私が密かに狙っていたカザフスタン東部の都市、それがアクタウ。カザフスタンの中でも日本人のほとんどが足を運んだことがない都市であり、バックパッカーの人たちが中央アジアからコーカサスに抜ける際によく立ち寄る都市でもある。
私は海に面した都市が好きなのでこのアクタウはずっと狙っていた。けれどもカザフスタン中心部のアルマトイからも遠く、何かない限り長期滞在はしないような立地である。今回イランに行くことを決心するかしないか決められないままだったので、そういう意味でテヘランの真上にあるアクタウに滞在して、それから決断してもいいのでは?ということでアクタウに移動してきた。
「2023年、カスピ海を渡らなかった(イラン行きを断念した)理由」
結果、イランに行かないことになったのだけれども、その理由はその記事に書いた。
さてアクタウに1週間アパートを借りて見て感じたのは、1週間以上は滞在できなかった。その理由も含め、色々今回アクタウについて書いていきたいと思う。
①アクタウ(マンギスタウ州)の概要
人口 20万人(2022年)(面積=76,48 км²)(海抜−8 m)
人口は、14万人(1999年)からそれほど伸びているとは言えないが、郊外にも小規模な町もいくつかあり、東にずっといくとジャナオゼン(14万人)という町もある。なので都市圏人口になると50万人ほどになる。
カスピ海に面するライバル都市アティラウよりも国際線の発着が多く、特にコーカサスの3カ国に行けるのがポイント。→日本ではバックパッカーの人たちが中央アジアからコーカサスに移動する時立ち寄る場所として知られる。
ということもありバクー(アゼルバイジャン)行きのフェリーもここから発着している。ちなみにカザフスタン西部には、アクタウ、アティラウ、アクトベ。など似てるような名前の都市があるので注意。
人種構成は、ロシア人15パーセントくらい。それ以外のほとんどはカザフ人である。また、カザフスタンの大都市アルマトイやアスタナとは飛行機で3時間以上もかかる場所ということもあり、雰囲気は自分たちは西カザフスタン人。のような空気を感じた。
②空港から市内までの距離は結構ある
YandexGoなどのアプリでは5000テンゲと表示されたが、空港内にあったエアポートタクシーには3000テンゲと言われたのでそれで市内に向かった。通常アプリのほうが料金が安いのだけど、エアポートタクシーのほうが安いという状況を初めて見た。
ちなみに空港から市内までは距離があるが、ずっとまっすぐ何もない綺麗に舗装された道路を進むだけなので遠くは感じなかった。20kmくらいあるものの20分もかからずに到着した。渋滞が発生するような場所もないのがアクタウの特徴かもしれない。
けれどもGoogleマップで見るとわかるのだけど、それほど急激に人口が伸びるような感じがしない中、建設が進む前提で?空港を遠くに配置しているのでこの街自体、非常に1ブロックと1ブロックの距離が遠い。
③借りたアパート
🇰🇿カザフスタン西部、カスピ海沿いの「アクタウ」で1週間借りていたお部屋。
人口も面積も、🇬🇪ジョージアのバトゥミ程度。
静かに暮らしたい人にはオススメできるが、唯一の楽しみといえば一人で海辺を歩く事と猫🐈くらいだと思う。
1週間かけて全体的に調査してみて、長期滞在は無理だと判断した。 pic.twitter.com/hZ0THXaRtf
— MULTILINGIRL♬ / 海外ノマド6年目 / 英語メンター9年目 (@_multilingirl_) May 7, 2023
お部屋は10階建てくらい?のフルシチョフカの一室。1ヶ月ここにお部屋を借りたが1週間で出た理由は、ゴキブリがでたからである。思い出したくないので写真は載せないが、中央アジアは何ヶ月もアパートを借りてきたがゴキブリが今回発生したのは初めて。ということもあり大変驚いた。とはいっても小さいゴキブリだと寝ている時に口に入りさえしなければ平気なのだけど、やはりわざわざゴキブリと暮らしたいとは思わない。
また、到着した日、お湯が茶色いという現象を経験した。
数日で元に戻ったけれども、こんなのは人生で初めてだった。色々調べてみると害はないようなので普通にこれで入浴を楽しんでいたが・・。
ちなみにアクタウでは外国人が借りるようの短期のアパートはアスタナに比べて高いと感じた。というのもアクタウのほうがもっと土地が安いのだから、少し安くてもいい気もするが、アスタナとあまり価格は変わらない。10万円だして1ヶ月部屋を借りても、アスタナと同じくらいではないだろうか。
④アクタウでの行動範囲
真ん中の丸いところに私のアパートがあり、北部にアクタウ最大のショッピングモールがあり、南部に岩のある歩くための道がある。そして北西部の海側は、夕陽を見たところ。これらを一つ一つ解説していきたいと思う。
⑤カスピ海の美しさは最高レベル
なぜか8時過ぎまで明るい…ドゥシャンベと違って空気綺麗。
散歩できるところ増えて良かった😊
モンゴロイドの果てかも… pic.twitter.com/mhMNGneYcu
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上の地図で北西部(ショッピングモールの西側)の丸。ここはプロムナードが何kmにも整備されていて、多くの家族連れやカップルが歩いていた。この辺はAirbnbや、booking.com などで探しても、アパートが多い。
⑥岩のある公園
朝から海で1人で遊んでた笑
子供ちゃんたちもいた。今日土曜日だと思ってた😲
アクタウ🇰🇿は市街地からこんなにすぐに大自然に触れられるという意味では今後もここに来る事はいいかも。
にしてもカザフ人っていろんな系統がいて面白い。 pic.twitter.com/N1eFWkXU3w
— MULTILINGIRL♬ / 海外ノマド6年目 / 英語メンター9年目 (@_multilingirl_) April 21, 2023
地図では一番南の赤い丸。市の中心部からこんなにも近い場所に整備された道を何キロも歩けるのは、私が求めているものであり、非常に重要。今やジョージアのバトゥミも人が多すぎるし、そういう意味でアクタウは今後ノマド拠点としてポイントは高い。
⑦アクタウの雰囲気
旧ソ連の大都市はどれもブロックが大きいので、日本の大都市のように隣に家がくっついている状態ではないので、地図で見た時よりも距離が遠くなる。アクタウはそれ以上に、ブロックとブロックの間隔が広すぎて、街自体、バスがないとあっちに行ったりこっちに行ったりしづらい作りになっている。
例えばパリの中心部ならある程度歩いていけるけれども、ここでは一つお店があって、その次のお店まで数百メートルということもある。
人々の感じは独立した空気があり、東カザフスタンとは違う感じがある。顔立ちはもちろんカザフスタンの平均と変わらないのだけど、アゼルバイジャンから近いからなのか、アゼルバイジャン人も多くいた。実際にタクシーの運転手がアゼルバイジャン人だったりした。
カザフスタンの事情をロシア語で調べてみるとやはり私が感じた通り、西部のカザフ人は東カザフスタン人と違い非常に個人主義的な面があるようで、おそらく西部は開拓した土地なので、東カザフスタンに嫌気がさしたような人たちが移住して行ってそういう空気になったのかも?などと思った。
⑧最大級のショッピングセンター
ここだけが唯一賑やかというと変だけど、ここは別格。とはいってもアクタウには小規模ショッピングセンター的なものがいくつかあるし、バザールもある。特にこういう人口的に作られた都市なのに、田舎にあるようなバザールがあるのは楽しかった。
※Googleマップで、Ескі Базар で検索すると出てくる。
⑨私が次回訪れるのは、5年後〜10年後?
やはり街自体が無駄にデカく移動が大変ということもあり1ヶ月アパートを借りるには少し物足りなかった。ゴキブリが出てきてくれてよかった。と心の中では思っている。