日本では最近、「貧困女子」という言葉を聞くようになった。おそらく、この言葉は外国に長く住んでいる日本人にはピンとこない言葉かもしれないが、それだけ日本では格差が広がっていることになる。そんな、貧困女子って、どんな人たち?とうまく説明できる人は、それほど多くはないのではないだろうか?
貧困女子にもレベルがあり、最貧困女子なる言葉があるくらいなのだし。その定義は、年収122万円以下、その多くが非正規雇用。と言われているが、つまり簡単に言えばホームレスの一歩手前ということになる。
彼女たちは、
・インターネットカフェで寝泊まる
・売春などで渡り歩く
・派遣で安い給料でほとんど貯金できないレベル
など、さまざまな境遇があるが、なんと独身女性の3人に1人が貧困状態にあると言われている現在の日本。
https://www.flickr.com/photos/65448940@N00/2717174878/
出会い系アプリで、体を売るシングルマザーが現れたり、仕事をしながらも、掛け持ちで風俗で働くというようなスタイルことも多い。またこれらの副業に誇りを持っている日本人女性もいるという。
けれどもこの場合、昔のように風俗業界が誰でも採用するわけではないので、それだけの容姿があってからできる仕事でもある。というふうにも考えることができる。
とにかく、貧困女子については、ユーチューブで、「貧困女子」と検索すればその実態はいくつも映し出されている。ので、見てみるのもいいかもしれない。
この記事では、その貧困女子よりも一つランクが下ともいえる路上生活をしているアメリカの白人女性を紹介していきたいと思うのだ。
というのも、アメリカという国の貧富の格差が激しいと理解している人は多くても、その貧困層のほとんどが黒人やヒスパニックだと思っていないだろうか?
そういう先入観を無くすためにこの記事を書いた。
また、今後このようなホームレスが日本にも増えてしまわないように、今何ができるのだろうか?ということも考えるきっかけになったらいいと思う。
そもそも、男女平等が叫ばれているアメリカのような国でさえも、未だ女性の経済的な待遇は男性には勝てない部分も多い。
実際に、以前も紹介したように、LAや、ニューヨークという世界的な国際都市では、黒人の教育を受けていない層を中心に、売春婦などが増えている実態を以前紹介した。
「閲覧注意!!これがロサンゼルスの現実。ホームレスと売春婦、そして警察だらけ?日本では絶対に見られない光景!【海外の反応】」
「【閲覧注意】これがニューヨークの現実。売春婦同士が殴り合う。これが数年後の日本の姿か?【海外の反応】」
そう、私たちが見えないところで貧困にもがいて、そこから脱出しようとしている人はたくさんいる。そして、日本が戦後ずっと寄り添ってきたアメリカという国にも、たくさん存在しているということを理解していただけたらと思う。
もう一度書くけれども、この記事では、黒人女性の売春ではなく、白人女性のホームレスの状況を、アメリカの各都市の映像とともに、考えていきたい。
①元「ビバリーヒルズ」のスタイリストだった少女
ビバリーヒルズといえば、ロサンゼルス郡の中にありハリウッドの西側に位置する裕福な地域だ。そんなビバリーヒルズの路上には、このような少女が暮らしていた。
この動画のサムネイルを見ると、この優しそうなブルーの瞳には何が映っているのだろう?と考えてしまうだろう。喋り出す彼女は、ちょっと頭がイってしまっているようにも見えたりする。
ホームレスになる前に、1年ほどの期間ここビバリーヒルズで美容師をしていた彼女。けれども、その仕事は華やかなものではなく、リッチなイライラした女性たちの接客をするのに疲れてしまったという。
彼女は一般の成人と違い、住宅ローンがあるわけでもないので、美容師という仕事に疲れた今、好きな時に移動し、好きな時に綺麗な空気が吸えるこの生活を享受しているという。
また、健康で若い今のうちだからしかできないことを認識しながら、ホームレスになったという。ミニマリスト的に、バックに水や、着換え、そのほか必要なものだけを所持しているという。
また彼氏もホームレスだという、たまに彼氏のテントに泊りに行くそうだ。
また、昔、美容師の専門学校に通っていた間は、ロサンゼルスで友達と一緒にアパートを借りたり、ハリウッドの近くに住んだりしたけれども、人間関係が面倒になったという。
その他にもバックパッカーだった時期もあったせいか、今のホームレスの生活が特別だとは思っていないようだ。
将来どうしたいか?という質問には、将来はライフスタイルを変えたい。いろんな仕事にも挑戦したいものの、今はこのホームレスの生活をかなり楽しんでいて、満足しているので、当分はこの状態でいたいという。
②2年以上家出して「ニューヨーク」にたどり着いた少女
数ヶ月この生活を続けているという。とにかく暑いという。数年前に、義理の父と母との間で口論になり、ずっと旅を続けているという。で、最終的にニューヨークのイーストコーストにたどり着いたのだそうだ。
このように数年、アメリカ全土を回ってきたという。で、どこが一番好きだったのか?という質問に、笑顔で、西海岸よ。と話す彼女。その中でもカリフォルニアが一番のお気に入りだそう。
今はカリフォルニアに戻るために、恵んでもらったお金などを貯めているという。そして、昨日はどこで寝た?という質問には、教会の前よ。と答えた。
将来の予定について、カリフォルニアに働いている友達がレストランを経営しているので、そこで働かせてもらう予定だという。
③「シカゴ」の路上で猫と生活するサンドラ
歯が無いこの少女は、オレンジ色の猫ちゃんと一緒に路上で座っている。シカゴで働いていたけれども失業してしまい、現在地元のシアトルに帰るために奮闘しているという。
失業した後、家も追い出されて現在の状況になっているという。また、このように路上に座っているけれども、道行く人たちはまるで私が存在しないかのように通り過ぎていくので、ここに座っていることのプレッシャーのようなものは一切感じないという。
お金はまだ少しあるようで、家を追い出された後、日本円で4000円くらいする宿で泊まりながら、仕事がないので昼間やこうやって宿にいる猫を貸してもらって座っているという。(宿代高い…)
ちなみに、歯が無いためか、聞きづらい英語になっているのにも関わらず、ネイティブスピーカーが彼女の言っていることを理解できるのは、一つ一つの発音をキャッチしているのではなく、イントネーションで聴き分けているからである。
④アトランタ
アトランタにも、ホームレス生活の女性がいた。こちらは、上の①~③とは違い、かなり理性を失い感情的にものが言えない状態にまでなっているので、少し閲覧注意かもしれない。このアトランタの女性に関しては、以下の動画のURLのみ、張り付けておくことに使用。
Real Homeless People on the Streets of Atlanta
⑤57回も養親を変えさせられ、「サンフランシスコ」にやったきた少女
この少女は、ものすごく不幸な運命をたどってきた。実の親から離れ、養子に出され、57回も引っ越し。(アメリカではインターネットで養子を簡単にみつけることができ、気に入らなければ一週間も経たずに他の親に引き渡されるため)
養親(ようしん)からはそのたびに叩かれたりしたという。そんな生活に終止符を打つために、16歳の時、サンフランシスコに来たという。
現在は食べ物に困っていたりしていて、楽しんでいるようにはみえない。また彼女自身もこのように現在増えるホームレスに対する保障を国にやってほしいと語っている。必要最低限の食事と寝ることができればそれでいいという。
また公園で寝ているときに、誰かに冷たい水をかけて嫌な思いをしたりしたことなども話していた。
もう一つ、将来はどうしたい?という質問に対して、少し泣きそうな顔になりながらも、背中に障害があり、そのうち麻痺で動けなくなるだろう。と悲しい現状を語っていた。
⑥「シアトル」にある橋の下で暮らす笑顔の女性
ポジティブ思考の彼女は、現在橋の下で生き延びているこの現状を非常にラッキーだったと考えている。住む場所がどこであれ、それは問題ではない。そして、とにかく生き延びるという強い意志を語っている。
トイレは外でする。それでも、問題ないのか?という質問に対して、彼女は、だってキャンプに行く一般人だって、外でするでしょ?と笑顔で、跳ね返した。
この生活をしているものとして、こんなことを語っていた。
人生、常にポジティブでいることが重要。誰もあなたを助けようとはしてくれない。
だから正しく生きようとすることが重要と語っている。また自分を常に守ろうとする気持ちが重要なのだ。と。
また彼女は、現在アメリカで、数百万人以上の人たちが、自らの状況よりも厳しい現実と戦っているということも語っていた。
つまり、それに比べたら彼女はまだラッキーなほうだというふうに考えているのだ。
生き抜く強さ。というか、普段豊かだと学べないようなことを彼女の動画から学べるのではないか。と思った。また、年齢が上なのもあるせいか、英語の enunciation もこの中でも結構レベルが高い。なので、英語が綺麗。
⑦赤ちゃんを抱える「ポートランド」のマザー
私の勘違いかもしれないが、お母さんの顔はなんだか、ラリってしまっているような感じにも見える。
⑧妊娠中の「セントポール」で暮らすホームレス
どうやら彼女は、このミネソタ州の州都「セントポール」で、2年も売春をしながら、路上生活をしているのだそうだ。
また、最近妊娠してしまった彼女だが、お腹の中の子どもの父親がギャングの一員なのか、それとも麻薬取引の売人なのかはわからないという。
彼らは子どもなんて欲しくないと思うけど、彼女は流産なんてことはしたくないので、絶対に育てたいという。
今は健康な赤ちゃんを産むために、健康でいることに重点を置こうとしていると語っている。また、売春婦ではあるが、売春をしたとしてもお金を払わない男性がいたり、もうめちゃくちゃだそうだ。
⑨「LA」の路上で暮らす笑顔のブロンド女性
彼女の人生は、かなりやばそう。彼女の旦那は、現在政治的な抗議の目的でアメリカ中を回っているのだとか。そのことについて、長々と話していたが、あえてここで書くまでの内容ではないと思ったので割愛。
いずれにしても、少しらりっているようにも見える。
⑩「デイトン」の路上で暮らす元学生
こちらもちょっとらりってしまっているので、映像のみにしておこう。
マルチンのコメント
いかがだっただろうか。色々なホームレスがいた。みな、境遇は違っているのがまた興味深い。そして、国土の狭い日本ではちょっとイメージしづらいかもしれないが、アメリカみたいに国土がものすごく広い国では、ホームレス=放浪をして渡り歩いているというイメージもある。
実際に、アメリカの場合は、日本に比べても大都市がいくつもあるので、移動手段さえ確保できれば、ホームレス生活という観点から言えば、日本のホームレスよりは楽しいだろうと個人的には思ったりもした。
というのもニューヨークが寒い時期はカリフォルニアに行けばいいのだから…。
ちなみに、トラブル(Trouble)とトラベル(Travel)は語源が同じである。昔、旅行と言えば、船に乗って歩きまくってと言ったようなイメージであった。日本の先人たちがヨーロッパまで船で何日もかけていくというイメージがまさに travel であり、travel に trouble はつきもの。
よくユダヤの格言にもあるけれども、
・飲みすぎ
・ヤリすぎ
・旅行のしすぎ
は身を亡ぼすので注意。と言われていたりする。つまり、日本でも今後、こういう女性は、貧困女子の延長線上にあり、増えていくのではないか。と私は見ている。
そんな中、きちんと勉強し、世界を渡り歩くくらいの気合で、もっと視野を広げていくことも重要なのではないか。と思う。
また、経済的に困難な場合にでも、常にポジティブで、誠実に他人に接していけるような社会になってくれればなぁ。と思った私だ。アメリカと違い、日本にはそれができると思う。