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東京とソウルどっちが大都会で国際都市?!

2017年8月6日

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東京とソウルどっちが大都会で国際都市?!

2017年8月6日


なぜか、「東京 ソウル 都会」みたいなキーワードから私のブログに流入してくることが最近多い。私からすると、東京とソウルは到底比較できないと思っていたのだけれども、日本人の中には東京とソウルはどちらが都会か?と気になっている人も多いという証拠だよね。

私からすると、東京・上海・香港。が、東洋における3大都市と考えていたりもするのだけれどね。

けれども、都市圏人口でいえば、香港は明らかにソウルよりも格下である。

「東京、大阪、上海、香港。ソウル、北京、シンガポール。どれが東アジアで1番の大都市圏?」

ざっくり言うと、周辺も含めた都市圏人口では、香港(740万人)に対して、ソウルは、2500万人規模であり、大袈裟に言えばソウルは、香港の4倍規模もの巨大都市とも言えるだろう。(香港の場合、中国に正式に組み込まれ、国境がなくなれば、深センと一つの都市圏になるため、巨大都市圏になる潜在は秘めている)

また、大都会、大都市、国際都市、金融都市、それぞれその言葉が意味するものは違うけれども、実際多くの人が大都市と言ってイメージするものは、その都市圏人口ではないだろうか?

とは言いつつも、東京における渋谷と、ソウルの明洞はどっちが栄えているのか?という意味で大都会を思い浮かべる人も多いかもしれない。

この記事では色々な見方で、東京とソウルを比較してみたいと思う。

①都市圏人口では、世界トップレベルの東京と、それに続くソウル

 

順位都市圏都市圏人口年度
1東京日本37,832,892[3]2016
2上海中国34,865,252[4]2010
3ジャカルタインドネシア31,689,592[5]2015
4デリーインド26,454,000[6]2011
5ソウル韓国25,514,000[7]2016
6カラチパキスタン25,100,000[8]2016
7広州中国25,000,000[4]2010
8北京中国24,900,000[4]2010
9マニラフィリピン24,650,000[9]2018
10深セン中国23,300,000[4]2010
11メキシコシティメキシコ21,650,668[10]2017
12サンパウロブラジル21,242,939[11]2016
13ラゴスナイジェリア21,000,000[12]2014
14ムンバイインド20,748,395[6]2011
15カイロエジプト20,500,000[13]2012
16ニューヨークアメリカ20,320,876[14]2017
17京阪神日本19,342,000[3]2010
18武漢中国19,000,000[4]2010
19成都中国18,100,000[4]2010
20ダッカバングラデシュ17,151,925[15]2011

こちらは、他のブログ「大阪とソウルどっちが大都会で国際都市?!」でも説明させていただいた表なのだけど、これを見ても分かる通り、世界の大都市圏ランキングの上位は、ほぼアジアが占めている。

その中でも、東京>上海>ソウル>北京と、東アジアの大都市が占めているのが特徴的だ。この中で都市インフラが進んでいるのは、東京>ソウル>上海・北京といったところだろうか。(最近は、インフラの面ではソウルと東京は変わらなくなっている→韓国の人口の半分が集まる場所のため、かなりお金がかけられているので)

「15年ぶりに東京にきた韓国人夫婦が感じた、ソウルとの違い【韓国の反応】」




以下、二つの衛星写真は、10kmサイズで切り抜いたのでほぼ同じ縮図と思ってよい。




こちらは東京の首都圏の衛星写真(グーグルマップより)

かなり巨大な都市圏。この巨大な都市圏東京は、ニューヨーク市内の人々からも、圧倒されるという声が目立つ。

「ニューヨークと東京ってどっちが都会なんですか?また、世界の中心はタイムズスクエアと渋谷どっち?【アメリカの反応】」

東京とソウルの都市圏人口には、1000万人以上の差があるものの、世界レベルで見れば、東京の首都圏自体が巨大すぎる(関東平野が広いので一軒家の家をどこまでも建てることができる)だけであり、ソウルは、世界レベルで言えば、トップクラスの都市圏人口を抱える都市である。

こちらはソウルの首都圏の衛星写真(グーグルマップより)

一方ソウルはどうだろう。一つ言えることは、ソウルは2500万人(韓国の人口の半分)が、この一帯に住んでいるにもかかわらず、関東平野のように、広くないため、その多くが山で占められている点だ。

つまり、ソウルの場合、関東とは違い、マンションを作らなければ土地がない。なので、関東に比べるとソウルでは一軒家よりも5階建て以上のマンションばかりが目立つ。

そういう意味もあってか、衛星写真から見ても、あまり開発されていないように見える。けれども、実際は山を必要以上に削らずに、マンションを開発しまくっているので、上空からは関東よりもスッキリみえるのだ。

これは地震が少ない朝鮮半島だから可能なことであるのかもしれない。

結論としては、ソウルの大都市圏の大きさは、東京の大都市圏と、大阪の大都市圏の中間に位置するということになる。

 

②東京とソウルの繁華街はどちらが都会?

まず、東京に関して言えば、東京で一番最大の繁華街(商業エリア)は、新宿駅周辺である。とはいえ、新宿の場合、新宿駅西口周辺は高層ビル街なので、買い物エリアではない。そう考えると、駅構内、東口エリア、歌舞伎町、南口・新南口エリアが商業地区となる。

確かにこれら全体を合わせると、日本でも最大級と言われている梅田駅周辺の商業地区とも対抗できるレベルではある。

また東京の場合、新宿、渋谷、池袋、銀座(東京駅)、上野(秋葉原)など、商業地区がうまい具合に点在している。

一方、ソウルは少し違ってくるのだ。

https://www.thousandwonders.net/Seoul

この写真はソウルの明洞エリア。けれども、明洞からは、光化門(クァンファムン)、ソウル駅、東大門(ドンデムン)、南大門(ナンデムン)、鍾路(チョンノ)へ徒歩で行ける距離であり、上の写真の一帯が、それらすべてを撮影したものとなる。

また東京と違って平野ではなく、山を切り開いたようにできた都市なので、周りに山が非常に多い。

その分、高層ビルを多く立てなければならない地形になっている。高層ビル自体は新宿よりも少し低い程度で、その分、凝縮されているのが分かる。

つまりこの一帯(明洞)は、人口密度が高いのである。私が感覚的に思うのは、このソウルの中心部一帯は、新宿に渋谷か池袋をくっつけたような感じではないか。ということだ。

で、大阪とソウルを比較したがる人も結構多いのだけど、個人的には梅田よりも明洞エリアのほうが、人口が多く、商業地区も多いと思う。もし梅田と難波(心斎橋)エリアがもっと近い距離にあれば、また話は違ってくるけどね…。

③世界における東京とソウル。どっちが国際都市?

東京とソウル。いずれも北東アジアにおいてのメガシティなわけであるけれども、その国際的な地位はどの程度違うのだろうか?

今回、この二つのランキングを参考にした。

①Global Power City Index 2017(森記念財団 都市戦略研究所)

mori-m-foundation.or.jp/english/ius2/gpci2/index.shtml

画像をクリックすると、ページに移動します。

こちらは、森ビルで有名な、「森記念財団 都市戦略研究所」が発表した世界の都市総合力ランキング(GPCI)

このランキングによると、ソウルは、シンガポールに近い水準となっている。これはソウルの人口自体が東京に近い点も考えられると思うし、教育水準や交通インフラがきちんと整えられている部分も評価されているのではないかと思う。

いずれにしても、東京とソウルの順位がこれほど近いのに驚いた人も多いのではないだろうか。

次に、日本の機関ではなく、外国の機関が発表したらんっキングを見ていこう。

②2018 Global Cities Report


https://www.atkearney.com/2018-global-cities-report

画像をクリックすると、ページに移動します。

以下わかりやすいように、書き起こしてみた。

01位=ニューヨーク
02位=ロンドン
03位=パリ
04位=東京
05位=香港

この5都市は不動であることが多い…。たまに香港とシンガポールが逆だったり。

06位=ロサンゼルス
07位=シンガポール
08位=シカゴ
09位=北京
10位=ブリュッセル

11位=ワシントンDC
12位=ソウル
13位=マドリード
14位=モスクワ
15位=シドニー

16位=ベルリン
17位=メルボルン
18位=トロント
19位=上海
20位=サンフランシスコ

という結果となっていた。

こちらでは、ソウルが12位と、森記念財団 都市戦略研究所の発表よりも評価が低く見積もられている。これを見ると恰もソウルが格下な都市にみえるけれども、実際私が感じるのは、森記念財団 都市戦略研究所の発表が現実に近いのではないだろうかとも思う。

 

④国際金融都市としてはどちらが上なのか

順位金融センターレート
1ニューヨーク788
2ロンドン786
3香港783
4シンガポール769
5上海766
6東京746
7シドニー734
8北京733
9チューリッヒ732
10フランクフルト730

https://en.wikipedia.org/wiki/Financial_centre#Global_Financial_Centres_Index_(2007%E2%80%93ongoing)

2018年現在、なんと東京は上海に抜かれてしまっていた。もちろんソウルはここにランクインはしていない。つまりソウルは国際的な金融都市ではないという意味である。

それよりも、今まで世界の国際金融センターは、ニューヨーク、ロンドン、東京と言われていたけれども、時代が変わったのか、東京の金融センターの地位は低下している。

 

⑤観光都市としての魅力度はどっちが上?

2017年のデータになるのだけれども、東京もソウルも、やってくる観光客数にあまり変化はなかった。今後、東南アジアなどの中間層が日本に押し寄せてくる一方、彼らは日本と韓国を一つのエリア(日本人が東南アジアを一括りにしようとするように)と見なしているので、東京にやってくる観光客は、韓国にも流れると予想される。逆も然り。

 

⑥LGBTなどの少数派、多様性に対する考え方の違い

韓国といえば、キリスト教国でもあり、儒教の国でもある。この国では長い間、同性愛に関する議論はタブーとされてきた。それは日本も同じである。日本も、同性愛を許容していたほうだけれども、LGBTの議論が始まったのも、2017年くらいからである。

私が思うのは、ネット社会を通じて日本と韓国の若者の、世の中に対する知識に関してはほとんど差がないと感じる。

けれども、日本にも韓国にも、ネットのデマなどを信じて敵対心を煽られたりする層はやはりいる。

と、ちょっと話はずれてしまたけれども、以下の記事にも書いたのだけれど、現在のソウルは日本人が思っている以上に、同性愛者、つまりゲイやレズビアンに対して寛容になりつつある。

これは若い人の考えが、欧米よりになってきていることや、情報のソースが英語に置き換わってきていることによる変化だと私は思っている。

つまり日本でもそうなのだけれども、インフルエンサーと呼ばれる人が、西洋文化についてブログや動画で発信したり、日本好きの韓国人が日本のサブカルを発信したりすることで、韓国人の若者に変化が起きているということだろう。

実際に私は韓国に住んでいたので、同性愛者の男性とも何人か付き合ったことがあるし、彼らは日本人ほどシャイでもなく、人前でも肩を回してきたことさえもあった。( ´艸`)

「付き合ってみて分かった、日本人、韓国人、中国人彼氏の違い」

 

⑦東京とソウルの一人当たりのGDPは、どちらが上?

東京の一人当たりのGDPは、57,572ドルで、日本全体平均の36,230ドルを上回る数字で、アジア一豊かな都市ともいわれているシンガポール(56,284ドル)よりも少し高い。この数字は、2014年のものなので、今後変化すると思うけれども。

https://www.huffingtonpost.jp/uniuni/singapore_b_8915838.html

一方、ソウルの一人当たりのGDPは、2081万ウォンとなっていた。

biz.chosun.com/site/data/html_dir/2017/12/22/2017122200398.html

つまり、東京のほうが断然お金持ちとも言える。無論、ソウルは華やかに見える場所は非常に華やかではあるが、貧困地区もかなりあり、それは観光客が歩くような場所からは見えない場合が多い。

けれども、観光客だけが歩く場所だけをみていると、あたかも東京と変わらなくない?と錯覚してしまい、しかも東京よりも高層マンションがかなり多いので、豊かな暮らしに見えるという錯覚にも陥る。

 

⑧最低賃金はどちらが上?

ソウルは最近最低賃金がかなり上がってしまい、逆に雇用する側が赤字が出るなど大変なことになっている。以前はソウルの最低賃金は500円くらいであり、コンビニで働いても500円しかもらえないと、韓国人の友達が嘆いていた。

だから日本にワーホリで稼ぎにくるんだよぉーん。ってね…。( ´艸`)

日本も韓国も、国民の大半が貧困層~中間層ということを考えると、この最低賃金の比較は非常に参考になる指標でもある。

結論を言うと、当然東京のほうが最低賃金が高い。

一方、韓国は最近最低賃金を上げたので、決して安くはない。けれども、東京もソウルも家賃などの生活費は結構に通っていて、東京のほうがアルバイトだけでも生活しやすい都市だといえるのではないか。

 

⑨結局どっちが、大都会なの?

大都市であれば、単に都市の人口が多いかという意味であり、国際都市であれば、各ランキングでそれが示されているけれども、大都会の定義はちょっと難しい。

都会の場合、人口が多いだけでなく、その都市にあらゆる文化施設や、国際的な会議を誘致できる魅力とか、人口規模とか、ファッションなどの流行地なのか?とか色々なものが含まれてくる。

辞書で調べてみても私が言っていることと同じようなことが書かれていた。

都会=人が多数住み、商工業が盛んでいろいろな文化的設備がある土地。都市。

英語では、都市=CITYであり、都会=CITYなので、都会という言葉自体、日本語独特のものだといって良いだろう。

で、東京とソウルは残念ながら、どちらとも本当の意味での国際都市とは言えないと思う。というのも、人種構成がどちらとも、90%以上が、自国民だからだ。というよりも、東京であれば日本人しかいなく、ソウルであれば韓国人しかいない。

国規模で考えた場合、若干韓国のほうが日本よりも外国人密度が高いけれど…。(意外と韓国にはたくさんの外国人が住んでいることは日本ではあまり知られていない)


「中国と韓国に住んでいる外国人ランキング TOP10」

で話は戻って、どちらとも本当の意味での国際都市ではない。こういう点で考えれば、ニューヨークやロンドン、パリには敵わないだろう。

なので私からすると、東京もソウルもどちらとも同じくらい都会だと思う。けど、都市圏人口は東京のほうが上!であり、結局のところ、韓国人しかいないソウルも、日本人しかいない東京も大して変わらないのではないか?というのが結論だ。

というような感じではないだろうか…。

 

⑩在住者だから言えるソウルが東京に勝っている部分

最後にソウルの良い部分を言って終わりにしよう。私は東京にも10年くらい住み、韓国には2年ちょっと住んでいた。その中で思ったのは、ソウルの場合は、山がどこにでもあり、ちょっと自然の空気を吸いたいと思ったら山登りできるような散歩道が整備されていることだ。

そして山からの夜景は素晴らしいし、東京のようにどこに行っても消費しなければならないという消費社会とは少し違い、憩いの場所がある。それがソウルだと思う。

東京の場合、千葉や箱根のほうにいかないと山には登れない。けどソウルは小高い山がいくつもあり、運動するのにちょうど良い。

またチムジルバンという健康ランドのような銭湯がいくつもあり、500円程度で一日中入れるので、北海道出身の田舎者の私にはソウルがあっているのだと思う。( ´艸`)/

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