中国や韓国に住んでいると、日本人ってなんであんなに濃いの?とよく言われることがある。日本から出る前までは日本人って、一番薄い顔なんじゃないの?と思っていた私だったので、大変驚いた。
確かに中国や韓国から日本に帰ってくると、男性なんて特に毛深くて面長の人が結構多いなって思ったりしていて疑問に思ったこともよくある。
また、中国や韓国には天然パーマの人があまりいないのに、日本には結構いたりする。私が知る限り、東南アジア人も天然パーマの人がたくさんいるとも思えない。とすると、日本人の天然パーマはどこからきたのか?
ということになる。そういう部分からこの記事の作成は始まった。
よく言われる日ユ同祖論。いわゆる日本人はユダヤ人だった。とか、ユダヤの失われた10支族(イスラエルの失われた10支族)のうちのひとつが日本に行ったというもの。
これは、正直言うと、私もどこからどこまでが真実なのかはわからないけれども、キリストの墓や、皇室に関係しているという話はよく聞く。
「青森県の「戸来村」にイエス・キリストの墓がある理由。また日本人のウソ始まったの?【海外の反応】」
こういう話をすると、現在コーカソイド色の強いユダヤ人と似ていると言われ、日本人は大変興奮してしまう。
日ユ同祖論の根拠となるものに挙げられるのが、ハプログループである。ハプログループと聞いても、そういう名前なら聞いたことある!くらいしか多くの人は知らないだろう。
「韓国人とは違う?日本人にある遺伝子、Y染色体(父系)とミトコンドリア(母系)「ハプログループ」を調査。あなたは、どれに当てはまりますか?」
男系の祖先を調べる際には、Y染色体DNAのハプログループを調べ、女系の先祖を調べる際には、ミトコンドリアDNAのハプログループを調べる。
なお、女性の体にはY染色体はなく、もし遺伝子検査キットでY染色体を調べて父系を調べることがあれば、それは男性しかできない。
一方、ミトコンドリアのハプログループの場合は母系を調べられるのだけど、これは男性であっても女性であっても可能である。
①Y染色体におけるハプログループD
これは、ハプログループ D-M174の分布図
このY染色体の多いエリアは、日本、チベット、そしてインドの領土でもあるミャンマーの真下に浮かぶアンダマン諸島である。なお、日本地図の関西、四国中国エリアに黒い色があまりかかっていないのは、この周辺に朝廷がずっと置かれていたからではないかと、私は勝手に推測している。
昔の女性の絵をみてもわかるように、朝廷の人たちの顔は、渡来系弥生人のように、薄く平らな顔をしている場合が多いからだ。これは現在の京都人、大阪人の多くにも当てはまる気がする。
以下でも書いたのだけれども、あきらかに関東より、関西のほうが、薄い顔の人が多いと私は個人的に思った。
「関東人と関西人の平均顔の違いについて。外国人いわく関西人の顔は韓国人(朝鮮人)に似ている?また、関西は日本じゃない?」
特に北海道の部分は真っ黒になっている。これはアイヌのことを示しているのであり、東北からアイヌが渡り、北海道にはオホーツク文化があったので、それが融合したのではないか?と考えると、辻褄が合うような気もする。
「世界に存在していた国 TOP10に、日本の「蝦夷共和国」がランクインしていたことと、東北の蝦夷とアイヌの関係」
また九州南部や、沖縄には濃い人も多いので、この地図の黒くなっている部分は私の認識とも重なっている。
この地図が、想定される経路のようなのだけど、もともとアフリカ人が持つハプログループEが、中東付近でDEと混合し、現在の新疆ウイグル自治区あたりから、日本に行くグループ(緑色)と、アンダマン諸島に行くグループ(青色)に分かれていったというような説明になっている。
あまり知られていないのだけれども、現在の新疆ウイグル自治区には多くのチベット人が暮らしている。ということを考えても、この想定地図はうまくできているなぁとも思ったりした。
②チベット人男性の顔
チベット人男性の顔はこんな感じである。といえば、ちょっと大げさかもしれないが、やはりチベット人の中でもこの写真の男性はイケメンである。
「日本人と共通の DNA を持つ【チベット人】のイケメン TOP10」
以前、何人かのイケメンをチェックしたことがあったけれども、こういうタイプの顔は中国や韓国よりも日本に多いと私は思っている。
チベットと言えば、親日国ブータンも、チベット系の民族である。つまり、チベット自治区や、ブータン、新疆ウイグル自治区に住むチベット人などは日本人とY染色体におけるハプログループDで共通しているとも言える。
上のイケメンリストを見ても分かるのだけれども、チベット人の場合は、北方人種であるモンゴル人と混血したかのような感じもする。というのも、明らかに韓国人っぽい顔の人も多いからだ。
③アンダマン人の顔
大アンダマン人の男性。
ジャラワ族(オンガン人)の女性。
What ails the Jarawa people in the Andamans?
オンゲ族(オンガン人)の男性たち。
Andamanese (wikipedia english)
次に日本人やチベット人と同じようにハプログループDを共有するアンダマン人の顔を見てみよう。アンダマン人って聞いてもピンとこないかもしれないけれども、アンダマン諸島というのは、インドとタイの真ん中にある。ミャンマーの真下のベンガル湾に浮かぶ島だ。
上の地図を見ても分かるように、インドからかなり離れているけれど、インド領である。
アンダマン諸島に住むアンダマン人は大きく分けて二つに分けられるようだ。
そのうち、大アンダマン人は絶滅している。大アンダマン人とは、大アンダマン族の言語を話す人たちが絶滅したという意味である。人種を区別する際に、それらが使用している言語系統が参考にされるため。
共通しているのは、黒いということ。つまり、オーストラロイド人種であるということ。ちなみに、日本人がイメージする黒人(アフリカ出身)は、ネグロイド人種である。以前、黒い人たちの中でもネグロイドとオーストラロイドに分かれるという内容のブログは書いたことがある。
「黒人には10種類ある?ネグロイドと、オーストラロイドの違いと、世界に散らばる黒人」
ちなみにアンダマン人は、オーストラロイド人種だけれども、そのサブカテゴリのネグリトである。→ネグロイド人種に名前が似てるので要注意。
Y染色体でみると、大アンダマン人とオンガン人で大きく異なっていて、大アンダマン人は出アフリカ後「南ルート」をとったハプログループF*、K*、L、P*、およびオーストロアジア系O2aが合計100%である。
で、ここで注目なのが、オンガン人である。
オンガン人(ジャラワ族、オンゲ族)はハプログループD*のみが100%を占める。ハプログループD*は出アフリカ後「北ルート」でイラン→アルタイ山脈→チベット→ビルマ→アンダマン諸島という経路をたどってきたと考えられ、日本人に高頻度なD1bとも近い関係にあることから、オンガン人は日本人の位置付けを探る上でも非常に重要な民族である。この②のほうが日本人に近い人たちと考えられている。
つまり、日本人のハプログループがもし、Dのみだったら、上のような外見になっているという意味なのだ。( *´艸`)/
え…。と思い、アンダマン人と英語で検索したところ、やはり日本語と認識は同じだった。オンガン人が日本の祖先なのか…!って思ってしまいそうになる。
https://en.wikipedia.org/wiki/Andamanese
ハプログループ D-M174は、上記に挙げた日本人、チベット人、アンダマン人以外にも、中華人民共和国の少数民族のひとつでもある(雲南省の蘭坪、維西、麗江市永勝などの県に住む)プミ族とも同じものであるのだそうだ。
プミ族は以下でも紹介した。
「中国の少数民族の人口順位 TOP55(イケメン、美女写真付き)」
ちなみに上のオンガン人の顔立ち。少し無理やりいうと、肌を日本人の平均にすれば、たまに日本にいてもおかしくない、というか、違和感がない。というのもインド北部のいかにも骨レベルで白人っぽい人種とは全く違い、アジア太平洋にもいそうな骨格だからだ。
④言語系統不明の「アンダマン諸語」
アンダマン諸島はインドとタイ・マレーシアなどの半島に挟まれたように位置する立地。普通ならインド南部のドラヴィダ語系か、太平洋諸島・インド洋の島々のほとんどの言語を支配するオーストロネシア系の言語を話すはずだが、アンダマン諸語はこの立地にありながらどの言語系統にも属さない独立した言語系統となっている。
ここは一つ何かを探るヒントになりそうな気もする。
⑤日本人に多い天然パーマの謎
アイヌ民族をはじめ、日本では天然パーマの人たちが非常に多い。そんな私もかなりレベルの高い天パである。以前こんな記事を書いたけれども、
「韓国人や中国人に比べて日本人に、「毛深い人」や、「天然パーマ」(癖毛)の人が多い理由」
天パだけでなく、中国や韓国に比べ、毛深い人も多い気がする。で、思ったのが、東アジアの中でも天然パーマと直毛が混在する日本だからこそ、世界に誇れるような美容技術も培われていったのではないか?ということだった。
このハプログループDに関しては非常に興味深く、今後も、研究していきたいところだ。
以下、注目のコメント
榊原さん
樺太にはいたらしいですね。千島列島にもいたらしい。俺の知ってる限りでは、ツングース系は大陸にいるんですよ。満州族が主ですが、アイヌ民族が大陸にいるとは聞いたことがありません。もっとも、大陸から樺太に渡ったツングース系や、大陸に渡ったアイヌ民族が居なかったとは言い切れないですよね。俺も退勤後アイヌ民族とツングース系の分布を調べようかと思います。榊原さん
アンダマン人の遺伝子「も」あるんでしょうけど、それ以降に北方モンゴロイドから大量に遺伝子データ上書きされてるんでしょうね。ハプログループは面白くて俺もウィキで調べましたが、既述の通り、ハプログループDがアジアに広く住んでいたのが、北方モンゴロイドやアーリア人がやって来て、日本・チベット・アンダマン島にしか残らなかったってことなのかもしれません。
Ohkawaさん
ハプログループD型ってたぶん、生存競争では弱者だった可能性があります。だから離島とか、高山地帯にしかのこらない。平地の地味の豊かなところは後から来た競争優位タイプが占拠した。
同じような現象が日本国内ではモグラの分布でしられている。先住者であるコモグラ、ミズラモグラが生息域が高山地帯などに限られていて大陸からやってきた体格が比較的優位なコウベモグラは西日本に、アズマモグラが東日本を占拠している。地味な戦いなんですけどね^^
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