韓国語能力試験(朝: 한국어능력시험)いわゆる、TOPIK(Test of Proficiency in Korean) は、大韓民国政府が認定・実施する唯一の韓国語試験だ。これは、中国におけるHSK(漢語水平考試)のように、中級レベルである4級あたりを取得できると、韓国の大学に正規留学できたり、また韓国で働く際の最低レベルの韓国語能力の証明にも活用でききる。
※HSK4級の話は以下に書いた。(早い人で3ヶ月でできる人もいる)
「中国語の日常会話は「新HSK4級」の1200単語で十分な理由と、試験に合格するコツ」
私のブログを読んでも分かる通り、私は韓国には旅行で15回以上、ワーホリで日本語教師、高麗大学校で語学留学、大学で正規留学など、かなりの韓国好きである。
そんな私の韓国語能力が高いのか?と言われればそんなことはない。マルチリンガル動画で公開したように、おそらく英語・中国語・韓国語の中では一番拙い話し方になっていることからもわかるように、それほど得意ではないが、韓国に住んでいた期間も長いのと、中級レベルをきっちり勉強したため、TOPIK4級レベルの語学力であると言えるだろう。
おそらく多くの韓国語学習者が目指しているのが、TOPIK4級レベルではないだろうか?
TOPIK5級レベル~6級レベルは日常会話を楽しむというよりは、新聞やニュース、そして特定の話題に対して議論したり、また大学に入るための基礎的な語彙、つまり英語におけるTOEFLのような内容になってくるので、韓国人と韓国語でコミュニケーションを取るのが目的の人にとって、TOPIK4級が一番の目標になると思うからである。
①まず、TOPIK3級、4級それぞれのレベルを知ろう
級別の認定基準のスクリーンショットをみてもわかるように、TOPIK3級というのは、やっと韓国語ができますよ!と自信もって言えるようになるレベルである。TOPIK2級でも、1500~2000語彙なので、かなりのことを表現できるのだけれども、少し自信なさげに、韓国語できます。と言えるレベルであり、これが、3級になると、日常会話においては結構自信が持てるようになる。
なので、私的には、TOPIK3級レベルが、韓国人と仲良くなったり、コミュニケーション取りたい人が目指すべき急だと思っている。
また下にも書いてあるけれども、3級は韓国の大学に入学する基準にもなっているので、結構バカにできないレベルである。
一方、韓国に長く住んでいても、アカデミックな内容に関心が無かったり、政治・経済・時事ネタに関心のない日本人は、TOPIK5級や、6級に合格できない人も多い。私はそんな日本人を韓国でたくさんみてきた。
というのもこのレベルは、日常会話力!というよりも、ロジカルに難しいテーマに関して発信する力が求められるからだ。
なので、日常会話目当てでこのテストを受けたい人は、TOPIK4級を自分のゴールとすることが望ましいと私は考えている。
私もこれ以上の級は勉強する気は全くないので(;^ω^)
②TOPIK3級、4級を取ることによるメリット
日本ではあまり知られていないけれども、日本人でも高校を卒業していれば韓国の大学に進学することができる。その場合、韓国語能力試験の提出が求められ、TOPIK3級に受かれば、韓国の多くの大学に応募することができる。また韓国の大学を卒業するには、TOPIK4級を取らなければならないところも多い。
また現在の韓国では、TOPIKの証明がなくても、TOEICのスコアがあれば入学できる学校もあり、私が通っていた国立大学は、TOEICのみで入学できたので、私は正規留学した後に、毎週無料の韓国語レッスンを学校内で受けていた。
「韓国、大田(テジョン)の忠南大学校で過ごした約1年間と、大田が住みやすい理由 TOP10」
以下、韓国政府のホームページからの抜粋。
If international students would like to study in Korea for a regular degree course, it is generally required to submit TOPIK Level 3 or higher accompanied by the admission documents to the corresponding college or university and reach TOPIK Level 4 or higher to graduate.
正規留学するためには、TOPIK3級を証明しなければならなく、卒業するには、TOPIK4級レベルに達しなければならない。
と書かれてある。ちなみに、韓国の大学は外国人歓迎の学校が多く、英語などに比べてこのようにスコアのレベルを低くしている大学が多い。
Reference Site
Admission Qualification(Studying in Korea run by Korean Government)
③TOPIK3級・4級で高得点を上げるには、漢字語は後回し
韓国語をかじっている人なら分かると思うのだけれども、韓国語は、固有語と漢字語で構成されている。それは日本語も同じ。
固有語→日本語の語彙でいう、使う(쓰다)
漢字語→日本語の語彙でいう、使用する(사용하다)
どちらも意味は同じだけれども、韓国語の会話を操れるようになるには、使う=쓰다のほうを覚えなければならない。
また厄介なことに、韓国語の固有というのは、例えば、쓰다を例に出すと、使う、という意味のほかに、書くという意味もある。
このように固有語は、一つの単語に全く関係な意味があったりするので、こういう固有語の動詞・形容詞を中心に覚えたほうが良い( ゚Д゚)//
④形容詞が後回しでもいい理由
どんな言語でも形容詞の数は限られている。それは英語も韓国語も同じ。そして、形容詞の概念はだいたいすぐにパっと分かるものが多い。けれども動詞は違う。動詞はどんな言語でもそうだけれども、似たような動詞が複数あり、それらの意味の違いや発音の違いを理解しながらやっていかないと動詞の語彙数は増えていかない。なので、動詞を中心に勉強して、そこに形容詞が付随するような形にするのが理想。
例えば、私は오르다/올리다の違いを調べている間に、올리다の올から始まる動詞はあるのかな?と調べたことがあった。
で、予想通り、올다という単語はなかったのだが、母音を少し変え、얼다 という単語を発見。これは、まさに形容詞で、意味は凍るである。
そこから얼다 → 얼리다 のように頭を働かせ、形容詞も増やしていくという方法。
また、짜다 という単語には、絞ると、組む(練る)という意味があるが、この単語の覚え方も簡単。もともとはタオルを絞るという概念なので、計画を練る(計画を絞るような意味→作る)であり、また形容詞にすると、「しょっぱい」という意味になるが、口の中がぞうきんを絞ったようなイメージ…。
分かるかなぁ。
もし形容詞で、짜다=しょっぱい。とだけしか覚えていなかったら、この3つの意味を一つ概念で考えられなかったはず…。
以下、英語圏の人たちが使っているTOPIK動詞リスト500→最低このくらいは覚えるつもりで頑張って!
エクセルにコピペして、潰していくスタイルをお勧めする。動詞もできたら、以下の形容詞リストもやってみて!
500 Most Basic Korean Adjectives
⑤会話力を手に入れるには、固有語の動詞を分析する癖
先ほども少し触れたが、韓国語と言うのは、固有語と漢字語で構成されている言語だということを話した。この中でも、漢字語と言うのは日本語とほぼ同じなので、読み方さえマスターすれば良いだけである。
かつての私のように漢字語ばかり勉強して韓国語を知った気になっていては、いつまでたっても話せないわけ。また上でも書いたが形容詞は数が限られているので、それほど真剣にやらなくてもいい。やはり動詞の分析が必要だ。
例えば、달리다=かける(ぶらさげる意味でのかける)と、走るという意味があるが、この二つには共通点はあるだろうか?と考える。私はブログで調べても出てこなかったので一晩寝かせて違う動詞を比較していたが、ある時、単語帳を見まくっていると閃いた。
それは、다리という上の動詞と全く同じ音の単語が、足と橋を意味するということである。足(脚)と橋に共通点はあるか?それは脚は体の中で真っすぐで長い、それを横たえたら橋になるだろう。
そう。달리다は、다리から来ていると考えれば、足=走る。橋=何かと何かの間にかける。という発想が生まれるわけである。
こうして、一つの単語でも細かく注意深く見て行くと、色んな単語と繋がっていき、辞書が必要なくなってくる。
⑥合格には何度も問題を解く必要
TOPIK3,4級というのは、日常的な韓国語ができれば問題なく受かるテストである。なので模擬テストは何度も解くことはもちろんのこと、韓国語で本一冊読んで自分で分析してみるという、自分から勉強してみる癖も付けたほうがいい。
というのも試験系の問題集は答えがどこかにあるけれども、韓国語だけで書かれた本を自分で分析するというのは、全て自分で調べなければならないからである。
すぐに受かろうとせず、韓国語で書かれた本を楽しみながら分析して、このように自分の分からないところを日々纏めながらやっていくだけでも、数ヶ月後、数年後の投資になる。
私は3ヶ月でペラペラになるよぉ~。みたいなものよりも、少しずつでも確実に自分のものにしていく方法を私はお勧めしたい。
以下では、TOPIKⅡ(3級~6級)の問題集のパートなどの傾向を見ていきたいと思う。
上では説明しなかったが、TOPIKとは、1級・2級以外は、全て一緒になっている…。つまり、3級~6級までは同じ試験を受け、そこで点数が高ければ、6級ということになる。
で、以下では簡単に、重要な部分だけ解説しよう。
というのも、試験を受ける前に、試験がどのような構成になっているのか?ということは非常に重要な部分だからだ。
聞き取り(1番~3番)
このように、一番最初の問題は非常に簡単なものとなっている。けれども、この形式の問題は、1番~3番まであり、上の問題は、1番であるが、2番や、3番になると、もっとリスニングの量が長くなるので注意。目標として、1番,2番が簡単は簡単な問題なので、確実に点数を取るようにしよう。
4番~8番までは以下のような問題。
次の対話をしっかり来て、繋がる話を①~④の中から選びなさいという問題。男性と女性が話しているので、声が違うためか、推測しやすいのも特徴。また、このような問題は、正直、問題集を何度も解くことで、どんな問題が出そうかわかる。
けれども、重要なのは聞き取れるだけの語彙数はきちんと試験前に準備しておくことである。
9番~12番まではこんな感じ。
次の対話をよく聞き、女性が引き続きする行動に適当なものを選んでください。となっている。ここから、質問内容も難しくなっている。
알맞다=相応しい・適当な(合う)という単語が分からなければ混乱するだろう。
一番悩むのが作文であるが、これはコツさえ覚えれば簡単
おそらく、多くの学習者が悩んでいるパート。それが作文のパートだと思う。英語もそうだが日本人は特にアウトプットすることに慣れていない場合が多い。でも、ここでは綺麗な文章を書くというよりは、文法的に間違わないで、自分の意見をとりあえず、接続詞や副詞などを使って繋いでいく方法で頑張ってほしい。
というのも、合計300満点中、作文だけで、80点も稼げちゃうからねぃー(*´ω`*)///
ぶっちゃけ、文章が書くのが上手になれば、あとはリスニング・書き取りなども結構解ける可能性が高いので、作文に集中すれば、4級くらいとれる( ゚Д゚)///→(裏技バラしちゃったw)
なぜなら、ほらほら。4級って、150点以上なので…。つまり、テストの半分は正解していれば4級。また、韓国の大学入学基準になる3級は、もっと簡単。けれども、きちんと語彙数を増やし、問題集を解くということを長期間続けてからこのテストは受けてほしいけどね…。。
で、作文の問題の解説に移ろう。
[53]次の表を見て、インターネットの長所と短所について書き、インターネットをうまく利用するためには、どういうことをすればよいのか、200~300文字で書いてください。
となっている。上の韓国語を訳すと、以下のようになる。
これらの言葉を合わせて、文章を書いていく。けれども、時間もないのに、これらをロジカルに組み立てていくのも難しい。
なので、やはり訓練が必要になる。以下の本は、amazon でも評価がものすごく高く、TOPIK3級~6級で高得点を取る人には必須の本である。
完全にこの本をやったうえで、300文字という数字を常に意識しつつ、韓国語で作文をする癖をつけてほしい。
ちなみに、300文字のイメージは、この記事の見出し「③TOPIK3級・4級で高得点を上げるには、漢字語は後回し」ここに書いてある文章量と同じである。(見出しタイトルも含め)
自分の考えを上のキーワードを含めながら書いていき、接続詞などを駆使して繋げて、文法的に間違っていなく、しかも、上に書かれている要求に合わせ文章を構成することを目指そう。
いずれにしても、上のような、メリットとデメリット系の記事の出題が多い。よくよく考えてみて。今あなたが勉強している韓国語のメリットとデメリット。
そういう作文を日本でも作れることがこのテストで点数を取るヒントになるよ。私なら、韓国語を勉強するメリットは、韓国人の友達が作れる。けれどもデメリットは韓国語を勉強しても、韓国語を使用して活躍できる仕事が英語に比べ少ない。とかね。
なんでもいいから、思いついたことを考え出して韓国語にしてみるトレーニングも重要!!
もう一つの書き取り問題は、600文字~700文字である。( ゚Д゚)//
[54] 次のテーマに従って自分の考えを600~700字で書いてください。
最近世界的に環境汚染を減らすために多くの努力が傾けられています。環境汚染を減らすことができる効果的な方法について下の内容を中心に主張する文字を書いてください。
環境汚染によってどんな問題が引き起こされていますか?
環境汚染を減らすためにどんな努力が必要ですか?
人々が実践することができる効果的な方法は何ですか?
という感じで、自分なりに書けるのがここの問題の美味しいところ。普段からブログなどを書いている人は、文字構成を頭で考えるのが得意かもしれないが、普段から自分の意見を発しない人はやはり、少しでも自分の意見を言えるようにトレーニングすることが先である。
それは文章を書くよりも、人に質問をしてもらって言葉にして瞬時に言うほうが効果的である。そういう部分もやりながら、上の文法本をやることでこの辺はクリアになっていくだろう。
何も難しい言葉を使って文章を構成しなさい。という問題ではないので、あまり難しいとは考えないでほしい。
もう一度言うが、
作文のコツは、まず日本語でもきちんと質問されたら何かを答えられるようなロジカルに物事を考えられる頭を養うこと。(誰かに日本語で質問してもらい、1分間で自分の意見を言うトレーニングも効果的)
そして、ある程度、作文や会話で使いそうな接続詞をいくつか覚えて、パターン化していくことが重要だ。パターン化しておけば、その場で考えて労力を使わずに、機械的にそのパターン化した文言を挿入するだけでいいのでね。
これは英語やそのほかの外国語でメールの対応をしている人が、いつも日常的にやっていることなのである。
彼女のブログは分かりやすい。作文のテンプレなどがあるのでご参考にしてね!→(For your reference)
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