後のピリオドまでの語順の法則ではない。あくまでも、主語~動詞までの順番が難しそうな固まりの部分だけに適用できる。
つまり、繰り返しになるが、
英語は②、③あたりに動詞が来るのに対して、中国語の場合は主語と動詞の中に入るものがとにかく多い。ここをまず抑えておく必要がある。
また、上の表に書いた、1~8までを全部覚えなくても、 TMLIT と覚えるだけでよい。なぜなら、主語はどの言語でも前に来ることが多く、また中国語の動詞は最後の方に来るということを覚えておくこと、またどのくらいの時間というのが一番最後に来ることくらいは簡単に覚えられるはずなので、結果的に、主語~動詞の間にある、TMLITだけを覚えればいいのだ。ちなみに、TMレボリューションとか連想すると、この頭文字のTMLITはすぐ覚えられると思うよん(笑)
④英語の語順にしても通じる理由
我昨天开心地在公司用电脑跟他聊了几个小时。という中国語的な語順を英語っぽくすると以下のようになる。
我开心地聊了跟他用电脑在公司几个小时昨天=I was happily chatting with him at the company for a few hours yesterday.
特に、いつ?というのが、中国語では二番目に来たが英語では一番最後なのが普通。また、英語は、動詞の前に副詞を置くが、それ以外のものは動詞の前に置くことは稀。
けど、このように英語のような文法にしたからといって通じないわけではない。中国語は、句(在公司のように、会社で。のような一つの固まり)が、きちんとうまくいっていれば、語順を変えてもかなり通じる言語だからである。
中国語の語順が英語とは、ちょっとばかりではなく、かなり違うということをお分かりいただけただろうか…。
⑤英語と中国語が似ているのは、同じ SVOだからである
I Love You = 我爱你 のような SVO だけの短文は英語と中国語では全く同じだが、文が長くなり、主語と動詞の間に何かを入れようとなったときに、かなり英語と中国語では語順がかわるということを理解してもらえたと思う。
私はこの文法を、2015年11月、中国語を使用する会社で働いていたときに、会社への出退勤時に歩きながら、何度も口ずさんでいました。(笑)
日本語と中国語だけを話そうと思っている人には、これを覚える必要はないかもしれませんが、英語を第一外国語として文法が固まっている方であれば、ぜひタイムリミットと暗記していただくことをお勧めします。
ちなみに、30パーセントは日本語と同じ語順と書きましたが、
たとえば、このような例文です。
这 个 红 色 的 小 盒子 里面 有 什么?
この赤色の小さい箱の中にあるのは何?
これって、まったく中国語と日本語の語順が同じですよね?こういうのは中国語の文法力が上がってくると気づくことであり、知識として覚えておくと後々、あそういうことだったのか!というのがわかってきます。
⑥以下おまけとして、英語と中国語の簡単な語順を解説
これを読めば、英語と中国語の語順を3分間でマスターできる!?
ここでいう中国語とは、いわゆる北京語である普通語です。中国語といえば、広東語や上海語も含む大きな概念ですが、このページでは、中華圏の共通語である普通語のことを指しています。
こんな表を作ってみました。
英語 | I | went to | Folmosa | by airplane | some years ago | to study Mandarin. |
中国語 | 有些年前 | 我 | 坐飞机 | 去 | 台湾 | 学习中文了。 |
上述したタイムリミットにないものがここには、あります。そうです、
学习中文了の部分。英語と違って、中国語の勉強をするために、と言いたいとき、ために。という部分は不要になります。
为了~するために。という言い回しもありますが、基本不要です。このようなフレーズは分の最後のほうに来ることが多いです。
上の二つの例文をもう一度何度も読んでみてください。そうすると、論理よりも勘が働くようになります。
ちなみに、
やはり、中にはこのように日本語と全く同じ語順のパターンも存在します。
工作 的 事 我们 以后 再 讨论。→仕事のことは、私たちは後で、また討論しよう!
我 把 书 看 完 了。→私は本を読み終わった。
どうでしょう?日本語と中国語の語順まったく同じですよね?
最後に、こちらは私がずっと使っていた文法書です。
(画像をクリックするとアマゾンのレビューページがご覧になれます)
正直レビューにも書いてある通り、中国語の文法はこの一冊で十分です。それは私が保証しますし、私はこの文法書を現在中国語を教えているメンティーさんとも使用しています。堅苦しい本にも見えるのですが、一つ一つ解決していけば、この本のすごさが分かると思います。