2023年夏、私はモンゴルにいた。
けれどもそこには友達もできてもの凄い楽しい一方、もの凄い苦悩も存在していた。
それがビザである。
こんなに外国でビザのことを意識したのは初めて。というくらいのレベル。😤(まさにこの顔を毎日しておりました)。
それについてこの記事では長ったらと書いていきたいと思う。
将来変わるかもしれない。ということを願って。数年後、この記事も笑い話になっていればいいけど・・(笑)。
①2023年時点での、モンゴルにビザなしで入国できる国々の序列
90日(3ヶ月)グループ
アルゼンチン、カザフスタン、セルビア、ベラルーシ、キルギス、韓国(2024年後半まで)、ブラジル、マカオ、ウクライナ(正式な招待状を提示する必要あり)、チリ、パラグアイ、米国、エクアドル、セルビア
30日(1ヶ月)グループ
オーストラリア(2025年後半まで)、マレーシア、トルコ、カナダ、モルディヴ、タイ、キューバ、モナコ(2025年後半まで)、アラブ首長国連邦、イスラエル、ニュージーランド(2025年後半まで)、イギリス(2025年後半まで)、日本、ノルウェー(2025年後半まで)、ウルグアイ、アイスランド(2025年後半まで)、ロシア、ウズベキスタン、ラオス、シンガポール、リヒテンシュタイン(2025年後半まで)、スイス(2025年後半まで)
21日グループ
フィリピン
14日グループ
香港
ざっくりこのようになっている。
それ以外の国は、e-visaに申請する形で、滞在できる。
90日グループの多くは旧ソ連国であり、中央アジアなどの国々もモンゴル人をビザなしで優遇していたりするので相互的な国も多い。
アメリカをはじめ南米の国々が優遇されているのは不明。
②モンゴルに来る外国人(2017年時点)
2017年時点のものまでしかなかったのでここから比較していこう。2017年にモンゴルを訪れた外国人は47万人。コロナ前の数字はだいたいこのくらいだということになる。
※モンゴル語で探したら、2019年のもあったが、上とあまり変わらなかったが一応スクショのみ残しておく。
さて、モンゴル人は外国からモンゴルへの航空券代が非常に高いことをよく知っていて、その上でやってくる数字である。
中国人が多いのはモンゴルと中国の経済関係によるものであり、また内モンゴル自治区にいるモンゴル系中国人も特に夏のナーダムなどの時にはたくさんやってくる。
それよりも驚くのは韓国人の数である。これはモンゴルにおける韓国企業の存在感(都市開発などもやっているし、コンビニ、レストラン、ショッピングモール、多くの分野に進出)があるだけでなく、韓国人のモンゴルに対する親近感と航空券の安さ(他の国に比べソウルとウランバートルの航空券代は安い)などによって流れているものと思われる。
一方、韓国の二倍以上の人口を持つ日本が韓国の1/3くらいしかいないのは、航空券代の高さや、モンゴルに対する情報が韓国に比べまだ少ないからではないだろうか?
いずれにしても日本よりもっと遠く航空券代ももっと高いであろうアメリカからは日本人くらいの観光客が来ていることにも驚きだ。
ドイツ、フランス、オーストラリア、イギリス、どれも人口規模から見て日本人よりも多く来ていることになる。
bloombergtv.mn によると、2017年〜2019年まで47万人〜57万人だった観光客は、2023年(100万人)、2024年(150万人)、2025年(200万人)と上げていく計画だそう。
モンゴル政府も、2023年から2025年を「モンゴル訪問の年」と宣言。
気合いの入れっぷりだ。けど、現場は違うのである。
③2023年、日本政府はモンゴル人にE-visa を許可した
今までモンゴル人は日本に来るのが難しかった。
招待者がいないと来れなかった。けれども今現在は他の国と同様、e-visa を申請することによって、来ることができる。→残高などの条件はあるだろうけど。これによってモンゴル人が日本旅行に行くハードルが下がった。
韓国はいまだにモンゴル人に対してはe-visa すら許可していなく、大使館でビザを取らなければならない。
私が予想するに、2024年12月末に韓国人がモンゴルに3ヶ月いられるというのが終わるので、日本が3ヶ月になる可能性もあるのでは?と期待するが。。
④1ヶ月は延長できるが、年間 180 日を超えてはならない。
まず1ヶ月は延長できる。そして通常インターネットから申請することが推奨されているが、ちょっとした書類の不備?などで延長に失敗してしまうケースがあるため、1ヶ月が終わる直前などにネットからやろうとすると何回も失敗した場合、不法滞在になってしまうので注意。
実際に移民局に行けば10分もしないうちに終了する。じゃ、最初からそうすればよかった。と思うくらい。これはgoogle mapの口コミにも多くの外国人が、実際に来たらすんなり延長できたと書いている。
ちなみに、例えば3ヶ月のビザが取れたとして、そのあと中国やロシアにビザランすることでモンゴルに戻ろうとしても年間最大180日しかいられない。という決まりがあるようだ。
⑤2023年、移民局の職員自体が混乱していた
移民局にはいろんな職員がいる。私がモンゴルに来て2ヶ月目になる手前くらいにモンゴル人の友達を連れて行ったとき、職員はどでかい本を広げて、K3ビザを取ってください。と言った。
なので私はそれを信じてK3ビザについてネットで色々調べた。→実際にはK4だったことが判明。。。はぁ!?というレベル。これによって私とそのモンゴル人の友達の仲が少し悪くなったくらい大きな出来事だった。
けど、その時からすでに職員がわざわざ本を開いて調べるほど難しい話か?と私はその時非常に疑問に思っていた。
私のように旅行に来てから3ヶ月延長したいっていう人はいないことはないだろうし。
このホームページができたのも2023年7月あたり。
私が最初にモンゴルに到着した2023年6月にはこんなサイトはまだなく、非常にわかりにくく、いくつかの言語に切り替えることはできるが、それぞれの言語で違うことが書かれているといういかにも怪しいサイトだった。
こちらである。まだ残ってるやん。
⑤3ヶ月以上いたい場合
3ヶ月以上いたい場合、日本にいる時からモンゴルにいる知り合いなどに招待状を書いてもらう必要がある。
またはすでにモンゴルにいる場合は、モンゴル国外に出て、例えばモンゴル国境のザミンウードや北京である。そこのモンゴル大使館・領事館でモンゴルにいる友達などからの招待状ができあがったら、ビザの受け取りが可能になる。
ちなみに、招待者の預金口座の残高が15万円くらいなければならない。もし友達が貧乏な場合、注意。。
このビザが、K4ビザというカテゴリらしいのだけど、移民局の多くの職員がわかっていなかったのだ。
そして、このK4ビザの英語版を見ると、
https://immigration.gov.mn/en/k4-visa-permission/ (新しい方=スクショ)
https://immigration.gov.mn/en/k4-visa-permit/ (旧サイトなので注意。私はこっちに騙されたのよ。。重複サイトなのだから削除すればいいのに。。こっちには確かに30日しか書かれていない)
最長90日まで滞在できる OR 最長30日まで滞在できると、どっちだかわからないような文章になっていて、
韓国語版を見ても、あやふや。
https://immigration.gov.mn/ko/k4-visa-permission/
そして移民局に行ってこのことを聞こうと思った。最初、中国人(移民局に来る大半が中国人なので)か?ということで警戒されたが、日本人だというと少し顔つきも変わり、その人は中国人の不法滞在者担当の職員だったことから最初は中国語でやりとり。そのうちに、その人が日本語が話せる職員がいるからと言い紹介してくれた。
その日本語の話せる職員いわく、やはりこのK4ビザらしい。=3ヶ月いられるビザ。
日本語が話せる職員も、他の移民局の職員も、友達が保証人というか、招待者になってくれればすぐに取れるよ。的なノリだったけれども、ウェブ上で招待者(モンゴル人)がフォームを記入する際、会社名だったり、埋めなければならない箇所が多いこと多いこと。
私の友達がそれを頑張って埋めようとしたりした。そして代行業者に直接赴いて、代理店などにこのビザの取り方を聞くと、このビザは失敗する可能性が高いからやめときな。という感じになって、結局私は延長する意欲も失せてしまった。
というよりもその時すでに私の状況としては、ビザを延長したいというよりも、本当に3ヶ月ビザが取れるのか試してみたいという段階で、数週間後に寒くなるし、また中国にビザランして適当に違う国いくかー。だったので、そこまで残念というわけではなかったが。
⑥招待者の条件
これはちょっとどこに書いてあったのか忘れたのだけど、K4ビザって、まず申請する外国人は何もしなくていい。
最初にモンゴル人の招待者にすべてネットからフォームを書いてもらうのだけど、そこの手順とかが私はわからないのだ。
⑦今後、日本人は優遇されるか?が見もの
トリッキーっていう言葉。本当に当てはまる。全てがトリッキー。
職員がわかっていないし、Webサイトに重複記事があることや、それぞれの言語の解説によって若干説明が違うところなど。
モンゴル生活は本当に楽しかったが、このビザ問題でおそらく1/3くらいの時間は悩まされていただろうと思う。
モンゴルに来る外国人って、その他の国に比べて圧倒的に少ない。
カザフスタンでさえ年間800万人ほどは来る中、モンゴルは100万人くれば良いほうだ。というレベル。
受け入れ態勢ができていないのもわかる。
モンゴル政府がどれだけ2023-2025年はモンゴル訪問年。と宣言しようが、現場が追いついていないのだもの。
もし追いついていたらあんな重複ページがいまだに残っているのもおかしいし、移民局の職員が混乱してるのもおかしい。
このことを知っている私だからこそ、今後、数年かけてどんなふうに変わっていくのが楽しみでもある。
そういう意味で記事として残そうと思って書いた次第だ。
そして、ウランバートル新空港や橋の建設、ODAでもトップレベルの援助をしている日本を今後1ヶ月ではなく、3ヶ月くらいのビザとして優遇するのか?しないのか?は非常に見ものである。