2018年10月あたりから始まった私のノマド生活。元々私にはノマドになりたいという概念はなく、ただ日本から出てパソコンで仕事がしたい。というものだった。
例えば当時2018年時点での私が行ったことのある国は以下。
アメリカ(2回)、カナダ、中国(15回以上)、韓国(15回以上)、イギリス、フランス、台湾、グアム、オーストラリア。
こんな感じでほとんどが先進国である。当時、東南アジアさえ行ったことがなく、2018年の母との旅行はノマド視察という意味も込めてクアラルンプールとプーケット島にしたくらいだ。
「クアラルンプール生活が合わなかった理由と、その改善点が閃いた件」
そんな私が2018年10月にまず慣れ親しんでいる韓国地方都市テグの小さな勉強部屋(3万円ちょっとだった気がする)に数ヶ月こもってた。→当時、外国語レッスンの整備にかなり集中。
そして2019年1月あたりからクアラルンプールに飛ぶことを皮切りに、今に至るまで以下の都市を移動することになる。
■2023年
日本→ハノイ→フーッコック島→日本→韓国→タシケント→フェルガナ・マルギラン→コーカンド→ホジェンド→ドゥシャンベ→アスタナ→アクタウ→シムケント→アルマトイ(ビシュケク)→ウランバートル(3ヶ月)
■2022年
日本→ハノイ→ニャチャン→ホーチミン→グルガオン(デリー)→ビシュケク→チョルポンアタ→アルマトイ→タルディコルガン→モンテネグロ(5都市)→ローマ→アガディール(モロッコ)→トゥールーズ→ポー(フランス南部)→バイヨンンヌ・サンセバスチャン→ボルドー→ストラスブール→フライブルグ(ドイツ)→バーゼル→チューリッヒ→ミュルーズ(フランス北東部)→パリ→仁川→日本
■2021年
アンタルヤ→オデッサ→キエフ→日本→京都→イルクーツク→ウラン・ウデ→ノヴォシビルスク→サンクトペテルブルク→モスクワ→オシュ→タシケント→サマルカンド→ブハラ→日本
■2020年
マニラ→ドバイ→カイロ→イスタンブール→トビリシ→バトゥミ→トビリシ→トラブゾン→日本→
■2019年
クアラルンプール→ジャカルタ→バンドン→スラバヤ→シンガポール→日本→大邱→ウラジオストク→釜山→アルマトイ→ビシュケク→ウランバートル→日本→バンコク→ニューデリー→ダナン→日本
■2018年
大邱→釜山→
私の中ではアメリカ大陸はまだあまり興味が持てず数年後までは行かないと決めているのでほとんどがアメリカ大陸やアフリカ大陸を除く国々である。
これらの中で3ヶ月以上、なんなら定住してもいい。と思える国は数えるほどしかなかった。それが以下の地図が示す国である。
この記事ではこれらの国を上げつつ、逆にどうしてそれ以外の国は自分には数ヶ月以上ずっと滞在するのに向いていなかったのか、ということも書き残しておきたい。
①韓国(北東アジア)
ワーホリ、日本語教師、大学など何年かお世話になった国。また私が高校三年生のときに初めて自主的に学んだ言語が韓国語。
隣国とはいえ時差は日本と同じで食材調達もいいし、これほど小さい国土にこれだけの人口がいる先進国も滅多になく、鉄道網の整備などのインフラに加え、外国語好きが多い韓国ではマルチリンガールの私にとって多言語交換が容易な環境。また何かあればすぐに北海道に戻れる位置。
なぜ台湾ではない?→私は2006年くらいに台湾に行ったことがあるが感覚的にあまり好きになれなかった。
またアパートもAirbnbで見る限り、韓国ほど機能的ではない。またソウルのほうが国際都市であり外国人も多い。とはいっても今後、台湾西部の人口が少ない土地であれば開拓はあり得る。
②モンゴル(北アジア)
※写真は、毎年かなりのスピードで人口が増えているウランバートル
ビザの問題がある(日本人はビザなしで1ヶ月のみ滞在可能=1ヶ月のみ延長も可能)とは分かっていても非常に居心地の良い国。まず普通に歩いていても日本人だとバレない。
ベトナムではほぼバレるが、中国や韓国のように現地の人たちに溶け込むことができる。そのためあまりジロジロ見てくる人がいない。
北海道育ちの私にとって夏の気候は非常に合う。→夏限定。
寒い冬を過ごすとすれば高級アパートメントとスーパーの行き来になると思う。モンゴルとキルギスは基本的に顔立ちが似ているが、モンゴルは韓国食材、韓国資本がかなり投入されていること、日本語と韓国語の人気が非常に高いこと、日本を尊敬するような部分がキルギスのそれよりも強い感覚がある。
モンゴルで長期的に滞在するとなるとウランバートル一択になるが、今回モンゴルの地方都市をいろいろ回ってきて、夏の場合、ダルハンは住めるかなと思った。冬はウランバートルの高級コンド、夏はダルハンという生活もいいかもしれない。
いずれにしても日本や韓国から直行便のあるモンゴルは2019年に10日ほど滞在したが、今回のモンゴル長期滞在で多くのことを知り、拠点として最適な国だということがわかった。
③キルギス(中央アジア)
今までキルギスには2019年、2021年、2022年と、合計9ヶ月ほどいる。
そして2023年にキルギスの周辺の国、カザフスタン1ヶ月、タジキスタン1ヶ月、フェルガナ盆地(ウズベキスタン)1週間に行って全てが確信に変わった。中央アジアで私が住めそうなのはキルギスだけ。他に住めたとしてもカザフスタンのアスタナ、シムケント、タルディコルガンなどに1ヶ月くらいだろう。→ちなみに今後はアルタイ山脈に近い東カザフスタンも開拓したい・・。
キルギスは小さい国土に大自然が詰まっている事、民族意識が非常に強いこと、私自身キルギス人という民族に強い関心がある事、カザフやウズベクなどと比べてもやはりキルギスが良いと直感的に思ってしまうほど、キルギスが合っているのだと思う。
また2ヶ月ビザなしで滞在できる国は中央アジアではキルギスだけであり、一度カザフスタンに出ればまたキルギスに2ヶ月滞在できる仕組みとなっているので長期滞在もしやすい。
私が気に入っているエリアは南キルギスであり、ここにはウズベク人もタジク人もかなり多くいるので、キルギスという国は私にとって多言語を学習するという意味でもかなり理にかなった国となっている。
「キルギスがマルチリンガル環境に最適な理由と、学ばれている言語 TOP10」
実際にキルギス人は、キルギス語に加えロシア語を話し、義務教育では英語を勉強し、韓国語・中国語・日本語の勉強している人も多く、インド人留学生もキルギスに多く住んでいること、ウズベク人、タジク人もいるので、喉から手が出るほど欲しがる環境がここにあるわけだ・・。
④フランス(西ヨーロッパ)
※写真は2022年にバイヨンヌという街で撮影したもの。
私は正直ヨーロッパには全く興味がない人間だ。特に西ヨーロッパは先進国の集まりだし日本とあまり変わらないでしょう?という感覚があることや、歴史的に人種的にもロシア語圏ほど惹かれるものがない。
けれどもフランスだけは別で、フランス国内の地方都市は数年かけて全部回りたいとまで思っている。その理由はやはりフランスという国がイギリスやドイツなどのいわゆるゲルマン系の言語を話す人たちとウチらは違うの。という空気感があることかもしれない。
アメリカ英語を話す人がいれば嫌な顔をする人もいるし、そういう態度が取れるのはフランスだけという気もしたり、またスペイン、イタリア、ドイツの都市も少し覗いてみたが断然私はフランスの雰囲気が合っていると感じた。
以前はフランス語を勉強するなら物価の安い北アフリカの国に行こうなどと考えていたが、フランスの田舎は割と物価も安く、場所にもよるが過ごしやすい町がたくさんある。なによりも気候や自然は日本に近く過ごしやすい。
2022年の秋、モロッコ視察にも行ってきたが、やはりそこには現地の言葉があるわけであり、私がベルベル語を尊敬できるか?と言われればそれは違う。ということもあるし、フランス語が大好き、かつフランスの田舎が合っていると感じているのでフランスへの滞在は今後も続くと思う。
特に拠点としては、ピレネー山脈の麓にあるいくつかの都市、ボルドー付近、スペイン側のバスク地方に近いエリアや、ケルト系ブルトン人の言語、風俗が強く残存した地域であるブルターニュあたりになると思う。
⑤ベトナム(オブザーバー)
※三週間ほど滞在していたニャチャンのアパート
私は東南アジアの中でも日本人に人気なタイランドにはあまり惹かれない。またインドネシアも理想的な土地ではあるがビザが延長できても2ヶ月連続でしかいれないことやイスラム教の国である事、現地に数ヶ月滞在した時に新鮮な野菜があまりない事などを知っているのであまり進んで行きたいとは思わなくなっている。
一方ベトナムは新鮮な野菜、豆腐などの韓国食材や、日本からの近さ、2023年8月以降始まるビザ延長などもあり、長期滞在するには最適だと思っている。かつ沿岸沿いのタワマンは私のお気に入り。
とはいっても私が一つ懸念しているのはベトナムの文化に興味があるわけでも言語に興味があるわけでもないという点だ。
⑥ジョージア(除外)
ジョージアには半年いたし、私自身も気に入っていた国ではあったが、ジョージア文化にまだ関心が持てないことや、大量のロシア人流入により魅力がなくなったことなどもあり今のところ長期で行く予定はないままとなっている。
⑦将来追加されるかもしれない3つの国
2021年にロシアの6~7都市を3ヶ月くらいかけて回った。こんな完璧な国ない。と思うくらい気に入ったが、現在のロシアはAirbnbも使えないし、随分不便な国となっている。色々戻れば極東・シベリア側を中心に長く滞在したいとは思う。
もう一つはインド。私はヒンディー語も割と好きであり、2022年のダラムサラ(ダライラマがいるチベットの町)に数週間滞在したように、
「インドのチベット「ダラムシャーラー」に2週間滞在。ノマドは可能か?」
少しずつインド慣れを試みている。
おそらく山の麓を中心としたヒンディー語圏に長く行く時がくるのではないか?と思っている。ダージリン、シッキム州、北東インド(東アジア系の人たちが多いエリア)など、まだまだヒンディー語を駆使して回りたい町があり、今後それらの居心地の良さ次第で、このリストにも追加される可能性はある。
ただインドに関していえばアパートの質が良くないのでそこも改善してほしいなとは思う。
最後に、エジプト。
エジプトはカイロにしか行ったことがないが、ナイル川に沿うようにアブ・シンベルから北上していく形で小さなエジプトの街を回ろうという計画がある。ビーチエリアにも割と住めそうなコンドミニアムも増えてきているので、文化的、言語的、リゾート的な意味で、食材開発さえできれば長期滞在は可能では?とも思ってる。
5年間海外ノマドをして出た結論
私は西洋にはあまり興味がない。けれどもフランスは別でその居心地の良さを感じてしまった。そしてフランス語はやはり好きであり、そういう意味で物価の安い国を求めて東ヨーロッパに行きたい、ジョージアに行きたいというよりもフランスの田舎にどハマりしてしまった。
そして基本はアジアが好きな私は20代の時は中国と韓国によく行っていたが、今じゃこの二つの国だけではつまらなさすぎて物足りなく、顔立ちもそこまで変わらないモンゴルとキルギスという拠点を手に入れたように思う。
こういう小さくても民族的な意味での中身が濃い国でマイナー言語を学びながら生活するのが現在の楽しみとなっている。