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日本人でも欧州連合エストニア共和国の居住者になれる!安倍首相も持っている「e-residency」を取得するメリットとは?

2016年2月25日

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日本人でも欧州連合エストニア共和国の居住者になれる!安倍首相も持っている「e-residency」を取得するメリットとは?

2016年2月25日


世界には日本人が知らないような国で、日本人が優遇されていることがある。その典型的な例は、以前紹介したオランダなのだけれども、日本はEU圏内の国でもないにも関わらず、友好条約の名の下、日本とアメリカのみが、オランダで起業する場合、投資金として他国が投資しなければならない10分の1の資金でできる。

「オランダがスイスと日本だけに「最恵国待遇」を与える理由と、フリーランス(起業家)にとって「ベルリン」よりお勧めな理由」

この記事では日本のみならず、そのほかの国に対しても居住者を探しているフィンランドの真下にある「エストニア共和国」で発行されている電子居住権について語っていきたい。

この記事の内容は主に以下に集約される。

・世界初、エストニアで外国人の「電子居住者」を募集している件
・電子居住者になると、エストニアの会社設立など、WEB上で利用が可能

つまり、日本で会社を設立したいけれども、ずっと日本に住んでいるのか分からないような、インターネット上だけでビジネスを展開し世界中を回って過ごしたいような人に向いている。または考える余地がある。サービスとも言える。

それでは、詳しく見ていこう。

 

①安倍首相も取得した電子居住権(e-residency)

この記事で、電子居住権(e-residency)の紹介をしていく前に、まずわかりやすいように、日本の著名人で誰が持っているのか。そして、これを持つことで何ができるのか。ということをザックリ書いていきたい。

安倍首相が e-residency を取得したという話は、あまり知られていないかもしれない。とは言っても、一部の日本人は知っているはずである。

そもそも日本国内にしか関心がない人はこういう記事があったとしても、読まないでしょう。( ´艸`)

私が2015年に読んだ以下の記事によると、確かに「日本の安倍首相がエストニアの電子居住者になった」というタイトルで紹介されている。

Japanese Prime Minister becomes Estonian e-resident

※こちらの記事は、URLのドメインから察して、エストニア人が作成した記事だと思われる。

この電子居住権を持つ=電子居住者になったということになるわけだけれども、これを持つことによって、何ができるのか?と言えば、簡単に言えば、エストニアに会社を持つことができたり、エストニアの銀行をエストニア人と同じようにオンラインで使用できたりするということである。

以下、この記事ではもっと詳しく説明していこうと思う。(^_-)-☆

 

②エストニア共和国について

エストニア(130万人)は、ロシアとヨーロッパの間に位置する沖縄県(140万人)よりも少し少ないくらいの国。ちなみに、この国ではエストニア語が公用語であるものの、24%くらいはロシア語のネイティブであることも、面白い。Russians in Estonia


「ロシア語を勉強するメリット、需要、重要性」

また注目する点はやはり、英語のレベルが世界で7番目に高い国と言われていることではないだろうか。

エストニアは2015年発表のEF英語能力指数ランキングで、ドイツやシンガポールを抑え、英語力で、7位に選ばれている。

ちなみに、2018年の最新版にはエストニアはランク外となっている。対象国として除外された可能性ある。(人口が少なすぎるので…)

ちなみに、エストニアという国についてもっと知りたい場合は以下の記事も参考になる。(是非、見識を広げてね)

「バルト三国(エストニア・ラトビア・リトアニア)の言語・経済・文化・物価・金髪率・身長などを比較 TOP10」

 

③エストニアが世界中から、電子居住者を募っている理由

で、なぜ、エストニアがこのような取り組みをしているのか?果たしてエストニアに利益はあるのか。ということをまず知っておかなければならない。

まず、エストニア(4.5万 km²)の面積は地図で見ても小さいのが分かると思うのだけど、これは北海道(8.3万 km²)の半分くらいである。

そのためもあってか、

1918年=ロシアより独立宣言
1991年=ソビエト連邦より独立宣言

と、過去に2回も東にある大国ロシアから領土を奪われている。つまり、エストニア(130万人)は、あの小さすぎる都市国家シンガポール(550万人)よりも少ない人口しか持たない上、左側にはロシアという脅威が存在しているので常に警戒している。

そのため、エストニア政府は、オンライン上、つまりバーチャルな世界でエストニア国民を増やすということは、たとえエストニアという領土が奪われて人々が世界中に散らばったとしても、オンライン上で管理されているので、エストニアという国家自体は一生なくならないと考えたのだそう。

つまり外国人を味方につけたいというわけ。

なので、国家が「領土」という概念から解き放たれる第一歩をエストニアは率先して実践していて、これは世界に散らばったユダヤ人にも似ているけれども、今だユダヤ人すら達成したことがない新しい試みである。

「ノーベル賞の20%、世界の富の分配、産業の独占。日本人はユダヤ人(失われた10支族)説まで、ユダヤに関する知識 TOP10」

 

④電子居住権("e-residency")でできること

さまざまな電子サービスにアクセス可能なそのICチップ搭載のIDカードはこんな感じ。なんて、涼しげなデザインのカードなのでしょう?

ICチップ搭載のIDカードを持つことによって、エストニアの銀行口座を作ったり、エストニアに会社を登記したりすることができる。

※電子署名の説明動画。日本ではこの概念が薄いと思いますので、以下の動画もおすすめ
What is a Digital Signature?

エストニア人は、日本でいうマイナンバーカードのようなものを国民全体が持っている。つまり、それが上のカード(ICチップ搭載)である。と言えばわかりやすいだろうか。

エストニア人と違う部分は、外国人が上のカード(居住権)を手にしても、居住権(エストニア現地での)と、投票権はないということだ。

つまり、タイトルにあるエストニアの居住者になれる!というのは、オンライン(ヴァーチャル上)での居住者ということになる。

とはいっても、エストニア人と同様に、会社をエストニアに設立したり、エストニアの法律では電子署名が許可されているので、署名などもすべてオンラインで行うことが出来る。

ちなみにエストニアでも会社を設立する場合、住所が必要になる。エストニアには住所を貸してくれる会社がいくつかあり、そのほとんどは、私が調べた限り、年間3万円程度であった。

つまり、レンタルした会社の住所を自身のホームページに書くこともできれば、EUで設立された会社だよぉ~。と言いふらすこともできる。

少なくても、EUの一員であるエストニアに会社があるとなれば、その会社のイメージ(ブランド力)も変わる。

ヨーロッパに登記上、会社を持ちながら、住む場所が選べる。将来はこんなスタイルが一般的になると思う。(ここ数十年の産業の変化をみて私が思った)

 

⑤「e-residency」を取得するメリット

つまり、エストニアに住むための永住権とか、また選挙権はないけれども、エストニアのサービスを自由にオンラインで使用できる権利を与えようというものなのだ。

しかも、そのマイナンバーみたいなものはエストニア大使館に申請することで簡単に、取得できる。1万円ちょっとくらいで申請できるので、利用しないにしても、話のネタや、自慢、肩書として色々と使い道はある。

例えば、「私エストニアに銀行持ってるんだよねぇ~。とか言うだけで、誰かと話が弾むことだってある」そういう、人が知らない部分に注目する人って、結構覚えてもらえるので、人と知り合う場に行くときは、結構使える(^_-)-☆

またお金を払ってこういう権利を取得することにより、より国際的な動きに対してアンテナを張れるようになると思うので、ある意味、一種の投資とも言える。(特に20代のひとたちには、積極的にこういうものにお金を使って勉強してほしい)



⑥EUに会社を作りたい人に向いている

2018年現在、e-residency が、売りにしているのは世界中の起業家で、エストニアに会社を置きたい人である。

その理由に、e-residency の公式ホームページのタイトルは、「What is e-Residency | How to Start an EU Company Online」→「e-residency とは何か、EUの会社をオンラインで作る方法」となっている。

ちなみにEUに会社を作りたい場合、エストニアに住まなくてもエストニアに会社を作ることができるわけだが、さきほども書いたように、EU内で自分自身も働きたい場合はオランダの投資ビザ(50万円ほど)で可能。

EU域内、アメリカ、日本以外の国は、500万円以上はらわなければならない投資金(自分の会社の資金の意味)だけれども、日本人は10分の1。これは、1896年に締結された「日蘭通商航海条約」が今も違う形で残っているのである。

 

⑦期待、勘違いしてはいけないこと

電子居住権はあくまで、オンライン上の話であり、エストニアに実際に住むことはできない。また会社を設立して、たとえばタイに移住したとしても、税金はタイでも払わなければならない。この部分は、あまり強調されていない気がする。

また、2019年に、ダイヤモンド社でエストニアで「日本人お断り」のスタートアップが増えた理由という記事が掲載されていたように、日本におけるちょっとしたエストニア電子居住権ブームに乗って、企業が「表敬訪問」だけで、終わらせている点だ。

エストニア側は真剣に誘致しているにもかかわらず、日本側は視察という名目で観光気分にやってきてエストニアでお話を聞いて、はいおしまい。という風に終わってしまうことが多いのだそう。

なので、エストニアの電子居住権が自分にとって将来どう繋がってくるのか。よく読んで考えることが重要かもしれない。

ちなみに私のようにパソコン一台で世界中回っている人には、東南アジア以下の物価で生活ができるウクライナなんかもお勧めだよん('ω')ノ→現在、EUの注目もかなりあり、アウトソーシング先になっていたり、ITの地と変化している。

「英語も通じる?今EUで、ウクライナが注目されている理由 TOP7と、EU加盟に対する厳しい声」

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