これから日本人はインドに行く機会がもっと増えるだろう。日本ではあまりニュースにはならないものの、インドにおける日本人の活躍場所は増えつつある。以前はあまり見なかったインドでの日本人求人サイトが増えてきたり、外国人が働きやすい街づくりが盛んになってきたりしているのだ。
なんといってもインドは巨大だ。民族も宗教も多様であるがゆえに、ヨーロッパではインドのことを、アジアのEUと呼ぶ人もいるほど。それだけインドという国は、いくつもの国が共同で一つの国を形成しているようなイメージなのだ。
人口も、ASEANの二倍以上…。巨大すぎ。
そんなインドは、貧困、汚い、などのイメージだけれども、その考えを吹き飛ばしたく、きれいな都市を探しこの記事に載せていくことにした。
まず一つ言っておくけれども、インド好きでも知っているようなインドの主要都市、
①ムンバイ(2573万)
②デリー(2080万)
③コルカタ(1472万)
④バンガロール(1057万)
⑤ハイデラバード(970万)
⑥チェンナイ(865万)
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_metropolitan_areas_in_India
など、いわゆるインド6大都市は、このランキングには載せない。けれども、これらの都市に隣接する外国人が住みやすそうな開発された都市などは、積極的にこの記事にも掲載していきたいと思う。
この記事の目的は簡単に言うと、インドに拠点を作るための参考になれば良い。ということである。
さて、始めよう(^_-)-☆
07位 グルグラム
住所 ハリヤーナー州グルガオン県グルグラム
面積 732 km2
人口 87万人(2011年)
言語 ヒンディー語
グルグラム(以前の名前は、グルガオン)とは、デリーの衛星都市・サイバー都市として急速な発展を遂げつつある都市で、その中心部は、日本の繁華街の都市開発をしたような駅ビル的な感じになっていて、小汚いイメージのあるインドとはかけ離れているイメージである。
以下の動画ではその駅周辺の映像を鮮明に映しているので、わかりやすいかもしれない。
You Won't Believe This Is India! (イケメンの白人が紹介してる映像)
ニューデリーの中心部まで、30分くらいの距離であり、IBMなどの企業も拠点を構えている。また、日系企業も多く、上の動画のサムネイルを見ても分かる通り、CASIO などもあり、現在インド在住の日本人にも、とても人気な場所である。
ニューデリーで仕事をしたい場合、ここに住めば、イメージしているインドの生活とは違い快適に過ごせるかもしれない。
上の動画のサムネイルになっているのは、DLF Cyber City と言われる地区で、世界の大企業が拠点を置いている。
なお、このグルグラムはインドで一番繁栄している都市として紹介されることが多い。この都市は、ニューデリー郊外にあることからも、これからもっと成長を続けていくと言われている。
Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Gurgaon
https://www.reeracoen.in/contents/blog/indiacity
06位 マナーリー
住所 ヒマーチャル・プラデーシュ州マナーリー
面積 不明
人口 8000人
言語 ヒンディー語
標高2050mの場所にある温泉街。インドのデリーからずっと北に行ったところにある場所。この町はウィキペディアの日本語版にも載っていないので、Manali, Himachal Pradesh と直接グーグルマップに入力して位置を確認すると良い。
感覚としては、チャンディーガルから北にちょっといったところ。温泉なら日本にもたくさんあるけれども、インドに生活している人であれば、こういう温泉は恋しくなるのではないだろうか。
この映像を見ていると、野犬?らしきものもでてきて、面白い。ぜひ行ってみたい場所だ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Manali,_Himachal_Pradesh
こちらの動画も、温泉街の仏教っぽい、チベットっぽい部分を映していて、大変レアなもの。
Vashisht Temple & hot water spring visit | Manali, Himachal Pradesh [Wide view 1080p]
05位 オーロヴィル
(写真は、オーロヴィルの中心部で、村の人たちが集まっているところ)
Reference Site
http://happiereads.com/auroville-an-experimental-township-in-india/
住所 タミル・ナードゥ州ヴィリュップラム県オーロヴィル
面積 3702 km²
人口 2400人
公用語 タミル語、英語、フランス語
オーロヴィルとはこの記事の中でも、ちょっと異質な存在である。この街、都市、というよりも、この共同体地区というのは、ウィキペディアの記述を借りると、
インド人思想家・宗教家であるオーロビンド・ゴーシュのパートナーであったフランス人女性ミラ・アルファサ(Mirra Alfassa)によって、1968年に設立された。 世界中の人々が、民族・国籍・思想信条を乗り越えて調和することが目指されている。
と、説明されている。ちなみに、このオーロヴィルという共同体を創設したミラ・アルファサ氏は、長らく日本に住んでいた。ことも有名。
このオーロヴィルという名前は、町の名前であり共同体の名前でもある。インド南東部最大の都市のチェンナイの北部に位置する。
つまり、色々な国籍の人たちがこの町に集まって、同じ思想(スローガン)のもと暮らしているということになる。
宗教的な都市と言えば、分かりやすいだろうか?
以下にオーロヴィルの雰囲気が分かる動画のURLを二つ書いておくね。
・A DAY IN AUROVILLE Summer 2012
・Auroville Documentary - Journey to the City of Dawn
実はこのオーロヴィルはそれほど世界で注目されているわけではない。
けれども、西洋人の比率が多い場所、そして新しい生き方を探す場所として、特に欧米から短期間移住してくる人がいる。というのが特徴的だと思う。
現在この町の人口は、2000人弱ほどしかいないけれども、5万人まで暮らせるように設計されているようで、人口も少しずつではあるが伸びているという。
以下の人口をみればわかりるけれど、インド人が1000人に対して、ヨーロッパ人も1000人くらいいるという面白さ。
また国籍は、ものすごく多様化しており、面白いことに日本人も12人ほど住んでいるというから驚きである。
01位 インド人(1048人)
02位 フランス人(364人)
03位 ドイツ人(232人)
04位 イタリア人(146人)
05位 オランダ人(91人)
06位 アメリカ人(83人)
07位 ロシア人(66人)
08位 スペイン人(52人)
09位 イギリス人(47人)
10位 スイス人(39人)
11位 イスラエル人(38人)
12位 ベルギー人(34人)
13位 韓国人(34人)
14位 スウェーデン人(25人)
15位 カナダ人(24人)
その他にもこれだけの国籍の人たちが集う。(以下は20人以下の国籍)
ウクライナ人、オーストラリア人、オーストリア人、日本人(12人)、南アフリカ人、中国人、アルゼンチン人、ハンガリー人、スロベニア人、メキシコ人、ネパール人、ブラジル人、ラトビア人、ベラルーシ人、チベット人、エチオピア人、スリランカ人、ベルギー人、モルドバ人、アイスランド人、コロンビア人、ルワンダ人、アイルランド人、チェコ人、フィリピン人、デンマーク人、台湾人、エクアドル人、エジプト人、アルジェリア人、フィンランド人、イラン人、カザフスタン人、リトアニア人、チュニジア人
以下、海外の反応
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ここに暮らしている人たちってコミュニティの人達同士で結婚するのかなぁ?
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この動画を見てて思ったんだけど、インド人はいまだに肉体労働をし、移り住んできた白人どもは、スピリチュアル的な活動に時間を使っている。非常に不思議でならない。
つまり、なんか白人が、インド人を肉体労働させているみたいで、変な感じ。黒人は働いているのに、白人はただ見ているだけって…。
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私は6カ月近くオーロヴィルに住んでいました。あそこは本当に聖域だった。信じられないような人たち、料理、建築、文化。今までの人生の中で一番忘れられない半年になったのは間違いないの。
でも、この動画は、この町の本当の姿を描写できていない。もし私がオーロヴィルに行ったことがないとしたなら、この動画を見たとたん、絶対に行きたくないって思うだろう。
マルチリンガールのコメント
一見よさそうな都市に見えるものの、インド人から見ると、白人がインド人をこき使っているような場所にも映るということが私もこの記事を書いていてわかったことだ。
いずれにしても、このような共同体自体日本にないものであり、興味深いということは言うまでもない。
インドの多様さ、寛容さ?がわかる場所ではないだろうか?
Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Auroville
04位 ゴア州
住所 ゴア州
面積 3702 km²
人口 134万人
以前、「ポルトガル語を勉強するメリット、需要、重要性」という記事にも書いているのだけれども、
このゴア州というのは、州の割には、都市くらいの広さしかなく、しかもいまだにポルトガル語を話せる人もいるということで、インドの中でもよく知られている都市である。
また、千葉県の面積が、5156 km² だということを考えれば、インドの州にしてはかなり小さく、人口もかなり少ない。
ゴア州がインドの中でも目立つ理由はやはり長い間、ポルトガル人のアジアの拠点として栄えたことなどから、インドとはライフスタイルが違う。とか、インドの中の西洋。とか言われる理由になっている。
またゴア州は裕福な人が多い州と言われ、なぜ大多数のゴア人は裕福なの?
How is it that majority of the people in Goa are so rich?
といった質問が飛び交うくらいである。
そしてやはりインドの割には人口密度が高くないこの州は、アラビア海も独り占めでき、魅力度がかなり高い。また、洋館がたくさんあるので、南欧に行ったような気分が味わえるかもしれない。
また、話される言語をみても、ヒンディー語は少数派となっている。
ゴアにおける言語の割合
1位 コンカニ語(57%)
2位 マラーティー語(23%)
3位 ヒンディー語(5.7%)
4位 カンナダ語(5.5%)
また、もっと留意するところは、宗教のバランスがとれているところではないだろうか?
ゴアにおける宗教の割合(2011年)
1位 ヒンドゥー教(66.08%)
2位 キリスト教(25.10%)
3位 イスラム教(8.33%)
となっており、キリスト教徒の割合がインドのどの都市よりも高いということがわかる。
以下、ゴア州の魅力的な動画を探してみた。
・Japanese Garden Vasco Goa(日本庭園)→海の近くにあって美しい
・गोवा का चौकाने वाला सच || Secret Facts Of Goa→ゴア州の秘密(ものすごく見られている動画)
03位 ナビムンバイ
住所 マハーラーシュトラ州ターネー県ナビムンバイ
面積 344 km2
人口 110万人(2011年)
ムンバイ郊外に建設中のナビムンバイは、世界的にも大規模な計画都市の一つである。そして、現在アジアの中でも最も裕福な地域の一つとして評価されている。
面白いことにナビムンバイとは、1972年にムンバイ(ボンベイ)の双子都市・衛星都市として開発されたため、ムンバイの隣に、全く同じくらいの面積のナビムンバイがあるという感じであり、これまた面白い。
分かりやすく言うならば、ニューヨークのマンハッタンの建物が古くなったので、マンハッタンの隣にもう一つ新しいマンハッタンを作ろう!というような感じである。
この地図を見た人は、ムンバイの隣にムンバイと同じくらいの規模の都市があるなんて知らなかった…。とショックを受けるに違いない。
ところで上の住宅地?のような写真はほんの一部であるけれども、ムンバイのようにスラム街などはなく、韓国にあるような住宅ばかりの新しい都市的な感じである。ムンバイ都市圏に住みたい人は、ナビムンバイが一番安全かもしれない。
またムンバイのように人口が多すぎてゴチャゴチャということもなく、1人当たりの面積も広い。
以下、ドローンで撮影したナビムンバイの映像をみたほうがわかりやすいかもしれない。とにかく道路が真っすぐで、ビーチも近く、ヤシの木もあって、サイクリングや散歩がしやすいというイメージがある。
・Navi Mumbai Drone View | ft. Palm Beach Road, Bhandup Pumping & Salt farming
・Navi Mumbai Smart City Project by CIDCO
02位 インドール
住所 マディヤ・プラデーシュ州インドール県
面積 530 km2
人口 270万人(2017年)
言語 ヒンディー語、英語
地理的に言えば、ムンバイーデリーの中間あたりに位置する。日本で言えば、大阪ー東京の中間とも言われる名古屋みたいな感じだろうか。
ここインドールは、インドで一番清潔な都市だ!と言われたりもする。
上の映像を見ても分かる通り、インドの普通の都市とは全く違い、かなり計画的に中心部にいろんなシステムを導入しようとしている。
また、英語圏ではインドで一番住みやすい都市が、インドール!という声もある。
その理由として以下が挙げられている。
①中央インド(マディヤ・プラデーシュ州、チャッティースガル州を指す)で最大の都市である。またムンバイーとデリーの間にあり、自然に恵まれている
②地理的に地震、洪水、ハリケーン、干ばつが起きにくい。適度な降水量で、夏と冬も比較的過ごしやすい。
③産業に関しては以前は繊維産業に恵まれていたが、廃れてしまった。現在では、車両、大豆製品、プラスチック材料などに取って代わった。
④あらゆる宗教と、崇拝の場所が揃っており、また人々は信じられないくらい協和している。
⑤インドールは、インドにいくつかあるスマートシティのひとつとして選ばれている。また、2017年、インドで一番清潔な都市に選ばれた。
https://en.wikipedia.org/wiki/Smart_Cities_Mission
⑥不動産の価格がお手頃であり、また生活費が高くない。野菜は大都市に比べリーズナブル。また、スタートアップする起業家に幅広い機会を提供していることでも知られる。融資も比較的受けやすい。
なので、銀行の支店はすべてここにある。
⑦ITハブの都市として台頭しはじめてきている。Infosys, TCS, Impetus などのIT企業が構えている。
Reference Site
https://www.quora.com/Which-is-the-best-place-to-live-in-India
https://www.quora.com/Why-is-Indore-the-best-place-to-live-in-India
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/インドール_(インド)
https://www.quora.com/Which-is-the-best-city-in-India-4
01位 チャンディーガル
英語圏でインドで一番近代的な都市はどこですか?というページを探していたら、やはり私が思っていた通り、チャンディーガルがナンバーワンに挙げられていた。
チャンディーガルるとは、ル・コルビュジエ(フランス・スイスの建築家)による都市計画で国際的に有名なインドの都市である。
通常インドと言うと、ニューデリーが首都、商業都市のムンバイ、日本人多めのチェンナイ、ITのバンガロール、アジアの拠点コルカタなど、大都市しか目立たないので、チャンディーガルの存在を知っている人はいても、すぐに忘れてしまう人がほとんどである。
チャンディーガルとは、ニューデリーから北に200kmちょっといったところにある人工的に作られた都市で、汚いというイメージのあるインドの都市とは違い、街並みもよく整備されていて、緑豊かな場所である。
また、インド北部なので、ちょうど日本の鹿児島市と同じくらいの緯度にある。(親近感湧いた?w)
以下のソースを見ると、なぜこの都市がインドで一番近代化しているのか?という理由を見ることができる。
Which is the best modern city in India, and why?
その理由を以下に少し説明してみよう。
①都市部に緑が多くある
②交通管理が行き届いている。また交通ルールが厳しく、信号機とカメラがどこにでもある。
③赤信号で渡ろうとするとカメラで自動的に撮影され、車両が登録されている住所にその写真が送られる仕組みになっている。
④質の高い教育機関が多数ある(パンジャブ大学など)
⑤犯罪率が低い
⑥市民がオープンマインドでいつも助けてくれる
と、色々なことが書かれていた。インドに行くことがない人でも、こういう都市がインドにある。というトリビア的な知識を持つことで、インド人と会ったときに、称賛してあげるときのひとつのネタになるかもしれない(^_-)-☆
番外編(イスラマバード)
住所 イスラーマーバード首都圏(パキスタン)
面積 906 km2
人口 200万人(2017年)
言語 パンジャーブ語
ここはインドではないが、もともとパキスタンは戦後まではインドだったので、ここではインドということにしよう。
インドの首都ニューデリーからそれほど遠くないのもポイント。また、上空から見ても街は計画的に整備されているので、整然としていて、どうみても、日本人がイメージするパキスタンとは全く違うのが分かる。
Reference Site
https://traveljee.com/india/top-10-most-advanced-cities-india-modern-time/
https://qph.ec.quoracdn.net/main-qimg-134d1440505d5cd3b38aa43cefc30c77
https://m.timesofindia.com/india/Gurgaon-most-prosperous-city-in-India-Chennai-second-Report/articleshow/28027120.cms