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ブリヤート共和国、ロシアの超危険都市「ウラン・ウデ」で1週間ノマドした件

2021年6月10日

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ブリヤート共和国、ロシアの超危険都市「ウラン・ウデ」で1週間ノマドした件

2021年6月10日

※この記事は当初、ウランウデに行く前に下調べとして一度、ウランウデでノマドする件として投稿したので、行った後に少しずつ修正しているが、前の名残もあるので、ご理解を。少しずつ自分でとった写真もあげていくつもりだ。

 

さて、

日本にいるとつい東アジアというのは日本・中国・韓国のように思え、北朝鮮のみならずモンゴルの存在すら忘れがちである。私は同じ北東アジアの中の果て。を知りたくて、キルギスやカザフにも行ってきたが、ここは日本なのか。と思うような国は、まだまだあることがわかって以来、ロシア語に強く惹かれるようになった。というのも、そういう場所のほとんどがロシア語圏だからである。

「住んでみて分かった「キルギス人」の外見(ハプロ)と、性格・気質 TOP5」

まさに前回紹介したヤクーツク(サハ共和国)も、北極に近いくらいの「果て」ではあるが、日本人に顔のよく似た人たちが暮らしているのである。そしてロシア通の中では知られているけれどもロシアにちょっと旅行に行くくらいの人たちには知られていないロシアにある北東アジア国家がある。

「アジアの北欧?サハ共和国の「ヤクーツク」で1ヶ月プチ生活するのを断念した理由」

それがブリヤート共和国だ。この共和国はモンゴル系の民族がかなりいる共和国であり、非常に興味深い場所。この記事では私が3ヶ月シベリア に行く中で寄るかもしれないであろうブリヤート共和国やその中心都市のウランウデ について掘り下げてみようと思う。

 

①ウランウデ(ブリヤート共和国)の位置と行き方

まず、ブリヤート共和国やウランウデはウランバートル(モンゴル)の真上にあると考えておくと覚えやすい。ウランバートルをそのまま北上するとバイカル湖がある。バイカル湖を挟んで西側はイルクーツク州であり左側はブリヤート共和国。しかもイルクーツク市(62万人)に対してウランウデ市(43万人)と人口規模もやや近く、ちょっとしたライバル感も感じられる。

ウランウデ は、モンゴルのウランバートルから12時間かけてバスで行くことができると言われている。片道3000円くらい。また日本人のブログを見る限り、ウランウデ に行くのはほとんどがシベリア鉄道で1日寄ったとか、そういう感じである一方、ロシア人が行く場合、モスクワから行く人が多く、移動距離が6時間かかるフライトなのにも関わらず、料金は合計12000円くらいであった。

東京ーウラジオストクは片道2万円ちょっとでいけるが、ウラジオストクからウランウデ のへの直行便は探せなかった。ウランウデ ーイルクーツクはある。ヤクーツクからウランウデ は出ているので、私はウラジオストク→ハバロフスク→ヤクーツク→ウランウデ の順番で行こうと企んでいる。(笑

いずれにしても日本からウランウデ というのは非常に行きづらい国である。と覚えておいてもいいかもしれない。もしかしたらコロナが終われば韓国などを経由して行ける可能性はある(韓国はこういうロシア語圏の都市に強いので)

つまりこの都市を訪れる人は、シベリア鉄道に乗ってて寄る人、イルクーツクなどのバイカル湖の旅行のついでに行く人、ウランバートルからバスで行く人くらいなのではないか。また、ごく稀にこの地で働く日本人もいるかもしれない。

 

②もともとはモンゴル帝国の一部だった

もともとはモンゴル帝国だったので、モンゴルと同じようにチベット仏教。もともと原始モンゴル人(匈奴=きょうど)が仏教に精通していたとは言われているが、本格的にブリヤート人に伝わったのは17世紀初めのようで、モンゴルから北に、つまり現在のブリヤート共和国のあたりまで、チベット仏教が広がったのだという。

なのでロシア国内ではウランウデ などは仏教が好きな人にとっては聖地みたいになっている。(カルムイク共和国のエリスタなども。)簡単に言うと、東方正教会の国に住むロシア人にとってこのブリヤート共和国はかなり異国の地となっているのである。

そもそも、1722年にロシアとモンゴルの間で国境を定めるまでは、このブリヤート共和国あたりに住んでいるブリヤート人はモンゴル国内の北側に遊牧している人たちだったという。それが国境を定められてしまって以降、ロシア人としての生活を余儀なくされたという形なのかもしれない。

それを見ると現在のバイカル湖周辺の大都市イルクーツク、そしてトゥバ共和国、アルタイ共和国など、すべてモンゴル帝国に含まれている。こういう地図を見せられると、道理でモンゴル北部にあるロシアのいくつかの共和国にはモンゴル系の人たちがたくさん住んでいるんだなぁ。と思わされる。これは、14世紀〜17世紀の地図のようだ。

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_Mongol_states

つまり、私的に言わせてもらうと、モンゴル国、内モンゴル自治区(中国)、ブリヤート共和国、アルタイ共和国、トゥバ共和国。これら全部もうモンゴルでいいんじゃないか。と言う感じ。(笑)そう思っていたら、以下のような地図も発見。まさにモンゴル好きにとっては、これらの地区は全部モンゴルでいいのではないか?ともなる(笑)

https://en.wikipedia.org/wiki/Inner_Mongolian_independence_movement

でもこういう見方ができないとこの辺の事情には詳しくなれないと思う。私も今回、現地に行くという気持ちからこういう調査が始まり、ブログにまとめるに至っているので・・・。

ちなみに、モンゴルもそうだけれども、テングリ(モンゴル・シャーマニズムとも言われている)が、このへんの人たちの宗教観に一番根強く入っており、その後にチベット仏教が入ってきて、ロシアのキリスト教(東方正教会)も入っているという感じ。そういう感じでこの地のことを理解することが重要だと思う。

日本で言えば、神道の考えがまずあり、そこに仏教が入ってきて、世界のあらゆる宗教の色んな風習も取り入れ始めた(クリスマスなどもそう)という感じである。なのでバイカル湖周辺に住む人たちの間では、バイカル湖で大量に獲れるオームリという魚の油を、死にそうになっている人に塗ると元気になるみたいな迷信のようなものを信じている人もいるのだとか。

それは以下の本で読んだ。キエフでウクライナ人とトラブルがあって以降、この本を読んで、やっぱりそうだったのか。という色々な経験を重ねて読んだので、ここにある評価以上に私は楽しめた。(笑)

ロシアを決して信じるな (新潮新書) 新書 – 2021/2/17

ちなみに私のキエフの経験談は以下。

「たった3日間だけの滞在で感じた、ウクライナ「キエフ」の闇」

 

③日本人バイカル湖畔起源説と、似た顔立ちの人たち・言語系統

https://news.mn/en/794927/

ロシア語圏にある多くのモンゴロイドエリア、つまり中央アジアのカザフ、キルギス、サハ共和国のヤクート人だったりは、トルコ語と同じ言語系統の言葉を話す。けれどもブリヤート共和国はモンゴルと同じ言語系統であるブリヤート語。そして何よりも顔立ちが日本人にそっくりなのだ。これをみれば一目瞭然だが、地図上ではロシアだけしか表示されないけれども、もっと拡大してみると、かつてはモンゴル帝国だったブリヤート共和国があり、その中心都市ウランウデにはこういう人たちが住んでいるわけ。

ということもあってモスクワから見た場合、わざわざ日本に行かなくても異国感が楽しめることになる・・。

以下の写真は民族衣装をきたブリヤート人男性。背景はバイカル湖。こういうのがやっぱり素敵だね。伝統印象+その土地の風景。

そんなブリヤート共和国の30%はブリヤート人だと言われている。

https://en.wikipedia.org/wiki/Buryatia#Demographics

サハ共和国の50%がサハ人よりもかなり少なくなるがそれでも他のロシアにある共和国の中でも、これだけ土着の民族が多い共和国はそれほど多くない。

今後、ロシアに簡単に行けるようになれば、ウラジオストクやハバロフスクなど二三時間で行けるような都市に飽きた旅行者がこの辺まで足を運ぶようになるのではないだろうか。

ちなみに、日本人バイカル湖畔起源説というのがあるがウィキペディアを見る限り、他の言語にも訳されていなく、日本人だけが思っていることなのかもしれない・・・

 

④ウランウデ はロシアの都市で3番目に危険な都市?暗いイメージがある?

私が一つ懸念していることの一つは、ウランウデ がロシアでもTOP5に入る危険な都市であるということだ。これは以前、他の記事で紹介した。

「ロシアで治安の悪い都市(犯罪率の高い都市)TOP 10」

収入・所得レベルがロシア平均の3分の1であること。は先ほど書いたが、偶然なのか、ロシア平均の3倍の犯罪率なのである。この犯罪率を「numbro」というサイトから見ると、治安指数68と、ウランバートルの60よりも高い。ウランバートルも夜になると危ないから外に出ちゃダメだよと、当時言われたけど。昼間は全然そういう感じはないが、郊外の野犬が多そうな地区は行かないようにしていた。それよりさらに危険な場所なのである。

私のモンゴル人の友達はタクシーの運転手をしているが、酔っ払って絡んでくる人もいるので、常に武器を携帯していると言っていた。

「西洋化の真っただ中?モンゴルの「ウランバートル」に1ヶ月住んでみた件」

東京が20、モスクワが37ということを考えれば、この数値がどれだけ高いかが分かるだろう。民族性によるものなのか、貧困によるものなのかは分からない。けれども、偏見かもしれないが、モンゴル系は獰猛なイメージがある。じゃないとモンゴル帝国みたいに力であそこまで領土を広げられないものね・・

https://www.quora.com/Is-Ulan-Ude-Republic-of-Buryatia-Russia-worth-visiting

また、暗いイメージがあるとも語られている。とは言っても、旅行で行くのと生活して感じるものは違うので、私はぜひ一ヶ月ほどアパートを借りたいと思っている。

ロシア語の記事を読んでいると、ウランウデ は暗いニュースばかり。以下のニュースサイトは、キリル文字で書かれているが自動翻訳設定で日本語でも読めるので、ブリヤート共和国に行こうと思っている人は、現地のニュースを大まかに見てみるのをお勧めする。

https://bur.aif.ru/

ぜひ、いいニュースを発見しに行きたいのだが。。。どうやらドラッグ栽培などもこの地区は盛んなのかも。

 

⑤一人当たりのGDPはサハリン州の10分の1?ロシア平均の半分以下=物価安め

さてこの場所を訪れるにあたって一度確認しておいた方がいいことはその場所の経済だ。ロシアという国は日本とは違い、国土が広く民族構成もそのエリアによって異なってくるため、非常に大きい格差がある。天然ガスが豊富なネネツは一人当たりのGDPでルクセンブルクほどもあったり、サハリン州のように日本の一人当たりのGDPと全く同じ州、そしてこのブリヤート共和国のように一人当たりのGDPが東南アジアの田舎などと同じレベルの30万円の共和国もある。

とはいっても共和国全体の数字なのでウランウデ のような都市部であればこの3倍と見積もってもいいかもしれない。

つまり東南アジアの田舎に行くような感覚がそこにはあるということなのである。この一人当たりのGDP30万円というのはモンゴルと全く同じ数字で、経済的な数字、民族構成からみても、ロシアというよりもブリヤート共和国はモンゴルだ。と考えることのほうが自然かもしれない。

つまりノマドをする場合、ウランウデで3ヶ月くらいいい感じのアパートに住みながらロシア語を勉強するなら、割と日本に近いロシアの都市の中ではかなり安上がりになるという点だ。ちなみにノヴォシビルスクはシベリア最大の都市なのでインフラがかなり整備されているためか、いい感じの高級アパートでも他のシベリアの都市に比べて安い印象がある。

 

⑥家賃はロシア国内でも、安めだが、短期で借りると高い

いろんなロシアの都市を見ているが、ウランウデ は高級アパートメントでも他の都市に比べて断然安い。とはいってもシーズンによる。また借りるとなるとAirbnbになるが、1ヶ月などまとめて借りないとこういう金額にはならない。

私は8日くらい借りたので、18,592円ほどかかった。1泊あたり2324円くらいだろうか。ちなみに、Airbnbは現在アメリカの制裁によって凍結されている。

この部屋は市内でも有数のタワマンだった。

短期滞在だし、私は基本的にまた訪れたいと狙った都市にしかアパートを借りないので、いい思い出を残すためにできるだけ夜景が綺麗な部屋を選んだ。目の前にある横長の建物は大学である。そしてその奥にある大通りっぽいところは割と市の中心部。

 

⑦最大のショッピングセンター(市内の繁華街の把握)

その都市の顔を知るのに手っ取り早い方法は、大型ショッピングセンターの把握である。たとえ旅行で訪れるにせよ、観光名所的な場所ばかり行くのではなく、庶民が買い物にくる場所、そういう場所を訪れることで、いろんな人間関係を描くことができる。グーグルマップで口コミ数が多い順に行くと、

GALAXY=3012

People's park=2858

Capital Mall=2241

という感じになった。

 

この中で市の中心部にある「GALAXY」が一番人気のよう。そして、「People's park」は市内南東部にあり、市内南部の中心部と言えようか。「Capital Mall」は市内北東部の工業団地内にあるが、週末は家族連れなどで賑わうよう。→この Capital Mall が一番モダンな印象を受けた。(写真などから)

で、もう一度説明していくと、一番左の縦長のエリアが、中心駅とウラン・ウデの中心部。もともとその周辺から街が開けたというふうに考えてもいいかも。そこにGALAXYがある。

 

GALAXYのショッピングモールはキルギスのビシュケクの中心部にあるものと似ていて、郊外型ではないのであまり大きくはないようだ。Capital Mallのほうをグーグル画像でみてみたが、モンゴル系の家族連れの写真などもあり面白そうだった。ここは本当にロシアか?と思うほど。

簡単な旅行で済ませる場合、このショッピングモールだけでもいいけれども、もっとウランウデ 全体を知りたいと思った場合、ぜひ地図の右側の二つにも、タクシーだったりバスを駆使して行ってみることをおすすめする。

 

⑧環状線が便利だった(ウランウデ・トラム)

Трамвай Улан-Удэ

40万人都市なのにも関わらず、100万越えのウランバートルよりも便利な環状線があった。この環状線はトラムであり、街の中を走っているのだけど、18ルーブルしかかからないので、ある意味、一周できる。私は40分くらいかけて一周した。バスに乗ったらお金を払うシステムではなくて、乗っているときにお金を回収するおばちゃんみたいな人が来る感じなので、とりあえず乗って座ればOK。

これに乗れば、上にあげた全てのショッピングモールも回ることができるし、大型スーパーにもアクセスできて非常に便利だった。

 

⑨絶対に行く場所(仏教文化と、都市全体が見渡せる場所)

レーニン像がある広場の近くに、「baikal plaza hotel」というのがある。そこの目の前ではないのだけど、すぐ近くにバス停がある。そこから、97に乗ると、その最終地点が、Buddist centerとなっており、Rinpoche Bagsha につく。twitterで紹介した写真を貼り付けておく。

 

 

以下は、ウランウデに今後も来たときにはよく散歩することになると思う市街地の西側にある川沿いの道。結構長閑でこの雰囲気が好きだったのでTwitterでも公開した。

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