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日本語の兄弟?「ウラル語族の言語 TOP10」とロシアとの強い関係

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日本語の兄弟?「ウラル語族の言語 TOP10」とロシアとの強い関係

この記事ではウラル語族の言語を見ていきたいと思う。以前私のブログでも、ヨーロッパではフィンランド語、エストニア語、ハンガリー語などがヨーロッパにある国の言語なのにも関わらず、唯一この3つが他の言語系統で異端のような扱いをされているという記事を書いたが、今回はなかなか聞くことのないウラル語族に属するそれぞれの言語名や、それらの音(動画をつけてるものもある)などをみて、新たに新しい言語への道を開いて欲しいと思って書いた。

「欧州なのに「インド・ヨーロッパ語族」には属さない異端の「ウラル語族」と日本語の関係」

ちょうど2021年8月頃サンクトペテルブルクに2週間滞在中に、地理的に真上を覆うように存在するカレリア共和国の存在に惹かれるようになり、そのロシアに存在する共和国がカレリア語、フィンランド語は「特別な地位をもつ言語」として保護されている。ということを知って、なぜロシアなのにウラル語族の言語!?興味深い・・と、思って以来、ウラル語族の言語についてもっと知りたいと思ったのもこの記事を書いているきっかけの一つ。

上記に書いた3つの言語は知っていても、それ以外の言語は人口が少なく、調べるほどでもないと思っていたのでずっと億劫で調べていなかった。

なのでこの記事は2年近く完成されることはなく下書きの中に残ったままだった。

ところが去年英語のメンターに参加したブラジル人(日本語話せる)とレッスンをしているうちに、フィンランド語もやりたい。サーミ語に実は興味がある。と、かなりテンションが上がってしまったことから私も感化され、この記事を真剣に執筆するに至っている・・・(笑)。

いずれにしても私自身ブログ内にウラル語族の痕跡を残したいので、記事として残そう。

 

10位 北サーミ語

Will the Sami Languages Disappear?

サーミ語話者は25000人〜35000人くらいと言われ、そのうち北サーミ語が2万人と一番多い。この地図の言語マップを見てもわかるように一般的に北欧と呼ばれているノルウェー、スウェーデン、フィンランドの北部は、実はサーミ人という先住民が住んでいて、フィンランド語と同じ言語系統であるウラル語族のじサーミ語を話す。

サーミ人と日本のアイヌには共通点があるとよく話題になる。

「裏の北欧人「サーミ人」や日本の「アイヌ民族」は、白人と東アジア人のハーフ?が話題になっていた件」

 

9位 ネネツ語

 

6位のモルドヴィン語あたりで地図で説明するが、ネネツ自治管区はこの地区は一人当たりのPPPがカタールと同等で、日本円で約2937万円となる地区。ウクライナ戦争によって少し状況は変わったかもしれないが、ロシア国内でも目立たないが潤っている場所の一つ。ネネツ自治管区全体の19%ほどしかネネツ人はいない。

さてネネツ語は、2010年の国勢調査ではたったの4.4万人。ウラル語族全体のたったの0.15%。興味深いのはやはりネネツ系の人たちは北東アジアの顔立ちの人が多いという点ではないだろうか。

ちなみに、以前このような記事を書いた事がある。あまり読まれていないが私の中では貴重な情報なのでなかなか削除できないでいる。

「「ネネツ自治管区」が世界一豊か?ロシア国内に「スイス」規模(1人当たりのGDP)エリアが9つも存在する理由」

 

8位 カレリア語

 

フィンランドの東側、ロシアのサンクトペテルブルクを囲むように存在するカレリア共和国の言語。カレリア共和国では2004年まで、フィンランド語やカレリア語なども公用語のステータスにあったが、その後はロシア語だけになってしまっている。→ロシアの多くの共和国ではこのように少しずつロシア化が進められていった。

2010年の国勢調査で、35600人なので、現在はさらに話者数減少が予想される。

カレリア共和国は、2位のフィンランドのほうで地図も載せているが、まさにサンクトペテルブルクのあるエリアである。

私から言わせるとなんとなくサンクトペテルブルクで出会うロシア人の顔立ちが、日本人に近いような、なんとも言えない堀の浅さ、つまり、もともとロシア人自身が西ヨーロッパ人に比べればアジア人よりの骨格の人も多いが、ここはさらにそういう人が多い。なぜだろう?というのがあり、カレリア共和国についてもっと知りたくなったという記憶がある。

以下はサンクトペテルブルク滞在中の記事。

「「サンクトペテルブルク」がノマド生活の私には向かなかった理由」

 

7位 コミ語

コミ語は、2010年の国勢調査で、160000人しかいない。ウラル語族の全体の1.5%にすぎない。それでもコミ語話者がいるコミ共和国の位置を知ることで新たなヒントが生まれてくる。

コミ共和国はロシアの首都モスクワからちょうど北に行ったところ。現在のロシア語がウクライナのあたりから広がっていきモスクワの方まで到達したと考えると、そもそもモスクワ周辺はウラル語族の言語が話されていたのではないか?と私はいつも考えてしまうのだ。

モスクワで人間観察していた際も、この顔立ちの人はウクライナ方面からきて、この顔立ちの人はきっとウラル系の人たちなんだろうなぁ。と思いながら見ていた。

ちなみに以前書いたロシア国内の民族に関する記事では、41位にコミ人が登場している。KPOPアイドルの女子のような人。つまり韓国人が少し欧米風に整形したような顔と言えるだろうか?・・

「ロシアの少数民族の人口順位 TOP57(イケメン、美女写真付き)」

話は戻ってこの記事内の9位で登場したネネツ共和国と近いエリアにあり、いかにヨーロッパロシア(ウラル山脈以西のロシア領土)において、ウラル語族が話されている共和国の面積を占める割合が大きいかがわかるのではないだろうか?

 

6位 モルドヴィン語

ロシアのヴォルガ川中流域にあたるモルドヴィア共和国周辺でモルドヴィン人によって話されている言語の総称。2010年の国勢調査では43万人。ウラル語族全体の2%。

 

5位 ウドムルト語

2010年の国勢調査では33.5万人。ウドムルト共和国の位置が、ロシア最大の少数民族(タタール族)がいるカザンのちょうど北東。これだからロシアは面白い。と思えるような地図。

 

4位 マリ語

 

2010年の国勢調査では51万人。事実上、ロシアで一番話されているウラル語族の言語であり、ウラル語族全体の2.3%を占める。動画があったので載せておく。

マリ・エル共和国、バシコルトスタン共和国、ウドムルト共和国などで話されている言語で、3位のウドムルト共和国周辺なのでモスクワやカザンからも近いエリアで話されている。

 

3位 エストニア語

話者数は120万人(2022年時点)。ウラル語族全体の5.5%ほど。よくバルト三国などと一括りにされるが、ラトビア語や、リトアニア語はインド・ヨーロッパ語族のバルト語派に属するので完全にヨーロッパの言語であり、言語系統で言うのなら、フィンランドもエストニアもヨーロッパではなく、ウラルなのである。こう考えると面白いと思う。

そしてやはり現在のモスクワで話されているロシア語がウクライナの方から来たとするのなら、本来はウラル語的な要素が強かったモスクワ周辺がスラブ語化され、少数民族は周辺に追いやられた?という感じなのかもしれない。

つまりロシア語の故郷はキエフであり、ロシアはもともとウラル系の言語。と考えてみるのも面白いかも。

 

2位 フィンランド語

ウラル語族全体の26%を占めるフィンランド語。国としての一人当たりのGDPとしてはこの中で一番高く、自由な世界という意味でもロシアから羨まれるお国柄。またムーミンやサウナなど、日本語と響きが似ているという意味もあってか日本人の学習者もこの中ではダントツのナンバーワン。

話者人口は580万人で、そのうちの40万人ほどがスウェーデンにいる。

8位で紹介したカレリア語は、フィンランドの真横。カレリア共和国がロシアから独立してしまえば、まさに北欧のデンマーク以外が、左からノルウェー、スウェーデン、フィンランド、カレリアという感じに縦長の国が並ぶような感じになるのもまた面白い。

 

1位 ハンガリー語

話者人口は、1700万人ほど。ウラル語族の言語の実に、60%となり、ウラル語族=ハンガリー語とも言えそうな数字。ハンガリー語はハンガリーだけでなく、ルーマニア西部のトランシルバニア地方でも話されている。

ハンガリーは地理的にフィンランドやモスクワ周辺から離れているにもかかわらずウラル語族の言語を引き継いでいることでヨーロッパの中からはバスク語などとともに珍しい存在としてみられていることも確かである。

ちなみに日本ではハンガリー語よりもフィンランドのほうが人気が高くあまり学ばれているイメージはない。

 

最後に

フィンランド語と日本語の響きは似てる。とか、フィンランド人の雰囲気は日本人に似ていて、しかもサーミ語とアイヌ語にはかなりの共通点がある。という声もよく聞く。この辺は非常に興味深い物であり、私も今後も楽しみながら、語彙などから共通点を探っていきたいなと思っているところだ。

またロシアにいた時に感じた、ロシアという土地はそもそもウラル語を話す人の土地じゃん。というのが、この記事では共感してもらいたかった部分でもある。

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