現在、世界には27の王室(皇室含む)があると言われているが、アメリカには王室がない。そもそもアメリカという国は、1783年のパリ条約によって、独立が承認されたという大変歴史の浅い国だ。
1783年といっても、日本の歴史年表に照らし合わせないとピンとこないかもしれない。この1年前とは、日本では、天明の大飢饉 (1782年-1788年) が行われていた江戸中期のときだ。
これからランキング(順位というよりも私のブログの中では、羅列しただけのもの)にでてくる名家の共通点は、アメリカ合衆国が建国された13植民地あたりから発祥している家系が多いことである。
また政界に多く輩出した家系が名家と呼ばれることもある。そもそも名家=貴族階級ではない。
この記事を作るにあたり、ランキングをそのまま書くだけではなく、それぞれの家系がどのようにして現在のステータスを得たのか?ということを知るために、色々な文章を読みこむ必要があった。
というのも、名家になるには必ず汚い歴史もあるわけで、時代が変わっていく中で、その時代、たとえばアヘンや黒人の奴隷がビジネスになっていた時代に、それを利用して財を成したとか、そういうことまですべて把握しておく必要があるからだ。
いずれにしても、ここに出てくる名家は、いわゆるアメリカではブランド力のあるようなそういうイメージも伴うかもしれない…。
またなるべく日本で知られている家系を多く載せることにしたけれども、今後もっと知られていない家系も増やしていくつもりだ。
15位 ルーズベルト家
ジェームス・ルーズベルト3世(弁護士)は、フランクリン・ルーズベルトの孫にあたる。以下、映像を発見。ルーズベルト家はブランドであり、それはこの孫にも受け継がれているようである。
FULL: James Roosevelt Jr. & Laraine Miller - Democratic National Convention
ジェームズ・ルーズベルト3世の父は、フランクリン・ルーズベルトの長男、ジェームズ・ルーズベルト2世である。
ちなみにルーズベルト家といえば、どうしてもフランクリン・ルーズベルトが有名だけれども、このファミリーの当主は、ジェームズ・ルーズベルト (1760年 – 1847年)である。
14位 ヒルトン家
ヒルトン家は比較的新しい家系だ。この家系が財を成すのは、コンラッド・ヒルトン(1887年12月25日)の代から始まる。
つまり、日本でも知名度の高いパリス・ヒルトンの祖父にあたる人物である。ここでは、コンラッドについて少し触れていきたいと思う。
彼は、現在のニューメキシコ州のサン・アントニオで、ノルウェー系ドイツ人移民の息子として生まれた。つまり、パリスヒルトンは、北欧系の白人だということが、ここでわかる。
コンラッドは、ニューメキシコ軍人養成学校で教育を受けた後、第一次世界大戦にアメリカが参戦すると、従軍してフランスへ送られた。という過去を持つが、
その後、銀行家になろうと試み、試行錯誤を繰り返すがうまくいかず、1919年にモブレー・ホテルを買収したことで成功し、そこからホテル経営に乗り出すことになる。
1930年→エル・パソ・ヒルトン(現プラザ・ホテル)を開業(ヒルトン・ホテル最初の高級ホテルとして)
その後、ヒルトン・ホテル、そして、ヒルトンブランドの中でも最上級のコンラッド・ホテルなどを開業。
ちなみに、コンラッド・ホテルは東京と大阪にある。
ちなみに、パリス・ヒルトンの姉、ニッキー・ヒルトンは、ヴィクター・ロスチャイルド (第3代ロスチャイルド男爵)の孫にあたるジェームス・ロスチャイルドと結婚していて、現在、ニッキー・ヒルトンはロスチャイルド・ファミリーとして扱われている。
「ロスチャイルドの五家(フランクフルト、ウィーン、ロンドン、ナポリ、パリ)と、その末裔たちの現在」
パリス・ヒルトンがまだ結婚していないことを考えると、おそらく、ヒルトン家はこの代で終わり、ロスチャイルド家として、受け継がれていくこととなるのかもしれない。
13位 カーダシアン家
O・J・シンプソンの友人でO・J・シンプソン事件裁判の弁護士団の1人として知られているロバート・カーダシアンから始まったファミリー。
ロバート・カーダシアンの4人娘には、超がつくほどの美人が多く、このファミリーそのものがブランド化している。
コートニー・カーダシアン
キム・カーダシアン
クロエ・カーダシアン
ロブ・カーダサン
など、ウィキペディアでも顔を確認することができる。
12位 ティッシュ家
ティッシュ家は、日本ではほとんど知られていない。インターネット上にもほとんど話題にならないものの、英語圏では知っている人は知っている名家である。
子孫は、アンドリュー・ティッシュである。それにしても、ドナルド・トランプの声に本当にそっくり。何か共通点があるのかしら。とも思い始めてきた。
Loews’ Andrew Tisch on how immigrants help US businesses
https://www.forbes.com/profile/tisch/#4aeb9c6630f8
11位 ヴァンダービルト家
おそらくヴァンダービルト家を聞いたことがない人はいないだろう。ヴァンダービルト家とは、アメリカ合衆国で19世紀前半に社会的に有名となった鉄道王のオランダ系アメリカ人一族である。
こちらの記事によると、現在もヴァンダービルト家は続いており、上の写真の男性、アンダーソン・クーパーがその子孫である。
Members of the Vanderbilt Family
アンダーソン・クーパーは、ジャーナリスト、アンカーマン、作家であり、彼の母親、グロリア・ヴァンダービルト(芸術家、作家、女優)に似て顔立ちも整っている。
ちなみにこの写真、私にとってはどうしても、ケイスケ・ホンダ(本田圭佑)にしか見えない…。( ´艸`)
10位 ローダー家
ローダ家とは、アメリカ合衆国(ニューヨーク)に本拠を置く化粧品会社であるエスティローダーを作り上げた一族である。もともとこのブランドは、エスティ・ローダー(1906年7月1日 - 2004年4月24日)という女性が創設したわけだけれども現在は、エスティ・ローダの息子、レオナルド・ローダーが名誉会長。
またこのレオナルド・ローダーが面白い。以下の動画を見ると分かるのだけれども、アート収集家として広く知られており、完全にアートの世界に入り込んでしまっている。また、慈善活動もしており、まさに大富豪という言葉がふさわしい気もする。
MetCollects—Episode 10 / 2014: Leonard A. Lauder on Juan Gris's "Still Life with Checked Tablecloth"
ちなみにエスティ・ローダの会長は、レオナルド・ローダーの息子であるウィリアム・P・ローダーである。→上の写真の人物
9位 フォード家
フォード・モーターは、アメリカの自動車メーカーである。いわゆるビッグスリーの一つである。
・ゼネラルモーターズ
・フォードモーター
・クライスラー
それだけこの家系に関しては、ブランド的に存在となっている。
現在、それらの末裔で、表に顔を出しているのは、この二人ではないだろうか。
Elena Ford discusses the legacy of Henry Ford
William Clay Ford Jr. discusses the legacy of Henry Ford
8位 トランプ家
現在のトランプ家を作り上げたのは、トランプ大統領の祖父にあたる、フレデリック・トランプからである。
フレデリック・トランプ(1869年3月14日 – 1918年5月27日)は、ドイツ出身のアメリカの実業家である。
フレデリック・トランプはシアトルとクロンダイクという好景気にわいた街に拠点を置き、レストランと宿泊施設の経営でその財産を築いたとされている。
1885年10月7日、16歳のトランプはドイツ北部のブレーメンを発ち、蒸気船アイダー号でアメリカを目指した。とされているように、トランプの祖父は、そもそもアメリカで生まれたわけではなかった。
年代などもわかりやすく例えるならば、本州から北海道に開拓にやってきた人が北海道で財を成したような感覚である。
つまり現在のトランプ家に財産を受け継いだのは、このフレデリック・トランプの経済的成功があったからかもしれない。
現在のトランプ家を知るには、このフレデリック・トランプの時代を知るのは必須と言えるだろう。
以下、英語版だけれども、わかりやすく解説している動画を発見したので、載せておく。
Who Is Fred Trump? Donald Trump Father - Things You Need to Know
7位 マードック家
ルパート・マードック(1931年3月11日~)は、オーストラリア系アメリカ人の実業家。特にメディア王として知られる。
特に世界的にも有名な
を抑えている。
特に、21世紀フォックスは映画の最初にでてくることで有名なので知っている人は多いと思う。けれども、ニューズ・コーポレーションに関してはあまり知られていない。簡単に言ってしまえば、アメリカ・イギリス・オーストラリアの代表的な出版社をすべて抑えているコングリマット企業である。
アメリカ
・ダウ・ジョーンズ(ウォール・ストリート・ジャーナル)
・ニューヨーク・ポスト
イギリス
・ニューズ・インターナショナル(サンデー・タイムズ、ザ・サン、ニュース・オブ・ザ・ワールド)
・タイムズ
オーストラリア
・ヘラルド・アンド・ウィークリー・タイムズ(ヘラルドサン)
・クーリエ・メイル
・ニューズ・リミテッド(オーストラリアン)
ちなみに、もともとオーストラリア人なので、長年オーストラリアを拠点としていたが、1986年にアメリカ合衆国でFOXテレビを創設した際に、連邦通信規則との関係でアメリカに帰化した。とされている。
彼には6人の子どもがいて、
・Lachlan Murdoch
・ James Murdoch
この二人は重要パーソンとして、この地位を継がれる可能性がある。いずれにしても、メディアの力が人に与える影響は大きいことから、かなり力を持ったファミリーであることは間違いない。
6位 コーク家
コーク・インダストリーズというコングロマリット(複合企業)がある。石油、エネルギー、アスファルト、化学繊維、天然ガス、プラスチック、金融、鉱物、パルプ紙および紙製品などの分野で活躍しているので、一般の人は聞きもしない会社かもしれない。
創業以来、コーク家が支配しているこの複合企業は現在、創業者、フレッド・コークの息子2人(チャールズ・コーク、デイビッド・コークによって運営されている。アメリカで二番目に巨大な非公開複合企業と呼ばれ、コーク・インダストリーズは目立たない企業ではあるが、その分、強い力を持っており、チャールズ・コークは、2018年のフォーブス長者番付では、8位となっている。
http://business-review.eu/news/the-richest-people-in-the-world-in-2018-according-to-forbes-166358
5位 ウォルトン家
ウォルトン家なんて聞いたことない。っていう人も多いだろう。けれども、人々が必ず必要とする、ある産業で莫大な利益を得ている会社がある。それが、ウォルマートだ。
ウォルマートの創業者は、サム・ウォルトン(1918年3月29日-1992年4月5日)であり、世界最大の小売業者にまで上りつめた。
現在、世界で最も裕福なアメリカの一族のうちのひとつとしても知られる。一時期、フォーブスという雑誌で、1985年から1988年までウォルトンを世界一の金持ちとして紹介されたこともあったり、奨学金制度の創設など慈善事業にも積極的に参加したことから、1992年には大統領自由勲章を受章している。
創業者のウォルトンがこの世を去ってから、息子のS・ロブソン・ウォルトンが会長に就任(1992–2015)。その後、Doug McMillon が、CEOを務めている。(ウォルトン家ではない人物)
また、ウォルトンの曾孫でもある Lukas Walton は、メディアにはあまり出てこないが、フェイスブックのCEOマークザッカーバーグなどと並び、最年少の億万長者部門にもよく登場する。
Reference Site
https://www.forbes.com/profile/lukas-walton/
4位 ブッシュ家
民族 イングランド系、ノルマン系
起源 ニューヨーク州カユガ郡スプリングポート
アメリカでは、ケネディ家やロックフェラー家と並ぶ名門として知られ、ブッシュ家の伝記を著した作家ピーター・シュワイツァーは「合衆国の歴史において最も成功した政治王朝」と評している。
とウィキペディアにも書かれているとおり、アメリカではかなりの名家。というのも、
・ジョージ・H・W・ブッシュ(1989年 - 1993年)
・ジョージ・W・ブッシュ(2001年 - 2009年)
と、親子で長い間アメリカでブッシュ王朝が続いたからだ。一方で、アメリカ同時多発テロ事件の自作自演などの疑惑もいまだに根強く残っている。
https://en.wikipedia.org/wiki/9/11_conspiracy_theories
3位 クリントン家
民族 イングランド系、スコットランド系
1995年にアメリカとベトナムを国交正常化させた。
なぜクリントン家が、これほど有名なのか?
まず、最初に言っておきたいのは、
イギリスにかつて存在した、ニューカッスル公爵(キャヴェンディッシュ家、ホールズ家とペラム家、クリントン家)のうちのクリントン家とは全く関係ない。これは、英語圏でも調べたけれども、アメリカのクリントン家が、このイギリスの貴族階級と血縁であると勘違いしている人もいるようだ。
ケネディ家に関する英語版のウィキペディアで調べてみても、ビルクリントンの家系と、このイギリスの貴族とは関係ないようである。
ビル・クリントン(1993年1月20日 – 2001年1月20日)は、8年近く大統領を務め、しかも、その後、その妻のヒラリー・クリントンが、米国初の女性大統領となる!というところまで上り詰めたのがこの家系のブランド力を引き上げているのかもしれない。
いずれにしても、ヒラリー・クリントンには影武者(替え玉)疑惑もある。私はこの影武者疑惑を知る前に、ヒラリークリントンの英語の発音記事を作っていて、なんか彼女の声いつもと違うなぁ?って思ったことがあったけれども、ヒラリークリントンの影武者疑惑は、本当かもしれない…。と思ってしまうほどである…。
ちなみにビル・クリントンとヒラリー・クリントンの間にできた娘、チェルシー・クリントンは、トランプの娘イバンカ・トランプとも友人関係にあるというのは、有名な話である。
名門の家系。という言葉に弱いアメリカ国民にとって、イバンカ・トランプとともにこのチェルシー・クリントンなどが、今後のアメリカの政治界で強い影響を持つ可能性は十分にある。
ちなみにビル・クリントンの父ウィリアム・ジェファーソン・ブライス・ジュニアは、貧しい家系で育ったので、もともと貴族階級でもなかったことから、ここまでアメリカで名を遺すような家系になったということ自体、凄いのかもしれない。
Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Clinton_family
2位 ロックフェラー家
この家系は、思った以上に古い。ウィキペディアで調べるのにも、結構時間がかかったほどだ。(英語版でも、①②③の情報は探せなかった…。けれども、祖先(①の Johann Peter Rockefeller)が、フランス系のユグノー出身であり、アメリカに17世紀にやってきたと言われている。つまり1600年代ということ。そう考えると、意外にもロスチャイルド家よりも古いのかも。
「ロスチャイルドの五家(フランクフルト、ウィーン、ロンドン、ナポリ、パリ)と、その末裔たちの現在」
しかしながら、現在のロックフェラー家の偉大さを作ったのは、⑥のジョン・ロックフェラーからであり、ジョン・ロックフェラーは、
スタンダード・オイル社を創業し、同社は石油市場を独占し、アメリカ初のトラストを結成した。石油業界を変革し、現代的フィランソロピーの構造を定義し、ピーク時はアメリカの石油の90%をコントロールした。
とウィキペディアでも書かれているとおり、ものすごい人である。けれども、以下をみてもわかるように、ロスチャイルド家とは違い、ウィキペディアに書かれていない人物も多い…。
①ヨハン・ピーター・ロックフェラー
②不明
③ウィリアム・ロックフェラー
④ゴッドフリー・ルイス・ロックフェラー(1783-1857)
⑤ウィリアム・ロックフェラー・シニア(1810–1906)
⑥ジョン・ロックフェラー(1839-1937)
⑦ジョン・ロックフェラー2世(1874-1960)
⑧デイヴィッド・ロックフェラー(1915-2017)
⑨デイヴィッド・ロックフェラー・ジュニア
以下により詳しい記事を書いた。
「アメリカを作り上げた「ロックフェラー家」の歴史と、その末裔たちの現在」
1位 ケネディ家
民族 アイルランド系アメリカ人
起源 マサチューセッツ州ボストン
アメリカの王族(ロイヤルファミリー)とも形容されているケネディ家。イギリスのように王室がないアメリカでは、とにかくどこかの名家を王室に例えたいのだろう。
もともと貴族階級でもない貧しい家系であり、パトリック・J・ケネディの息子ジョセフ・P・ケネディがこの家系を名家にしたと言われている。
その後、ケネディ家からは著名な政治家や実業家が続々輩出している。その分、ケネディ家の多くが暗殺されてしまうという、不可解な出来事も、この家系を名門にしている理由なのかもしれない。
ケネディと言えば、日本でもダイアナ。というくらいに人気があるというか、うわぁー!ってなる人物だ。
同様にアメリカでも、やはり持ち上げられる家系となっている。ちなみに上の動画では、
キャロライン・ケネディ女史が、トランプ政権に移行するに伴って日本の駐日アメリカ合衆国大使を離れる際に、日本国民に対して語っている動画だ。
まだ見たことのない人は、見たほうがいいかもしれない。現在の日本の状況、経験したことをありのままに語っている。
最後に。
この名家(名門の家系)というものを知ることで、アメリカが建国されて、どのようにアメリカという国が偉大な国になってきたのか?ということを知る小さなヒントになることは間違いない。
ここに出てくる家系はほんの一握りだけれども、それがいろんなファミリーと結びついていているので、アメリカの歴史を知る上で、ちょっとした参考になれば幸いである。
ちなみに、まだまだ書きたい家系がたくさんあるけれども、追いついていないので、少しずつ私も調べて追加していきたいと思います(^_-)-☆
・ローレン家
・カーネギー家
・マルサリス家
・マニング家
・メロン家
・ハースト家
・コッポラ家
・バリモア家(芸能)