アラビア語(セム系言語)

「アラビア語検定」が廃止されてしまった理由と「6級」レベルで十分な理由

2022年1月1日

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「アラビア語検定」が廃止されてしまった理由と「6級」レベルで十分な理由

2022年1月1日

私が現在レッスンしている言語でもあるアラビア語。この言語は、日本にも学習者がいることにはいるが、すぐに辞めてしまうパターンが多い。その理由は、アラビア文字を先に勉強しようとし、結局喋れるようにはならない勉強法を自ずとしているからである。と、いつも生徒さんに言っているが、まさに2年も、3年も独学しているようなアラビア語学習者からの応募が多い。

「1名限定。アラビア語3ヶ月で「頻出200~300フレーズ」暗記サポート

※上のリンクの記事は、アラビア語 メンターとグーグルに入力すると出てくる。

アラビア語の場合、西洋言語と違い、まず文字を覚えなければならない。しかも右から左。というのはまだいいほう。また、その覚えた文字をパソコンで入力する際に、特にエクセルに単語リストを作ろうと思っても、書式の関係で、ごちゃごちゃになることもしばしば。

つまり何が言いたいかというと、その言語に入る最初の入り口としては厄介すぎる言語ということだ。

で、話は戻そう。アラビア語検定がまだあった時代は、年間のアラビア語検定受験者数が、500人ほどいたと言われている。以下の動画でも語ったが、国連公用語となっている言語の割には日本での人気度はいまいちだ。

「日本で学ばれている外国語ランキングTOP10(語学検定の受験者数)」YouTube動画

この記事ではこの検定が廃止されてしまった理由と、6級レベル(一番初級)の学習で十分ということを書いていきたいと思う。それによって2年も3年も勉強しても、全体像すらもみえず、ただ単語だけを覚え、とっさのフレーズも言えないというようにならないようにしたいからだ。

 

①「アラ検」が、廃止されてしまった理由

冒頭にも述べたように、また以下のリストからも分かるように、日本ではアラビア語検定は非常に人気がない。国連の公用語のうちの一つであり、世界では4億人以上にも話され、23カ国で公用語となるほどインパクトの強い言語だけれども、日本においてアラビア語は、ポルトガル語やロシア語のように、あまり人気がないのが現状。

「多言語を勉強してわかった日本人が「ロシア語」/「アラビア語」/「ポルトガル語」を避ける理由」

結論、やはり、アラビア語は日本では人気がない。話せたらかっこいいと思う外国語の上位にも上がってくるので、その知名度は低くはないにもかかわらずだ。

「話せたらかっこいい外国語は、日本人と海外では違う TOP10」

文字が複雑で入りにくい上、20カ国以上も巻き込んでいる言語ではあるが、日本から遠いことや、ビジネス的な繋がりが強いわけでもなく、英語で通じてしまうので、あまり一般の日本人にとっては、需要がない。

普通だったら日本ではアラビア語検定すらなかった。と考えていいのではないだろうか。廃止された。というよりも、よく「特定非営利活動法人日本アラビア語検定協会」は、2007年から2017年もの10年間実施していた。と感心するほどである。

通称「アラ検」。とされていた民間の検定(公的な資格ではない)。なんでも事業継続が困難となり2017年を最後に終了したとされている。

 

②海外のアラビア語検定

現在このリストは作成中である。オンラインで受けられる試験から、現場に行って実施する試験まで、調べてみるとかなりのアラビア語検定が存在している。

 

③6級「初級」レベルで十分な理由

アラビア語を勉強したい人の多くが、アラビア語でなんでも話せるようになりたい。というよりは、旅行に行った際に受け答えができたり、自分のことをアラビア語で語りたい。という類であると思う。ワーキングホリデーなどに行って帰ってくる日本人の多くが、英語でも細かい話ができない人が多い中、アラビア語でもそれをやろうとするのはかなりの時間を費やすことになる。

なので、まず旅行で困った時に質問したり、簡単な質問に答えたり、自分というものを人に説明することができる力があれば、私はそのへんで一旦学習はストップしてもいいと考えている。

私のアラビア語レッスンでも3ヶ月でだいたい6級に出てくるようなフレーズを使っているが、これらを繋げるだけでびっくりするほど多くのことが話せるようになる。

 

④6級レベルはこんな感じ

単語数は500単語程度。少なく見えるかもしれないが、この数字は、たとえば中国語検定でお馴染みの新HSKで例えるのなら、新HSK1級(150単語)、新HSK2級(300単語)、新HSK3級(600単語)となっているので、つまり新HSK3級に近いレベルだと考えてもいい。

あらゆる外国検定の中でも一番初級レベルなのに、文法的に求められる部分も多く、また例としてHSK1級(150単語)を出すが、これに比べるとかなり難しい試験となっている。まずは、このレベルを目指すのが妥当であり、もっというなら、この程度学習できれば一旦学習自体をストップしてもいいと思う。

 

⑤5級レベルでかなり話せる

このレベルに行けば、私はアラビア語ができます。といってもいいレベルだと思う。よく英会話の90%は、OXFORD3000レベルというのが世界の常識となりつつあるが、それでもOXFORD3000単語には驚くほど同じ単語から派生した単語、たとえば、relate, relation, relationship, related などが入っているので、実際はもっと単語数が少ないと考えることもできる。

「世界では常識?日常英会話の90%以上は、OXFORD 3000単語だけで十分な理由」

そして最重要1000単語があればおおよそのことは繋げて話せるとも言われているので、このレベルにくれば、胸を張ってアラビア語が話せる。といってもいいかもしれない。とはいっても、どんなレベルであれ謙虚に、「アラビア語が少し話せます」と言うようにしよう。これは意外と世界の常識となっている。(笑)

 

⑥4級=英検3級、新HSK4級レベル

自分の自己紹介のみならず、ある程度のことをアラビア語で発信していきたい場合、このレベルに到達するのがゴール。たとえばアラビア語で動画を出したい。人はこのレベルまでしっかり勉強することをお勧めする。

とはいってもこの辺に到達するには、ただ単に単語を覚えればいいというわけではなく、1500単語あるうちの多くが、同じ語根をとっていることが多いので、どうしてこの単語は、この語根なのか?という英語で言うならば、語源的なものも学習していかないとなかなか単語は覚えられない。

※動画は、検定を取らなくても、私のようにガッツさえあれば、撮れるので参考に(笑)自分でも見たくないくらい4年ほど前の気まずい動画だが、最初は下手でもとりあえず載せる!の結果である。(笑)

Japanese Girl Speaking Arabic(アラビア語でスピーチ練習中♩)

 

⑦3級〜1級は必要ない

そもそも3級以外は今まで実施されたことすらない。アラビア語を学習している人の多くは、3級〜1級のレベルを求めていないと感じる。けれども言語学習者によくありがちな、検定試験の上級までとことん突き進むが、検定を楽しむことや、検定が目的になってしまい、結局話す練習をしてこなかった。という日本人典型の現象に陥る人もいる。

けれども言っておくけれども、会話をする時、多くが初対面で自分のことを話すので、検定の初級学習はもちろん重要だが、それに加え自分の歴史を掘り下げ、どうやったら自分のことを説明できるのか。また、相手はどのような質問をされたら嬉しいのか。などを考える方が重要。

 

⑧最後に

2015年にアラビア語を始めて7年近くになろうとしている。私が今勉強しているキルギス語やジョージア語などにも単語が流入していて、本当にアラビア語を少しずつ育ててきてよかったなと感じている。なによりも西洋言語とは全く違う作りの単語が多くて、楽しい。

言語学習は自分との戦い。世界で起きている現状や、文化を考えつつアラビア語を勉強する時間は至極なので、アラビア語学習者はぜひ諦めないで話せるようになってもらいたい。

 

⑨追記。策略?

国連公用語ともいえるアラビア語が日本では人気がないのは、策略?とも思えてきた。信憑性はないのだけど、中国と韓国では日本よりもアラビア語が学ばれていることを考えれば、日本にはロシア語やアラビア語の人気がなく、今後、この道のプロフェッショナルが減るという意味でもあるので、今後の外交上も、こういう国に詳しくなる若者がさらに増えればと願う。。

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