最近はずっとtwitterの中で生活していると言っても過言ではない。そんな私は、最近ショート動画で多言語を話すことにハマっている。
2020年2月→インドネシア語
2020年3月→ロシア語
というように、ショート動画を公開した。このショート動画。ただ暗記すればいいってものではない。その言語における発音や、それぞれのイントネーションの知識、センスがないと数秒の動画と言えど、かなり撮影するのは難しい。
特にロシア語の動画でも公開したが、ロシア語は今まで勉強してきた言語の中でもリズムの取り方が難しかった。
なにせ、ロシア語は文字通りそのまま読めない言語であり、母音の変化もあるので読むのが難しくてある程度単語を頭にいれて、いくつものフレーズを覚えないと、発音するのが難しい言語だと私は感じている。
先月からお約束してたロシア語のショートスピーチ。私の中では一番苦労かも…下手ではありますがキルギス人からは「日本人にしては上手な方」と言われました…。
いずれにしても1ヶ月ロシア語の大まかな文法や音を勉強してまた一つ成長できた気がします
また笑いのネタにしてくださいw#ロシア語 pic.twitter.com/E5U2PcrmHS
— MULTILINGIRL🌱(12言語目勉強中)🇬🇪ノマド生活2年目 (@_multilingirl_) March 22, 2020
さて、現在はヒンディー語に没頭している。ずっとSVO系(英語の語順)の言語を学んできた私にとっては、ヒンディー語のように日本語と語順が同じSOV系の言語には非常に親近感を覚えている。
いくらTOEIC950レベルで英語を教えていると言ったって、生まれ持った日本語と同じ語順のほうが親しみを感じるのは当然。
そういう意味で、英語よりも韓国語やヒンディー語には親しみを覚えてしまう。
という私の経験からも分かるように、言語が苦手な人は、まず日本語と同じ語順の言語を勉強してみるのもいいかもしれない。
TOEICを取る必要に迫られていない人や、趣味で言語を勉強したいという人には、以下のようなマイナー言語もお勧め。
「フリーになって分かった、英語よりも自分の好きなマイナー言語を学ぶべき理由」
さて、これから紹介する言語のほとんどがヨーロッパを中心とする言語ではない。ということは先に言っておく。
なので何かしらの発見を持ち帰ってもらえたらと思う。
さて、はじめましょうか( *´艸`)
その前に基礎知識として、以下を解説していく。
この表は、世界の言語の語順を比率で表したもの。
ウルドゥー語(ヒンディー語)、ベンガル語、日本語、韓国語、ペルシア語などがあげられる。ちなみに、古代ギリシャ語やサンスクリット語、ラテン語もここに入ることを考えれば、世界の中でも実は、日本語のように動詞が最後にくる言語は珍しくないことが分かる。二番目に書かれているSVOは、日本人が外国語として学ぶほとんどの言語で、中国語、英語、フランス語、イタリア語、インドネシア語、ロシア語、スペイン語、タイ語など。そして三番目のVSOは私が大好きなアラビア語を始め、フィリピンのタガログ語、ケルト語派のアイルランド語とウェールズ語。
以下の10リストは、SOVの形をほとんどとるもの。けれども、SVOの形が基本だが、一部ではSOVの形になるものも下の方に載せていく。
①韓国語
韓国語はご存知の通り、日本語と語順は95%くらいは同じ。ほぼ語順は同じだと思っていい。以下のように、助詞(が、を)なども日本語とほぼ一致する不思議な言語。
けれども、日本語と韓国語は、同じ言語系統ではなく、韓国語の固有語には日本語と全然違った語源の言葉も沢山あり、中国語のそれとも違うことから、韓国の間では韓国語はシベリアのほうから来ているのではないか?という説もある。
私は一部これを信じていて、現在の韓国語はエヴェンキ族と関係あるのではないか?とみている。
「「エヴェンキ人」と「韓国人」の顔が似すぎている件と、韓国における顔の種類(パターン) TOP5」
さて日本語と語順が近い韓国語だけれども、以下のように10%くらいは日本語と語順が違うので注意。
というように日本語と語順が違う言い回しも多用されるが、基本的には日本語と語順が一緒である。
しかも、日本統治時代に多くの西洋から入ってきた言葉が日本語に変換されて朝鮮半島に流れていったので、いわゆる漢字語は日本語と同じなものも多く、ハングル文字の学習を終えれば、日本人にとっては入りやすい言語である。
②ヒンディー語
https://www.pinterest.fr/pin/306878162093431497/
日本人は英語やヨーロッパの言語(フランス語、ドイツ語、スペイン語)に憧れる傾向がある。実はヒンディー語もこれらヨーロッパの言語と同じ、インド・ヨーロッパ語族に分類されている。
「欧州なのに「インド・ヨーロッパ語族」には属さない異端の「ウラル語族」と日本語の関係」
とはいっても、語順だけは日本語と同じであるところがまた面白い。
このようにヒンディー語はデヴァナガリ文字の学習を除けば割と入りやすい言語だということが分かると思う。
さて、インドと言えば、北部のヒンディー語(イラン方面からやってきたアーリア人から来た言語)と、インドにもともと住んでいたドラヴィタ族が話すタミル語(インド南部)があるが、タミル語はヒンディー語(インド・ヨーロッパ語族)とは違い、ドラヴィタ語族の言語である。
にもかかわらず、タミル語もまた日本語と語順が同じ。しかもタミル語は日本語の起源説まである…。
個人的に、ヒンディー語もタミル語も文字や子音が複雑に見えるが、実際に話してみると簡単に通じるので、是非、楽しんで勉強してみてほしいと思う。
「ヒンディー語(ウルドゥー語)を勉強するメリットと需要、将来性」
③トルコ語(その他、チュルク語族の言語)
トルコ語は日本人にとって簡単な言語と言われる理由は、このように日本語と語順が同じだからである。けれども注意したいのは、トルコに住んで少し勉強してみたが、発音が難しかった点だ。
また、トルコ語と同じチュルク語族でもあるキルギス語とカザフ語も日本語と同じように、SOVの形をとる。
まずキルギス語。
この食べるっていう部分、さすがトルコ語と兄弟言語なので、子音が同じである。厳密に言うと、現在のトルコ人はモンゴル方面からやってきたトルコ語を取り入れた形になっており、そういう意味もあって地理的にインド・ヨーロッパ語族に分類されていないと考えることができる。
「欧州なのに「インド・ヨーロッパ語族」には属さない異端の「ウラル語族」と日本語の関係」そしてカザフ語。
ちなみに語順とは関係ないけれども、キルギス人もカザフ人も顔立ちは日本人に近いのに、言語の中に沢山のアラビア語由来の言葉が入っていて、カザフ語の「kitap」なんかも、アラビア語でキターブと言い、ヒンディー語やそのほかイスラム圏の国ではほとんどこの表現が使われているのも面白いところ。
アラブ~モンゴルにかけて、モンゴルの影響とイスラムの影響が混在していてそういう歴史が言語を通して分かると思う。
カザフやキルギスまで手をつけたければ、トルコ語をまず始めるのがお勧め。
④モンゴル語
モンゴル語とトルコ語(キルギス語・カザフ語)などは似ている言語と言われることもあるが、言語系統が違う。
モンゴル語は日本語や韓国語のように、世界でも珍しく、世界のどの言語系統にも属していない。モンゴル諸語という独自の言語で、周辺の国、例えばブリヤート語なんかもモンゴル諸語である。
これまた日本語と語順が同じ。
なのでトルコ~日本まで、SOVで語順が同じ言語をまとめて、アルタイ諸語と呼ぶ学者もいるが、これは賛否両論があり、議論中(上の地図がそれ)
⑤ペルシア語
ペルシア語はイランで使用されている言葉。イランと言えば地理的にサウジアラビアとインドの中間にある国。またイランはトルコ西部と国境を接していることから、ヨーロッパの東の果てとも表現されることがある。
なのでイラン人はイタリア人などに似た人が多い。
「なぜ「アフガニスタン人」や「イラン人」「クルド人」の瞳の色はブルーやグリーンなのか?【海外の反応】」
さて、ヒンディー語と同じように、インド・ヨーロッパ語族なのにもかかわらず、SOVの形をとっているのがポイント。けれども、書くときはアラビア文字を使用しているため複雑に見えるので難しいと思っている日本人が多い。
もしアルファベットでペルシア語が表記されていたのなら、日本人にとってももっと入りやすい言語に映ったかもしれない。
アラビア語の語彙も多く受け入れており、アラビア語学習者には入りやすい言語かもしれない。
⑥ケチュア語
中南米のスペイン語圏では、公用語がスペイン語圏の国と、先住民が話すケチュア語も公用語としているボリビアとペルーがある。
スペイン人が入って来る前は、このようなSOVの言語が主流だったと考えると、やはりSOV言語は世界の基本とも思えてくる。
この言語は知らない人が多かったと思うが、南米のもともとの人たちの言語であり、今でも公用語になっている国もあることから、簡単な挨拶だけでも知っておくと、ボリビアやペルーでは信頼を得られること間違いなし。
同じように、アイマラ語という言語もボリビアとペルーで公用語になっているが、ケチュア語が1000万人なのに対して、アイマラ語は200万人程度なので、ケチュア語をお勧め。
⑦フランス語・スペイン語・イタリア語
フランス語・イタリア語・スペイン語・ポルトガル語(ロマンス諸語)は基本的にはSVOの言語だけれども、英語と違い、代名詞の位置によってSOVになる事がある。
フランス語の場合
スペイン語の場合
イタリア語の場合
フランス語を教える際に、英語に慣れてしまった生徒さんが、英語とフランス語は語順と勝手に思い込んでいる人が多いので、矯正するのに時間がかかる場所。
イタリア語とスペイン語、ポルトガル語も、このような意味で語順が、SOVになる。
なので、フランス語は発音が難しいイメージがあるが、こういう文法があるという事を知るだけでも親近感を覚える。なぜなら英語にはこういう語順には絶対にならないので…。
いずれにしても、これら3つの言語+ポルトガル語は、インド・ヨーロッパ語族の中でも、ロマンス諸語に分類されるので、書いた時に非常に理解しやすい兄弟言語である。
以下、ドイツ語はインド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派なのでまた変わってくる。
⑧ドイツ語・ロシア語
ドイツ語はインドヨーロッパ語族の中でも、英語と同じゲルマン語派なのにもかかわらず、英語と違い、SOVになることがある。
これは、英語で、I want to go to Japan.(私は日本に行きたい)のように、英語の場合、want to(助動詞扱い)+ go(動詞)と、動詞が重なるのだけど、ドイツ語の場合、重ねず、最後に持ってくるというルールがある。
なので、完全に日本語と語順が同じではないが、一種の親近感を覚える。ロシア語は、上記フランス語やドイツ語のように、インド・ヨーロッパ語族では同じだけれども、スラブ語派に分類される。
そんなロシア語は格変化の言語とも呼ばれ、一つ一つの単語の語尾が変化する特徴を持つため、語順を変えても何ら通じる面白い言語である。
⑨バスク語
バスク語とはスペイン北部に存在するバスク地方で話されている言語。ヨーロッパに存在する言語はその95%がインド・ヨーロッパ語族に属しているのに対して、バスク語はいまだ言語系統不明の言語とされている。
なので日本人の間でも、レアな言語好きにはバスク語の人気は高い。ちなみに日本語っぽい発音というか、海外では日本語とバスク語って似てない?という声も聞かれる。
「日本語に似すぎ!?フランス南西部、スペインの「バスク語」がミステリーすぎる!と話題に【海外の反応】」
⑩中国語
英語と中国語は語順が同じなので簡単!という発言をする人がいるが、実際、中国語は70%がSVO(英語と同じ)で、30%はSOV(日本語と同じ)と言われている。
なので私も8言語を教えていて、中国語をスムーズに暗記できる人はかなり多いと感じてる。なぜならやはり日本語と語順が同じセンテンスもかなり多いからだ。
私がこのことに気づいたのは、色んな中国人と話した後、文法を集中的に勉強したころである。
ちなみに中国語は西洋の言語のように、格変化などがないので単語を覚えたらそれを並べていくだけである。
これは、英語など西洋の言語とは違って非常に楽なのである。
例えば、ベトナム語、ミャンマー語(日本語と語順同じ)、インドネシア語なども単語を並べるだけの孤立語である。(この孤立語という言い方の他に色んな言い方、また色々な区別の仕方があるので大まかな概念という意味で理解しておいてみて)
最後に
この中で私は一番注目しているのはやはりヒンディー語の存在である。ヒンディー語話者は2050年には現在の二倍になると予想され、実際にインドでは英語よりも使って喜ばれる言語である。
特に会社員として中国語を使う必要にせまられていない人は、中国語と差別化する意味でも、ヒンディー語を勉強することをお勧めする。