ドイツという国は世界中でもの凄く印象の良い国である。ヨーロッパ一番の経済大国、技術大国、身長が高く金髪が多いなど、多くのものが欲しがっているものがドイツにはある。
フォーブスで発表された2019年の国家ブランドランキングではドイツよりも日本のほうが上だったものの、人口が多い国としてはやはりヨーロッパにおける上位国であることは間違いない。
https://www.futurebrand.com/uploads/FCI/FutureBrand-Country-Index-2019.pdf
考えてみて欲しい。このTOP10に入っている国々のほとんどが、人口1000万人前後の小国であるのに対して、日本とドイツは8000万人以上の大国なのである。(カナダは一応3000万人超え)
そんな欧州においては東アジアにおける評判の良い日本という側面もあるドイツ。この記事では敢えてドイツが嫌いだという人たちの声を集めてみたり、その理由を探っていきたいと思う。
まず、BBCが発表したドイツのことが大っ嫌いな国TOP10から見ていこう。→2014年版。と2017年版を比較してみることにする。
①ドイツのことが大っ嫌いな国TOP10
10位 ドイツ(19)
ドイツのことをネガティブに思っている人は19%。それにたいしてポジティブに思っている人は68%という結果だった。つまり、ドイツ人は自分の国が好きな人のほうが多いということになる。
面白いのは、ドイツ人は自分の国のことをポジティブに思っている人が多い癖に、いろんな国をネガティブにとらえていることである。
例えば日本は以下のように、ドイツ人からは否定的に思われている側面もあることもお忘れずに…。→調査年によって数字が変わっているけどね。
「なぜドイツ国民の46%は日本にネガティブな感情を抱くのか?ドイツ人は日本が嫌い?【ドイツの反応】」
私的に言わせてもらうと、ドイツは世界で一番だと思っている人の割合が多いのかも。と思っている気がする。→ドイツに住むゲルマン系の人たちね。
「典型的なドイツ人の特徴「TOP10」を教えよう。身長の高いドイツ人は他のヨーロッパ人を見下している!?」
9位 ブラジル(21)
ドイツに対してネガティブだと感じるブラジル人が21%。一方で66%ものブラジル人がドイツのことをポジティブにとらえている。
8位 ペルー(22)
ペルーでは44%の人たちがドイツをポジティブにとらえているので、約その半分がドイツに対してよい印象を持っていないことになる。ブラジルとは少し状況が違うのが面白い。
7位 ナイジェリア(23)
ナイジェリアでは63%とかなり多くの人がドイツをポジティブにとらえている。ちなみにナイジェリアはインドや米国、中国が貿易の大半を占めており、ドイツとは貿易があまりないにも関わらず印象が良いのも興味深い。
6位 メキシコ・トルコ(24)
43%のメキシコ人がドイツをポジティブに思っていて、47%のトルコ人がドイツをポジティブに思っている。
また面白いことに、ドイツにはトルコ人移民が100万人程度いるので、トルコ人の中ではドイツ語が人気だという点。またトルコでも一部の人にドイツ語が通じるのだとか。
https://en.wikipedia.org/wiki/Turks_in_Germany
5位 インド(26)
32%のインド人がドイツ人のことをポジティブにとらえている。けど、インドって広いからね…。あてにならない数字。ちなみにインドではドイツ語は人気だと言われている。
Why Learn German Language in India?
4位 パキスタン(27)
35%のパキスタン人がドイツをポジティブにとらえている一方、27%もドイツが嫌いな人がいるのは、
3位 インドネシア(28)
53%ものインドネシア人がドイツをポジティブにとらえているので、ネガティブに考えている28%よりも多い。
私が思うに、ドイツの印象が悪い国は、以下の二ヶ国であるはずだ。
2位 イスラエル(38)
イスラエルがドイツにネガティブな印象を持つのは、ユダヤ人国家のイスラエルだから当然と言えば当然ともいえる。その大きな理由はやはり、ホロコーストなどだろう。
ホロコースト否認説もあり世界各国で議論されている問題だが、中国人が日本人に対して南京事件を想起したりするのと同じように、いまだにイスラエルに住むユダヤ人にとってもドイツは許せない存在なのかもしれない。
ちなみにポジティブに感じているひとも、25%とそれほど多くはない。
イスラエルと言えば、技術面でもヨーロッパ諸国に引けを取らない先進国であり、ある意味、日本やドイツともライバル関係にあるくらいともいえる。つまり歴史的背景以外(おそらく人種的に?)にも嫉妬的な部分もあるのかな…?なんて思っちゃう。
1位 スペイン(40)
スペイン人の40%がドイツをネガティブに思っていることが明らかに。一方で44%もの人がポジティブに感じるとも回答しているので、ここは難しいところ。
私的にドイツ人がスペイン人を見るとき、日本人がイメージする台湾人みたいなものがあるのではないか。と思ったりすることがある。そういうのは関係ないにしろ、ドイツのほうが経済的に強く、身長も高く、金髪率が高く、青い瞳率が高いので嫉妬しているのではないか。とも思ってしまった。
「白人とアラブ人(ベルベル人)のハーフなのですか?に怒りの声も。スペイン人が認めたがらない理由【海外の反応】」
白人同士でも、ヒエラルキーってあるからね…( ゚Д゚)
ちなみに以下のページにも、なぜスペイン人がドイツ人のことを責めている?のかということがちらっと書いあった。やはり経済的な部分のことでお互いに嫌い合っている部分があるのかもしれない。
Why does everybody hate Germans?
とはいっても、スペインの宿敵はイギリスである。なぜならジブラルタルという領土問題がいまだに存在しているからだ。
②ドイツのことが大っ嫌いな国TOP10
次に2017年版のBBCの調査。ちなみに、2017年のBBC調査では、韓国、日本、イスラエルなどの国が参加していなかったので残念。
で、話はドイツ嫌いな国に戻す。上の表を見ても分かるようにギリシャがTOPに変わった。そもそも2014年のBBC調査では、ギリシャという国は調査範囲に入っていなかったので、もし2014年にギリシャが入っていたとすれば、このような結果になっていたのかもしれない。
なぜならギリシャ経済危機 (2010年)によって、ギリシャとドイツは結構もめていたからだ。なぜドイツがギリシャを助けなければならないんだ。というドイツ人国民の声もあったくらい。
また、トルコのドイツに対するネガティブ割合が急に上がった。これは2015年欧州難民危機が関係しているのではないだろうか。
シリア難民がトルコを経由してドイツにやって来る。ということが起きて以降、ドイツはトルコを批判するようになり、トルコもそれに受け答える形でドイツのことを嫌い始めたのかもしれない。( ゚Д゚)
と調べていると、以下のような記述を発見したので紹介しよう。
トルコの怒りの理由は、エルドアン政権の閣僚たちがドイツ国内に住むトルコ人向けに計画していた演説会を、ガッゲナウ市やケルン市などが中止させたことだ。エルドアン大統領は、自分の権力を強化するための「大統領直接統治制(Präsidialsystem)」について、4月16日に国民投票を実施する。彼は、ドイツに住む140万人のトルコ人有権者のために、閣僚の演説会を予定。ところがガッゲナウ市とケルン市当局は、3月初めに「会場では大変な混雑が予想され、安全を確保できない」という理由で、一度出した演説会の許可を取り消したのだ。だが大統領は、「ドイツ政府が国民投票に関するキャンペーンを妨害しようとして、地方自治体に圧力をかけて演説会を中止させた」と考えて、メルケル政権を非難したのだ。
以下の記事に詳しく書かれていた。
newsdigest.de/newsde/column/dokudan/8429-1046/
ちなみに、フランスとアメリカは17%である部分を見るとやはりスペインはドイツが嫌いなのだと思う…。
マルチンのコメント
という感じでドイツ人が嫌いな国を調査してみたが、欧州全体でドイツが嫌いな国はほぼないということがわかった。これは日本が嫌いな国がアジア圏に少ないにもかかわらず、中国と韓国だけが日本をいつも嫌っている構図と同じで、ドイツもほんの一部の特定の国にしか嫌われていないのかもしれない。
Reference Site
downloads.bbc.co.uk/mediacentre/country-rating-poll.pdf
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