最近、韓国人の身長が高くなったという言葉を聞く。確かに国際比較をみても韓国人のほうが少し背が高いのだけれども実際は、世界的な基準で比べると日本と韓国はそれほど身長において変わらないというのも事実である。
けれども若い年代同士を比べた場合と、成人同士を比べた場合、やはり数値が変わってくることも事実だ。というのも食べ物や生活環境は日々変わってくるからだ。
また日本列島の中でも、沖縄県や九州四国の一部の県では、平均的に1cm低いというデータもあった。
言うまでもなく中国の場合、貧困層や北方出身か南方出身かでも、身長が変わってくる。一方、韓国のような狭い国は、北方とか南方とかほとんど関係ないだろう。あるとすれば、済州島の人たちは、沖縄人のように独自の文化を持っていたので、少し違うのかもしれない。
sgsg.hankyung.com/apps.frm/news.view?nkey=2017040300549000051&c1=01&c2=02
この記事では、なぜ日本人は欧米人に比べて身長が高くならなかったのか。という遺伝的なことや、世界における身長の高い国ランキング、そしてそれが平均寿命と比較したときどのような差があるのかを、薄っすら書いていきたいと思う。
非常に難しい内容であるので、一般的に公開されているデータを見て、私なりに書いていくしかないけれども…。少なくても、全体的な世界の身長ランキングや、平均寿命の数値さえ知ることができれば、何らかの参考にはなることだろう。
また、身長に関わることも、交えながら10の見出し作ってみた。それでははじめよう(^_-)-☆
①世界の身長ランキング
上記のマップは以下のURLから入手。非常によく色づけできていて興味深かったので採用した。
Major correlates of male height: A study of 105 countries
たとえば中国でも、省によって生活水準が違ったりするけれども、この地図ではきちんと色分けしているのが特徴的。おそらく中国の場合、北方エリアと南方エリアに分けているのと、台湾などのような先進国扱いされている国は、生活水準も中国の田舎に比べて高いので、日本・韓国と同じ色になっているのだろう。また中国北方エリアの人たちは、もともと背が高い。
「韓国では男女問わず、身長の高い人だけがモテるというのは本当か?また、日本人よりも韓国人や中国の東北人のほうが長身に見える理由」
またインドも、きちんと色分けされている。なぜインドの色が変わっているのかは少し不明だけれども、アーリア人などの北方系と、ドラヴィダ人などの南方系を区別しているのかもしれない。
「インド人が白人のような顔をしている理由と、インド北東部に日本人のような民族がいる理由」
また上のURLのデータは、年齢別などでも分けられており、詳細に書かれてあるのがポイントだがここではそこまで踏み込みはしない。ものすごく詳細なデータがありすぎて、これを纏めるのは相当大変だろう。
それでは、以下、身長が高い国TOP10 と、低い国TOP10をみて、世界の大きいと、小さいを大まかにつかんでいこう。
以下、イギリスのテレグラフに掲載されていたランキング。
■身長が高い国TOP10
身長が高い国として、オランダは挙げられるのは、誰でも聞いたことがあるかもしれない。オランダ・デンマーク・ノルウェー・ドイツ・ルクセンブルクというのは、ヨーロッパの中でも北欧国家である。
これらの国が共通しているのは、ゲルマン諸語を話す人たちであるという点である。ベルクマンの法則から考えると、このような北方民族の身長が高いということは頷ける。
■身長が低い国TOP10
皮肉にも、インドネシアを植民地にしたオランダが世界トップで、インドネシアは世界の主要国で身長において最下位となっている。インドネシア人という概念は曖昧なので、ここではインドネシア最大の民族、ジャワ人について語ろうと思うのだけれども、フィリピン人とジャワ人は基本、オーストロネシア語族に分類されるので、共通して身長が低いのだろう。
このランキングでは、東南アジアの発展途上国と、南米の発展途上国が目立つ。共通しているのは全て貧困者が多くを占める国であるという点だろう。
一方、身長が高い国は必ずしも、ものすごく裕福という訳でもない。ゲルマン諸語を話す国々は裕福だけれども、スラブ語派の言語を話す国々は、日本よりも生活水準が低い。が、それはGDPなどから見える数値であり、彼らは食べ物に関してはきちんと摂っているのかもしれない。
で、日本という国は、高い国にも低い国にも出てこなかった。ここからもわかるように、世界全体で考えると、日本はむしろ、高くも低くもないという感じになる。
Reference Site
Mapped: The world's tallest (and shortest) countries
②アジアの身長ランキング
さて次は、モンゴロイド系を中心とした太平洋沿いのアジアと、インドを含むその更に西に行った中東という、アジア全体の平均身長をランキング化してみた。
そもそも、コーカソイド系のヨーロッパ人とモンゴロイド系の日本人の身長を比較すること自体おかしい。
中にはカザフスタン人が、日本人と韓国人にライバル意識を燃やしている記事もあったけど( ´艸`)
「カザフスタン人と日本人って似てる?「日本人 VS 韓国人 VS モンゴル人 VS カザフスタン人」という奇妙なスレッドを発見してしまった件」
ちなみに、コーカソイドと言っても、中東人の中にもコーカソイド系はたくさんいるけれども、一応中東エリアは地理的にアジアに分類されているので、このアジアのランキングにも組み込んだ。
ちなみに、こちらの数値は、「Height Chart of Men and Women in Different Countries」を参考にしているので、上のランキングとは数字が違うけれども、だいたい同じなので気にしなくても良い。
で、中東を含めたアジアの中では、日本人の身長は寧ろ高いほうである。中国でも北方エリアにあり、他の都市に比べて豊かな北京では高いものの、国全体として考えるならば、日本や韓国は身長が高い部類の国ということになる。(中国東北部や北京周辺の省は、貧しい人が一定数いるけれども全体的に身長が高い人が多い)
また私がこのランキングをみて意外だと思ったのは、中東諸国といえば背の高い王室関係者の人をたくさん映像でみてきたので、背が高いと思っていたことだ。
確かに一部の人たちは背が高いかもしれないが、全体的に考えると貧富の差が激しいので、このような数字になるのだろう。
いずれにしても、アジア全体で見た場合でも日本人の平均身長172cmというのは、トップレベルであることがわかった。
日本人の人種はモンゴロイド(黄色人種)であり、そもそもコーカソイド(白色人種)と比較しようとするほうが間違っているということをここではわかっていただきたい。
③子ども扱いされる日本人と、日本に不便を感じる北欧人
ヨーロッパにも身長の高い人はいるが平均的に言えば、やはり先進国の中では低いので、多くの日本人がヨーロッパで子ども扱いされることがある。
これは日本人が東南アジア人の背の低い人をみるときよりも、もっと小さく見えるのだ。当然、ヨーロッパ人の中には、日本人を見下すものもいる。というのは身体的な理由も一つあるのかもしれない。と私は思う。
一部の日本人は東南アジア人を見下す場合があるのに、中東人やインド人を見下そうとしない理由は、おそらく身体的なサイズの部分もあるのではないか。と推測。
無論、韓国人ほど露骨に東南アジア人を見下す人は、日本にはそれほど多くないけれども…。
また身体的な理由で人を見下すことほど愚かなものはない。が、中学生が小学生など自分より身長が低いものを下に見るのと同様、人間が持っている本当的な部分なのではないかと私は思ったりもする。
これは小さい子猫は可愛いけれども、自分より大きいサイズの馬や牛だと話は変わってくる。のと同じように、小さいと自分が支配できると人間は勘違いしてしまうのだろう。
また、身長が高い人にはそれなりの悩みがある。特に180cmが普通ともいわれる北欧人が日本に来た時は、地下鉄などの天井が低かったりや、日本人基準で作られた施設の広さ、たとえば椅子とテーブルの高さなどが、合わない場合がある。
一方、身長が低い国の人たちが身長の高い国に行っても、食べ物の量が多ければ減らせばいいくらいなので、それほど不便はないと思う。
④国によって高身長の定義は変わる
このように、世界にはさまざまな国があり、平均身長も結構違うということが分かった。ということは、その国によって高身長の定義も変わってくるということである。
たとえば、日本では背が高い人といえば、180cm以上(男性の場合)である。けれどもこれが、東南アジアにいけば、170cm で、高身長と言われる。ということになる。
インドネシア人にとって、170cm という身長は、日本人が思っている180cm と同じということになり、オランダ人が思う、180cm というのは、日本人がイメージする 170cm ということになる。と言えばわかりやすいかもしれない。
そう。日本人は、インドネシア人とオランダ人のちょうど中間あたりだといえる。
ちなみに、私はクアラルンプール国際空港で乗り継ぎしていた時に、マレー系の人がたくさんいたのだけれども、みな背が低く、そこにスラッとした中華系の180cm の男性が通り過ぎたとき、その存在感は日本にいたときよりもものすごかった。
という理由からも、身長の低い東南アジア人女性が、韓国人のような男性(芸能界で高身長を売りにしている)に憧れるのかもしれない。
⑤小人化している国もある
「小人化している国もあることを忘れるな(独立行政法人 国際協力機構)」という、JICAの記事を読んでいて頷けることが多かったのでここでも紹介しよう。
小人化している国として典型的なのが北朝鮮だろう。北朝鮮人はもともと韓国人と同じ朝鮮民族なわけであるが、平均身長は韓国よりも低い。
またアメリカに住む黒人は背の高い人も多いが、アフリカに行くとその実情は変わる。その理由が食事・医療・健康・生活など色々なものが絡み合っているということである。
つまり遺伝子だけでは語れないのではないかということだ。
確かに一世代二世代であれば、遺伝の影響を受けるかもしれないが、生活が向上した国で、平均身長が小さくなっている国は私は知らないのである。
上の画像は、左が米国人、真ん中が北朝鮮人、右が韓国人。ちょっと極端ではあるが、こういうイメージでいいと思う。
⑥日本人の平均身長の変化
日本人の身長は、1945年の男性の平均身長が160cmなのに対して、2015年では、172cmになっており、戦時中の貧しいときに比べ、12cmも伸びている。
これは貧富の差が激しかったころ、多くの日本人が食べることで精いっぱいの時代があったことを意味しているのだろう。
⑦本来は違った?オランダが世界一、高身長な国である理由
遺伝ではなかった!? オランダ人の背が高い理由とは?という記事によると、オランダ人の身長が世界一なのは、遺伝というよりも、背の高い人同士が結ばれたからとか、そういう結果、背の高いDNAだけが残されたというようなことが書かれてあった。
つまり女性の場合は、背の高い男性のものを受精したい。男性の場合は、背の高い女性に受精してもらいたい。というものが少なからずあったりするのかもしれない…。
たとえば、ここでは韓国を持ち出そうと思うのだけれども、日本よりも高身長崇拝が強い韓国で、身長の高いもの同士が結ばれ子孫を残した場合、明らかに身長を韓国ほど気にしない日本よりも、平均身長が高くなる可能性は十分にある。( ´艸`)
ちなみに韓国人は骨格がシッカリしている。特に顎。この要素は現在の韓国にも受け継がれているので、韓国人は骨が健康そうに見えるのだろう。
また平均的なBMIも、日本とは変わらないことが多いが、日本のように痩せすぎ!という人の割合が、日本より少ないので、食べ物の取り方から見ても、日本人と韓国人の平均身長に差ができる可能性もある。と考える。
「韓国人の整形前と整形後の写真が話題に。エイリアンみたいという声も。韓国では顎ラインを細く、西洋ではシッカリが人気の基準?【海外の反応】」
⑧韓国人の身長が高くなったのは、食べ物が原因ではない可能性もある
上のスクリーンショットは、「日本人 身長」と英語で検索すると出てくる数字。私の記事で公開している数字とは少し違うが、英語圏の人はこの数字を見ているのだろう。
なんと韓国人と4cmも差があるではないか!( ´艸`)…。グーグルで一番上に出てしまったら、そりゃ信じてしまうわ…。
さて、本題に入ろう。
以下、1964年から2005年ほどまでの日韓(男性)の身長を比較したデータが、専修大学によって公開されていた。
ここでわかるのは、韓国が日本よりも貧しかった1964年でさえも、20歳の男性における平均身長が、日本人が、153.7cmなのに対して、韓国人は、155.9cm という結果になっていることだ。
www.senshu-u.ac.jp/~off1009/PDF/171020-geppo652/smr652-mori.pdf
もちろんこのデータだけで片付けることはできないのだけれども、特に乳製品やたんぱく質の摂取量が多かったという訳でもないという部分を考えると、北方民族的な遺伝もあるのかな。と個人的に思った。(ベルクマンの法則)
とはいっても、現在の北朝鮮人は身長が韓国人よりも低いということを考えれば、一体何を信じればいいのかもわからなくなってくる。( ´艸`)
一方、北朝鮮の平均身長(165cm)は、おそらく平壌のみのデータかもしれないが、フィリピン(163cm)や、インドネシア(158cm)と比べても、やはりここでも、ベルクマンの法則なのかもしれないと思うのだ。
⑨欧米人に比べて日本人の身長が高くならないと考えられる一つの要因
遺伝のほかにも、小学校の給食や中学校で食べるものなどの栄養バランスが影響されていると考えられる。もう一つは、中学校や高校などで受験などによるストレス、勉強のし過ぎによる睡眠障害。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hatsuhatsu1990/1997/25/1997_25_29/_article/-char/ja/
少なくても成長期のころにストレスを受けやすい日本なので、それが身長を伸ばすことを妨げているということもあり得るのではないか。とも思った。
また日本の都道府県別の身長ランキングを見ると、
https://www.suku-noppo.jp/data/average_height_region.html
沖縄や福岡、高知県などの南方エリアはやはり身長が低くなっていたので、ベルクマンの法則に当てはまるのかもしれない。
また日本には、中国南部や一部東南アジア人系のDNAを持った人たちもいるので、それがDNAレベルで身長を高くしない要因にもなっているのかもしれない。と色々考えてみた…。
「韓国人とは違う?日本人にある遺伝子、Y染色体(父系)とミトコンドリア(母系)「ハプログループ」を調査。あなたは、どれに当てはまりますか?」
⑩高身長と、平均寿命との関係
https://www.reddit.com/r/pics/comments/19x638/north_korean_soldier_in_comparison_to_south/
高身長の国は、いっけん一人当たりのGDPなども豊かであるし、幸福度が高いのだと思っていた。
けれども、平均寿命的な部分から見ると、意外にもオランダやドイツ、ルクセンブルク、ノルウェー、スウェーデンなどは、1,2才の差ではあるが、日本・スペイン・イタリアなどの低身長グループよりも低いということを発見した。
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_countries_by_life_expectancy
スペインやイタリアなどは地中海食にオリーブオイルなどをふんだんに使う料理で、長寿の人が多いと言われているが、そういう部分にも関係してくるのだろうか?とも思ったが、こういう話は、いくらでもそう思い込めば作れる話なので、このくらいで終わりにしておこう。
いずれにしても、平均寿命に関しては韓国も最近日本と変わらないくらいになってきているので、特別和食が良いというよりは、その土地に適した食材をバランスよく食べているか。医療が整っているのか。など、どれくらい恵まれた環境にある国なのか。ということも関係してくるのかもしれない。
Reference Site
https://ourworldindata.org/human-height
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