日本人がイメージする韓国人と言うと、韓流やKPOPなどで華やかに見える一面もありながら、常に日本に対してガミガミ文句をいってくるというイメージもあり、人によっては韓国人=日本人のことが大っ嫌い。と思っている人も多いだろう。
そんな私は実際韓国では、差別とかはされなかったし、むしろ特別扱いされることが多かったということは以前もブログで書いた。
報道上、常に、反日モードに見える韓国人は、実は個人的には日本人に優しい人が多い。というのが私がいつも体験すること…。
で、そんな、一括りにしてしまうことが多い韓国では、日本以上に地域的な対立、意識が強いことをご存知だろうか。
その対象エリアとなるのが、全羅道であるのは、日本のネット上でも見たことがある人も多いかもしれない。そもそも全羅道。といきなり言われても分からない人も多いかもしれない。ましてや、漢字すら読めないだろう。全羅道(チョルラド)という地域は、現在では、全羅北道(チョルラプクト)と全羅南道(チョルラナムド)にわかれている。
以下の地図で赤い部分は、全羅南道のほうだ。ここは済州島に行く出発点となる場所でもある。
ちなみにこの生地とは別に、済州島の記事も書いたので、ご参考に…。
「済州島と、朝鮮半島の人の顔が全然違っていた件(また、なぜ韓国の中でも、済州島の人々は親日なのか? )」
また、韓国の中で私が好きな地域でもある。その理由は、ソウルのような大都会とかけ離れており、島がいくつもあり、人々がゆったりしているところだろうか。とてもリラックスできる場所である。
全羅北道(赤くなった部分)の真ん中が空洞になっているが、ここが光州事件が起きた光州市。なんて読むの?→こうしゅう。だよ…。
けどね、中国にも「こうしゅう」という名の大都市は二つあるの。
①広州市(香港の近く)→こうしゅう
②杭州市(上海の近く)→こうしゅう
③光州市(韓国の南部)→こうしゅう
合計3つもあるから、日本語で、「こうしゅう」と行っても、どこだかわからないのよ…。
けどね、中国語の場合、すべて読み方が違うので判断できるのだけどね…。
そういう意味で、中国語は素晴らしい…。( ´艸`)
さて、本題に入っていこう。韓国は外国人、特に東南アジア人やイスラム教徒、黒人に対して差別大国。である。と前に書いたこともあったが、
「なぜ、多くの韓国人は東南アジア人や黒人、イスラム教徒(ムスリム)を見下すのか」
この記事では、韓国社会における、~出身。で差別される可能性がある。または、過去にあった。ことについて書こうと思う。
韓国って面積が小さいから、国民全体が一つの思想を持っていると思われがちなのだけど、複雑な歴史から、けっこう地域間の対立が激しいと思う。
たとえば、韓国と、私の故郷でもある北海道の国土面積はだいたい同じくらいだけれども、北海道では地域間の対立がほとんどない。それは、北海道はもともとアイヌ民族が住み着いていた土地であり、そのアイヌ民族は現在、ほとんどいない。というくらい少数派に追いやられた過去の歴史も関連してくる。つまり、日本のいろんな場所から開拓にやってきた和人が、一緒になって調和したからである。
けれども、韓国は昔、朝鮮半島自体がいろんな国に分かれていた時期があったりしているので、また複雑なのだ。
どんな国に分かれていた?というのは日本人でも歴史の授業で習ったことがあると思う。
・高句麗
・新羅
・百済
ま、こんな感じでしょう。あー、朝鮮半島では過去にいくつかの国が割拠していた時期があったよね。と思い出したかもしれない。そう、三国時代(韓国)だよ…。
けど、私から言わせると、これは何百年も経った今も、現在の地域対立の根源のひとつなのではないか?とも思っているのだ。
たとえば、ソウルからずっとバスで南下していくと、差別対象地域と言われる全羅北道と全羅南道に行けるのだけど、やはりちょっと雰囲気が違う。上にも書いたが、私が結構好きな雰囲気かも。
動画は削除されました
全羅南道の中にある光州市出身の東方神起のユンホ。この動画(削除されてしまった)では、いかに全羅南道が田舎でソウルの都会さにビックリしたかを語っている。また、全羅南道の方言は結構きつくて、よく韓国のテレビでも話題になる。
全羅南道の人たちは、昔、ソウルなどで就職しづらい状況があったり(在日韓国人が日本で就職しづらいのに似てるのかも…)、方言を話すとソウルなどで嫌われるから、隠したりする。というようなこともあったみたい。
なので、ソウルばかりしか行ったことのない日本人には分からないような、田舎臭さというか、そういう不思議な感じがこの地域にはある。けれども、ちょっと田舎に行くと、中国人みたいにゴミをそこらへんに捨てたりするような地域も結構あるのが面白い。(2019年現在は、かなり減ってきてはいると思うのだけどね…)
※日本も昔(1990年代くらい)は、唾を吐いたりする人や、ガムをそこらじゅうに吐き捨てる人が多かったけど、それが今じゃ減ったように、韓国でも徐々に近代化するにつれ、モラル的な部分は変わってきている。
①在日韓国人=全羅道出身が多いは本当?
私が以前調べた記事では、全羅南道(3.6万人)、全羅北道(1万人)で、全羅道の合計は、4.6万人ほどだった。また、それよりも人口の少ない済州特別自治道(8.8万)も、多く、実際一番在日韓国人に多いのは、慶尚北道(11.2万人)、慶尚南道(15.2万)、釜山市(2.6万)の合計、29万人で、慶尚道のほうである。
「在日韓国・朝鮮人と、在日中国人の出身エリア別ランキング TOP10」
私はてっきり、在日韓国人の中には、全羅道出身者が多すぎるので、韓国では全羅道=日本大好き。というふうに思われているのかと思っていたのに、実際は大邱や釜山を中心とする慶尚道のほうが、日本に渡ったものが多かったのである。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11111808006
②慶尚道は、なぜか大統領が多く輩出される
韓国の大統領って、面白いことに、出身地はこうなる。
①李承晩(イ・スンマン)→黄海道
②尹潽善(ユン・ボソン)→忠清道
③朴正煕(パク・チョンヒ)→慶尚北道
④崔圭夏(チェ・ギュハ)→江原道
⑤全斗煥(チョン・ドゥファン)→慶尚南道
⑥盧泰愚(ノ・テウ)→慶尚北道
⑦金泳三(キム・ヨンサム)→慶尚南道
⑧金大中(キム・デジュン)→全羅南道
⑨盧武鉉(ノ・ムヒョン)→慶尚南道
⑩李明博(イ・ミョンバク)→大阪府
⑪朴槿恵(パク・クネ)→慶尚北道
⑫文在寅(ムン・ジェイン)→慶尚南道
この出身地をみてお気づきかもしれないが、12人中半分の6人が慶尚道出身という不思議な事実。
日本でいうのなら、歴代総理大臣の中に、山口県出身の人が、
・伊藤博文
・山県有朋
・桂 太郎
・寺内正毅
・田中義一
・岸 信介
・佐藤栄作
・安倍晋三
と、8人もいる!
偶然?それとも何か裏がある?(長州藩のバックに外国の勢力があったことが関係している)のと少し似ているのかもしれない。ちなみに明治以降、日本版の貴族、華族ができたときも、山口県の出身者は結構多かった。
「日本の旧華族(貴族)階級の頂点「公爵」リスト TOP19」
・伊藤博文
・桂太郎
・毛利元徳
・山県有朋
など。
ここで強調しておきたいのが、日本の山口県とはちょっと事情が違うけれども、韓国では慶尚エリアからビックリするくらいの大統領がでているという事実。
慶尚道も、左の北慶尚道と、左の南慶尚道にわかれている。
このエリアには、釜山や、大邱、蔚山といった韓国で市人口が100万人以上であることが要件である広域市(韓国全体で6つ)が3つもある。
ちなみに、以前、その雰囲気については実際に旅行した感想を別の記事に書いたこともあったので、参考にしてみてほしい。
「ソウル以外の韓国の主要都市【釜山、大邱、大田、光州】を比較してみた!」
話は戻って、ちょっと、説明しづらいのだけど、つまり韓国南部の西側と東側で対立しているという主張もあるのだ。(ウィキペディア)
それを裏付ける歴史的事実は、そんなに大昔でもない時代である三国時代(ごさんごくじだい、576年)ではないだろうか?
赤→高句麗(平壌など、中国東北部)
青→新羅(現在の韓国の半分以上、ソウルも含む)
緑→百済(韓国南西部)
やはり韓国南部は西部と東部できっちり国が分かれている…。もし、今現在でも大統領を多く輩出している南東部の力が強いのであれば、そりゃ西部の全羅道を差別していると考えてもおかしくない。
しかも、よくよくこの地図を見ると、この朝鮮半島南部の西側は、百済なのである。
百済(くだら)とは歴史の授業で習った覚えのある人もいると思うのだけど、この百済というのは、朝鮮半島の歴史のターニングポイントとして、かなり韓国では注目されているのをご存知だろうか。
663年、白村江の戦いという、百済軍(日本が支援)と新羅軍(唐→現在の中国が支援)をした戦いがあった。
ちなみに、白村江といってもイメージしづらいので、現在の位置を解説すると、
白村江とは、現在の名前は、錦江(きんこう)と呼ばれていて、 韓国の群山市から、世宗特別自治市南部あたりまで伸びる韓国の河である。
これを単なる朝鮮人同士の戦いとみるのか、それとも、現在中東で起きているようなサウジアラビアとイランの大国をかけた代理戦争として、イエメンが空爆を受けている状況に似ているのか、それは各々の想像に任せるとしても、
この戦いは、唐(中国)と倭(日本)との闘いだったのだ。といったほうが印象に残りやすいだろう。
また、以下の情報もかなり重要である。
これらは「任那日本府」というキーワードで中国語と韓国語版を表示させた結果でてきた地図だ。韓国の三国時代は、紀元前1世紀から紀元後7世紀とされているが、その間に、任那という日本と深く関わりのあったエリアが、この地図が示すように存在していたと言われている。
つまり、この時代、日本から朝鮮半島の南部に渡っていた日本人がいたとすれば、現在、なぜこの光州を中心とした全羅道や、済州島の人たちが韓国で下に見られるのかが分かるような気もしてくる。
その根本的な部分はやはり、現在の韓国人の大部分(美のスタンダード)が、満州東部にもともと住んでいた現在のロシアと中国の少数民族でもあるエヴェンキ人(ワイ族)だからではないだろうか。
以下の記事でも書いたけれども、私が実際に韓国に住んでいても、やはり韓国人はほぼ一重瞼の民族でも、いくつかの種類があると感じるし…。
「「エヴェンキ人」と「韓国人」の顔が似すぎている件と、韓国における顔の種類(パターン) TOP5」
つまり、現在の韓国人からすると、百済人の子孫には日本人がいるとか、韓国を併合した日本(悪者扱い)と、新羅と戦った百済人は、同じようなやつらだ。というように言われることがあるということだ。また、全羅道の人は、すぐに裏切るしずる賢いから、芸能界にも、全羅道出身の人が多い。という声も、韓国語の掲示板でよくみかけた。
ちなみに、現在の韓国人は東南アジア人の顔とは全然違うが、韓国の最近の調査では、朝鮮半島にもともと住み着いていた人たちは、現在の韓国人(エヴェンキ人系)ではなく、東南アジア人のような顔つきをしていたということが明らかになっているようだ。
以下の記事に、その再現写真も載せたよ。
「日本人は、東南アジア人?なぜ、顔が似ているの?100年後、韓国人も東南アジア人顔になってる?【韓国の反応】」
ま、結局日本もそうなのだけど、だれかを、どこかを差別の対象にしていかなければ生きていけないのが人間だと思う。
これはインドのアーリア人がやったことにも少し似ていると思うし、
「当然の知識(教養)として知っておきたい、インドのカースト制度【ヴァルナ】の序列 TOP5(不可触民、シュードラ、ヴァイシャ、クシャトリヤ、バラモン)と【ジャーディ】」
韓国で下の階級として扱われていた奴婢にも関係するところがあると思う。
「李氏朝鮮時代の「奴婢」の写真が衝撃的だった件と、日本や欧米もなんら変わらないと思った理由」
おそらく私が聞いた情報や、インターネットにも溢れている全羅道や済州出身の人たちが、特定の人たちから差別の対象になっているのは間違っていないのかもしれない…。
とはいっても、私一人だけで書いている記事であり、私が勘違いしている部分もおそらくあるだろう。なので、今後も歴史をもっと勉強し、理解度を深めていきたいと思っている。
以下、韓国の地域対立(ウィキペディア)←もっと知識を深めたい人は…
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%AF%BE%E7%AB%8B
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1252594042
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