今回シベリア3ヶ月プチノマド生活!?で初めて降り立ったイルクーツク。(ウラジオストクで2時間ちょっと乗り換えもあったけどね)。以前まではサハ共和国のヤクーツクと名前が似ているためか、あまり気にもしていなかった都市。バイカル湖を挟んで左側にはウランウデというモンゴル系のブリヤート人が多く集まる都市があり私はそっちのほうにばかり目がいっていたので尚更。
2ヶ月前から色々プランを立て、結局最初にたどり着いたのがイルクーツクだ。
シベリアにはノヴォシビルスクというシベリア最大の都市があるし、サハ共和国にはモンゴロイドが半分のヤクーツクがあり、イルクーツクからシベリア鉄道で8時間の場所には人口の30%がモンゴル系の民族がいるブリヤート 共和国のウランウデがあるのに、最初の都市としてイルクーツクを選んだのには理由がある。
それはウラジオストクからウランウデ までのフライトがなかった事。本来ならばポンとウランウデに飛びたかった。けれども、イルクーツクに寄って良かったというか、イルクーツクが私にとって特別な都市の一つになったことをこの記事では強調していきたい。そしてノマドや人種目線からもこの都市の魅力を語っていきたいと思う。
①イルクーツクは、もともとモンゴルの土地
まず、イルクーツクの場所を知らない人も多いと思う。ここは本来モンゴル帝国だった土地。それは都市の名前にもきちんと残っていて、イルクーツは、ブリヤート語で、紡ぐ(spinning)という意味。モンゴル語の「ээрэх」とも子音が同じなので、モンゴル語とブリヤート語が同じ言語系統だということもここで再認識できる。
モンゴルという国はウランバートルにしか人口が集中していないが、このようにロシアのイルクーツク、ブリヤート 共和国(ロシア)のウランウデとともに3都市として見るのが正しいと思う。つまり、これは旅行やノマドでこれらの土地を回りたい時、モンゴルだけ、とかロシアだけ。というよりも、3都市セットのほうがお得だよね。という話。
イルクーツクは人口60万人程度で北海道第二の都市の旭川の2倍くらい。けれども中心部が栄えているので結構都会に見えるのが特徴。さて、モンゴル人の土地ということで私はモンゴル語学習者でもあるので、やはりこの土地のことを知ればしるほどさらにモンゴル語をやろう。という気持ちになってくる。
モンゴル語熱については以下に語った。
「モンゴル語を勉強するメリットはないが、それでも勉強し続ける理由」
②ブリヤート人も結構多い。イルクーツク でみた顔の系統
wikipedia の情報によると、イルクーツク州(240万人)の人口の3%がブリヤート人だけれども、イルクーツク市(58万人)を回って思ったのは、おそらく都市部においては10%〜15%くらいではないだろうか。20%といえば行き過ぎかも知れないが、肌感覚はそんな感じである。
https://en.wikipedia.org/wiki/Irkutsk_Oblast#Demographics
ブリヤート共和国の一人当たりのGDPが30万円(インドネシア以下のレベル)程度なのに対してイルクーツク州では90万円程度(ブルガリアに相当)なのでイルクーツク市に出稼ぎにやってきているブリヤート人は多いと思われる。
空港に降り立つと、自分と同じ人種でもあるモンゴロイド系のブリヤート人が結構目立つのに凄い興奮を覚えた。もっと少ないと思ったのだけど、意外とちらほらいる。きつい顔立ちの人もいるが、中国東北部にいそうな感じの人も。その中に私が混ざっていると、スラブ人のロシア人からは、私も同じような目で見られているのだろうか?と思ったのだけど、意外とスラブ系のロシア人は私のことを外国人と認識している人も多かったのが意外だった。
そして思ったのが、ウクライナのほうではあまりみなかった東アジア人がさらに強くなったスラブ人顔。つまり肌は白人なのだけど目が一重まぶたでわりと東アジア人にも似ているように見える顔。おそらくスラブ人とモンゴル系のハーフではないだろうか。そういうロシアの平均顔を検索していると、こんな写真をみつけた。
どうやらロシアは大きく分けて4つの顔パターンがあるようで、私がイルクーツク で多くみたのは、右から2番目の顔立ちである。いや、これよりももっと堀が薄い感じ。
https://www.quora.com/What-is-the-typical-face-of-Russian-girls
つまり白人とモンゴル系がミックスしている割合が多いということはお互いに惹かれ合っているということなのである。それを感じたのが、この街では割と白人とアジア系(ブリヤート人)が一緒に遊んでいることが多い。例えば白人の女子とブリヤート人の女子(どっちも20歳くらい)が腕を組みながら市街地を散歩していたり、小学生の男4人組みの組み合わせが、二人が白人、二人がブリヤート人という組み合わせ。
特に若者同士の間で結構仲良く遊んでいるところをみて、かなり不思議な光景をみてしまったという気持ちになった。
私が一週間借りたアパートも、スラブ人もいればブリヤート人もいた。市内でも結構良いアパートだったので、やはり養子の良い人が多かった。特にブリヤート人の男性は背が高い人が私の借りてたアパートには多かった。収入と養子・外見があがるのはどこの国でも同じようである・・・。
ちなみに感覚としてはニューヨークのアジア人率が11.8%なのだけど、それに近い感じで自分と同じアジア人と遭遇できる確率も高いこのイルクーツクは結構楽しい。
ちなみにちょっと、西の方に飛行機で3時間程度の場所にあるアルタイ共和国は、アルタイ人が34パーセントで、ロシア人が56パーセント。行ってみたいなぁ・・。
「モンゴルとカザフに挟まれた「アルタイ共和国」と「アルタイ地方」の違いと、顔立ち、家賃相場、見所スポット」
③シベリアのパリは本当か。「ゴマちゃん」天国と名付けたい理由
機内から撮影したこの写真を見ても分かるように、市街地は小さいパリのような街の作り。計画的に街が作られたと思うのだけど、うまく作られていると思った。で市街地でかなり目に止まってしまったのものは、木造建築である。
1800年代後半、つまり、ソ連(ソビエト連邦)が始まったのが、1922年なので、それ以前の木造建物が今もまだ、ところどころに残っていて、それが思わず立ち止まって写真を撮ってしまいたくなるほど美しい建物ばかりなのである。それらの建物の多くはソ連時代の工業化時代に破壊されたが、かなり残っているのが凄いと思った。
この写真はほんの一部だけれども、思わず立ち止まってずとみてたくなるような、こういう木造建築が多い。年季がはいっているような、直前にいた京都よりもさらに立ち止まりたくなる、そういう魅力ある建築がイルクーツクには多い。これは肌で感じてみないと分からない事なのかもしれないが、冬はマイナス30度にもなるこの極寒の地をどのように開拓したのかを想像してしまう。
こういう年季の入った木造建築が多いパリというのもまたいい。何よりもその後に行ったウランウデと比較すると分かるのだけれども、ウランウデは街並みに全然力を入れていなく田舎っぽさが残る中国の地方都市みたいな感覚もあるので、イルクーツクがどれだけ美しい街なのかと再認識させられる。
で、私が気づいたのは、シベリアのパリというのもいいが、このイルクーツクというのはゴマちゃん天国という事である。空港にしても、ショッピングセンターにしても、どこでもバイカル湖にしか生息しないバイカルアザラシのぬいぐるみを前面に出している。私はゴマちゃんのぬいぐるみが大好きで、動画撮影の時もたまに一緒にいたりするが、イルクーツクはまさにゴマちゃん天国。
お水のゴマちゃん。なんでもゴマちゃんなのである。
シベリアにはバイカル湖があるからなのか、ゴマちゃんをよく結構見かける。
バイカル湖のアザラシは昔北極から河を渡ってやってきたらしい。
小さい子供も公園でゴマちゃんのぬいぐるみで遊んでいたし、ショッピングモールや空港でもゴマちゃんをたくさん見た。
この町では身近な存在なのかも。 pic.twitter.com/IyP7R1BeXa
— MULTILINGIRL🌳20言語勉強中のノマド (@_multilingirl_) June 23, 2021
④イルクーツクは中国語表記が多い
空港に降り立った瞬間、トイレにはロシア語、英語、中国語表記だった。それだけ多くの中国人がくるということなのだろう。歴史的にもこの街は中国人商人と関わってきたということもあってロシア人以外の外国人としては中国人が一番身近なのかもしれない。
またこのように街の至るところにある観光マップも、この3つの言語が併記されている。また、ロシアはシベリアにもっと観光客を呼び寄せようとしているので、その一環として中国語が目立っているのかもしれない。とはいっても街中を歩いていても中国人らしき人たちを見かけることはない。
⑤巨大ショッピングモールをおさえる=都市の大まかな把握
グーグルマップで口コミ数が多い大型ショッピングモールを回ってきた。
①シリヴェル・モルル 10,756 件
②モドニ・クヴァルタル 10,414 件
③ヤルコモルル 9,165 件
地図の左側にある「シリヴェル・モルル」が、イルクーツク西部の中心部。かなり巨大なショッピングモール。ここは車やバスを駆使して行かなければならない。私は50分くらいかけて歩いて行ってみた。そして、ちょうど東に目線をずらし、川を挟んで右側にある「モドニ・クヴァルタル」と「ヤルコモルル」は、イルクーツクのツェントル(ダウンタウン)の下にある。
ここはまさに最先端の場所って感じ。
で、一番上の大きい丸は、ツェントル(中心部の市街地)。やはりバランスよく配置されている。ちなみに、ツェントルの左のほうに、Irkutskって書いてあるところがシベリア鉄道の駅なのだけど、ここから橋を渡らないとツェントルにはいけないというのが面白い。通常、鉄道駅の目の前に市街地がある場合が多いので…。
観光で1日くらい行く場合、右上の市街地だけで十分。おそらくイルクーツクに来る日本人としては、シベリア鉄道で一度下車して1日過ごす人の割合が多いと思うので。
ま、1週間以上いるなら、それぞれのショッピングモールを回ることをお勧め。都市の輪郭が肌でわかるようになる。
また、アブソリュトとスラタというスーパーがたくさんあるのでそこのデリー(お惣菜)で結構美味しいものたくさん食べられる。
⑥人の服装やファッション=東京以上の印象
この街はお洒落さんが多い。そもそもロシアはおしゃれさんが多い。ウラジオストクなんかでもそうだったが、女性が非常にお洒落。エリザベス女王2世のようにピンクと帽子のおばちゃんがいたりも。プラダを着た悪魔の、あの怖い社長?みたいな人もいた。白髪が非常にきれいで、黒のサングラスをつけながら、堂々と歩く感じ。
東京では絶対に見たことないくらいスタイルのいい女性、ファッションにかなりこったハリウッドっぽいおばちゃんなど、こんな田舎なのになぜ?と思う外見のレベルの高さに唖然としている。これはきてみないとわからない感覚である。
ちなみに男性はなぜだか、すごいイケメン!っていう人は、目につかない。とはいっても背が高く、スーツを着こなした男性も結構みたり、日本人の平均以上に痩せてる男子〜すごいガタイのいい強そうなロシア人男子まで、いろんな男がいるなぁって思ってみていた。
また、日本人で肌が白目で一重瞼で、背が高く、少し白人が入ったような人がたまにいるが、そういう人もいた。おそらくスラブ人とブリヤート人のいいとこどりのハーフだろう。日本人ウケしそうな顔立ちだった。
⑦蚊と、ポプラの木について(私の部屋も公開)
よくシベリアは夏に蚊が多いと言われているが、イルクーツクでは蚊をあまり感じなかった。(6/24時点)30度になるような日が最近続いたためかもしれない。蚊は暑すぎると姿を消すので。また、私は市街地しかいなかったからかもしれない。草むらには蚊の大群がいた。私のアパートは6階だったので、窓は締め切っていたので当然ではあるが蚊は入ってこなかった。
また気になったのは市街地を歩いているときに、ポプラの綿花がかなり飛んでいた事。蚊よりもこっちの方がすごい。害はない。また、私は重度の花粉症(症状はそれほど大したことはないが、日本では2月中旬から6月中旬まで影響を受ける)なのだけど、イルクーツクにも花粉は飛んでいるが、全然反応しなかった。むしろイルクーツク の直前までいた京都では花粉症の影響なのか、期外収縮すら出ていたのにこちらにきてから何もなくなっている。
そして家賃相場はAirbnbで借りると6万円くらい。5万円台もあるけれどね。私が1週間ちょっといた部屋はこんな感じ。
シベリアのどこだかの都市に
来てしまうと、なんだかロシア語圏のあの懐かしい雰囲気に癒されてます😅
飛行機の中でロシア人と韓国語で会話するという変な展開に。
こっちは湿度低くて涼しい。今からタクシーで回ってこよう pic.twitter.com/oTUAP2HZgU
— MULTILINGIRL🌳20言語勉強中のノマド (@_multilingirl_) June 21, 2021
けど一つ注意なのは、夏の時期に行くと運が悪ければ、お湯が1週間くらいでないということ。ロシアでは一般の家庭ではボイラーではなく、市内のガス会社から直接お湯を受け取っているようで、特別ボイラーをつけていない家庭は、毎年夏にガス会社が1週間ほど点検する間にお湯がでなくなる。
ロシア国内の移動はなんか長く感じる
広すぎ。あとロシア人ってジロジロ見てこないから、楽。
新しいお部屋には、謎の光る鏡があったので、久々に動画撮影しようかな😂
さて、また回ってくるか… pic.twitter.com/bQUY3npdom
— MULTILINGIRL🌳20言語勉強中のノマド (@_multilingirl_) June 22, 2021
人生で初めてかもしれない。冷水で髪の毛を洗うという経験は今思えば新鮮だったかもしれない。(笑)以下のツイートはアパートからの景色。
緑が茂っていて、この写真をみた生徒さんが本気でシベリア旅行に行こうと計画しているらしい。。。