日本と韓国は全然違う。と思っている日本人は結構多い。それは旅行レベルで部分的なものしか見ていないからであり、生活してみると、本質レベルで同じじゃん。と思える部分のほうが多い。
また韓国に住んでいると、韓国のほうが日本より進んでいるな。という部分と、日本のほうが韓国よりも進んでいるな。という部分があったりする。意外に、韓国は日本よりも進んでいる部分は少なからずあったりする。
この記事では、韓国に住んでいて気付いた日本と韓国って結局同じじゃん。と思ったことを纏めてみた。というのも、私は中国、東南アジア、北米になども住んだことがあるが、やはり日本と韓国は生活レベルでみてかなり共通する点が多いと思うからだ。
また、韓国で体験することを日本でのシチュエーションに置き換えて生活するのも、楽しい。結局、日本人と韓国人って非常に似ている。ある部分を除いてはね…。
①LGBTの人権は同レベル
韓国では年齢によって考え方が全く違っている。若年層では日本の若者と同じくらいLGBTに対しての考えは寛容である。一方、韓国では年齢が上になるほど教育を受けていない層が多く(年上すぎると日本の教育を受けている)、全く理解できない人が多い。日本も韓国も、先進国の中では唯一といっていいほど、LGBTの人権意識が薄い。あの中東のイスラム教国家に囲まれたイスラエル(ユダヤ教国家)でさえ、アジアナンバーワンのLGBT国家に選ばれているくらい、世の中は変わりつつあるというのに…。
日本では、LGBTが政治の議題に挙がるようになってきたが、2020年東京オリンピックが終わるころからこの議論はヒートアップして、2030年くらいには現在の欧米諸国の水準にやや近くなるかもしれない。というのが私の予想。
ちなみに、ソウルなどの大都市は、トランスジェンダーも結構多い。男か女かわからないので、普通に歩いていても分からない場合も多い。
ま、間違っても、関西ローカルのニュース番組で一般人の性別を執拗に問いただす、20年、30年も遅れたような人にはならないようにね…(;^_^A
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
にも書かれているけれども、今の日本人の多くが、多くの偏見によって勝手に自分のイメージの中で世界を見ているからね…。ビルゲイツもお勧めしているのでしっかり読んだほうがいいかも。20年、30年前の思考で止まってしまっている人は、世界の流れや、情報化時代に取りに越されてしまう。
②自殺率の高さの類似
ストレス社会。特に男性の自殺率が高いことも日韓が共通していることである。その理由に、男女平等意識が低いという点で、先進国の中でもワーストになることが挙げられるのではないだろうか。
男女平等とは、女性の人権を向上させよ!という側面もあるが、男性に過度なプレッシャーを与えているという側面もある。
男性だから結婚して家族を養わなければならないというプレッシャー。「お前男だろ、●●ついてんのか!」みたいなことを言いだす一部の日本人はいまだに多く、いかに日本人がいまだに、こういう部分で民度が低いか?ということを認めざるを得ない民族だということがわかる。
男女平等(完璧に平等にすることはできなくても)が進んでいる国では、お前男だろ!みたいにはならない。
特に、仕事面、学業面で過度に期待されすぎて自殺してしまうものも多い。韓国も同じで、男性だから~でなければならない。という日本以上に強い圧力による自殺者が多いと思う。
韓国は日本人よりも自殺者が多いことは有名である。そのため、英語を熱心に学んで外に出たい人が多いのかもしれない。
日本は歴史的にも、多少男らしくなくてもまだ許される社会があるのに対して、韓国は男=軍隊を出たイメージ。がまだやはり定着。
※日本には衆道(しゅどう)があったからね…。
「日本史ではフォーカスされない、タブーな日本の黒歴史、奇習 TOP15」
とはいっても、最近の韓国の若者は、日本人がイメージしている韓国とかなりかけ離れていて、西洋文化を吸収するのが早い。数十年後、今とは違った韓国になっているのは間違いない。
③英語が下手
日本人の中には韓国人の英語は上手で、日本人の英語は下手。と思っている人が多いようである。それはここ韓国でも同じで、日本人の英語は下手だ。ということは誰もが共通して認識するものである。一方、韓国人は自らが英語が上手だとは決して思っていない。そのため、このような政治家は一目置かれる存在となる。
「非常に韓国離れした、韓国の外相「康京和」氏の英語がネイティブすぎる件【韓国の反応】」
というのも、日本語と韓国語は言語学において、英語のようなストレス・タイミングではなく、リズムカルなイントネーションをつけて英語を話すのが恥ずかしいという空気があるからかもしれない。(言語系統的に全く逆であるということもあるが…)
「英語ネイティブからみた世界一難しい言語ランキングTOP10 。日本語は何位?【海外の反応】」
けれども、韓国人は日本人が発音する「キ・ム・チ」などをバカにする傾向がある。
韓国語は日本語のように一つ一つ発音するモーラ・タイミングとは違い、シラブル・タイミングなので、キムを一発で発音し、チを二つ目に発音することで、二音節構成になっている。つまり日本人はムをきちんと発音するが、韓国語では m としか発音しない。
「プロソディ / 発音 / アクセント / イントネーション (抑揚) / ピッチ。これらの意味の違いと役割」
日韓で英語に関して一つ違うところは、韓国人同士がカフェや酒場などで、英語の発音を上手にしても、シーンとならないところだ。日本人同士の場合、誰かが英語を上手に話すと、シーンとなったり、苦笑いする人が多い。
その点で言えば、韓国のほうがまだ英語慣れしている人が多いのかもしれない。とはいいつつも、私が英語で店員に聞いたりすると、ほとんどの人たちが恥ずかしがって何も言えなくなるパターンが多い。
ソウルの観光客が多い場所と、一般生活区域ではやはりこれだけ違うのだということを感じるのである。
④女性の社会的地位の低さ
www.koreaherald.com/view.php?ud=20180603000178
韓流ドラマなどで韓国人男性が女性のいうことを聞く優しい男子を演じる場合が多いが、実際は逆である。家庭では亭主関白的な男性が非常に多い上、会社では女性はとにかく男性より下。というような、男尊女卑が日本以上に残っている。
特にソウル中心部や一部の大企業では東京化してきているが、保守的な都市、大邱、そして南の釜山ではまだまだ男が偉い的な空気が日本以上にある。
日韓が違うところは、日本は女性の社会的地位が低くても、男女はそれぞれ役割が違うのだからしょうがないと思っている人も結構多いのに対して、韓国人女性は、あるアンケート調査によると、50%近くが自らを何らかの形でフェミニズムだと感じていると回答していることからも、男性と対等になりたいと思っている人が多い。
それは、2016年に、江南駅女性殺害事件という、韓国人女性が、韓国人男性に殺害される事件が起こってからヒートアップしてきたとも言われている。
女性を殺害した男性は、普段から女性に無視されてきた。という理由で見ず知らずの女性を殺害。
日本ではセクハラにしても、政治にしても女性が声を上げると、批判されることが多いが、韓国では、女性同士が集まってデモをするような国なのである。
※特に日本は女性が声を上げると、出る杭は打たれるかのようになる。これは韓国でも同じ。→西洋では、日本のこういう部分を疑問視されている場合が多い。
で、驚いたことに、82年生まれ、キム・ジヨンは、2018年12月に日本でも販売されてから、ベストセラーになり、amazon の評価は最高、またコメント欄を見ると、日本の女性も韓国の女性に続け!のようなもので溢れている。
つまり、日本のフェミニズムはヨーロッパほどにはならないと思うが、韓国人女性のフェミニズムから感化される形で、押されている感じがする。
韓国では、以下のように一般庶民が虐げられるような時代が長く続いたので、怒りが爆発すると、日本よりも、女性同士が団結しやすいのかもしれない。
「李氏朝鮮時代の身分制度。両班、中人、常人、賤民と、人間扱いされなかった「白丁」(ペッチョン)との格差」
そんな怒り爆発の韓国人女性を嫌う韓国人男性も増えており、海外、特に東南アジア人女性を探しに行く韓国人男子も急増中( ´艸`)///
ちなみに、私は時折、一部の日本人女性のミニスカートが、男性への対抗に見えることがある。それが本当だとすれば、日本も隠れフェミニズム国家かもしれない。
以下でも書いたが、フランス人が思っている内容と私が思っていた内容は一致していた。つまり、ガングロブームに女性が立ち上がったという点で。
⑤店員が謙虚
大邱のような普通の地方都市のカフェでも店員の女性はソウル訛りの韓国語をわざわざ使い、テレビに出てくるような韓国女子の真似をして、しかも、接客は丁寧。逆に日本のほうが接客態度が悪くなってきているのではないか。と思えるほど。私が見てきたカフェで接客が良かったのは、1人でカフェを任されている若者(女子)の場合が多かった。日本ではなんでもマニュアルに沿って機械的にAIにも出来そうな動作しかしない人もいるが、まだ韓国は人間っぽさが残っている。
というのも、韓国は最低時給が日本の平均よりも高くなったから。ということも関係しているかもしれない。アルバイトの店員を減らし、1人で店を任される分、給料は上がり、しかも責任感も上がるというように、やりがいが出てくるのかもね。
居酒屋に行っても、大手スーパーの店員に話しかけてもたいてい日本人と同じような接客態度なので、大きい会社のチェーン店は日本とほぼ接客レベルに関していえば変わらないと思う。
これが東南アジアだったりすると、日系のSOGOや、イオンなどという名のある場所でさえも接客態度が悪すぎる。明らかに日韓の接客はアジアの中でも上をいっている気がする。
⑥酒文化
china.donga.com/List/3/03/43/727662/1
日本も韓国も、お酒に付き合わなければならない空気がある。東京やソウルのような大都会であれば、個人主義が増えてきているので、飲み会に誘われても断れる人が多いが、やはり地方都市や田舎の中小企業など、付き合いの多い人たちの間では、飲み会に断れない人が多い。
やはり西洋などに比べると、断れなくて同僚と飲んだりする場合が多く、韓国の場合は、朝までずっと飲んでそのあとすぐに仕事に行くパターンもあったりする(;´Д`)
ましてや日本人の中でもあるけど、行きたくもない部下をキャバクラや風俗に連れていく文化みたいなのも、日韓は共通しているね…。
クダラナイとしか言いようがない…。
⑦ハイコンテクスト文化
ハイ・コンテクスト文化という言葉は日本ではあまり知られていない。ハイ(高い)+コンテクスト(文脈)という意味で、多くの文脈がないと何を言いたいのかわからない言語が、ハイコンテクスト文化なのである。これはドイツや北欧の言語に特徴的なロー・コンテクスト文化と比較される際によく使われる言葉。つまりドイツ語のほうが、何を言いたいのかをはっきりと口に出しているのに対して、日本語や韓国語は、何を言いたいのかハッキリと言いすぎると、相手に嫌がられるのではないか。という恐れから、物事を細かくハッキリ言う人が少ないのかもしれない。
また日本や韓国では、相手が意図をくみ取ることに主眼が置かれているのに対して、ドイツなどでは、話す人がきちんと説明しなければならない。という責任感があるようなイメージだろうか。
⑧会社文化
中国では会社よりも家族が優先。日本語教師時代、時間になるとすぐに家に帰る中国人ばかりだった。一方、日本と韓国は会社が絶対。という文化で一緒である。また上司の命令が絶対。というのは日本よりも韓国のほうが上である。
韓国はいまだに、電車の中で高齢者が堂々と、しかも人によっては偉そうに優先席(一般シートもほとんど高齢者→大邱の場合)に座る国であり、若者は全く座れない状況に、苛立っている。
つまり儒教色が非常に強い点で日本とは異なるのだけれども、会社の上下関係はほぼほぼ同じように映る。
それは、日常で垣間見れる接客態度を見ていても分かる。例えば、電気屋さんの店員(上司も部下も一緒にいる場面で)では、私が部下のほうに英語で聞いても、その店員は英語で返答しようとしない。(特に男性の部下の場合)
それは上司の目線を気にしているからであり、上司がいないところでは英語で返答してくれることが多い。
たとえその部下が拙い英語ができたとしても、英語ができない上司の前で自分の能力を見せびらかすことを避けるためである。
これは日本も同じで、その会社で地位の低い人は上の人に目を付けられないように自分の能力を隠す傾向があるのと同じなのである。
このような韓国の会社スタイルが嫌で、自分の親がやっている個人経営の商店を継いだり、高学歴ニートになる若者は非常に多いのが特徴。また海外に出て働くことを希望する韓国人の若者が非常に多い。
⑨書店で売っている本の種類
これってどこの国でも当たり前だと思うのだけど、面白いのは、韓国の書店では、日本語版から翻訳されたものが結構多いということだ。つまり、洋書がまず日本語に翻訳され日本で販売された後、それを韓国語に翻訳するパターン。
日本語と韓国語は使っている漢字語が同じことや、語順も同じなので、こっちのほうが翻訳コストをかけずに翻訳することができるのかもしれない。なんて思ったりもする( ´艸`)
それはさておき、少し違う点と言えば、日本の大学生などよりも、韓国の大学生のほうが政治、経済、金融系の本を進んで手に取っていたことかもしれない。
たまたま私が行った本屋さんがそうだったのかしら‥?
⑩集団からの孤立を恐れる
西洋などの先進国に比べ、日韓が非常に似ている部分は、ここかもしれない。単一民族と思い続け、面積の小さい国で、人と外れたようなことをしないように、しないようにと、つまり、承認欲求が強い人が多く、自分が信じている道よりも、他者がどう思うか?で自分の人生を決めてしまう人が多い。
それが学歴社会での競争となり、個性の著しい欠如を招く。韓国に比べればまだ日本のほうが自由な考えで生きている人が多いと感じるが、最近は、韓国でも若者が、韓国の価値観では底辺と思われている職人系の仕事を自信をもってやるパターンなどがテレビで放映されたりするのも面白いところ。
よく韓国人の友達に言われるのは、日本人の仕事に対する精神(特に職人などの拘り)などは尊敬に値するということだ。
これは韓国の老人にも同じようなことを言われたことがある。
「ソウルのコシウォンに住んでいたとき、80歳の韓国人に聞いた日本統治時代の真実」
ちなみにアドラー心理学で有名な「嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え」が日本で爆発的に売れたのも、今後の日本で、競争や、他者からの承認欲求(自分じゃなく他者によって道が決められる)だけで人生を過ごす人よりも、己の道を信じる人が今よりも、増えることを予感させる。
韓国も書店に行けば、他の人と違う道を歩む、自分をブランディング化する、など、西洋人が読んでいる本を沢山読んでいるので、もしかしたら韓国のほうが先に西洋チックな国になる可能性も否定できない。( ´艸`)
⑪日本人と韓国人が、似ていない部分
以下の記事でも書いたが、韓国人は社会人としては日本人と似ている部分が多いが、プライベートになると、自分勝手な行動が目立つ場合が多い。
その一番典型的な例は、やはりチムジルバンである。羽目を外せる場所に行けば、その国の人たちの本性が分かる。日本の場合、居酒屋で騒ぐ男女…。( ´艸`)
「誰も教えてくれない、韓国に住んで私が感じた日本では体験できない不思議な行動パターンTOP10」
また、自分の思ったことをハッキリ言う国民性という意味で、日本人の相手のことを考えて言わないようにするという価値観とは少々異なる。
私がよく感じるのは、韓国人には、忖度(촌탁)がない。ということである。2017年、森友学園問題で流行り出した言葉だが、韓国にもこの言葉は同じ漢字語として存在するが、
以下のHi Native の質問コーナーからも分かるように、使われていない。死語となっている。
例えば、どういう部分でないのか?と言われると、友達関係などでも一度悪化すると、いきなり連絡が途切れるのに対して、日本人の場合は、忖度して、ぶっちぎったりはしない点だろうか。距離を置くとともに、少しずつ離れていくのが日本人で、韓国人の場合は、自分のことしか考えない場合が多いので、いきなり連絡が無くなる。
けれども、韓国でも自己啓発本(西洋流)など本や、中国の古典系の本などを読む人がかなり増えているので、現代の日本人っぽくなってきている人が多いなと感じることもある。
何度も言っているが、英語が上手な人ほど、言葉選びが上手な場合が多い。私がそれを多く感じるのは、日韓の歴史の話になったときに英語ができる(語彙力、文法力が高い)人は、植民地とは言わず、통치(統治)とか、govern という言い方をすることだ。
⑫集団で1人の人をイジメる
日本も韓国も、多くの人が群がって1人の人に注目する。例えば、メディアで誰かが注目された。誰かが捕まった。誰か政治家が問題発言をした。となると、そこに群がり、意味のないコメントばかりをして一致団結しようとする。
彼らは批判しようとしているのではなく、多くの場合、コメントを残すことや、その話題に入って多くの人たちの注目を浴び、自分の存在を再確認しようとしていることのほうが多い。
つまり人間の本能にある集団の中の一人として存在感を維持したいというような心理だろうか。
日本人は社会人になると、現実世界では、人前で相手を気遣い言わないようにしていることが多すぎる。それは韓国も同じ。社会的に阻害されないように自分を守るために口を塞いでいるだけで、ネット上では匿名というものに守られ、自分の思ったことが言えるようになる。
また、私は以下の本を読んだことがあるが、
誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性(2018年)
多くの人が自分の意見とは違ったことを言っている傾向があると思う。例えば分かりやすい例で言うと、韓国人が嫌い。と言っている人の中には、かなり多くの実は韓国人が好き。が含まれていること。分かりやすい例ではないだろうか。
台湾好き。って言っている人の中には、実は台湾には全く興味がない人が結構いるということ…。
上の本は、グーグルの元データサイエンティストが、人間が検索するキーワードなどの統計を取って分析したもので、人々の本性を理解する手助けとなる本であり、amazon の評価も最高に高いので絶対にお勧めだ。
世の中を見る目が変わるかもしれない。