先日、見てはいけないもの。を見てしまった気がした。それは現東京都知事の小池百合子氏が、ネパール語で何かを話している動画だった。小池氏とは先日も東京都知事選の際に学歴詐称のことが話題になったばかり。
東京都知事選の時期に以下の動画を出したこともあり、批判のコメントで埋め尽くされた1万以上された私のこの動画。
小池百合子氏の英語の発音とアラビア語の能力についてディスってる人が知るべき事
動画に対するアンチのコメントで埋め尽くされて大変だった。
”小池氏のアラビア語は全然上手じゃないですよ。自分もアラビア語勉強していますけどそれでもわかりますね”
のようなコメントを見ると、じゃ、自分でアラビア語で批判してみろよ。と思ってしまうものだ。日本のネット上では、批判はするがその手本すら見せられない人が非常に多い。
つまり小池氏を批判する人のほとんどが、アラビア文字も読めない人、またはアラビア語ができる!と公言していても、公の場でアラビア語を話したことすらない人なのである。
※私は政治政策的に小池氏推しではないが、言語に対する情熱は尊敬している
確かに小池氏のアラビア語が、フスハー(古典アラビア語・現代標準アラビア語)とエジプト方言まざりで、エジプト方言のほうがでてきてしまう。というのは間違いではないと思う。でも、あれだけ話せてそこそこ知名度のある人は今のところ私はまだ見ていない…。
さて、この記事では、そんな小池氏が、また違う言語をかじってしまっているの!?現象について語っていきたいと思う。
①相談センターの開設
東京都は、外国人新型コロナ生活相談センターの開設をした。対応言語は、以下の14言語。
やさしい日本語、英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ネパール語、インドネシア語、 タガログ語、タイ語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語、カンボジア語、ミャンマー語
その中で、小池氏はそれを代表するかのように、東京に住む外国人に向けて、それぞれの言語でショート動画を作成した。
その中で、私が一番印象に残ったのが、ネパール語だった。
ネパール人と言えば、新宿区の新大久保がネパール人街になるなど、日本に住むネパール人は、かなり増えている。
そのネパール語で公開した動画が、facebookのネパールコミュニティでも話題になっている。
②ネパール語での挨拶動画が話題に
こちらが例の動画。たった25秒の動画なのだけど、カットを一切入れないで、暗記した台本をそのまま読んでいる感じがある。
私も、多言語を同時に話すショート動画を作ったことがあるのだけど、25秒と言えど、何も見ないでずっと話すには、その言語の特徴を最初に理解しておく必要があるし、そんな簡単にできる技でもないと思う。
どのくらい時間をかけたのかは分からないが、都知事の仕事で忙しい中、よくこれだけ時間を割けたのか。とも疑問に思う。
③ネパール以外の言語は?
このネパール語以外にも、ベトナム語・タガログ語、ミャンマー語なども、このように実際に小池氏の声で語り掛けている動画があった。
この記事では割愛するが、どれもおおよそ発音が簡単に思えるような言語である。
とはいっても、これらの国よりも更に日本に住む人口が多い、中国語、韓国語、また日本との繋がりが非常に強いタイ語などは、日本語で語り掛け、それぞれの国の字幕を載せる形になっている。
④なぜ特定の言語だけ?
私がこのネパール語の動画を見たときに感じたのは、なぜ中国語や韓国語では語り掛けなかったのか。という部分だ。
思いつくのは、中国語や韓国語で喋ってしまうとネット上で、批判される事、また中国語の場合は声調だけでなく、発音も最初とっかかりにくいことや、韓国語もパッチムがあり、喋るときに噛みそうになるという事が挙げられそうだと思ったが、今回チャレンジしているベトナム語は声調もあり、ある程度発音も難しいので、ここは私にも分からない。
ちなみにネパール語は発音の面からもかなり日本人には易しい。というのも、ネパール語の母音は日本語のあいうえお。とほぼ同じであり、それに加えヒンディー語にもあるような、鼻母音がそれぞれのあいうえおに対応する形となっているだけであり、
英語や中国語のように、母音が日本語と全く違うということはないので、少し暗記すればこの程度の動画は作りやすい。
とはいっても、このベトナム語の動画を見ても分かるように、結構日本語にない母音まできちんと勉強して話していることが分かる。
ま、アラビア語や英語が操れる小池氏にとってはサクっと楽しみながらできたのではないだろうか。
⑤無駄な時間?
今回の多言語動画、本来やらなければならない仕事を後回しにしておいて、これらの動画を作るために発音の勉強など、かなりの時間を使っていたのではないか?という批判も多く見られた。
確かにそうだとすれば賛成できない。たとえ話題作りのためにこのような動画を作っても、その時間にもっとできることが沢山あると思うからだ。
その一方、多言語が当たり前ともなっている国が多い中、これくらいは国際都市東京の都知事がやるには当たり前のこととも思える。
こうやって日本で知名度のある人が更に多言語で簡単な挨拶をすることで、そこに住む外国人も安心できるだろうし、実際にパリの市長が日本語でこういう動画を作っていたらどんな気持ちになるだろうか?と考えたとき、今後特に増えそうな、ベトナム人やネパール人など、東南アジアの言語に目を向けた小池氏はある意味、将来を見据えているのかな?とも思えた。
国の防衛を守る観点から移民や外国人アレルギーになることは理解できるが、世界を飛び越えた視点やどうやったらうまくいくようになるか考えるという人は今後さらに重宝されてくるのかもしれない。
ちなみに小池氏はみずからのtwitterでも、この動画を紹介している。