2024年は冬のジョージアで1ヶ月半ほど静養していた。
「4年ぶりのバトゥミ(ジョージア)。2つのタワマン生活の中身」
あれほど行かない。と思っていたジョージアだけれども、インドではジョージアに行く。が勝ってしまった結果だった。
sて、ジョージアにいると感じること。それはフランスにいる時と同じように、その周辺国よりもここが優れている!と強く思ってしまう感覚である。
これはどこの国にいてもそうなのか?
例えばイタリアにいればイタリアが一番優れていると思うだろうし、ウズベキスタンにいればウズベキスタンが一番優れていると思う。
確かにそうだった。
けどジョージアとフランスは、何か言葉で表しづらい共通点があるような感じがしてて、そのことが腑に落ちてきたので以下に書き留めていきたいと思う。
①キリスト教国と、緯度、自由
ジョージアといえばキリスト教国。
しかもアルメニアと同様、ヨーロッパの国々よりも先にキリスト教を国教とした国でもある。
ジョージアは地理的にトルコやアゼルバイジャン、ロシア南部(イスラム教徒が多い)などに囲まれている。
そういう意味でフランスのようにキリスト教国に囲まれているわけではない。
さて、キリスト教といえばアルメニアもでしょ?となるが、ジョージアの場合、以下にも挙げるがフランスのように高い山と海が揃っている。
また明らかにコーカサス3カ国の中ではビザを緩くしているため一番外国人が入ってくる国であり、そういう意味でもコーカサスの中でも、自由的な意味で言えばフランスに近い条件が揃っている。
おそらく北アフリカからみたフランスというのは、中東諸国からみたジョージアに近いかもしれない(自国より自由があるという意味で)。
フランス=42度~北緯約51度
ジョージア=41~北緯約44度
また緯度も割と近いのも面白い。
②非常に高い山を持っている
フランスにあるアルプス山脈の最高峰であるモンブラン(4,810.9 m)よりも高い山がジョージア北部にはある。
それはロシアとジョージアを隔てるコーカサス山脈の最高峰であるエルブルス山は、5642 mであり、
私が色んな国に住んで見ている中でジョージアに価値がつく理由はまずコーカサス山脈があるということと、黒海の美しさだと思う。
フランスの場合、イギリス海峡、ビスケー湾、地中海などがありジョージアとは規模が違うが、コーカサスで唯一、海と高い山を持っているのはジョージアだけ。=アゼルバイジャンのカスピ海は湖なので二重内陸である。。
③酪農、羊飼い文化と犬
2020年に半年、2024年に1ヶ月ちょいジョージアに来て、改めて感じたこと。
それはジョージアの大自然を知っていれば知っているほど、離れられなくなるのでは?ということだ。
バトゥミでさえ高級タワマンの目の前に見えるのはこういう景色。
ちなみにこの写真は海側とアパート群の真ん中にいる馬たち。。放牧している。夕日が沈むころには、こうやってシェパード犬?に誘導されて元の場所に戻るけど・・。
四日間くらい部屋から出なかった。
外出るだけでハプニング多い💦
まさか、四年前に出会った集団🐶じゃないよな?🙄
こいつらタチ悪いから目だけは合わさないようにしている😅
当分、ハプニング多い日になりそう^^; pic.twitter.com/Yp65sSI3Ut
— MULTILINGIRL♬ (@_multilingirl_) January 30, 2024
いずれにしても①であげたような山脈があることが、ジョージアが酪農(乳製品など)に強い理由なのだと思う。
それはつまり今までのバトゥミ生活では気にもしていなかった、動物たちの話になるのだけど、これらはそういう放牧文化、つまり乳製品を作る牛さんたちなどを放牧する際に誘導するシェパード犬が必要になり、彼らは使えなくなったら捨てられてしまうので、そういう犬たちが都会にやってきて増えていく。
彼らは遺伝的に優秀な犬が多い。
この犬も非常に賢かった。
晴れた日の冬の海辺で出会ったのだけど、私が座ってると近づいてきて、ちょっと冷たくしてたら、嫌われてるのかな?って感じでゆっくり離れていき、近くに隠れて顔を出していた・・。笑
小さい人間の赤ん坊より賢いのでは?と思うくらい印象的だった。
バトゥミの横断歩道で、小学生たちが渡ろうとすると、ジョージア人(車運転している側はいつも危ない運転する)が普通に停車せずに突っ込むのでずっと渡れない状況が続いている中、クパタという野良犬が、車に吠えまくり、子供たちが横断歩道を渡るまでずっと車と戦っていることが話題になった。
この犬は2年前くらいに死んじゃったらしいのだけど、この犬だけでインスタグラムのアカウントができてしまうくらい有名。
https://www.instagram.com/lovelykupata/
ちょい脱線したけど、フランスと同様、高い山があることで放牧文化が栄え、そこに賢い犬が誕生した。ということは今回のジョージアで初めて気づいた点だった。
④城
ジョージアにもかつては王国があり、王がいた。ということがフランスとも共通するところであり、お城がある。
私はあまりお城には興味がないが、ジョージアをおしゃれに見せている要素のうちの一つではないか?とも思う。
⑤パンとチーズ、そしてワインと水
これまで述べてきたような地理的な条件からか、フランスとジョージアは食文化において根本的な部分で似ているところがあるのではないか?とも思った。
フランスはフランスパン(バゲット)とチーズ、ワインに非常に強いこだわりを持っている国であり、それはジョージアでも同じ。
ジョージアでは、ショテというパンが路上で売られ、パンをそのまま食べても美味しい。
フランスパン(砂糖とか入っていない)のようにショティも必要最低限の物しか入れていないパンで焼き方にこだわっており、どちらも焼きたてから数時間経っても美味しい。
またジョージアワインの知名度はロシア語圏で高く、ボルジョミなどのお水(高級なお水)も、フランスにあるエビアンやボルヴィックなどとも共通するところかもしれない。
これは店頭で売られていたショティ。
Googleマップでは見つけづらいのだけど、ショティのお店はたくさんあって、だいたい若い男性〜年上の男性までいろんな、職人気質っぽい男性が作っていることが多かった。
なんとなくこのパンの文化を大事にしているのだなということが伝わる。
金額は忘れちゃったけど、2ラリくらい?100円したかしなかったくらいだったと思う。あらま、ほんと忘れちゃう。。いつだか日本円で49円くらいだったと思って買ってたこともあったけど、それくらいジョージアにいると金銭感覚はおかしくなると思う。2024年の時でさえ。
フランスパンもそうなのだけど、日本人みたいになんでもかんでも入れないというこだわりがあって、本当に小麦粉の味。質素なものが好きで、そのカリカリ感とか、中が柔らかいけど外が硬いみたいな食感を味わいたい人には向いているかもしれない。
こういう小麦製品はジョージアでは独自で作っているのか安く、野菜も安いので、基本的な自給率は割と高い国なのではないかとも思う。
⑥強い愛国心と反抗文化?
ジョージアってよくデモが起きるよね。あれ私は嫌いじゃない。
さて、ヨーロッパの中でもとびっきり強いフランスの愛国心。それが今のフランスを作ってきたわけだけど、ジョージアも旧ソ連国の中ではロシアに対する国民感情が非常に複雑な国であり、
ジョージアもロシア語圏の中では唯一旧ソ連などで構成される独立国家共同体から2008年に脱退した国である。
またフランスは移民が10%あたりになっているのでちょっと違うが、ジョージアは愛国心が強く、それが団結力として働くことがあり、2020年のコロナ禍では最初の数ヶ月はほとんどコロナ感染者を出さなかった。それくらい国全体がまとまって行動できるという意味で、そこは日本に近いところがあると感心した。
⑦最後に。違う部分もある
フランス人はフランス語に強い自信と誇りを持っている。
ジョージア人も他の旧ソ連国に比べると自国の言語に強い誇りを持っていてロシア語優位社会の中央アジアに比べれば自国の言語に対する強い気持ちはあるのだけど、それでもロシア語のパワーには勝てていない。=いまだにロシア人との貿易が国を支えているため。
それでも自国の言語を見下すキルギスやカザフに比べ、ジョージア語は話者数もそれこそ少ないのに強い地位を確立していると思う。
またフランスは治安が悪い。が、ジョージアではヨーロッパ全体でTOP5に入るほど治安が良い国としても評価が高い。