ドイツ語

20言語中「ドイツ語」の優先順位が低かった理由

2022年3月25日

  1. HOME >
  2. ドイツ語 >

20言語中「ドイツ語」の優先順位が低かった理由

2022年3月25日

 

現在、20言語学習中のマルチリンガールりょうこ。20言語とはいっても、それ以降、セブアノ語(フィリピン在住の日本人の英語の生徒さんに依頼され)や、アイヌ語などもやっているので、一体自分が何言語に手をつけているのかもわからない状態。

そんな私が18歳の時、高校を卒業してすぐの時にインターネットで知り合った同年代の彼氏(彼氏の定義すらもうわからない)が、ドイツ人だった。彼はワーホリで日本に来ていて、私とネットで知り合ってから、私にドイツ語を学べと言い出したが、その時私は英語すらわからない状態。

そして30歳くらいになった頃、ドイツ語の勉強を開始。それから5年が経った。この間、特に海外在住の日本人女性から何回か、ドイツ語のレッスン依頼が来たり、英語メンターの60分の中で5分くらいドイツ語のレッスンをいれたりなどしてきてはいるが、20言語中の中で、私はそれほどドイツ語を頑張ってはいない。

「1名限定。ドイツ語3ヶ月で「頻出200~300フレーズ」暗記サポート

その頑張っていない。という理由は、なぜ他の言語に比べて、私の中でドイツ語の優先度が低いのか?ということを書きつつも、それでもドイツ語は重要な人には重要な言語である。ということをこの記事では書いていきたいと思う。

 

①世界におけるドイツ語の地位

https://www.flickr.com/photos/giuseppemilo/47958239417

まず、ドイツ語と言えば、世界でもかなり学習者が多い。英語は言うまでもなく世界でトップ。その次にスペイン語が学ばれ、その次にフランス語、ドイツ語。という感じである。これらTOP4を見てみると、英語、フランス語、スペイン語は規模的に数億人が話す言語なのに対して、ドイツ語はドイツと周辺国を合わせても1億人に行かないくらいなのに、こんなに多くの人に学ばれているのは欧州のリーダーであることや、経済力、その社会的なものへの憧れだと思う。

日本でもフランス語とドイツ語の学習者はひと昔同じくらい(検定の受験者数から)だったが、特に検定を多く受ける大学生(第二外国語などで)が、スペイン語や中国語をとることにより、ドイツ語を学んでいた人が減るという現象が起きている。

「受験者数を比較。英語、フランス語、中国語、韓国語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ロシア語、アラビア語」

とはいっても面白いことにフランス語の受験者数は減らないのである。これは、YouTube動画でも語ったが、ドイツ語と違いフランス語の話者人口は伸びていて、その数は、2050年にはドイツ語の6~7倍にもなると予測されているからというよりも、日本人のフランスに対するイメージなどによるものが大きいのでは?というのが私の見方。

フランス語を勉強するメリット(YouTube動画)

つまり、何も私は、ドイツ語に対して見下してるわけでもない。

 

②ドイツで、英語は通じるから?

まず言語学習的な理由でドイツ語を疎かにしていた理由を語ると、ドイツでは英語がよく通じると言われているからである。

https://www.ef.com/wwen/epi/

やはり、ドイツは英語力(非英語圏で)において、Very high proficiency(非常に高い習熟度)に分類されている。日本は、Low proficiency(低い習熟度)とは大違いであり、ドイツで何かあった場合、通じやすいと考えることができる。

もちろんその国に行けばその国の言語を少しでも話す方がコミュニケーションにおいて円滑に進むことが多いのだけどね。

とはいっても、ドイツでも田舎に行けば全然通じない人も多い。ドイツは、オランダ、オーストリア、デンマーク、ノルウェーなど、英語力が非常に高い非英語圏の国よりも大国なので、やはり都市部から離れればドイツ語しかできないものも多い。

そういう意味で、ドイツの田舎でノマドしながらドイツ語をやりたいという気持ちはあるし、もちろん20言語中、疎かにしている部分はあるがドイツ語の理解度はかなりある。

ちなみにドイツ語は英語と同じインド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派に属しているが、やはりこのゲルマン語派に属しているドイツ語、スウェーデン語、オランダ語、ノルウェー語、デンマーク語などの国々では、英語力はVery high proficiency(非常に高い習熟度)に分類されている。

つまり、翻訳経験、TOEIC800点前後の日本人に英語を教えている私からすれば、ドイツ語は英語と文法的にも語源的にも似ているところがあり、少し物足りない。とはいっても、少し集中すれば普通にドイツ語だけしか勉強していない人よりも、伸びは早いと思う。

それはやはり、多くの言語の発音や文法ルールを日々勉強しているからだと思う。とはいっても会話においては、そういうのは関係なしで、ドイツ語だけ勉強している人のほうが強いと思う。なぜなら、会話は読解力や文法力と違い、瞬発力や、その言語にどれだけコミュニケーションとして接しているか?というのも上達の要素だからである。

実際に、ドイツ語の生徒さんにフレーズを教えていく中で、私自身も基本1500単語+ドイツ語の文法、発音の仕組みを何回かに分けて強化した。ドイツ語の文法はアラビア語の文法の10分の1の簡単さ。と言えば大袈裟かもしれないが、それくらい大袈裟に言っていいほど、やはりヨーロッパの言語に長く接してきているものからすれば、全体像を把握しやすい。

なので、たまにドイツ語のレッスン依頼がきた時に、英語の文法や他の言語との違いを交ながらのアドバイスをすることができる。

 

③発音が一番複雑なフランス語を優先

私がヨーロッパの言語の中で一番最初に真剣に取り組んだのはフランス語である。それは単に、ヨーロッパの主要言語(ロシア語除く)でフランス語が一番読みにくいと思ったからだ。それはフランス語やスペイン語、ドイツ語を学ぶ前に、それぞれの曲をただ歌ってみることをやってみたときに、一番発音できなかったのがフランス語だったから。

スペイン語はそのままスペルを読めばいいので、意味がわからなくても歌はすぐに歌えるようになる。けれども、ドイツ語はスペイン語よりもそのまま読めるわけではないので、かなりつまづく。とはいってもフランス語よりは読みやすい。

20言語学習している中で、話すという意味は除外すれば、つまり単語や文法構造の全体理解として、ドイツ語は断然簡単だと思う。それはもちろんフランス語やスペイン語、ロシア語の文法構造も全体的に理解しているからだろうし、英語の翻訳レベルであるからである。

 

④ダサいイメージが抜けない?

私の中ではドイツ語=少しお堅い人が話している、ガッチリした言語というイメージがあった。また、彼らは真面目な人たち。というよりも気難しい人たちというイメージもあった。

またダサい。というイメージもあった。

それは私が過去に付き合ってたドイツ人二人が、なんだかオタクのような人たちでダサいイメージがあったのも事実だけれども、ドイツにはロンドンやパリのような大都会はないし、オシャレなイメージもない。

特に20代の頃は世界の大都市を回るのが趣味で、そこにロンドンやパリは含まれていたが、ドイツのベルリンは大都市ほどではないので、ドイツ語への興味はその時点でやはりなかった。

また発音に関しても、アラビア語やフランス語の響きが一番かっこいいと思っていた。

けれども私にとってはダサいイメージがあっても、日本ではドイツ語のイメージはかっこいいようである。

「話せたらかっこいい外国語は、日本人と海外では違う TOP10」

よく考えてみれば19歳の時私も全くわからないドイツ語に対してかっこいいと思ったことはあった。それはアルバイトしかしていない年代の頃、ドイツは日本より進んでいて、日本よりも時給が高い。というイメージがあったからである。

けれども色々勉強していると、ドイツも、すごいすごい言われているけれども、実際は大したことがない。というイメージのままであり、やはり何かドイツ語に対してもかっこいい。特別。というイメージは持てないでいる。

 

⑤出稼ぎ言語のイメージ?

ダサいイメージに加え、ドイツ語を勉強している多くの人と世界中で出会ってきた。例えば、モンゴルの友達はウランバートル滞在時に車で色々連れて行ってくれたときに、彼の過去を話してくれた。その時、彼は自分がドイツ語を話せることを自慢してきた。

彼とは英語でいつも会話しているが、たまに彼は「俺は本当はドイツ語のほうが上手なんだよね」と得意げに言うのである。そして、もしモンゴルで何かあったらドイツに戻って働きたいんだ。と言っていた。つまり彼にとってドイツは出稼ぎ先。

ロシアでお部屋を借りた時も、Airbnbのホストがドイツ語が話せると私に言ってきた。

ロシアではドイツで生活、仕事、留学などしてきた人はなんとなくお金持ちのイメージがある。つまりインドでもそうだったけれども、ドイツ語というのは、ロシア、インド、モンゴル、トルコなど、比較的貧困層が多い国々の間ではかっこいい。イメージがあるのである。

それは日本人がアメリカに行くようなイメージに少し近いかもしれない。

 

⑥最近ドイツ語に対するイメージが変わった理由

それでも昔よりは、ドイツ語に洗練されたイメージも持つようになってきた。それはなぜなのか考えた時、上記の出稼ぎ言語でも語ったが、いろんな国を回って改めてドイツという国の凄さ、ブランド的なイメージを思い知ったからかもしれない。

インド、モンゴル、トルコ、ウクライナ、ロシア、ジョージア、クロアチア、ヨーロッパに近くなればなるほど、これらの国々にはドイツで仕事がしたい!と思う国々が多いので、自然と私もそのドイツ語の凄さに気づき始めてきている。

また何より私のドイツ語レベル、特に発音や、語彙の理解度が高まったおかげで、DW Deutsch をよく視聴するようになったからというのもある。このドイツ語の放送は、アルジャジーラや、CNN、FRANCE24のように、多くの国のことを報道しており、かなり報道のレベルが高い。

色々な話題をドイツ語で見るにつれて、ドイツ語を私自身が認めるようになったため、より好きになってきているし、また一度好きになり始めると止めることはできないので、そういう外で見てきた経験や、ドイツ語に費やした時間が、私のドイツ語へのイメージを変えたのだと思う。

つくづく思うのは、人間関係もそうなのだけど、最初好きではないな。と思った人でも関わっているうちに、よく知るようになると、もっともっと知りたくなることである。

そういう意味で、ドイツ語に関わらず、どんな言語でも一度やってみて、自分だけの世界を味わってほしいと思う。

「フリーになって分かった、英語よりも自分の好きなマイナー言語を学ぶべき理由」




-ドイツ語

© 2024 MULTILINGIRL♫ Powered by AFFINGER5