このほど、ドイツ語圏について語っているブログをみていたら、面白いタイトルに遭遇。私自身も知らないことだらけだったので、熟読してみました。その一部を私の解釈で紹介させていただきたいと思います。
アメリカとドイツ。アメリカと言えば世界最大の経済大国で、ドイツと言えば、20世紀、世界でももっとも成功した国と言われているとおり、色々な分野で進んでいて、西洋の中でもその存在感はすごいものです。
そんなアメリカ人とドイツ人。同じ西洋の国ですが、全然似ていないのは誰でも知っているはず。
けれども、細かくその違いについて調べようと思った人は少ないかもしれないということから、この記事の作成が始まった。
そんな私は以前、ドイツ人の彼氏やアメリカ人の彼女がいたので、どちらが好き!とまではいえないけれども、どちらもいいところがあると思ってます。
①宗教観や道徳観について
ドイツでは教会に足を運ぶ人は本当に少ないです。またドイツ南部に多いバイエルン州のカトリックを除いて、ドイツ人は非宗教的であることも多いです。
もしドイツ人が、自分たちドイツ人のキリスト教像とは何か?と考えたとき、教会税を払うドイツ人、そして、カトリック教会か、プロテスタントのルーテル教会(ルター派)に属するものだと考えるでしょう。
またドイツにはイスラム教徒が非常に少ないです。というのも、ドイツに来ている多くの外国人の多くがトルコからの出稼ぎ労働者であり、ドイツはこれらのトルコ人を来賓労働者として受け入れたためです。
一方アメリカでは、カトリックではなく、プロテスタントの信仰が主流であり、その中には、バプテスト、メソジスト、長老、福音などが含まれます。
けれども、これらの宗派はドイツでは、「カルト」とみなされることが多く、ドイツ人は米国の宗教的権利の精神を理解するのに苦労しているという側面もあります。
特にピューリタンのヌードに対する態度にドイツ人は大変ショックを受けて言います。
例えば、ドイツ人は映画の評価をするときに、裸や性的描写などよりも暴力シーンなどに対してネガティブに感じるものの、ピューリタン色が強い現代アメリカのヌードに対してショックを受けることも多いのです。
②初対面の人に対する名前の呼び方や友達についての考え方
アメリカ人→名前で呼ぶ
ドイツ人→名字で呼ぶ
たとえば、私の名前 Yokoi Ryoko を例に出してみると、アメリカ人の場合は、初対面でも Ryoko! と呼ぶ。というのも、初対面から親近感を感じさせるのがアメリ人のやり方だからです。けれども、ドイツ人の場合は、親しくなるには時間をかけるべきという風に考えられているので、初対面の人には Ms. Yokoi などと呼ぶのが普通。この点では、日本に似ていると言えそうです。
また、初対面のアメリカ人に、"What is your name" あなたの名前は?と聞いたとすると、Ryokoよ!と返って来ることが多く、ドイツ人に同じ質問をした場合、Yokoiよ!と帰ってくることが多いようですね。
私はどちらかというと、アメリカスタイルが好きかな。
ドイツ語には、アナタを意味する言い方が二つある→英語には、相手を表す言い方が you しかないのに対して、ドイツ語には目上の人に対する Sie と一般的に、相手に対して使う du がある。
英語にも、 Sie と同じ意味で使える thou という言う、貴男/貴女のような言い方がありましたが、現在は書面でしか見ませんね…。
アメリカとドイツでは友達に対する考え方も違う→英語には、 friend(友達), acquaintance(知り合い) という単語があるのですが、アメリカ人はすべてを一緒くたにして friend と言っている場合が多い。
つまり、そういう単語が存在するにもかかわらず、アメリカ文化では、これら2つの言葉の定義は曖昧になっているということです。
けれども、ドイツでは英語話者よりも言葉の定義にこだわりがあるせいか、friend を使うときは、かなり長期的な関係にしか用いないそうです。
そんな私もドイツ人と似ているのか、
①Friend(長期的な関係で今もなお近くにいる友人)
②Online friend(フェイスブックなどの、会ったことのない人達)
③Business associates(利害関係のあるビジネスの繋がり)
④acquaintances(友達までいっていないレベル)
⑤nodding term (ちょっと会釈するだけの関係)
のように細かく定義するようにしている。こういう意味で私はドイツ人っぽい部分があるのかなと思います。
③レストランや家、公共などの事情
アメリカでは飲み物を頼むと氷がたくさん入っているのに対してドイツでは氷はない。(氷が健康的に悪いと思っているからである)
赤の他人とテーブルをともにすることはアメリカではないのに対して、ドイツではレストランが混んでいる場合そういうこともある。日本はわりとアメリカに近いかな?アメリカではほとんどの場所が禁煙エリアになっているのに対して、ドイツではタバコをする人の割合がかなり多く一般的。けれども改善しつつある。
アメリカのアジア系レストランでは、必ずといっていいほど箸がテーブルの上い置いてあるのに対して、ドイツでは箸をくださいと言わなければならない。
アメリカの家庭では冷凍食品を好むため冷蔵庫が大きい。ドイツでは冷凍食品をあまり買わないので冷蔵庫が小さい。
公衆トイレにおばさんが集金しているのがドイツで、日本と同じくそのようなことがないのがアメリカ。(ドイツの公衆トイレは男性トイレであっても女性のアテンダントがいる。)
アメリカで飼われている犬は吠えたり行が悪かったりする犬がほとんどだけれども、ドイツで飼われている犬はおとなしく、また電車にのせても全然大丈夫。
④お金の事情
ドイツ人の中には、借金=罪という感覚があり、アメリカのようなクレジットカード社会ではなく、デビットカード社会です。また、ドイツには現金を歓迎するお店が多いです。
⑤仕事に対する倫理観と休暇について
アメリカは現代の先進国の中でも、有給休暇の割合がもっとも低い国のうちのひとつです。またアメリカの労働者は休める状況であっても、休もうとさえしません。ヨーロッパでは有給休暇はきちんと与えられ、労働者もそれをうまく利用します。
仕事を家に持ち帰ったり、残業をしたりするということはヨーロッパでは稀であり、特にドイツ人は家と仕事をきっちり区別しているのが特徴的です。
毎週末、特に日曜日は家族と神聖な休暇を取ることが普通で、多くのドイツ人は仕事をするときはハードに仕事をし、休むときはきっちり休むということを徹底しています。
日本人からすると、アメリカは残業ばかりしていないようにも見えますが、実際に、2017年のOECD(経済協力開発機構)加盟国のワークライフバランスが、最悪な国ランキングをみてみると、アメリカと日本の数値は結構近いということがわかります。
10位 ニュージーランド(5.8)
09位 アメリカ(5.8)
08位 オーストラリア(5.4)
07位 南アフリカ(5.1)
06位 アイスランド(4.9)
05位 日本(4.8)
04位 韓国(4.7)
03位 イスラエル(4.6)
02位 メキシコ(0.8)
01位 トルコ(0.0)
Reference Site
https://www.worldatlas.com/articles/10-countries-with-the-worst-work-life-balance.html
逆に最高な国ランキングは以下で、ドイツはオランダよりも高いとは言えないものの、やはり上位に来ています。
10位 アイルランド(7.9)
09位 ロシア(8.1)
08位 ドイツ(8.3)
07位 スウェーデン(8.3)
06位 ノルウェー(8.5)
05位 ベルギー(8.6)
04位 スペイン(8.8)
03位 フランス(8.9)
02位 デンマーク(9.0)
01位 オランダ(9.3)
ちなみに、以前書いたこのある他の記事も参考になるかもしれません。
Reference Site
https://www.statista.com/chart/12977/countries-with-the-best-work-life-balance/
⑥税金についての意識が全く違う
ここでいうぜ税金とは、燃料税、所得税、VAT(付加価値税)などのことです。多くのアメリカ人は税金が何か?ということを基本的に全然理解していません。ドイツ人はアメリカ人と違い、税金を払うことを厭わない人が多いです。
たとえば、米国で最も高い売上税は10%未満であり、それぞれの州の多くはそれよりも低いです。
ドイツのVATは、食料雑貨やその他の項目では低いですが、アメリカで最も高い売上税率の約2倍の19%と、ものすごく高いです。
また、ガソリンまたはディーゼル燃料の費用は、およそアメリカの2倍以上にもなります。実際、税金の支払いを厭わないとされているドイツ人でさえも、アメリカよりも高いこれらの税金に対してもう払いたくない!と思っている人がいるのも確かです。
けれども、ドイツ人は質の高い道路や公共サービスを維持するには、コストがかかることをきちんと理解しています。
⑦持ち家に対する拘りの違い
ドイツ人は、持ち家を所有することや、家を借りることに対して一般のアメリカ人とは完全に違った考え方を持っています。アメリカンドリームといえば、大きな一軒家を自己所有することですが(2008年の住宅ローン問題で最近は変わってきているようですが…)、アメリカでは自宅(一軒家やアパート)の所有率が約60%なのに対し、ドイツ人はたったの40%ほどです。→20%の差はかなり大きいです。
ドイツ人は同じ家に20年以上住むことも珍しくはないのですが、それは自己所有ではなく、家賃を毎月払っているのです。またそれで満足しています。つまりドイツ人は持ち家に対しての拘りがあまりないのです。
もちろんドイツ人の中にも家を自己所有したい人はいますが、多くのドイツ人は住宅ローンまでして購入する必要は全くないと考えています。またアメリカと違いドイツでは住宅ローンの融資を受けるには、収入面でかなり審査があるということもその要因になっています。
そして、ドイツの税法では、アメリカの場合のように住宅所有者(住宅ローン保有者)にとって有利ではないものとなっているため、やはり住宅ローンをしてまで購入にまでは至らない人が多いのが現状なのです。
⑧ドライブ、交通事情について
ドイツには燃料税というのがあり、ガソリンがアメリカの2倍はする。
また、自動車免許を取得する際、アメリカでは両親が教えてくれるのに対して、ドイツでは教習所に30万円払って行かなければならない。これは日本と同じか。アメリカ人からすると、この30万円はかなり高額に見えるようです。
アメリカではどこでも速度制限があるのに対して、ドイツのアウトバーンでは速度制限がない。
⑨ダイエットや、食事について
典型的なドイツの食生活はアメリカのそれとは全く違いまが、ドイツに住む駐在者であれば、美味しいペイストリー(オーストリアを思い浮かべてください)はもちろんのこと、200種以上のパンを含む膨大な品揃えで、その違いを楽しむことができますよ。
アメリカ人はメキシコ料理が恋しくなると思いますが、アメリカの場合、メキシコ料理以外にも、アジア料理やインド料理などの選択肢もありますね。またドイツのマクドナルドではビールを出したりもしています。
いずれにしても、ドイツとアメリカの食文化は全然違うんです、ここがまた面白いのですね。
⑩環境問題の意識について
ヨーロッパ人、特にドイツ人は環境問題への意識が非常に高いです。
おそらく、人口密度が高く、エネルギーコストが高いため、ヨーロッパ人は、特に太陽光や風力エネルギーの生産において、再生可能エネルギーの進歩を大きく伸ばしているのでしょう。
ドイツ在住の外国人は、ドイツの廃棄物処理が北米よりも複雑なプロセスであることをすぐに知ることになりますし、多くのドイツ車が信号機で停止する間は、自動的にエンジンが停止するということも、知ることになるでしょう。
⑪レストランで何時間も過ごすお客さん
アメリカ人はレストランに行ったらさっさと食べて帰る。なぜアメリカにはファーストフード店が多いか。ということを考えても分かる。一方、ドイツ人はレストランで食事をするとき、急ぐ必要はないと感じている。
せっかく食事ができるのだから、たくさんのものを食べ、飲み、そして最も重要な相手との時間をゆっくり過ごしたいと考えている。
ドイツではレストランのスタッフも、アメリカのように利益の為だけに回転数をあげようと、同様にお客さんを急かせたりはしない。お客さんが帰る前で待ってくれる。
アメリカ人として感じるのは、これは非常に快適ということだ。けれどもドイツでも混みあっているレストランは話が別なので、そこは区別しておこう。
⑫水道水は無料ではないし、飲料水に氷は入っていない
ドイツではお水は無料で頼むことはできない。水道水を頼んでも、嫌な顔をされる。むしろ、ウェイターはあなたが水道水を無料で頼んでいることに対して嫌な感情を抱き、わざとペットボトルのお水を提供し、結局支払わなければならないことになることも少なくない。
あと、きちんと、どんなお水が欲しい!と言わないと、スパークリングウォーターが提供されることもあるので注意。ドイツ人はスパークリングウォーターが好きなので…。
アメリカではソーダに氷を入れて出してくれるけれども、ドイツのみならずヨーロッパではアイスキューブ(四角い氷)でさえあまり見かけないの。けど、氷ありますか?と聞いてみる価値はあるわ。ラッキーな場合、2個か3個は氷を入れてくれることもあるから。
⑬警察官に、You とは言えない法律がある
おそらくこの話を信じない人もいるかもしれないけれど、ドイツでは警察に対して、丁寧語で呼ばなければならないという法律がある。つまり、ドイツには英語における、You(あなた)が、二つあり、Sie(形式的な言い方の、あなた)と、du(英語における you と同じカジュアルな、あなた)があり、警察官には、Sie を使わなければならない。
なので、警察官に対して「英語話せますか?」と聞きたいときは以下のように言おう。
“Sprechen Sie Englisch?”
彼らは快く困りごとを解決してくれるだろう。
The 'du/Sie' dilemma in German
⑭ドイツ人はアメリカ人よりも、人の目をじーっと見る
ドイツ人はアメリカ人よりも人の目をじーっと見る。また人の目を見つめることをそれほど恐れない。なのでドイツ人の目を見つめても、何も嫌な顔はされないよ。
アメリカ人がドイツに来るとよく話題にすることは、なぜドイツ人ってアメリカ人である私たちのことをじーっと見てるんだろう。ということ。
けれどもドイツ人はアメリカ人を見つめているわけではなく、この国では人の目をじーっと見ることはそれほどおかしくはないことなの。
だから、ドイツでは普通のこの文化を受け入れてね。決して取り乱さないで。( ´艸`)
⑮ドイツ人のパーソナルスペースは、アメリカ人よりも狭い
ドイツ人はアメリカ人とは違い、会話する際はものすごく近寄って話す。なので、ドイツ人と話すときは、わざと後ろに引き下がったりしないようにしたほうがいい。というのも、ここドイツでそれをしてしまうと、話している相手と気まずくなるので…。
⑯ドイツ人は直接的である
ドイツではネガティブなことを言うのはそれほど失礼にはあたらない。それが悲観的なことであってもね。また、今話している相手を実際に批判したりしたとしても、失礼にあたらないの。
友人に、仕事の愚痴を言ったりすることも多い。仕事が遅すぎる同僚がいても、普通に話題に出すこともある。
友人は何でも言える中であり、気軽に伝えるのは普通のことと考えているからだ。
⑰スキンシップが多い
ドイツ人はあまりシャイではない。知らない人の体を触ったり、撫でたりすることもよくある。また肩を叩いてあっちへ行って!的な合図をすることもある。
一方、アメリカ人は人の体に触ることに対してものすごく抵抗があり、嫌がるのが特徴。被害妄想で、攻撃したなお前!と言う変な人もいるくらい。
なのでアメリカ人はドイツ人が体を触るような状況で、必ず、Excuse me(すみません)と言ったり、相手が気づくのを待ったりする傾向がある。けれども、ドイツ人はスキンシップによって、解決する場合が多い。
⑱ドアを開けたままにするアメリカ人と、正反対のドイツ人
アメリカ人は一般的に、プライベートでない場合は、部屋のドアを開けっぱなしにする。アメリカの会社でも、Open-door policy(ドアは開けましょうポリシー)みたいなものがあり、誰も使用していない場合はドアを開けておくことが普通。
ドイツ人は全く反対で、どんな場合でもドアは閉じておく。また例外はあるものの、ドイツの会社では、ドアは常に閉じておくことを推奨される。というのも、ドアを閉じておけばノックをして中にいる人に対して、合図を送ることができるからだ。
⑲ビジネスのやり方についての違い
アメリカ人は、素早く要点をつかみ、重要で本質的な情報を得た後、すぐに決定を下す。一方、ドイツ人は、決定を下す前に、可能な限りの情報を集めることのみならず、重要な決定に対しては時間をかける傾向がある。
アメリカ人の場合、一度決めたら、あとで少し変更を加えればいいと思って進める。一方ドイツ人の場合は、一度決めたら後で変更することをためらう。
この違いは、アメリカ人はビジネスをするうえでリスクは最初からあるものだとポジティブに考える一方、ドイツ人は、リスクを取ることをネガティブに感じている。
⑳バーについての考え方が違う
アメリカでは、21歳にならないとアルコールは飲めない。けれども、ドイツでは、18歳から飲むことができる。ワインとビールに関しては16歳からOK。また、ドイツではマクドナルドでビールやワインを提供。
バーに関して言うと、アメリカのバーは薄暗く、隠れた場所にあるというイメージで、もちろん子供連れはほとんどいない。一方、ドイツのパブは開放的で明るく、子ども連れの夫婦も少なくない。
マルチンのコメント
いかがでしたか。国が違うと、考え方も違うと思いますので、色々と考えさせられますね。また、日本はどちらかというと、現代のアメリカの影響を強く受けているのかな?とも思わされました。
この記事がなんらかの参考になれば幸いです(^_-)-☆
Reference Site
The German Way & More
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