この記事では日本人という人種を知るためによく使われるハプログループについて書いていきたいと思う。
というのも、下のURLを見たことがある方もいると思うのだけれど、韓国人や日本人の間でよく話題になる弥生系・縄文系以上に、日本人はもっと多くDNAから成り立つ民族だからだ。
また最近は朝鮮半島からやってきたと言われている渡来系弥生人と弥生人は全く別物で、弥生人自体は縄文時代から日本にいたとも言われている。このカラクリには戦後のNHKの捏造問題が絡んでいるようだけれども…。(;^_^A
それはこの記事の最後のほうに付け加えた。
で、今回は弥生とか縄文とかで区別するのではなく、遺伝子情報でもあるY染色体(父系)とミトコンドリア(母系)それぞれのハプログループを見ていくことで、日本人に一番多いタイプ(ABCDなどに分かれている)をみてみたり、自分はどこのグループに属しているのか。を考えていただければと思う。
という私がなぜこんな記事を作っているのかというと、韓国にいるときは顔を見て日本人と分かったよ~とか言われるのに、中国にいるときは韓国人扱いされ、日本にいるときは、なぜか、りょうこって中国人みたいな顔してるよね。と言われたり、英会話交流会で知らない人から、俺ら中国人っぽいもんなぁー!とか同族扱いされたりとか…。
また台湾に行けば香港人に間違われるという、一体私ってどこから来たのぉ!?現象が起こっているからだ…。
私の父は縄文、母は弥生なのでその半分くらいだろうって思ってたのだけどね、しかも、皮肉なことにも一番タイプの男性の顔は、中国人男性である…。
それよりなによりも、
この記事を読むことで、ハプログループというぼんやりとした概念が分かるようになると思う。
というのも、ハプログループってウィキペディアの日本語版をみても、それほど詳しくは書いていなく、私みたいなバカが説明したほうが、よりわかりやすいと思ったからだ( ´艸`)
また一つ付け加えておくけれども、ここでまずはっきりさせておきたいのは、Y染色体とミトコンドリアとは何かということ。
けれども、ここで細かく説明しても誰も理解できないと思うので、この記事では、
・ミトコンドリアにあるハプログループ→女系を調べる
・Y染色体DNAにあるハプログループ→父系を調べる(男性しか持ってない)
というように、それぞれ役割があるということだけ知っていただけたらと思う。たとえば、ミトコンドリアは細胞の中にあって、その細胞は12個の細胞小器官(Organelle)で成り立っており…。とか言っても意味わからないと思うので(;^_^A
医薬翻訳している私でも、読んで理解できても説明するのはやはり難しい。それではそれぞれのハプログループを見ていこう。
特に日本人の多いと思われるものから並べていきたいと思う。
①ハプログループD
写真は、ロシアのコマンドルスキー諸島や、アラスカのアリューシャン列島に住むアレウト族の写真。このハプログループD(ミトコンドリアDNA)が一番強い民族が、アレウト族である。
アレウト族におけるハプログループD(ミトコンドリアDNA)の比率は、100%であり、ハプログループD(ミトコンドリアDNA)と言えば、アレウト族と覚えておいてもいいかもしれない。ただし、これはロシア側に住んでいるアレウト族であり、アラスカ側に住んでいるアレウト族は、66%となっている。
また、ここにはよく日本でも話題になる日本人とハプログループD(ミトコンドリアDNA)を共にしていると言われているチベット人などもでてくる。
日本人の割合:約35%と書いてある記事もあったけれども、上の表はウィキペディアの英語版からの抜粋だ。韓国人やモンゴル人にも、ハプログループD(ミトコンドリアDNA)は多く、それぞれ39%となっている。またアイヌ民族は、23%となっていた。
Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_D_(mtDNA)
以下、Y染色体におけるハプログループDを見ていこう。こちらは、父系となるため、上に比べてデータが少ないのが特徴だ。
以下は、ハプログループD(Y染色体)の分布図。
そう。つまり、ハプログループD(Y染色体)は、日本、チベット、アンダマン諸島に多くみられるグループである。
日本人のハプログループD(Y染色体)は、D1a(0.4%)と、D1b(38.8)に分けられるので、これら二つのDタイプを合計して、39.2%という計算になる。
つまり、ミトコンドリア(母系)、Y染色体(父系)いずれも割合的に多いのが、ハプログループDということになる。
日本人がこのDNAを多く持っていることから、ネットの一部では、日本人と朝鮮人は違うという主張が目立つのは、この数字が根拠となっている。
ちなみに、ウィキペディアの日本語版、英語版ともに、Y染色体のハプログループに関しては、Korean という文字はなかった。
Reference Site
Haplogroup D-M174
英文のウィキペディアによると、このハプログループDは、日本、チベット、アンダマン諸島のみの比率が大きく、これらに外見が近いとされているインドや、アメリカ大陸の先住民には見られないという。
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_C-M130#Origins
ちなみに以前こんな記事も書いています。
「日本人と同じ【ハプログループ D】を持つ、アンダマン諸島のオンガン人(ジャラワ族、オンゲ族)」
よく日本人には中東のDNAと似たものがあると、ぼんやり語られることがあるけれども、これは、この記事では紹介していないハプログループE(Y染色体)と、ハプログループD(染色体)が近いとされているからだ。
ハプログループEとはアフリカや中東、南欧などに見られるDNAである。
なので、一部の日本人が主張する日ユ同祖論などの根拠となることが多い。というのも、現在のイスラエルは、もともとイスラエルの地に住んでいた民族ではなく、ドイツなどの東ヨーロッパ地区に住んでいたアシュケナージ系のユダヤ人であり白人であるが、もともとのユダヤ人は、イエスキリストの本当の顔をも見ても分かるように、中東人に近い顔だと言われているからだ。
「青森県の「戸来村」にイエス・キリストの墓がある理由。また日本人のウソ始まったの?【海外の反応】」
②ハプログループM
M7(ミトコンドリア)は、日本人の割合:約7.6%~15%ともいわれていたり、その中でも、M7aは、7.6%とも言われている。→私は母系がここに当てはまる。
沖縄(23%)、本州(7%)、アイヌ(16%)という数字があり、沖縄人に多いのが特徴的である。台湾、沖縄、北海道、インドネシア、フィリピン
日本、中国南部、ベトナム、ラオスによくみられるDNAと書かれてあった。
www.ianlogan.co.uk/discussion/hap_M7.htm
M8(ミトコンドリア)は、約3%で、中国東北部や、ベーリング海峡にいるような顔であり、M9(ミトコンドリア)は、ヒマラヤ・チベットなどの険しき道を超えた山の民であるインドネシアや、中央・東アジア、沖縄、北海道のような顔だそうだ。
ちなみに、Y染色体においては、ハプログループMに日本人は該当しない。
Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_M_(mtDNA)
③ハプログループB
以下は、ハプログループB(ミトコンドリアDNA)の比率である。
日本人は上位10位にはいないが、13%くらいと言われている。また韓国にも15%ほどいる。この民族は東南アジアから発生したと言われており、フィリピン人や、サイパンなどのオーストラロイド系の民族が多い。また中国南部やベトナムなどの民族もいたりする。
「黒人には10種類ある?ネグロイドと、オーストラロイドの違いと、世界に散らばる黒人」
確かに日本人の中にも、太平洋諸島のような顔立ちの人もいるので、そういったハプログループが検出されていてもおかしくない。
台湾人、フィリピン人と間違えられる人はこの系統の可能性はある。韓国にも台湾人やフィリピン人のような顔をした韓国ではエキゾチックに見える魅力的な人も多い。
Reference site
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_B_(mtDNA)
Y染色体のハプログループBに関しては、日本人にはほとんどみられない。これは、アフリカの特に、ピグミーに高頻度であるとされている。バカ族を知っている人も多いかもしれないが、これらの部族が、Y染色体のハプログループBを残し続けている。
④ハプログループG
日本人の割合は、おおよそ11%と言われている。アイヌ民族に多いのが面白い。アイヌ民族の写真を色々見ていると、北方からきたグループと、南方から来たかのようなグループにわけることもできるけれども、おそらくここでいうアイヌ民族は北方からきたグループなのだろう。中国東北部、朝鮮半島、中央アジアなどから、日本にきたというふうにも考えられているようだ。
またツングース系の民族が多いのが、このハプログループG(ミトコンドリア)である。シベリア高原で誕生したと考えられている氷河期を超えた北方民だそうだ。
「なぜ日本人にソックリ?「ツングース系民族」の顔が西洋でモテる理由」
Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_G_(mtDNA)
Y染色体のハプログループGに関して言うと、日本人の中に、このグループを持っている人はほぼいないようだ。
現在、ハプログループG(Y染色体)を継承している男性が住む国は、ロシア南部のコーカス地方であるグルジア周辺である。
Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_G-M201
⑤ハプログループA
マンモスハンターと呼ばれた狩猟民と言われることもあるハプログループAは、日本の宮崎県で12%、日本全体では9%ほど、このグループが見られるそう。また韓国でも、8.90%みられるので、日本も韓国もこのエスキモー→イヌイットと繋がりがあるということである。また、誕生場所は、バイカル湖周辺とされている。
以前、私はこんな記事を書いたけれども、よく読まれているのは、おそらく気になっている人も多いのだろう…。
「なぜ、グリーンランドの【イヌイット】は日本人に似ているのか?」
一方、Y染色体のハプログループAの場合、日本人とは全く関係のないアフリカ諸国の民族がほとんどを占める。
ハプログループA (Y染色体)(ハプログループA (Yせんしょくたい)、英: Haplogroup A (Y-DNA))とは分子人類学において人類の父系を示すY染色体ハプログループ(型集団)の分類である。他のY染色体ハプログループと異なり、特定の変異で定義されるものではなく、ハプログループの系統樹の最も根に近いグループを側系統としてまとめたものである。
ウィキペディアの書き込みによるとこのように書かれており、必ずしもハプログループAだからといって、ミトコンドリア(母系)も、Y染色体(男系)も同じような民族ではないということを意味しているのだろう。
Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_A_(mtDNA)
⑥ハプログループF
東南アジアの冒険者ともいわれるハプログループF。日本人の割合は約5%なので、それほど多いとは言えない。上の表を見ても分かる通り、中国南部の少数民族に多いハプログループだ。
Referenece Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_F_(mtDNA)
⑦ハプログループC
Cは、C1a1(2.3%)と、C2(3.0%)にわけられる。つまり日本人の5%はこのタイプである。中央アジアや、モンゴルと中国東北部の間にある北方系とも言えるだろう。
特に、中央アジアのカザフ人、キルギス人は日本人に近い顔をしているが、このハプログループCが強いことによって、モンゴル系の顔が強く出ており、日本人に近く見えるのかもしれない。
以下、カザフ人の顔を張り付けておく。
「カザフスタン人と日本人って似てる?「日本人 VS 韓国人 VS モンゴル人 VS カザフスタン人」という奇妙なスレッドを発見してしまった件」
⑧ハプログループN(フィンランド~ロシア北部)
ロシア北部が真っ青になっているのは、白人を意味しているわけではない。もともとモスクワ中心のロシアがシベリアにやってきて今のロシアがある。その前までは、現在もサハ共和国が残るように、もともとはモンゴロイド系の土地であるため、このハプログループNに代表される顔はヤクート人である。
「イケメンや美女も多い?ロシアのヤクート人(サハ共和国)やチュクチ人は、日本人はなぜ似ている?」
また、ハプログループN9というのもあり、日本人の割合の約7%と言われたりもする。こちらは、沿海州(えんかいしゅう)→ロシアのウラジオストクがあるエリアに多く、アイヌ民族にも、このN9タイプがみられる。
Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_N_(mtDNA)
⑨ハプログループO(中国沿岸部、太平洋側の東南アジア、朝鮮)
中国、韓国、東南アジアの華僑が多いエリアによくみられるタイプ。朝鮮民族の40%は、ハプログループOの、O2であり、日本人の場合は、16.7%、アイヌ民族に限っては0%となっている。→Y染色体の場合。
私のY染色体(私は性別が男性なのでY染色体を調べることができた)は、ハプログループOだった。
ちなみに、ミトコンドリアDNAにおけるハプログループOは、ウィキペディアの日本語版がないだけでなく、英語版も記述が少ししかないことから、これに当てはまる人は少ないと思われる。
https://en.wikipedia.org/wiki/Haplogroup_O_(mtDNA)
⑩ハプログループNO
こちらは、Nから分岐したNOである。これは、中国沿岸部、太平洋側の東南アジア、朝鮮に多い。ちなみに、ハプログループNOと、Oは分布図を見る限り、その傾向がかなり似ている。また、NOは、Y染色体のみ。
気になるのはフィンランド、ハンガリー、エストニアというヨーロッパで唯一、インド・ヨーロッパ語族に入っていない国の部分も色がついていることだ。
「欧州なのに「インド・ヨーロッパ語族」には属さない異端の「ウラル語族」と日本語の関係」
また中央アジアとトルコは、同じチュルク語族だがここも色がついているよね。
⑪ハプログループ(?)
since991103.tistory.com/m/250
日本人少数派ともいわれる謎のハプログループも存在するという。日本人の約95%は上記にあげた9種のハプログループに分類されるのだけれども、世界全体では約35種のハプログループがあるため、日本人の中にも、日本の主要な9種以外のグループに属する人がいるのだそう。例えば、西洋人などと混血をした人なんかは明らかに、この9種以外に含まれるということになる。
以下、日本人と全然関係ないハプログループ。
⑫ハプログループQ(アメリカ大陸の原住民)
これはアメリカ大陸に住んでいるインディアン。インディアンは日本人と同じモンゴロイドである。このDNAは、少数ながら、京畿道やソウルで、2.7%、日本で0.3%ほど見つかっているという。日本のサンプルは埼玉県や静岡県なのでもっと調査が広がれば、多くのことが分かってくるかもしれない。
⑬ハプログループR(ヨーロッパの白人)
ミトコンドリアも、Y染色体も、ここには日本人は入っていない。けれども、比較として一応日本人のY染色体ハプログループ(ジーンライフ作成)の割合表に組み込まれてはいた。
ちなみに、インド北部の中央アジアではこのRが強く出ているが、私が現在(2019年9月の編集時点で)住んでいるキルギス人の顔は、日本人に近いが、体毛などが金髪であったり、瞳の色が白人だったりすることが多く、骨レベルでは日本人に近くても、白人要素をもった人種でもある。
けれども大多数の東南アジア人よりも親近感を感じるのが不思議でならない。
「住みやすさ抜群。日本人の兄弟国家キルギスの「ビシュケク」に2ヵ月住んでみた件」
まとめ
この中で日本人の割合が一番多いのが、ハプログループDであり、ここがこの記事のポイントである。
現在、調査中のもあり、細かい部分は随時修正を加えていきます(^_-)-☆
以下、ハプログループをお尻になりたい方は、野球選手の田中将大や、メンタリストDAIGOなどが宣伝することでも知られる、ジーンライフのジェネシスがお勧め。
私も2019年5月に、ハプログループ(Y染色体、ミトコンドリアどちらとも)の結果が出ました。
「あなたは、韓国系?東南アジア系?祖先(ハプログループ)を知るための遺伝子検査「ジーンライフ」製品の詳細を調べてみた」
の記事で私の結果も紹介していますが、以下からも製品を確認できます。