ジプシー(gypsy)という英単語をご存知だろうか?ジプシーとは、一般にはヨーロッパで生活している移動型民族を指す民族名を表す言葉だ。
つまり、英語話者からするとジプシーと聞けば、ロマ (Romani people) をイメージするのだそう。この辺は長くなるので割愛。
そういうところから、私みたいな世渡り上手な人間もジプシーと言われているのかもしれない。(笑)実際に、ジプシーという言葉は、様々な地域や団体を渡り歩く者を比喩する言葉ともなっているようだ。
で、この記事では、日本でもよく話題になる我々の先祖の一部でもある、山窩(サンカ)について書いていきたい。
まず、山窩は、漢字そのものが示す通り、山の穴蔵(窩)に住むものというイメージだ。けれども、私のブログでもかつて書いた通り、日本には、日本史によく登場する京都、大阪、江戸の人間ではない山に住むものや、東北の蝦夷と呼ばれる人たち、そして北海道に13世紀ころから住み着いたとされるアイヌ民族、
「青森県の「戸来村」にイエス・キリストの墓がある理由。また日本人のウソ始まったの?【海外の反応】」
ヨーロッパから中央アジアを通って中国に住み着いていたコーカソイド系の人種が日本に逃げてきたと言われていたりすることもあったりする。
「なぜ日本の東北地方には、青や灰色の瞳をした日本人がいるのですか?【海外の反応】」
つまり、明らかに日本史に登場しないような人たちがたくさん住んでいたことがわかっている。
そして、いわゆる朝廷側(弥生人)と違う縄文人であればあるほど、日本の北と南に追いやられていったというのが今のところ通説となっている。
無論、最近は弥生人の中にも、日本にもともといた弥生人と、渡来系弥生人(朝鮮人)などに細かく分かれてきているようだけれどもね。
あくまでも日本史でテーマにするものから外れているだけであり、日本には多く人たちが住んでいたことがわかるだろう。
そのうちのひとつが、山窩(サンカ)だと思っていただきたい。
この写真は、有名な山窩の少女の写真だ。
あらまん。私のおばちゃんの顔にそっくり。もしかしたら私も山窩の末裔なのかも?…なんてね。ていうか、この写真。10歳くらいの少女が3歳くらい?の幼児を背負ってる?っていうのかな?そういう光景がすごく新鮮…。今こういう光景みないな。けど、サンカに限らず、戦前の日本人って本当にこんな感じだった。
山窩(サンカ)というキーワードで私の得意なウィキペディア検索しても日本語・トルコ語・韓国語
しかでてこない。
英語でのソースが欲しいと思った私は、色々検索してみた。単に sanka と検索してもでてこないので、ある特殊な方法で、得意のリサーチを始めた。
すると、このような組織のHPにたどり着く。
https://globalvoices.org/2011/05/05/japan-sanka-legendary-gypsies-living-in-the-wild/
このページでは日本の資料をもとに、サンカとは何か?ということを書いている。そもそも西洋にはアイヌの情報は山ほどあっても、サンカの情報はほとんどなく、英語の情報を探すのも困難。
「アイヌ民族はユダヤ人?それともアラブ人?日本人に存在する地中海沿岸の DNA」
ここで簡単にこの内容を私なりの解釈で書いてみたいと思う。
こちらはウィキペディアから。ウィキペディアによると、この写真は、毎日新聞社「毎日グラフ(1954年3月31日号)」より。となっている。
まず、「サンカ」とはあくまで彼ら自身の呼び方ではなく、外部の人間がつけた名前(集団名)だそうで、定義としては先祖代々、戸籍を持たず、山野を移動する、つまり定住しない集団。なので、日本の歴史にも出てこない部分があるのだとか。
サンカに関しては、NHK のドキュメンタリーで放映されたのだけれど、そのユーチューブは削除されていた。またサンカについてネイバーのまとめ記事に写真を提供しているヤフーブログもなぜか消えてしまった。
それほどまでにタブーとなっている話題なのだろうか?
実はこの記事を書いてから、私のメールアドレスに、サンカに関しては書かないほうがいいよ。というようなメールが届いた。けれども私はサンカに限らず、今までも色々なタブー記事を書いているし、正直言えば、サンカよりももっとタブーなことって日本にはいくらでもあるはずなのに、どうして、これほどまでにサンカに敏感になる人がいるのだろう?と疑問に思ったりもする。
「日本史ではフォーカスされない、タブーな日本の黒歴史、奇習 TOP10」
タブーとなっているのか?それとも、サンカ自体、都市伝説的な要素が含まれているのかは私には謎である。
確かにYouTubeでサンカを検索しても、なんだか誰かでっちあげた動画にしか思えないでもない。
また実際私がこの記事に張り付けた女の子の写真も、本当にサンカなのか定かではない。というのも、こういう顔なら今の日本人にも結構いるし、特別顔が濃いわけでもないからだ。
けれども、日本にもジプシーがいてもおかしくはないと思う。というのも、日本の領土のほとんどは森林なのだし、山岳地帯が多いのだから、山で暮らしながら一般の人たちと関わらず、物々交換でいろんなところを移動して生きていくことは可能だと思うし、明治維新あたりに和人が大量に押し寄せてくる前までは、アイヌ民族が北海道で狩猟のみで生活していたのだから、そういう集団が本州にいたと考えても、何もおかしくはないのである。
山窩(サンカ)という名前が広まった理由
英語の記事を読んでいると、実際このサンカが知られ始めたのは、NHKがそれを放映してからだそう。けれども政府には存在は認められていないらしい。なのでやはり伝説化していて、その痕跡を探すのは難しいそうだ。
ある日本人によると、このサンカというのは、北海道のアイヌや沖縄の琉球民族のように、大和民族と同化することに抵抗しようとする自由民であった可能性もあるのだとか。
「世界に存在していた国 TOP10に、日本の「蝦夷共和国」がランクインしていたことと、東北の蝦夷とアイヌの関係」
という、ざっくりとした情報しか手に入れることができませんでしたが、このサンカについていずれ明らかになってくるかもしれない。
以下、twitter でシェアしたところこんな情報をゲット。NHKのドキュメンタリーよりさきに、この三角寛さんという方が本にしていたそうです。戦前の話なのだそう・・。
またサンカ専用のHPも発見
http://www.kumanolife.com/History/kenshi1.html
そして、一部の情報によると、日本民族の先祖といわれている伊弉冉(IZANAMI)と伊弉諾(IZANAGI),にまでさかのぼることができるのだそう…。ってことは簡単に言えば、日本人ってことだよね?
http://db.nichibun.ac.jp/ja/d/GAI/info/GM137/item/047/
この記事を書いていて思ったこと。それは私の知らないことばかり…。
フェイスブックでの反応
安藤さん
この顔立ちだと普通の日本人に混じっても全く違和感無いですね。山窩っていう名字の人はいたけど、普通の人だったしなあ。‥‥‥‥毛の次は日本の少数民族研究ですか。 幅広いですねえ。
Akoさん
サンカはその昔日本に生息していた。山岳集団で、、定住しないで 集落から離れた場所で ひっそり生きていた人達ですよね。戦後なくなった(戸籍の義務付け)と思ってましたが、あまり情報がないのは、そうした記録を残さない(痕跡を断つ)のが、ルールだったようなので。関わりをもたなかったみたいです。いまでいうヨゴレ仕事を請け負ったり行商したり、様々な手段で生活していたようです。どこかで、、最後のサンカの記録よんだことありましたが、奈良時代とかふるくからいるという説もあり起源はわかっていないようですが。
北原さん
全くわかりません。未知の狩人ですね
松枝さん
サンカは、山の民、漂白の民ですよね。
沖浦和光氏の「幻の漂泊民・サンカ」は参考になると思いますよ!
Hidekiさん
「山窩」、「山家」、「傘下」、「散家」、「燦下」、「祭ろわぬ民」、「唐渡りの山人」、「道々の者」等、色々な呼び方があります。三角寛や、五木寛之、隆慶一郎の小説に出てきます。又、山窩を描いた🎥映画「瀬振り物語」には、国家総動員法が施行された前後が描かれています。
Tsutomuさん
三賀という姓も さんか から来てるんでしょうか…。小説がありました。
榊原さん
大和民族との同化を避けて、というのは、俺は懐疑的ですね。東北でエミシの反乱があったのが平安時代前半中盤くらいなので、千年も昔から代々流浪してきたとは考えられません。むしろ、中世の戦乱で土地をなくした人たちの雑多な集団や、近世に逃散した農民とか、いろんな時代のいろんな集団の流浪民が合わさっていた風に思えます。あくまで持論ですが。
柳沢さん
なんちゃってサンカの人(例えば落人など)も実際はけっこういたでしょうね。都市化の進展や明治以降の変化によって、山岳に暮らしていた人たちの多くは都市に移動したのではないかと推察しています。
Tsutomuさん
蟲師というアニメを見ると、そういう流浪の民が出てましたね。
黒坂さん
カムイ伝にサンカの話が出てきたかな。和歌山県のお年寄りなら、子供のころサンカを見た方がいるはずです。昭和20年代くらいまでなら、サンカはいたはずです。山でずっと暮らしている方々ですよ。
久野さん
時代小説には山の民として、よく出てますね。在来大和民族だとか、天皇を敬う狩人とか、蘇我氏の末裔とかいろいろな説がありますね。どれが本当かパズドラ不明ですが、昔から日本人には珍しく肉食な民族というところは、共通しているようです。
岩崎さん
色々な定義が有るようですが、戦後まもなく迄存在して居たようです。埼玉の東松山周辺に、二グループ程の山窩集団がいた事は確認出来ているようです。時代によって生活様式や、ルールも変わって来ているようですが、里山を点々と渡り歩いていた様です。ザル、カゴ、などを作り物々交換していたと言われています。
私は、戦後に保護?されて戸籍を拾得して暮らしている女性の方を、東松山で拝見しました。出来れば話しをお伺いしたかったです。
松本さん
興味ある事なので数年前にこんな本を買いました。浅学なのでココでは語れる程ではないです☆
後藤さん
初めまして、いつも興味深く拝見させていただいております。山窩につきましては、尾瀬に「岩塔ヶ原」なる場所があり「ここが山窩の聖地である」というような都市伝説があるようなんですが、詳細は不明です。この「岩塔ヶ原」のキーワードから山窩の情報を辿っていくのも興味深いと思われます。ご参考までに。
https://ameblo.jp/6blogs/entry-12109696990.html
青木さん
山窩をテーマにした、小説よみました!作家の名前とタイトル忘れましたが、かなり有名な作家でしたよー
私もそれで初めて山窩の存在を知りました!戸籍もなく、定住もしないとか!今はもう!その存在はないそうですが!
Yukieさん
なんか最近、本で読みました。山で生活してたみたいです
真弓さん
うちの地元の近くに居たそうです!埼玉県ふじみ野市の弁天の森
Kazuhiroさん
諸説ありますが 写真を撮った人もその後サンカには出会うことはなかったそうです。またサンカは決して他所からの人間と結婚することはなかったとも聞いてます だとすると子供は? 謎ですね
山田さん
イノシシ🐗とは、勤務中、遭遇することは珍しくないですね。数日前のことですが、倒れた母イノシシの周りを10匹ほどの赤ちゃんイノシシが、別れを惜しむかのようにしていたので、車🚗を停止させたら、全匹が私の車の前をためらいがちに横断して、「ありがとう」と言いながら山中に消えて行きました。
他の車🚘は皆、猛スピードで走り去るのみ!
Ogasawaraさん
どんな歌を歌いながら山を歩いていたんでしょうね。今住む白馬村や隣の小谷村で情報聞いてみます。
Takedaさん
刃物からだと、山窩が使うのは両刃の(古代の剣の様な)「ウメガイ」、蝦夷が使うのは反りがある(日本刀の原型とも云われる)「蕨手刀」、アイヌが使うのは「マキリ」。「蕨手刀」と、「マキリ」は似ています。ちなみに、「山窩」と「傀儡」が、自分の中ではよく重なります。。。
山窩と傀儡・傀儡子(くぐつ)は、どちらも定住しない漂白の民です。
その源流の形態を色濃く残すものとして、サンカ(山窩)との繋がりを示唆する研究者もいます。
平安期の文人、大江匡房の「傀儡子記」によれば、
傀儡子集団は定まった家を持たず、テント生活をしながら水草を追って流れ歩き、北狄(蒙古人)の生活によく似ているとし、皆弓や馬ができて狩猟をし、2本の剣をお手玉にしたり七つの玉投げなどの芸、「魚竜蔓延(魚龍曼延)の戯」といった変幻の戯芸、木の人形を舞わす芸などを行っていたとあります。
井原さん
ヒント:狐(狐の嫁入り等)、安倍晴明の母、平家筋、
私は和歌山出身なので、少しだけ詳しいですが、聞いた話と私の想像の域を出ないですねw
古い私の記憶だと、古事記か日本書紀で、神武東征時に紀国に尾のある人間を絶滅させたという記述をいつも連想します。(補正:記憶が遠くてもしかしたら間違った情報かもしれません)
Yamamotoさん
いつも、ブログを楽しく、又、自分の足りない知識を補う為に、拝読させて頂いております☆自分も今、世界史と各宗教に民族・天皇・部落問題、本当の正しい歴史を独自に調査しておる次第です。
Kenichiroさん
いまここに「東日流外三郡誌と語部」っていう本があります。1990年初版です。この本を読んでた頃「サンカ」のことを知ったような記憶があります。りょうこさん、「ヤン衆」ってお聞きになったことございますよね?この「ヤン」って数字の「八」からきてて、その人たちをdiscriminateする呼称のようだったらしいですよ…。
あとここの解説に「ジプシーgypsy」とありますが、現在は差別用語とされていて公には使われてないんですね。代わりにロマ(Roma)というようになってるみたいです。
Takedaさん
やん衆は、当時の鰊漁師の事を指していますが、雇い・出稼ぎ漁師の事。「やん」は、アイヌ語の「ヤウン・モシリ=向こうの(離れた)陸地」からきているとか。。。曳網(ヤーシ)を指しているとか。。地元では、あまり良い表現では聞いて無かったかなぁ。。。
太田さん
80年代半ば、山窩を描いた《せぶり物語》という映画見た記憶有ります。
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