インドネシアといえばどういうイメージがあるだろうか?
人によってかなりそのイメージするものは変わってくるかもしれない。
ジャカルタに行ってきて驚いたという数人の生徒さんがいるが、おそらく日本人がイメージしているインドネシアと現在のインドネシアはかなり違うと思う。
いずれにしてもジャカルタはかつての上海のような超高層ビルの大都市であり、インフラは弱いがショッピングモールには日本人が欲しがるようなブランド、食料品なんでもある。
2050年にはGDPにおいて世界4位となり、日本を超えてしまう規模になるとも。予測されているのはご存知かもしれない。
そんなこともありインドネシア語検定も賑わっていると聞く。→インドネシアに留学行くっていう話もよく聞くようになった。
また私のインドネシア語レッスンに入ってくる人はほぼ学生さんと、まさに今後の将来の言語とも言えるのである。
けど実際にインドネシアに数ヶ月関わってきた私(他の国も行っているので比較対象が多い)からすると、その憧れは徐々に消えていった。
その理由をこの記事では大まかに書いていきたいと思う。
①南国特有の虫
インドネシア生活で私はジカ熱やカンピロバクター胃腸炎にかかっている。
どちらも移動前後の時に起きた。
例えばバンドンの日系高級スーパーであるパパイヤ(papaya)で買った鶏肉があたってカンピロバクター胃腸炎に。その時はマレーシアに部屋を借りていて小旅行として初めてインドネシアに視察に行ったときなので、バンドンだけでも6つの宿泊施設を点々としていた時。
「日本に似てる?バンドンで泊まった1週間(6つの宿泊施設)と最終日の腹痛(2019年)」
つまり慣れない土地で、慣れない移動が続くと免疫がやられ、お腹も弱っていた時にカンピロバクターにやられてしまったのだ。もし免疫が強かったらそうはなっていないかもしれない。
このカンピロバクターは日本でも発生する病気である。
そして私にとってこれは6年間のノマド生活で5回以上も発生している。特に中央アジアで何度かかかっている。
さて、ジカ熱はもっと酷かった。
カンピロバクター胃腸炎くらいでは私は薬は飲まないのだけど、ジカ熱は頭の後ろがガンガンするような頭痛があり、これは抗生物質?自分で買ったことすらない薬を飲んで安静にしていたくらい。
※そんな中、新しい生徒さんが入ってきて、その話を半年後にしたら、あの時、あんなに調子悪いようには感じなかったのでびっくりですと言われた。。
②嫉妬
ここは多くの人が行ってみないとわからない感覚だと思う。
インドネシアは親日!って思っている人も多いかもしれないが、私はそれよりも嫉妬のようなものを感じてしまった。
彼らは東アジア系の顔をした人たちを特に区別していない。
中国人、韓国人、日本人という順番にインドネシアには多いと思うのだけどインドネシアのたった数%しかいない中華系インドネシア人には金持ちが非常に多く、日本人がインドネシアで普通に生活していると中華系インドネシア人に間違われ、嫉妬のような目で見られる。=私だけが感じたことか?
また中華系インドネシア人にもちょっとしたライバル的な目線を感じる。
いろんな国で生活しているがこの独特な感覚はマレーシアをはじめ、タイ、ベトナムでもなかったので民族構成による難しい問題だと思っている。
「ヒエラルキーの頂点?差別され、虐殺され、インドネシアで怯えながら暮らす華人・華僑「中華系インドネシア人」に関する疑問 TOP10」
③やはりイスラム教国家
そこに長くいたい。という基準で私は国を選んでいる。
その中でバリ島は違うだろうけれどもそれ以外のインドネシアだとやはりこのイスラムが付きまとう。
特にこの国と将来長い目で付き合っていきたいという目線に立った時、この国が変わる時に下手をすると一気にイスラム主義的な国に変わってしまう可能性もある。
そういう長い目線から自分からは投資したい国。という感じではなくなってしまった。
ちなみに私がよく好んで行っている中央アジアもイスラム教の国々。
特にキルギスやカザフの大都市はゆるいと感じるけれども、私のようなLGBTにとっては出会いはないと思っていいレベル。
けどこれがモンゴルになるとかなり変わるという。。
いずれにしてもインドネシアにわざわざ恋愛しに行こうと思う人はいないとは思うけれど(笑)。
※日本人男子が遊びに行っているというのはよく聞くけどね。意外にも日本人女子がインドネシア人男子を探しに行くパターンもあるというのも驚いたけど。
④ビザや、再入国
※写真はスラバヤからバリ島に行き、デンパサール→シンガポールの機内。エアコンガンガンでめちゃ寒かったな。。
私がスラバヤで1ヶ月アパートを借りた後にシンガポールに行きビザランをして再びアパートを借りているスラバヤに戻ったということがあった。
その時入国審査の際、ビザがないとダメだと言われたのだ。
私はそういう懸念もあったので事前にシンガポールに行く前にスラバヤの入国管理局でわざわざ明日シンガポールに行ってまた戻ってきたら入国できるか?と聞いたにも関わらず。
その話を入国審査官に言うと、その入国管理局のスタッフの名前を教えてって。
は?そんなのいちいち覚えてるわけないじゃん。と思い。。
で、なぜまたインドネシアに戻るわけ?と入国審査官に言われたので、インドネシア語を勉強している。と言った。するとインドネシア語は話せるの?とテストまでさせられ。。
この場合、ビザ料金を払えばいいだけということはその後知った。
その後、数千円のビザ料金を払ってあっさり入国。
その当時は2019年あたりだったけれども、タイなどの入国が簡単な国を知っている私は、インドネシアはなんでこんなに面倒くさいの?と心の中で愚痴愚痴。
以降、もっと入国も簡単で魅力的な国をたくさん知ったこともあり、インドネシアへの憧れ?は消えた。
⑤ASEANの半分の人口をどう捉えるか
※赤い部分がインドネシア。他のアセアン諸国を合わせても対抗レベルの国土
私がインドネシアに憧れた理由は、あの馬鹿でかく広い国土。
そこに多様な民族がいて、ビーチが綺麗で、2050年のGDPは日本を超え世界4位など、いろいろな予測や妄想のものから発生した。
けれどもそこに住んだりインドネシア語を勉強したり歴史を調べているうちに、その本質を理解するようになったと思う。
自らその土地の彼らと交わって、そういう中から出てきた直感も交え、色々考えた結果、ノマド拠点にはならないし、自分の中では特別という国ではすでになくなっていた。
多くの人は以下に注目すると思う。
人口が多い、将来発展する、その言語が強くなる→今の中国を見たらわかるよね。その国の制度が変わらない限り理想な国にはならない。
親日度→実際に行くと違うこと多い。
国土が広い→すべて行くことは無理。結局数カ所だけになるので国土が広いのは関係ない。危ないエリアもたくさん。
まだまだ色々あるけれども、私は中央アジアやジョージア、ベトナムの一部に居心地の良さを感じてからは、インドネシアに対する情熱は一気に冷めた。
とはいっても若い人を中心にインドネシア語のレッスンが入ってくるのでその都度私のインドネシア語はアップデートされている。
「インドネシア語3ヶ月で「頻出200~300フレーズ」暗記サポート
特にサンスクリット語、ヒンディー語、アラビア語の単語がふんだんに入っているインドネシア語は勉強していても楽しいし、実際にそこに行くことはあまりなくなるだろうけれども、勉強していて非常に楽しい言語だと感じている。