この記事では、私がずっと疑問に思っている各国での宮中晩餐会におけるドレスコードについて書いていきたいと思っている。世界には25以上の王室があり、その中でも、称号や、在位数や、王室の古さの順によってランクが決まることがある。
※日本は世界で一番古い王室(皇室)と言われている。
「日本(皇室)は最古じゃない?世界一古い王室(王朝) TOP25」
宮中晩餐会のドレスコードにおいて、男性側はざっくりいうと2つのランクがあると思う。
・ホワイトタイ(燕尾服)
・ブラックタイ(タキシード)
である。
これは、皇后陛下が相手によって着物を着るとか、着ないとかの問題よりも、ハッキリ外に示すことのできる違いである。
「タブー?天皇陛下が着物をお召しにならない本当の理由と、美智子さまが着物姿になる相手」
私の認識では、王室関係者同士ではホワイトタイであったり、また大統領クラスの人が、国王や女王などを招待するときにはホワイトタイであった。
けれど、ブログを書いているうちに、色々な写真を目撃することになり、私が思っている認識とは違い、何かもっと深い意味があるのではないか?と思い始めたのだ。
また、深い意味があるようで、実はどうでもいい?と思ってきたりもするようになってきたのだ。
以下、いくつかの例を出して、なぜ私がこの事について悩んでいるのかをこの記事で共有したいと思う。また答えは、今のところ分からず、少しずつ導き出していきたいと思うので、この記事を投稿することにした。
以下ではヨーロッパ王室のような、人物はでてこない。なぜなら私が見た限り、ヨーロッパ王室が日本にきて宮中晩餐会をするときは、ほとんどがホワイトタイだからである。
ではでは、始めましょう(^_-)-☆
・フランソワ・オランド(フランス大統領)
Reference Site
https://www.mid-day.com/articles/hollande-calls-japan-china/217203
日付 2013年6月6日~8日(国賓)
ネクタイの種類 ブラックタイ
オランドは大統領なので王室関係者ではない。よって、この写真はいたって普通である。
ちなみにオランド大統領は、2013年1月に話題になったアルジェリア人質事件(日本人が処刑された事件)に関して、哀悼の意を表明する。というフレーズを、日本人ではなく中国人と言ってしまったというエピソードがあるようだ。
もちろんフランス語で言ったので、日本では知られていないのかもしれない。ちなみに、フランスにエリザベス女王がやってきたときも、フランス政府による晩餐会だったためか、オランド大統領はブラックタイであった。
The Queen's speech at the French State Banquet
Reference Site
アルジェリア人質事件、生存者が証言 「日本人は処刑された」
フランソワ・オランド・フランス大統領の国賓訪日(概要と評価)
通常、このように、大統領クラスの要人であれば、ホワイトタイになることはない。ここまでは私の認識と合っていたのだけれども、オバマ大統領は違ったのだ…。
・バラク・オバマ(アメリカ大統領)
https://www.pinterest.co.uk/pin/420242208951727468/
日付 2014年4月25日(国賓)
ネクタイの種類 ブラックタイ
この写真をみても、なんら疑問に思うことはない。世界一の経済力を持つアメリカの大統領でさえ、王室関係者ではないのだから、ホワイトタイにする必要もないと思われる。
で、ここからが私が疑問点に思うところなのである。なぜ、アメリカの大統領でも人によっては、ホワイトタイになったり、ブラックタイになったりするのだろうか?
たとえば、クリントン大統領が来日した際の宮中晩さん会では、ホワイトタイであった。(下を読み進めていくと写真がある)→何か私の知らない階級でもあるというのか…?
と思っていたら、オバマ大統領…。イギリスではホワイトタイじゃないの…。
エリザベス女王の前ではホワイトタイってこと!?
→ちなみにこの映像、かなり貴重なものとなっていて、0:41 にオバマさんがエリザベス女王に乾杯!をしたのだけれど、拒否られてしまっている。
これには私もビックリした。けど、賛美歌のようなものが終わると、エリザベス女王が冷静に乾杯をし始めて、皆それに続くという、ことが起きた。(イギリス王室のやり方をオバマ大統領が知らなかったということだろう)
で、話は戻して、
この映像を見ると、晩餐会を主宰している側はイギリス王室であり、日本の場合も晩餐会を主宰している側が皇室なのに、どうして、ホワイトタイとブラックタイで別れてしまうのだろうか?という疑問が残るのだ…。
というのも、アメリカでは大統領がホワイトタイ(燕尾服)を着ることは、最敬礼と言われているので…。(;^_^A
ウィキペディアの英語版にも以下のような記述があり、最敬礼となっている。
White tie, also called full evening dress or a dress suit, is the most formal evening dress code in Western high fashion.
以下の写真は非常に有名で、ウィキペディアの white tie の記事にも、TOPにでてくるものである。
1975年に昭和天皇が訪米したときの写真で、ジェラルド・R・フォード夫妻が二人をエスコートしている。
もちろん天皇も大統領もホワイトタイ。
この写真はよくインターネットにでてきて、天皇陛下の権威を表している写真として扱われることが多い。
こちらはクリントン大統領。
当たり前のようにホワイトタイをつけて、日本での宮中晩餐会に参加している。天皇陛下の隣には、ヒラリークリントン前大統領候補もいる。
同じくブッシュ大統領も、このように、エリザベス女王との面会時は、ホワイトタイだ。
https://georgewbush-whitehouse.archives.gov/infocus/england/photoessay2/03.html
このように、米国の大統領は、今まで天皇陛下やエリザベス女王と晩餐会をやるときは、ずっとホワイトタイでいたはずだ。
なのに、なぜオバマは違うの?というふうに、私はずっと考えているのである…。もしかして、米国の大統領の間では、日本の天皇は格が下がってしまったというのか?(;^_^A
オバマ大統領をみると、そんな風にも思えてくるのだ…。
で、とりあえず、米国の大統領は置いといて、次はイスラム圏も含む、世界の王室などが宮中晩餐会に招待された際の画像を見ていこう。
・ムハンマド6世(モロッコ国王)
Reference Site
hiromihiromi.sakura.ne.jp/01/?p=9788
日付 2005年11月26日~12月2日(国賓)
ネクタイの種類 ホワイトタイ
王室関係者なので、当然天皇陛下もホワイトタイである。
モロッコのムハンマド6世(1999年7月23日~在位中)といえば、アラブ王室の中でも存在感のある人物である。その前にモロッコとはアフリカ大陸にあるが、通常サハラ砂漠より上の北アフリカは中東と一緒扱いにされることが多い。
なので、ここでもアラブ王室というふうに言わせてもらう。で、なぜムハンマド6世に存在感があるのか?と言えば、奥さまが美人だからである。( *´艸`)
「中東、アラブの美女?ヨルダンの「ラーニア王妃」と、サウジの「アミーラ王女」」
こちらの記事でも載せたけれど、アラブではこのように強そうな、またその中にも女性らしさがあるような女性が好まれるようだ。
ちなみにモロッコ王室のムハンマド6世と、ヨルダン王室のアブドゥッラー2世は、どちらとも遡ると、イスラム教の創設者ムハンマドに行き着くという。
ここだけの話だけど、エリザベス女王2世も、ムハンマドの血を引いていると言われ、これはイギリス人であれば知っている話題でもある。( ´艸`)
「エリザベス女王が、天皇よりも世界的に有名な理由と、ムハンマドの子孫説の真実【海外の反応】」
・ハラルド5世(ノルウェー国王)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/2002/gaikou/html/zuhyo/fig03_04_00_02.html
日付 2001年3月26日(国賓)
ネクタイの種類 ホワイトタイ
さすが北欧のノルウェー。といのは関係なく、お二人そろって、ホワイトタイである。王室なのだからね。
・マルグレーテ2世(デンマーク女王)
https://www.kunaicho.go.jp/activity/gonittei/01/photo1/photo-200411-141.html
日付 2004年11月(国賓)
ネクタイの種類 ホワイトタイ
デンマークの王室はヨーロッパで一番古いともいわれ、ときおりエリザベス女王2世とも比較されるほど存在感を持つのがこのマルグレーテ2世。王配であるヘンリックがホワイトタイを着用。
しかも、エンプレスの肩書を持ち、ヨーロッパでも注目される闇の権力者美智子さまと、ウチがヨーロッパで一番古い王室の女王なのよぉ~のマルグレーテが同席している貴重なショット( ゚Д゚)//
で、ここで私が疑問に思っているのは、同じ王室関係者のマレーシア王室・カンボジア王室・ブータン王室の場合だ。以下見てみよう。
Reference Site
モロッコ国王モハメッド六世の国賓訪日(11月26日~12月2日)(概要と評価)
・アブドゥル・ハリム・ムアザム・シャー(マレーシア国王)
(共同ニュースによる写真)
日付 2012年10月01日~05日(国賓)
ネクタイの種類 ブラックタイ
マレーシアの首相ではなく、それよりも格上のマレーシア国王なのにも関わらず、どちらもホワイトタイではない。なぜ!?と思っている私。しかも、マレーシア国王も、なんかやる気なさそうな感じになってしまっている…。(これじゃ本気でやる気なくなるよね…→顔に出ちゃってるもん)
なんで俺はブラックタイなんだよぉ~!!って(;^_^A
完全に上のモロッコ国王と比較すると、格下げされているような気もするのは私だけ!?
そもそもマレーシア王室は、世界に27存在する王室(皇室含む)にも含まれているはずなのに…。
外務省のHPには、国賓として来日と書いているけれども、国賓かどうか?というのは、ネクタイの色には関係ないようだ。
また以下のURLをみても、マレーシア第14代国王アブドゥル・ハリム・ムアザム・シャー陛下とまで言っているのに、なぜにブラックタイなのだろう?
ちなみに、マレーシアの国王って不思議と、数年単位で交代している。このアブドゥル・ハリム・ムアザム・シャーも人気はたったの、
2011年12月13日 – 2016年12月12日となっていた。で調べてみると、マレーシアの場合は国王が、
マレーシアは選挙王制であり、州の君主であるスルターン (Sultan)の互選により任期5年の国王が選ばれる。
というような感じで交代されていくのだという。モロッコみたいにずっと国王!っていうのとはやはり訳が違うから、ブラックタイなのだろうか…?
Reference Site
マレーシア第14代国王アブドゥル・ハリム・ムアザム・シャー陛下及び同王妃陛下の国賓訪日(概要と評価)
・ノロドム・シハモニ(カンボジア国王)
https://yukokuja-naru.blogspot.com/#!/tcmbck
日付 2010年5月16日(国賓)
ネクタイの種類 ブラックタイ
で、カンボジアにも王室があるのだが、これまた国王級の人なのに、なぜかブラックタイ。これも、カンボジア国王が、ブラックタイにしたい!と言っているのだろうか…。
・ワンチュク(ブータン国王)
https://www.kunaicho.go.jp/page/gonittei/photo/4578
日付 2011年11月(国賓)
ネクタイの種類 ブラックタイ
ブータンの国王が国賓としてやってきた際には、天皇陛下(明仁)がご入院中だったため、代わりに天皇皇后両陛下のご名代として皇太子が出席。この時もブラックタイ…。
しかも、ワンチュク国王は、2011年の東日本大震災後に初めてやってきた外国の国賓である。そのうえ、国会で偉大な偉大な演説をしたことに、多くの日本人が心を打たれ思わず涙したことで有名。
内容は、日本が東南アジアや、世界各国の発展途上国に希望を与え続けた存在など、中国の台頭がありながらも、日本の功績は称賛されるべきだ。というような内容。
テレビが日本国民に伝えたくないブータン国王の演説 20111117
という感じで、東南アジアや、南アジアの国王のときには、なぜかホワイトタイが登場しないという…。非常に腑に落ちない。
で、次は東アジアに移動…。
・金大中(韓国大統領)
Reference Site
https://www.inbong.com/kbsjapan/nomu/nomu2/index.html
ネクタイは両方とも、ブラックタイである。これはいたって普通に見える。で次に、中華帝国のTOPの場合は?
・胡錦濤(国家主席)
https://japanese.china.org.cn/politics/archive/hjtfr/2008-05/08/content_15110589.htm
日付 2008年5月6日~10日(国賓)
ネクタイの種類 ネクタイ
これは国家主席時代だ。天皇はブラックタイなのに、国家主席はネクタイじゃないか!と思った人。王室系のブログでも、なぜなんだろう?という疑問を持つ人が多かった。理由は、共産主義国家だから、上とか下とか、というものを感じさせないため?なのだとか。
ちなみに、ソ連時代の大統領、ミハイル・ゴルバチョフ(ソビエト連邦大統領)、エリツィン(ソビエト連邦大統領)もネクタイであった。(南アフリカのマンデラ大統領も)
ちなみに、1998年4月に、副国家主席時代にも来日して天皇と会っていてその際には、こんな感じで、ブラックタイをつけている。
国のTOPでないうちは、こうやってブラックタイも付けられるということなのかもしれない…。たしか中国の国家主席はエリザベス女王との晩餐会でもネクタイだった気がする。
で、中国の場合、ホワイトタイとかブラックタイというよりは、ノータイというのが基本なのかもしれない。( *´艸`)
ちなみにこの胡錦濤国家主席が副主席だったときの写真ともうちょっと上の金大中(韓国大統領)の写真を見比べてみると、天皇陛下の顔というか、角度というか、髪形というか、すべて全く変化していないので、何、合成写真?とまで思ってしまう…。
https://geneva.usmission.gov/2013/06/10/obama-chinese-president-xi-hold-extensive-informal-talks/
俺らは、オメェら(イギリス王室に対して)と同じで、いちいちホワイトタイなんてしねぇんだよぉ~!みたいに思っている可能性が全くないとも言えない…。
最後に。ネクタイを販売しているホームページで調べてみたところ、タキシードで来る。ということには以下のような意味があるようだ。
そしてタキシードを着る、ということはドレスコードはブラックタイと書かれている場合ということなのだが、砕けた服装、リラックスしておいで、ということなのだ。
つまり、どちらかが、ホワイトタイではなく、もっとリラックスして晩餐会しようよ~ってことで、あえてホワイトタイではないようになってきているのかもしれない。
けど、誰が決めているのだろうね…?
追記(2019年6月4日)
天皇陛下とエリザベス女王に会った際のトランプの正装
2019年5月25日~28日の日程で来日したトランプ大統領。天皇陛下との面会は世界中で注目された。やはり、トランプがどのような態度をとるか、という部分に注目が集まったのは言うまでもない。
一方、海外のメディアでも雅子さまに注目が集まっていた。(以下にまとめた)
「皇后(エンプレス)、雅子さまの英語力。と経歴に世界各国が注目!【海外の反応】」
で、天皇陛下と面会の際に、トランプ大統領はブラックタイ(天皇陛下もブラックタイ)これは、トランプが王室関係者ではないから。ともとれるが、上にも書いたように、東南アジアの王室関係者もなぜかブラックタイ…。
一方、6月3日(天皇陛下と面会後すぐにまた違う国の君主と会うってすごいなぁ…)エリザベス女王2世と面会。その晩餐会では、ホワイトタイを着用。
やはりこの違いって何なの?と私には疑問にしか思えない…。
Reference Site
https://ja.wikipedia.org/wiki/宮中晩餐会
www.kunaicho.go.jp/about/gokomu/shinzen/hinkyaku/hinkyaku-h21-30.html
www.suzaku-s.net/2008/05/shame_kokintou_at_the_imperialpalace.html
omura-highschool.net/2015/10/22/12432/
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