日本でも、韓国のことが気になる人が多いはず。ということで韓国語が堪能な私が、韓国の掲示板から日本は、韓国からどう思われているのか?について書いてみることにした。
※注意…。この記事は、韓国人が好きな国と嫌いな国であり、韓国人のことを好きな国と、嫌いな国は以下の記事にまとめてあるので混同しないでね。(一緒に読むとより理解が深まるかも)
「世界では韓国は人気がある?韓国のことが好きな国と、嫌いな国 TOP10【BBC調査】」
おそらく、韓国に住んだことがない日本人の中には、韓国人は日本人が大っ嫌いだ!とただそれだけを思い込んでいる人も多いと思う。
というのも、ネットで異常なまでに韓国人について反応する日本人が増えたことが理由の一つだとも思う。
もちろん韓国語のネットでも日本人の話題はかなり人気で、もともと経済や文化面で日本を超えようと思ってきた韓国人が日本のことを常に気にかけていたのに対して、2005年前後あたりから、逆にもともと韓国のことに関心すらなかった日本人が、韓国にすぐに反応するようになってしまった。
Japan, S. Korea to discuss 'comfort women' before Obama visit
日本と韓国…。こうやってオレンジで一緒の色になると、同じ国みたいだよね…。本当に近いっていうか、北海道人の私からすると、北海道帰るのとソウル行くのって本当に同じ感覚…。
また、一時期こんな時代もあったよね…。懐かしいわ…。
で話は戻って、韓国に関心を持つ日本人は2つに分けられる。
・韓流の若者(隠れ韓流もかなり多い)
・嫌韓の人達
で、言えることは、嫌韓の人たちは実は韓国が好きだということだ。もし好きではなかったら、そんなニュースも見ないだろうし、気にも留めないだろう。書店や、ニュースでは、常に韓国ネタが上位に挙がってきて、ヤフーニュースや中央日報の韓国関連ニュースのあのコメント数。尋常ではない。
また韓国関連のユーチューブ動画に対するあの長ったらしいコメント。何時間かけて書いたの?と言いたくなるくらい韓国が好きな嫌韓の人たちは非常に多い。
これは今の日本という時代をよく表している現象で、それはそれで面白いとも思うのだよね。
また、戦後アジアで日本だけが強い!という異常な状態から、中国や韓国が適度に発展してくれて、東アジアでの経済力のバランスが以前に比べてだいぶ変わってきているのは確かで。それは、GDPだけをみても明らかなのだよね。
以下にも書いたけれども、
「日本、中国、韓国を比較。2016年→2030年→2050年のGDP(国内総生産)ランキング TOP20」
ものすごくザックリ言うと、こんな感じになるのだよね…。GDP だけで国のレベルは測れないが、特に韓国は1人当たりのGDPで日本に追いついてきており、2050年あたりには同等、またはそれ以上になるという予測が多い。
それよりもなによりも、HDI(人間開発指数)は2019年時点で、日本と韓国でほぼ同じ…。ということも、日本ではあまり知られていない。
「日本は何位?世界の「素養・素質」が高い国家 TOP10 と、中国国内の TOP26(HDI順位、一人当たりのGDP付き)【中国の反応】」
けれども、やはりまだ今現在では韓国よりも日本のほうが経済的に上なので、以下のような、東南アジアをはじめとする1人当たりのGDPが日本や韓国より高くない国々からみた韓国、みたいな視点がない日本人も結構多い。
「世界では韓国が優秀!と思われている?海外からみた韓国の評判 TOP13」
2016年
3位 日本(494兆158億円)
2位 中国(1119兆9145億円)
↓
2030年
4位 日本(546兆8000億円)
1位 中国(2649兆9000億円)
今の成長率が変わらない限り、2016年時点で日本の二倍以上に匹敵する中国経済は、2030年には、5倍にまで膨れ上がる。
2030年というと、まだまだ10年後でしょ?と思えるかもしれないが、2019年からみて10年後であり、つまり、2010年に戻るくらいあっという間に訪れる年なのである。
上の数字は、GDP(国内総生産)=国がいくらお金を生みだしたか。というものだけれども、韓国も、1人当たりのPPP(購買力平価)では、2050年に、マレーシアとともに日本を抜き、1000万人以上の国では、アジア太平洋地区でナンバーワンになるという予測もある。
さてさて、本題に入っていくが、そんな韓国では、韓国が最も好きな国と、もっとも嫌いな国が、以下のように紹介されていた。
①韓国が最も好きな国
Reference: 한국인이 좋아하는 국가
上の表を以下に直してみるね。(日本語に)
こちらは好きな国名。韓国人が英語留学しそうな場所は、将来移住しそうな場所がたくさん出てくる。地理的に、北=北朝鮮・ロシア、西=中国、東=日本というふうに、大国に囲まれ、もともとは中国の冊封国、その後、日本に侵略され統治され、その後、米ロの戦場としてもうまく利用され、今現在は米軍が駐留し、北朝鮮という同胞とは分断された状況が続く韓国からすれば、こういう英語圏の国々に逃れたい。と思うのは普通の考えなのかもしれない。
また、少数ではあるが、韓国人の中には、上記の理由から、またアジアの中でも身長や体格が大きかったり、肌の色が浅いという意味からも、自分たちをアジアのヨーロッパと思いたい人もいる。それゆえ、自分たちはアジアの中でも、ヨーロッパ人と同じようにクリスチャンの国なんだ。だから英語を学ぶんだ!と思い込んでいる人さえいるように思える。
実際に、肌の明るさに関して言えば、確かに韓国人(エヴェンキ族説が最近強い)は、日本人全体に比べ肌の色が浅い(明るい=白い)。「「エヴェンキ人」と「韓国人」の顔が似すぎている件と、韓国における顔の種類(パターン) TOP5」
また、韓国では圧倒的に肌が明るくない人に対しての社会的差別のようなものも存在する。差別というよりも、優越感。一方、日本では小麦色でも、それがオシャレと思われる社会である。特にイギリスや北欧などでは、逆に肌が小麦色のほうが、寒いヨーロッパから抜け出せるほど豪遊しているイメージが出てくるため、
肌が小麦色=社会的ステータスの高さ。という風に映るという意味もあるが、日本の場合、韓国や東南アジアと価値観が違うのかわからないが、黒い人でもクールに見える場合があるのは、韓国に慣れてしまった私からは不思議に映ることもある。ちなみに、米国がナンバーワンになっているのは、北朝鮮でもない、中国でもない、日本でもないとなると、韓国と関わっている影響力のある大国がアメリカしかないからである。
また韓国人にとってみれば、アメリカが日本から我々を救ってくれた(現在も駐留して守ってくれている)という漠然としたイメージを持っている人もいれば、アメリカこそが、南北を分断し、今の悲惨な状況を作っている。と思っている人もいる。
一方、2008年韓国蝋燭デモのように、アメリカに断固として立ち向かう姿勢も見せている。
あと、現在英語教師の待遇がナンバーワンともいわれている韓国には白人(英語圏)がたくさん出稼ぎに来ているけど、彼らは、韓国に住んだ後、日本に移住するパターンが多い…。(一部の人だよ、もちろん)
②韓国人が最も嫌いな国
日本が断然1位。もちろん、韓国では、日本が好き!という人が多い事実がありながらも、好きと公共の場では言えない社会(タブー)なので、日本が最も嫌いな国になっている。
以前私が書いた以下の記事は、インターネット上でも炎上したことがあるが、実はこれを読んだ韓国在住の日本人の方からも、数人からメールをいただいて、日本人は韓国で大切にされる。というのをかなり実感されている韓国在住の日本人の方が多いということを再確認した。(実際に住むと分かるのだよね…)
また日本語に堪能な韓国人も、私が書いた記事に反論をするどころか、悔しいけど、あなたの言っていることが正しいね。というコメントをいただいている。
つまり上の数字は、表面上では日本が1位になっているが、それが実際にそうなのか?と言われれば疑問も残るということである。
また中国に関してだけれども、中国人留学生は、相対的に1人当たりのGDPが低い人たち(欧米や日本に留学できなかった層)なので、韓国では下に見られ、差別されることがある。
東南アジア人と同様にね…。
「なぜ、多くの韓国人は東南アジア人や黒人、イスラム教徒(ムスリム)を見下すのか」
けれども韓国には中国語を学んでいる人の割合が日本よりも多いので、中国人と友達になりたがる人も多い。
また韓国人は本質的に、日本人だけでなく中国人に対しても敵対する人が多い。それはやっぱり地政学的な部分だったりするものが大きく、これは避けられないよね。
「韓国と中国がお互いに嫌い合っている理由 TOP10【中国と韓国の反応】」
③個人的にと、集合的にでは全然違う
韓国へ留学に行ったり、韓国に住む韓国人の友達が多い人は分かると思うのだけど、実際に日本語を勉強していないような韓国人ですら、韓国でお友達になると、日本人にとてもよくしてくれる。けれども、それは1対1のとき。人前でそんなに日本人によくしてたら、周りの人たちが、何あいつ日本人を好待遇してるの~みたいに見られるのを恐れるからね…。
また個人的な体験だが、特に、国立大学や、教養のある大学に行くと、家に招待されたり、色々な人を紹介されたりする。けれども、公共の場では決して日本が好き!とは言いづらい。とはいえ、私は大学中に、たくさんの韓国人に日本好きだよ。って大勢の前で言われたこともある。(特に若者)
ネットにはたくさんの情報が溢れているけれど、こっちに住むと、主役は自分であり、韓国に住んでいる何万人もの人の行動を観察できる上に、個人体験がたくさんできるわけ。
どれだけネットで書かれていることの多くが抽象的過ぎているのかに気付かされるのだよね。
また、最近の韓国の若者は、西洋的な感覚を持っている人も多く、そういう人たちは自分が正しいと思っていることは、たとえ韓国でタブーとなっていることであっても、恐れずきちんと主張する傾向にあると思う。
④私が韓国で体験した親切体験(ありすぎて書ききれない…)
まだまだあるけどね、数え切れないほど…。私はこういう体験をずっとしてきているので、2019年現在も韓国に住んでるのよ…。一方で、韓国では喧嘩もしまくったよね。あと、ブチギレた場面も何度あったか。けど、韓国人って日本人のように思ったことを心の中で溜めない人が多いから、楽っちゃ楽なんだけどね…。
⑤韓国人が生まれ変わりたい国
この数字は、2011年のもの。ソースはすべてこの記事の一番下にあるからね。この順位は、2001年とは変わっていないのが面白いところである。韓国といえば、日本、中国、米国とのかかわりが一番強いが、一方で韓国人は英語圏などにかなり同胞が散らばっている民族でもある。「世界のコリアタウンTOP10と、海外に住むコリアン(韓国系・朝鮮系)の国別・都市別TOP10」
スイスは例外かも知れないが、そのほかは全て英語圏である。特に韓国では、オーストラリアという国に対しての憧れが強い気がする。
韓国と違い、周りに邪魔する国もなく、しかも英語圏で韓国からも時差がほとんどなく、時給は2000円レベルのオーストラリアは、どう考えても韓国人には魅力的に映るだろう。
⑥男女、年齢別、韓国が好きな国(2014年版)
https://www.clien.net/service/board/park/10120083
もう一つ、データを発見。こちらは日本語に敢えて訳すことはしないが、左側が、남성(男性)、여성(女性)となっており、一番上の行が、10代~60歳以上となっている。
この表に日本という国は、10代の男性にしかでてこない。つまり表で言えば、左上の一番下に、일본(日本)と書いてある部分である。
これは日本人を対象とした国際結婚相手ランキングで、韓国人というものが出てこないのと同じ現象と私は判断する。
つまり、韓国人も、日本人も、理想だけを追い求めてよく知らない印象の良い国の人たちに憧れているだけなのである。
西洋で話題になったこの著書「誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性(2018年)」でも言われているとおり、人間は多くの場合、嘘をつくのである。と、私は解釈してしまうわ。
けど、日本人も韓国人もお互いにアンケート調査では嫌い合っているのに、離婚率は多いだろうが、結婚している人の割合はやはり高いのである…。なんていう矛盾なの?( ´艸`)
「こんなに減少?日本人の男女別、国際結婚相手国 TOP8と、韓国人の男女別、国際結婚相手国 TOP8」
また、ここに日本という国名がないことに疑問を持った韓国人も多いようで、上のURLのコメント欄には日本のことが議論されていた。
以下、韓国の反応
■日本は、もう韓国人からすると眼中にないんだね…。
■え、今まで韓国人が日本のことを眼中にあったことなんてないでしょ。
■朴槿恵(パク・クネ)のように、日本が好きって言えない韓国人もいっぱいいると思うよ。どっちにしても、韓国では日本が好きって言えない空気じゃん。
■これまでの調査で、嫌いな国ランキングで、日本が40%以下に落ちたことがないほど、韓国では日本が嫌いない人が多く、不動の1位です。親日だけどそれが言えないとかじゃなくて、明らかに反日の人のほうが多いんだよ。
■日本では、韓国が好きな国1位が日本だ!とかいうデタラメなデータを拡散して妄想しているやつらもいるよな
■俺は日本旅行が好きだし、日本製の製品が好きだけど、日本が好きかって言われたらちょっと…。分かりやすく言えば、日本が嫌いだけど日本が作ったものは好き。みたいな感じ。
⑦日本語を学ぶ人の割合は、世界トップクラス
日本語学習の割合で、最も学習者が多いオーストラリアには勝てないけれども、韓国はそれでも、日本語を高等教育などで学んでいる人の割合が多い国である。
また韓国の本屋さんでも、日本人が書いた本がたくさん韓国語訳されていたり、meetup などでも、日本人交流は盛んにおこなわれている。
という、上のデータとは相反した実情もある。
まとめ。
今現在、異様に韓国のネガティブなニュースばかり見ている人は、自分を疑ったほうがいいかもしれない。このニュース本当なのか?って。またその媒体は何の目的でそのようなニュースを流布させているのかなど。今、日本人が韓国人化してきている。つまり、ジニ係数が上がっていることからも分かるように、日本でも格差が深刻化し、韓国人よりも収入がない日本人も今多いのである。
ネットで韓国の悪口ばかり書いて発散させる人、その市場を収入にして生きる一部の人たち(広告関連)など、日韓が嫌い合えば、そこには出版、ニュース(広告)と言った、大きな市場が生まれる。
またアンケートデータが時には意味を持たないということもある。それは、現地に住んだものだけが分かるのであり、深く考えてみればわかることでもある。
結論から言うと、韓国人は相対的に日本人というよりも、日本が好きだということ。けれども、これが、韓国人=日本人の外見が好き(生理的に好き)。とか、日本人のこと凄く気になっているとは違う。日本の先人が作り上げてきた今の日本(世界的にも日本のブランド力は高い)に憧れていたり、嫉妬しているという面が最も大きいと思う。
ご存知の通り、韓国には韓国独特の美のスタンダードがあったり、彼らは彼らなりに自分の国が基本的には好きなのだ。(一部海外に移住したい人も多いけどね)
これはフェイスブック上からも、直接韓国人から、”その通りです”とコメントをいただいた。
なので、現在の日本人は、ひとつの概念を大きくとらえて、ネットでみんなで盛り上がっているだけで、細かく考えていく必要がある。のだと思うのだよね。
じゃないと反日でお祭り騒ぎしている一部の韓国人と変わらないよってこと。ま、英語をきちんと勉強していると、こういう細かく考える癖はついてくるんだけどね…。( ´艸`)
以下、他の国のシリーズも作ったので、読んでみてね!「中国が最も好きな国と、もっとも嫌いな国【中国の反応】」「アメリカが最も好きな国と、もっとも嫌いな国【米国の反応】」