日本人が大っ嫌いな国、それが韓国と中国ではないだろうか?大嫌いというよりも、ルールを守らない、歴史のことを何度も繰り返して日本を悪者にしようとする。というような行動が繰り返されてきたことによって、日本人が中国や韓国に対して不信感をもってしまったというのが、もっとも一般的な考え方かもしれない。
そんな中国は世界では嫌われているのか?日本のように隣国、しかも経済的にもライバルに近い存在でもある中国は、やはり日本人からすると、経済、軍事の面でも脅威になっている。
そんな日本人は、日本のメディアから見た中国しかみていないもの事実。そして、中国や韓国は世界中で嫌われている。と勝手に思っているのではないだろうか?
そんな私もそう思っているうちの一人でもあるが、この記事を書くにつれて、その考えは少しずつ変わってきているように思える。
まず、この記事では、BBC が調査したデータをもとに、2014年度版と、その3年後の2017年度版で比較しながら、考えていきたいと思う。BBCの調査も完ぺきではないということはまず言っておきたい。けれども、なんらかのヒントにはなるのではないか?
まず、2014年時点で、BBCが調査したところによると、中国に対してネガティブに感じている国は以下の順位だった。
2014年版、中国のことをネガティブに感じる国 TOP18
22位 中国(7%)
21位 ナイジェリア(10%)
20位 パキスタン(12%)
19位 ガーナ(18%)
18位 アルゼンチン(20%)
17位 ペルー、ロシア(24%)
16位 ケニア(25%)
15位 イスラエル(24%)
14位 インドネシア(28%)
13位 ブラジル(29%)
12位 トルコ(31%)
11位 インド(35%)
10位 メキシコ(40%)
09位 オーストラリア(44%)
07位 韓国(56%)
06位 スペイン(59%)
05位 カナダ(64%)
04位 アメリカ(66%)
03位 フランス(68%)
02位 日本(73%)
01位 ドイツ(76%)
このランキングを見ると、アメリカ、フランス、日本、ドイツの数値がものすごく高いことがわかる。またナイジェリアや、パキスタン、ガーナといった中国と経済的にものすごく結びつきが強い国では中国に対してネガティブに感じている人の割合も少ない。
また、南米のアルゼンチン、ペルー、そして中国と仲良しにも見えるロシアでもやはり中国に対してネガティブに思っている人は少ない。
面白いのは意外と、インドネシアでは中国という国はそれほどイヤイヤな感じに思われていないという点ではないだろうか?
で、3年後、このランキングに少し変化が起きる。
2017年版、中国のことをネガティブに感じる国 TOP18
18位 ナイジェリア(9%)
17位 中国(10%)
16位 パキスタン(12%)
15位 ロシア(23%)
14位 ケニア(27%)
13位 ギリシャ(25%)
12位 メキシコ(26%)
11位 ペルー(34%)
10位 ドイツ(35%)
09位 ブラジル(38%)
08位 オーストラリア(47%)
07位 インドネシア(50%)
06位 カナダ(51%)
05位 トルコ(54%)
04位 イギリス(58%)
03位 フランス、インド(60%)
02位 スペイン(68%)
01位 アメリカ(70%)
3年前の2014年に比べて変わったところと言えば、インドネシアの数値が上がったことだ。おそらく、南沙諸島海域における中華人民共和国の人工島建設が、2014年以降に活発化したことが原因ではないだろうか?
一方で、ナイジェリア、パキスタン、ロシア、ケニアといった中国と結びつきの強い国々の数値はほとんど変化していない。
面白いのは、2014年ではドイツが中国に対してネガティブに感じる国の1位だったのに対して、数値が半分になっている点かもしれない。
残念なことに、2017年版のBBCの調査では、日本と韓国が調査対象から除外されているため、このランキングには日本や韓国といった国名が入っていない。
またトルコも、2014年に比べ数値が上がっているため、より中国がネガティブに感じる国になっている。
やはり気になるのは、ドイツでなぜこれほど数値が下がったのか?ドイツでは中国を評価する声が増えてきているのではないだろうか?
とも言いたいところだけれども、実はこれは日本のことをネガティブに感じる国の TOPにいたドイツが、2017年では、その数値を下げていたという現象と同じだということも気になる。
つまり、ドイツは今まで見下してきた東アジアを評価するようになってきているのではないだろうか?という見方もできる。
いずれにしても、特定の人たちから集めたアンケート結果であると思うので、実際に、本当にドイツ人が中国や日本を評価しているのか?ということはわからないけれどもね…。
「日本に対してネガティブに感じる、つまり日本が大っ嫌いな国TOP10【BBC調査】」
で、逆に以下では、中国に対してポジティブに感じる国もみてみよう。
2014年版、中国のことをポジティブに感じる国 TOP17
19位 日本(3%)
18位 ドイツ(10%)
17位 スペイン(24%)
16位 アメリカ(25%)
15位 フランス(26%)
14位 イスラエル(27%)
13位 カナダ(28%)
12位 韓国、トルコ(32%)
11位 インド(33%)
10位 アルゼンチン(45%)
09位 オーストラリア、ロシア(47%)
08位 イギリス(49%)
07位 ブラジル、インドネシア(52%)
06位 ペルー(54%)
05位 ケニア(65%)
04位 ガーナ(67%)
03位 パキスタン(75%)
02位 中国(85%)
01位 ナイジェリア(85%)
この結果を見ると、やはりナイジェリア、パキスタン、ガーナ、ケニアといった中国が経済的にも政治的にも重要視して投資を続けている国に、中国に対してポジティブに感じる人たちが多いということになる。
面白いのが、2050年の人口について考えてみると、
01位 インド(17億500万人)となっており、中国大好き国家のパキスタンとナイジェリアを合計しただけでも、7億近い人口である点だ。つまり、中国は南アジアのパキスタンと、アフリカ西部の大国ナイジェリアを抑えているということになる。
これらの国は日本がおろそかにしてきた国でもある…。中国政府はそんなナイジェリアやパキスタンをずっと大切にしてきたのかもしれない。
ということを考えると、日本はインドを軍事面でも手放してはならない。と思うのは私だけだろうか?これから巨大化するインドと結婚するべきである…。と言いたいくらいである。( ´艸`)
ちなみにナイジェリアは、2050年までにアフリカで一番の経済大国になると予想されている。
しかも、ナイジェリアの公用語は英語であり、その周辺国にはフランスと結びつきの強いフランス語圏の国々が多くあり、つまり西アフリカの中心国であるという点から、このナイジェリアという国を大切にしている中国というのは、賢い!と思ってしまう。
で、以下、2017年の調査もみてみることにしよう。
2017年版、中国のことをポジティブに感じる国 TOP17
17位 スペイン(15%)
16位 インド(19%)
15位 ドイツ(20%)
14位 アメリカ(22%)
13位 インドネシア(28%)
12位 トルコ(29%)
11位 フランス(35%)
10位 イギリス、ギリシャ(37%)
09位 カナダ(38%)
08位 ロシア(44%)
07位 ブラジル(45%)
06位 オーストラリア(46%)
05位 ペルー(49%)
04位 メキシコ(55%)
03位 パキスタン、ケニヤ(63%)
02位 ナイジェリア(83%)
01位 中国(88%)
やはり、ナイジェリア、パキスタン、ケニヤは、中国応援組である。(笑)この数字を見ると、いかに日本では中国のアフリカ投資が批判されつつもある一方で、恩恵を受けている人もその分多い。ということがわかるのではないだろうか?
また、メキシコが55%と割と高いというのも気になるところ。この数字を見て思うのは、やはり日本の報道だけではみえてこない部分であるという点かもしれない。
マルチリンガールのコメント
これらの調査を見ていて思ったのは、日本人の知らない間に、中国側に立つ国がどんどん増えてきている点ではないだろうか?この調査結果にはイランなどは入っていないけれども、実際にイランでは中国に対してネガティブに感じる割合は少ないと思う。
つまり私が感じるに、中国は友達を次々に増やしているという点である。特に日本やアメリカがおろそかにしがちなアフリカや中東の一部の国、そして南アジアなどでである。
実際に東アジアで一番アフリカ人が多い場所は中国の広州になっている。という事実もある。
また、日本が中国人はアフリカで嫌われている。とやたらと報道するけれども、事実ではあるが、その部分だけではなく、恩恵を受けている人もやはりいるということ。そういう部分も考えていくことが必要なのではないだろうか?
そういう部分が数字として表れているのかな?とも思った。
実際に、台湾と唯一国交を継続していたアフリカのブルキナファソという国は、最近台湾と国交断絶をし、中国と国交を結んでしまった。
これはもう時代の流れが変わってしまったとしか言いようがない。ブルキナファソは、去年(2017年)、中国政府から台湾と断交して、中国と国交を結ばないか?という打診を受けていて、中国側は約5兆円を提示していた。で、ブルキナファソは台湾を裏切らずに、中国の打診を断ったものの、2018年に入り、ついに台湾と断交し、中国と国交を回復してしまった。
で、話はちょっと変わるけれども、私的にやはりパキスタンというのは中国にとって大きなカギになると思う。
それは、私のブログでも何回か触れているパキスタンのグワダル港を中国が借りている点だ。
https://iakal.wordpress.com/2015/08/31/usa-pakistan-allies-or-foes/
この地図を見ても分かるように、中国はパキスタンの港を借りているので、中国で生産したものを陸路でパキスタンの港まで移動させ、アフリカ東部の親中国家ケニアに運ぶことができる。
日本の場合、シンガポールのあるマラッカ海峡をわざわざ船で通過しなければならない。のとはわけが違う。
つまり、中国はそのような将来を見据えてアフリカに投資しているわけだ。今後、ますます東南アジアの人件費が高騰してくると、生産の拠点はアフリカに集中するかもしれない。そうなった場合、中国はアフリカで有利になるのではないか?とまで思ったりもする。
アフリカの特にサハラ砂漠以南では中国語学習者も増えているようだし、アジア・アフリカ地区における日本の影響力が相対的に縮小していくのは時間の問題かもしれない。
またパキスタンは核保有国であり、中国と手を組んでいる国の中でも、あまり目立たないけれども、脅威的な国だ。
パキスタンが親中になることで、中国はアメリカのように、西海岸を手に入れることができる。
このように、日本人の知らない間に、中国が見方を増やしているのは、見ていて面白い気もするし、日本人の私としては少し不安でもあるね(^^;
https://globescan.com/images/images/pressreleases/bbc2017_country_ratings/BBC2017_Country_Ratings_Poll.pdf
FBでお友達にシェアしたところ、以下のコメントをいただきました!
Tadaさん
貿易投資労働者等習近平は甘言を用いてドイツに接近。しかしいつかはばれる。
川口さん
ドイツはゴリゴリの媚中国家ですからね。
1年ほど前から方針に変化の兆しがあったようですが、それまでは中共の人権蹂躙に目を瞑り、「無かったこと」として葬りさるのが常だったそうです。
それは右も左も関係なく、マスゴミ各社は全部それ。
よって、それらの影響を受けた人は当然好意的にみるでしょう。
簡単なこと。
塩津さん
簡単。2015年の移民はドイツで200万ある。投資してくれるなら…
仲村さん
この記事面白いですね。
華僑のネットワークはなめてかからない方がいいですね。
世界中でネットワーク作っているし、特に東南アジアは華僑が経済を握っているようで、インドネシアについて言及しておりますがそのためではないでしょうか?
中国人にとってドイツは、日本人がフランスに憧れるのと同じような感覚なのだそうです。私が上海に行ったのはもう随分昔でしたが、ドイツ車だらけでした。
しかし、一方通行だったんですね。
塩津さん
インドネシア経済は華人(架橋の子孫)が握っています。ネットワークというかコネは総合商社もかなわない
金ケ江さん
当たり前でしょうね。中国が横暴と言っても米ロ仏みたいに外国にいきなり無差別爆撃したりはしてないし。長い文明を保ってて欧米からは文化的な魅力はあると思う。それに加えてビジネスの相手としては今や日本など比べものにならないんだから。
多喜さん
世界総人口25%の中国を日本人が、嫌い発言は、70人中1人の発言、18人は何故?残り51人無関心という事。
Sasakiさん
中国の国内政策を見れば分かります。2014年以降、中国は完全に欧米の言った通りに動いています。一度行かれたら、体感できるかと思います。
Bansukeさん
まあ、食い物だけでしょ?文化が好きなのが日本人…失われちゃったけどね。
Kajiさん
これ、「中国人」が好きなとなると、話は全然違って来る。
山田さん
ドイツは夢見る国、フィンランドの人はそう言うようです。
中村さん
ただ単にカネになるからでしょ。
Sonodaさん
[BBCなので当てにならない] 一番よく分かってらっしゃる。BBCの実態
阿部さん
中国人、三人集まればそこはもう中国領土扱い生命力逞しい生き物です…
中村さん
ドイツは中国から離れてるので、中国の怖さがわからないと思う。
吉田さん
中国共産党が怖いです。行きたいとは昔から、思わなかったけどFB始める前は、中国で製作された{西遊記}を、観て曲芸の上手い方が、孫悟空役で本物の猿の様な動きが、面白くて良かったです。また中国の本物の職人が、造る彫刻は木目、傷、石の模様などを予想して、作られている置物もあります。
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