いよいよやってきたこのシリーズ。モンゴル人のハプログループや、性格について徹底して調べてみようと思う。現在ウランバートルで短期生活中。多くの人たちの顔を毎日見ているので、色々なことが繋がってきたためか、やっとこの記事を書くに至っている。
以下の記事を書いた時は、まだ私にとってはモンゴル人とはどんな顔なのかは正直分からなかった。(とはいっても、以下がモンゴルのイケメンの代表的な顔なのだけどね)
以下の記事。結構読まれていて、そういう部分からも、日本人女子の中にはモンゴル人男子が気になっている人って相当数いるのかな。とも思ったり。('ω')ノ
「韓国人とモンゴル人は同種?モンゴル人女子からみた、モンゴルのイケメン TOP15」
現在、ウランバートルに常駐している韓国人男子に聞いても、平均的に韓国人男子よりもモンゴル人男子のほうがかっこいいと言っているのも印象的だった。
つまり、ここモンゴルにいると、韓国は南の国に見えるし、ちょっと女々しい感じの男子にも見える一方、モンゴルではやはり肉付きもよく、骨もしっかりしているため、韓国人男子が日本人男子を見ているイメージに近いのかもしれないとさえ思える。
というのは、さておき、この記事ではモンゴル人のハプログループや、性格について掘り下げていきたいと思う('ω')ノ
①モンゴル人の顔が、世界で一番平坦な理由
西洋のアジア系モデルにモンゴル人率が多いことからも分かるように、西洋では東洋と言えば、平らな顔に黒髪を持つ、西洋人にはない特徴を持っているものにスポットが上がることが多い。
その中でもモンゴル人は、顔の骨が非常にしっかりした作りになっており、特に頬骨が高く、目がキリっとしていて、ほとんどの人たちが一重瞼。ということは誰もがイメージつくことだろう。
で、私はこの記事を書く過程で色々な情報を集めているうちに、ある発見に至った。それは、モンゴル人の顔と全然関係ないことを調べていた時のこと。
それは、竈(かまど)の火を灯すための燃料として木材だけでなく、家畜の糞を使うモンゴル人の記事から、デンタル系の記事に飛び…。という感じで、以下なるほどと思う内容に行き着いたのだ。
なんでもモンゴル人は、空気を暖めるため副鼻腔(前頭洞、篩骨洞、上顎洞、蝶形骨洞の4つ)が他の人種よりも、大きいというのだ。副鼻腔というのは上の図のように、鼻腔(鼻の穴から上に行くあたり)の周りにある4つの洞である。
なんと、マイナス40度にもなるモンゴルで暮らすモンゴル人はこの副鼻腔が発達しており、鼻から息を吸って鼻腔内の毛細血管により加温されて、肺まで空気が届くので、真冬の中でも生きていけるのだという。
寒い日、口から息を吸ったときに肺が痛くなるということがないということ。(鼻から吸っているので)
副鼻腔が発達すると、頬骨が発達し扁平な顔貌となる。これも一種の防御作用と言える。と書かれてあったが、まさにその通りだと思った。
https://www3.dental-plaza.com/archives/4061
我々がイメージするスカンジナビア半島などの北欧は高緯度なことからも分かるように、極寒なイメージがあるが、真冬でも最低気温が、-3度になるかならないかくらいである。
さて、私は、北国の大都市を以下のようにまとめてみた。
レイキャビク(アイスランド)、ヘルシンキ(フィンランド)、ヌーク(グリーンランド)はどれもウランバートルの更に上に位置する場所なのに、真冬の気温は、ウランバートルがもっと寒いのである。
※ヨーロッパは北に行っても、メキシコ湾流のお陰で、冬もそれほど寒くはない。
また、ウランバートルの更に上に行くと、ロシア連邦に組み込まれたサハ共和国があるが、そこの首都、ヤクーツクは緯度が60くらいで、1月の最低気温は、-45と、更に寒いのである。
「イケメンや美女も多い?ロシアのヤクート人(サハ共和国)やチュクチ人は、日本人はなぜ似ている?」
そして、ポイントが、現在の朝鮮半島にいるマシュマロの系(KPOP系?)の顔の人たちはこのサハ共和国あたりから南下してきたと言われているが、まさに、その極寒の地で何千年も住んできたことにより、頬骨が発達し、寒さから目を守るために、一重瞼の小さい目になっていったのだろう。
また、今回モンゴル語を毎日聞いていて思うのは、モンゴル語でモンゴル人が会話しているのと聞いていると、物凄く声が響いているのである。これは鼻腔が関係あるのかもしれない。
つまり、なぜ北欧の白人は特別、目が小さいわけではない。ということがこの説明でわかるのではないだろうか。北欧にも、裏の北欧と呼ばれるエリアを中心に、モンゴロイド系のサーミ人などもいるけどね。それは本当に少数派で、グリーンランドやロシア北部、カナダ北部のイヌイットとも繋がっている。
「白人や黒人なのに、「一重まぶた」で日本人や韓国人に似ている!?「内眼角贅皮」になる理由」
②モンゴル人のハプロを分析
モンゴル人のハプログループ(Y染色体)を探してみたが、中国側(内モンゴル自治区)に住んでいるモンゴル人の資料があったので、こちらで解説してみよう。
とはいっても、この手の研究は、一定数の人のDNAを検査しただけなので、おおよそ合っているだろうけど、参考程度に見て。という話でもあるということは先に言っておくね。
まず、ハプログループC。ここが一番重要。これは、まさに北方民族のハプロであり、日本にもほとんどない。5%ほどあると言われている。
けれども、ハプロCは日本人が、5%なのに対して韓国人は、12%(延吉の朝鮮系中国人の場合)という数字もある。また韓国人を対象とした研究では、韓国人の名字によってハプロを調べた結果、金という名字では、21.2%と、韓国人の中でも最も、ハプログループCが強く出ている。
これはどういうことかというと、金さん=エヴェンキ系が多いという事に繋がる。エヴェンキ系もモンゴル人と同じく、ハプロCが多い民族なので。
エヴェンキ系は上にも書いたが、現在のサハ共和国周辺にもともと住んでいた人たちである。
「「エヴェンキ人」と「韓国人」の顔が似すぎている件と、韓国における顔の種類(パターン) TOP5」
現在の韓国人は、それらエヴェンキ系が朝鮮半島に南下し、当時、朝鮮半島にもともといた民族(日本の縄文系の顔に近いことは韓国版のウォールストリートジャーナルでも報じられていた)とミックスして現在の韓国人になったと言われている。
「日本人は、東南アジア人?なぜ、顔が似ているの?100年後、韓国人も東南アジア人顔になってる?【韓国の反応】」
で、話は上の表に戻そう。なんとモンゴルではハプロCが40%もいる。そこから見ても分かるように、骨がしっかりしたガタイのいい人が多いという事になる。(私が街中で観察したのと同じ)
Korean Y-DNA Lineages by Different Surnames and Regions
そして、二つ目に多い、ハプログループO3とかいているものは、2015年以来、ハプログループO2に統合されたのだけど、以下の地図を見るように、いわゆる中東や南アジアなどを含めないアジア全域にあるハプロ。
なので、もちろん東アジア、東南アジアにいても、やはり欧米人に比べればモンゴル人もアジア人なのである。けれども、モンゴル人が東南アジアに住めば、おそらく中華系に間違われるだろうし、日本に住んでいれば普通に日本人に間違われるだろう。
なので、日本にも5%こういったモンゴル人色が非常に強い顔の人っているじゃない。彼らに、遺伝子検査してもらって、ハプロCだったら、本当に凄いよね…。
Reference
https://haplomaps.com/haplogroup-c/
③モンゴル人は、非常に親日である
さて、ハプログループの話は終わりにして、モンゴル人は親日なのか。という話に移行しよう。私はモンゴルに来る前までは、正直モンゴルなんて視界にも入っていなかった。
人口たったの300万人。というイメージが強く、何もない国なんでしょう。という感じ。けれども、30歳過ぎになってここに来て、なぜもっと若いうちにモンゴルに来なかったのだろうと感じたこと。
というのも、モンゴルに来る前に2ヵ月住んでいたキルギスも親日(街中の車はほぼ日本車)、必ず日本人だと分かると、何かしら褒めようとしてくれる人が多い。が多いが、モンゴルも日本車で溢れ、口には出さないけれども、日本に向いている若者が沢山いる。
またアプリで色々友達を探していても、キルギスよりも友達を見つけやすい国だと感じた。モンゴルという北部にある国から見て、中国は地政学的に仲良くしたくない国に映る。というのもモンゴルは歴史的に見ても、中国人とは対等と思っているからだ。
それは、朝鮮半島や北ベトナムなどが中国の冊封国だったのに対して、モンゴルはずっと対等国だったからである。
一方、モンゴルの知識層は、韓国のことを日本のコピーだけど、モンゴル人にとってはすぐに働けるし、若者も韓国を目指している人が多いと言っていた。
その韓国の先にあるのが日本なのである。なので、どれだけ日本が信用され、日本を崇拝している人たちがいるか。ここモンゴルに来ると、彼らは口には出さないものの、感じ取ることができる。
今後誕生する新ウランバートル空港も、ウランバートル地下鉄1号線も日本の援助が関わってるしね。
④モンゴル人の気質・性格
ここではquoraの英語版に書いてあったモンゴル人の特徴をいくつか紹介していきたいと思う。以下を知ることで、よりモンゴル人が歴史的にどう変化していき今の性格が作られているのかが分かるかもしれない。
以下には性格の他に文化のことが多く書かれているが、それが現在のモンゴル人の性格に繋がっている。
■ジョージ・チェンさん(中国在住の留学生)
平均的な漢民族と比べると明らかにモンゴル人にはあどけなさが残っている。あどけなさのあるモンゴル人は、貴族的な特徴と言う人もいるが、商業的な経済では非常に貴重である。
エネルギーや知能では、モンゴル人は非常に抜きんでている。ヨーロッパで例えるのなら、モンゴル人はまさに東洋のバイキングであり、アジアの北欧なのである。
またもう一つ言っておこう。多くの人がイメージするモンゴル=チンギス・ハーンは間違っている。普通のモンゴル人は、まさにその逆のイメージで、非常に物静か、合理的、寛大、そして思ったよりも従順的である。またユーモアにも長けている。
漢民族は喧嘩好き。もしモンゴル人と漢民族が一緒に居合わせた場合、すぐに喧嘩になり、3人集まった場合、内紛が起きるだろう。
けれどもモンゴル人が3人集まると、皆すぐに酔っぱらってしまうだろう。
■ツムール・オチル・バット・エルデネさん(モンゴル人)
モンゴル人は野蛮人たちという評判があるが、それは違う。忠実で、フレンドリーで、フランクで、独立心旺盛な人たちが多いよ。
特にモンゴルの若者、私が大学で教えている生徒は、外の世界を知ろうと英語を一生懸命勉強している。また起業精神旺盛で、3Dプリンターなどの革新的なものや、ハリウッド映画、日本の漫画、KPOPにも興味を示している。
中年以降のモンゴル人は、モンゴルという国に非常に自信を持っており、また我慢強く、人を許すことがすぐにでき、寛大である。
というのも、モンゴルでは、「成長していく」という道徳律がある。それは、山のように頼もしくなろうという意味だ。
モンゴルに来ると分かるけれども、ウランバートルは古代文明(ゲルなどの生活がまだそのまま残っている)と、近代文明がミックスしている。
表面上、これらは美しく見えないかもしれないが、今モンゴルの若者たちは、日本や韓国のようなアジアの成功者になろうと、ウランバートルをオアシスに変えようとしてるところだよ。
■ツェッセン・ダシュツェレン(モンゴル在住)
モンゴル人は思いやりを重要視する人たちだよ。私は、漢民族やロシア人とモンゴル人は何が違うのかをずっと考えてきた。そして辿り着いた答えは、世界のどの国にもモンゴルの伝統的なオルティンドー(長い歌の意味)があるとは思えないという事だ。この曲を一度聞いていただければわかるはずだ。
Н. Норовбанзад Уяхан замбуу тивийн наран
そうすればすぐに私が言わんとしていることが分かるだろう。例えば日本には刀の伝統があり、それは独特なものとなっている。この論理と同じように、モンゴル人はモンゴル人だけの固有のオルティンドーの伝統を持っている。現在、ロシアに住むモンゴル人や、中国になってしまった内モンゴル自治区ではこの伝統は失われているが…。
これらのオルティンドーを聴くことは、他の歌では感じることのできない、内なるポジティブ感情、特に思いやりを呼び起こさせる。確固たる証拠はないが、一つ分かるのはほとんどのモンゴル人が親切で情け深く、情に厚い傾向がある。資本主義経済に完全に染まっていないからというのもあるかもしれない。
または思いやりに満ちた文化で育ったからかもしれない。この伝統的なオルティンドーが、それを表しているような気がするのだ。
What is Mongolian culture, what personality, attitude, traits Mongolian people usually have?
■ニック・ゴリポウさん(モンゴル系アメリカ人)
私の知識ではモンゴル人は遊牧民のライフスタイルを中心に生活している。人口の約半数はいまだにゲル(移動可能な住居)に住んでいる。
ウランバートルの郊外でさえゲルで溢れた地域があるくらい。
モンゴル人の性格を例えると、非常に丈夫で、モンゴル人としての強い誇りを持っている。私はカルムイク系のモンゴル人なので、他の部族や家族のものとは異なるかもしれないが、モンゴルは家父長制であり、通常、男性が物事を担当し、意思決定を行い、それによって家族が強く団結できる。
また、おもてなしと他人の家での見知らぬ人への親切さも重要だ。私たちモンゴル人は多くの人がイメージするチンギス・カンのような略奪者ではない。
とはいっても、彼はモンゴル人の間ではヒーローなのである。
■アディヤボルド・ナムカイ(1977年~現在までモンゴル在住)
モンゴル文化とはなんだろうか。それは家畜に生計を依存する古代文化である。これは、遊牧民と日本のような定住した農場ベースのある文化と比較することで分かる。
家畜は放牧のために絶えず移動する必要があるため、モンゴルの遊牧民は年に数回家畜を追う。
モンゴル文化を定義するものは何だろうか?
モンゴルの文化は、貪欲さや物質的な所有物を奨励していません。遊牧民が運んでいるものはすべて有用であり、彼らの生活にとって重要です。すべての所有物は、馬またはラクダで移動する必要があります。所有物を移動できない場合、遊牧民にはほとんど価値がありません。
モンゴル式のゲルは、木とフェルトだけで作られているにもかかわらず、強く、暖かく、簡単に折りたたんで、ラクダ(モンゴルは、フタコブラクダ)に積むことがきる。ゲルがあるからこそモンゴル人は自由に遊牧生活を送ることができる。
②家畜
畜なしでは遊牧民生活を送ることはできない。食料としての肉、衣類としての革、ウール/カシミア、そして最も重要なのは牛乳だ。主な家畜は、馬、羊、ヤギ、牛、ラクダである。
③自然崇拝
自然への愛。それはモンゴルは面積の広い国だが、私たちモンゴル人が住んでいるのはそのたった一部でしかない。モンゴルには相対的に国立公園や厳重に保護された地域が非常に多い。このエリアは私たちの次世代に残すために保護されたエリアである。
④風習
モンゴルの風習、特に歌は非常にユニークである。モンゴル特有の喉歌(アルタイ山脈周辺の民族に伝わる、特殊な歌唱法。喉を詰めた発声から生じるフォルマントを利用した、笛のような音などを特徴とする声)から、モリンホール(馬の楽器の意味)、そしてオルティンドーに至るまで、モンゴル人が自然や生命を体現する方法となっている。
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