現在トルコにあるコンドの32階で生活している。たまたまラッキーだったのか、落ち着いた環境でゆっくりできている。
twitterでは1日5回以上は近況をつぶやいているので是非リアルタイムで繋がりたい方は以下→(@_multilingirl_)主に語学仲間とのやりとりの場にしているのでご参考に( *´艸`)
さて現在住んでいるトルコ。ほとんど家に籠りがちなので中心部にすらまだ一度しか行っていない。けれども近所を歩いていれば色々な顔とすれ違うので、この国にどういう人種が住んでいるのかはすぐ分かる。
ちょっと旅行に来て感じることと、住んでみて感じることはやはり違うので、この記事でその実態をまとめていきたいと思う。
特に「本当に親日なのか?」という部分と、あまり日本人にはイメージのつかないトルコ人の多様性(人種的な意味で)について触れていきたい。
では始めよう('ω')ノ
①黒人が意外に多く、差別も少ない
街を歩いていると黒人が意外にも結構多い。明らかに北アフリカ以南、つまりサハラ砂漠以南に住んでいる黒人たちだ。北アフリカや中東の人たちはそこまで黒くなく顔立ちも白人と同じようなコーカソイド系の特徴が際立つ人も多いのでここトルコでは逆に黒人は目立つ。
で感じるのがその黒人たちは結構トルコで歓迎されているのではないかという点だ。アメリカでは公民権運動以降、黒人が市民権を持つようになったけれども、今でさえ黒人に対する差別は強い。
一方、トルコのイスタンブール(コンスタンティノープル)が東ローマ帝国の首都だったことからも分かるように隣接するギリシャとトルコの人種はほぼ同じとも言われているようにトルコには白人系も結構多い中、ヨーロッパやアメリカのような黒人に対する差別のようなものは感じない。
おそらくトルコには白人っぽい人、中東系、その中間系、中央アジア系など色々いるので、これがトルコ人!といった顔がないのだと思う。
日本人も縄文系とか弥生系とか、色んな顔がいるけれども、韓国のように明らかに弥生系しかない人種ではないので、他の人種に寛容なのかもしれない。
「韓国人が思う日本人の顔。弥生系と縄文系」
もちろん東アジア系の人種はトルコでかなり目立つし、興味をものすごく持たれていると感じる場面もある。
以下チェックしてみたけれどやはりトルコ人は黒人に対してアメリカやヨーロッパが持つような感覚を持っていないとも取れるかもしれない。
※1950年代、トルコ大使がアフリカ系アメリカ人の権利に立ち向かったという話もあるくらい。
Is Istanbul safe for Black people to visit and which areas?
②トルコ人がイメージするアラブ人と黒人
私に部屋を貸してくれている男性は私と同じ年くらいで中東系というよりはギリシャ系だ。トルコの中でもヨーロッパ系の顔と思われているほうで瞳もブルー。けど顔立ちはどことなく中東系も入っている。
つまりトルコ人の中でもヨーロッパ側とアジア側をうまくミックスさせたような顔になっている。彼曰く「アラブ人はゴミをその辺に散らかし汚らしい」のだという。けれどもアフリカ人は相対的に良い印象があるのだとか。
しかもシリア難民はトルコにたくさん散らばっているのでその難民に対しても、不満を漏らしていた。
面白いのは彼が言及したアラブとは、イランも含まれているとのこと。イランは中東の国だがアラビア語圏でもなければアラブ人でもなくペルシア語を話し、自らをペルシア人だと称する人たちである。
で、トルコ人は日本人が中国人と一緒にされたくないのと同じで、トルコの真下にあるアラビア語圏(モロッコ~UAEまで25ヵ国)などと一緒くたにされることをものすごい嫌がる。
日本人の中にはトルコをヨーロッパ寄りだと感じる人もいれば、中東だよね?と感じる人も多い。つまりトルコ人にとって中東と北アフリカを一緒くたにしたアラブ人とは一緒にされたくないという意識が非常に強い。
これはヨーロッパ人が「ロシア人と一緒にしないで。」とか、北アフリカ人がサハラ砂漠以南のアフリカ人と一緒にしないでちょうだい!という感覚にも似ているかもしれない。
③トルコ人と韓国人を親日度で比較する
何度もブログで書いているように韓国人は日本人のことがたいていの場合好きである。けれども社会で団結するときに嫌いと言わなければならない風潮の中にいる。
特にソウルでは個人主義の人が多く考えも様々なのに対して田舎ではその傾向が強い。
トルコ人の場合は、社会で団結するときに日本はいいよね。ってなるのではないだろうか。トルコと韓国の違うところはトルコには人種レベルで様々な民族が一緒に暮らしているところ。つまり白人っぽい人と中東人っぽい人の間で、ちょっとした優越感があったりなどする場合、これらの多くの民族を束ねるのに、「日本は素晴らしい国」などというようにネタとして俺らはトルコ人!と団結することができる。
という感じで社会を団結するネタにもなっているような気がする。特にヨーロッパから嫌われ、トルコ自身もアラブ諸国を人種レベルで見下げる中、トルコが称賛できる大国と言えば、ロシアやインドや日本くらいしかない。
中国人に対してもトルコ人は割と友好的である。一方トルコ人は同胞と考えているウイグル人に対して弾圧を続ける中国を嫌いな側面もある。
「トルコと、東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)が「チュルク語族」によって兄弟関係にある理由と、中国とウイグルの関係が悪い理由」
で、感じるのは何度も言うがトルコには様々な系統の人種がいて、その中でもどの人種も決して日本のことを悪く言わないし、歴史的な背景(エルトゥールル号遭難事件)などもあってか、遠くの親友という感じで好きなのはほぼ間違いない。
※けどそういう事すら知らない層もかなりいると思われる。日本人でもトルコのことについて全然知らない人がいるのと同じように。
※以下のスレッドでは、トルコ人の中には東アジア人の外見が好きで日本が好きな人もいるが、日本のマナー、しつけ、勤勉さ、テクノロジーなどを尊敬している場合が多く、同胞であるウイグル人などをイジメる中国の最大のライバル日本を応援したいというコメントもあった。
Why do the Turks love the Japanese?(なぜトルコ人は日本人が好きなのですか?)
④トルコの庭が中央アジアである理由
Why does a small group of Turkish people look Central Asian?
トルコの中には中央アジアっぽい顔の人がなぜいるのか?という質問も出るくらい、人種が多様。上の写真、白人、中東系、その中間、中央アジア系など色々いるでしょう?
さて、もちろん上にも書いたような過去の歴史的なストーリーによって日本とトルコは強い絆で結ばれている。とはいっても地政学的にみた場合、トルコは真下にあるアラブとも一線を画している上、EUに入りたくても入れなく、EUとも一線を画している。
なのでロシア語圏や、中央アジアに存在する同じテュルク系の言語を話すカザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、またトルコ東部をずっといったところにあるアゼルバイジャンなどと仲良くしている。
この地図はトルコ語と関係のある言語系統を青く塗ったもの。驚いたことにシベリアにある日本人と顔が似ているサハ共和国のサハ語とトルコ語は近い関係にある言語であるという点も忘れてはならない。
「イケメンや美女も多い?ロシアのヤクート人(サハ共和国)やチュクチ人は、日本人はなぜ似ている?」
驚くのはトルコはモンゴルにかなり投資していてイスタンブールーキルギスーモンゴルという定期便がトルコ航空によって結ばれていることだ。
また去年キルギスに住んでいた時にキルギス人に聞くまでは知らなかったことだけれども、キルギスのホテルやデパートのオーナーはトルコ人だったりする。つまりトルコ人がキルギスに投資しているという側面もある。
モンゴルは国全体の人口が大阪府の半分以下の328万人(2020年)しかいなく、キルギスも638万人(2019年)ほどしかいない。
そんな国々にわざわざ国営のターキッシュ・エアラインズ(トルコ航空)を飛ばしているわけである。
それはこの二つの国(キルギスとモンゴル)からトルコに出稼ぎにくる若者が多いのと、トルコ人もこれらの国々に格安で留学する場合が多いからということだ。
なぜトルコ人が中央アジアの国々に関与しているのか。ということは、トルコ語と中央アジアの言語(キルギス語、カザフ語、ウズベク語など)とトルコ語が同じ系統の言語だからである。
トルコはギリシャのすぐ隣に位置しているが、現在のトルコ人はもともと現地にいたギリシャ人っぽい人たちと中央アジアからやってきたモンゴル系の人たちのミックスと言われている。
つまりトルコ人の中には、顔の彫が薄い東アジア人に強く好奇心を抱く人も多いという意味なのである。
※キルギス人はロシアやトルコに行くと日本人似間違われると言われてるほど似ている。以下にリンク張っておくね。余談だけどキルギスには私の好みのタイプが非常に多くて驚いた🤫
「キルギスとは少し違う、中央アジア(カザフスタン人)の美女・イケメン TOP10」
⑤トルコが日本を好きな理由
上の内容からも分かるように、トルコにとってそんな自分の庭だと思っている中央アジア人と顔が非常に似た日本人は自分たちと何か同じものがあるのではないか?と思っている可能性がある。
「住んでみて分かった「キルギス人」の外見(ハプロ)と、性格・気質 TOP5」
つまり現在否定されつつある説だけれども、英語・フランス語、ロシア語、ペルシャ語、ヒンディー語までひっくるめた「インド・ヨーロッパ語族」に対抗するかのように、トルコ語~中央アジア、シベリア、モンゴル、韓国、日本も含めたSVOではなく、SOVの言語をひっくるめた、関連性のある言語でまとめたアルタイ諸語というものがあるけど、上の地図がまさにその範囲で、トルコはそういう意味でも日本に強い愛を感じているのではないだろうか。
「欧州なのに「インド・ヨーロッパ語族」には属さない異端の「ウラル語族」と日本語の関係」
現在私もトルコ語を勉強しているので分かったけどトルコ語の仕組みが日本語に非常にそっくりなこと。例えばこんな感じ。
Taksiye(タクシーは) nereden(どこで) binebilirim(乗れますか)?
そういう部分から日本に非常に親近感を覚えているのだと私は思う。地政学的というのは非常に重要で、こういう部分は今後何十年経っても変わらない。
トルコにとってヨーロッパ(キリスト教国家)や、同じイスラム教国家だけれども言語が違うアラビア語圏はうまくやっていけない。
そういう部分でトルコが日本や中国を特別な目で見てるのは間違いない。実際、私も日本人ではなく中国人とみられていることが多いけど彼らはいつもニコニコしてくれる。
つまりトルコ人は東アジア人が好きだ。けど政治の話になると中国を毛嫌いするものもいるが日本に関して言えば全部歓迎という感じ。
トルコ、特にイスタンブール、その中でも富裕層が多い私の住んでいるエリアではエジプトに行ったときのような特別扱いはあまり感じないが、それでもトルコは日本人にとって非常に住みやすい国かもしれないと最近感じつつある。
「カイロに住むことを断念した理由と、生活目線でみたエジプト人について」
⑥最後に
トルコ人=中東系だと思っていた私にとってトルコに来てみて、ヨーロッパ系、中東系、中央アジア系のような東アジアに近い骨格(短頭型)まで色々いて非常に楽しいと感じている。
「頭長幅指数(長頭型、中頭型、短頭型)あなたはどれ?欧米型?韓国型?日本型?」
まだイスタンブールだけだけれどもアンカラなども行ってトルコ調査を継続していこうと思うのでお楽しみに('ω')ノ