ハンガリーと言えば、東欧にある日本人にとってはそれほど目立たない国かもしれない。というのも、人口1000万人程度しかいなく1.2億人もいる日本からは、目立たない存在となっている。
日本人からするとヨーロッパと言えば、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧、スイスみたいな、それしかないイメージすらあるからね…。
オィ!オランダを忘れちゃだめだよ。オランダは日本をいまだにビザの面で最恵国待遇している上に、王室同士の関係も最高レベルだ。('ω')ノ
このようなヨーロッパと違い、ハンガリーは東欧の微妙な場所に位置する国でもあり、地味な印象があるに違いない。
けれども、そんなハンガリー。実はいろいろ日本と関係があると言われているのをご存知だろうか。嫌、多くの人は知らない。
テレビでなんとなく特集が組まれていたけれども、TVの情報は結構すぐ忘れちゃうからね…。ということで、この記事では、そんなハンガリーと日本の共通点、意外と知られていないハンガリーの部分や、ハンガリー人からみた日本をご紹介していこう('ω')ノ
①言語系統は、ヨーロッパでも異質の存在
言語系統と言われてもしっくりこない人も多いかもしれない。世界に存在するあらゆる言語は、いくつかの言語系統に分けられる。
例えばヨーロッパでは、ハンガリー語、エストニア語、フィンランド語以外はすべてインド・ヨーロッパ語語族というカテゴリにすべての言語が入る。
※当然、フィンランドも日本人に親近感を抱いていると言われている。
「日本人とフィンランド人は似ている?演歌やアイヌとの関連性も?共通点を5つ探ってみた!【海外の反応】」
「フィンランド大手の旅行サイトに掲載された、日本旅行を勧める10の理由がスゴイ!【フィンランドの反応】」
これはラテン語に近いロマンス諸語のスペイン語やフランス語、イタリア語、ポルトガル語であっても、ゲルマン語族のドイツ語、英語、北欧の言語であっても、さらにヒンディー語、スラブ語族のロシア語さえも、この系統に入る。
これらの言語にはいくつかの共通点が見られ、インド・ヨーロッパ語族として同じカテゴリにいるというわけ。
「欧州なのに「インド・ヨーロッパ語族」には属さない異端の「ウラル語族」と日本語の関係」
日本語、韓国語、中国語は語彙には共通点が見られるが、同じ系統ではない。チベット語や、ミャンマー語などは、中国語と同じ、シナ・チベット語族に分類されるけどね。
で、ハンガリー語は、スロバキアやポーランドを超え北に行ったところに位置するフィンランドやエストニア語と同じく、ウラル語族に分類される。
ロシア語はもともとウクライナから発生した言語であり、現在のモスクワの周辺は、少数民族の言葉がいくつもあり、ここもまたウラル語族の言語ばかりだ。
つまり昔、モンゴル方面から騎馬民族がヨーロッパにやってきた過程で、ハンガリーに言語が溶け込み、人種は白人に吸収されていったというふうにも言われており、ハンガリーやフィンランドには、なにかモンゴロイドに共通するようなものがあるとさえ言われているのだ。
このウラル語族は、アルタイ語族といくつかの共通点があり、学者の中には一緒くたにしてしまう人もいるほど。
アルタイ語族とは、現在のモンゴルを中心にある言語で、中央アジアの日本人に近い顔をしたカザフ、キルギスでも現地の言葉が、チュルク語族で、モンゴル語、朝鮮語、日本語なども全部合わせ、アルタイ語族としてしまうことがある。その場合、アルタイ語族の地図は上のようになる。
「住んでみて分かった「キルギス人」の外見(ハプロ)と、性格・気質 TOP5」
実際私も、モンゴル、カザフ、キルギスに住んでみて分かったけれども、これらの国は、タイやマレーシア、インドネシアに住んでいた時よりも、現地人に間違われることが多かった。
つまり日本人は東南アジアに行くと東アジア人だと思われるが、これらのアルタイ語族の国に行っても、違和感がないという事なのである。
さて、ハンガリーと日本の共通を掘り下げていこう。('ω')ノ
②日本のように、名前が最後に来る
ハンガリーでは、多くのヨーロッパの国々とは違い、東アジア(日中韓)と同様、姓名の順。これはヨーロッパでは非常に珍しい現象。
これは、ユーチューブにたまたまアップされていたテレビ番組の内容(知られざる親日国ハンガリー)で私が知った情報だ。
「知られざる親日国ハンガリー」が言うに、これはヨーロッパでハンガリーだけなのだとか。いずれにしても、日本人にとっては、嬉しい。
親近感を覚えてしまう。
③ハンガリー人も日本人も温泉が大好き!
ハンガリー在住の武田友里さまのブログ(発見!ハンガリーと日本の意外な共通点とは!?)によると、ハンガリーの中心都市、ブダペスト市内だけでも温泉施設が30カ所もあるそうだ。私は東南アジアで虫に刺されながらビーチに行くよりも、冬にこういう温泉に行く方が好きなので合っている。
ちなみに、東南アジアはタイ・マレーシア・インドネシアに住んだけど、もう懲り懲り…( ゚Д゚)
「東南アジアにはもう絶対に住まない!と思った理由 TOP8」
火山大国でもないハンガリーになぜこれだけの温泉が湧くのか。それは、構成している地殻の層の厚さが相対的に薄いため地熱が高く、河川や盆地や湖沼のように地下水の豊富な地方では温泉が湧き出す。からだそう。(ブダペストには、118もの源泉が毎分およそ50トン湧き、大小50以上もの浴場が存在すると言われている。)
ちなみにハンガリーは緯度的に、北海道よりも少し上に位置しているが、冬でもマイナスになることはほとんどない。
いずれにしても、ブダペスト市内にあれだけの温泉施設があれば、住みやすいこと間違いなし。けど、ハンガリーの場合、水着で男女混合の場合が多いので、シャイな人には…( ゚Д゚)
ちなみにセーチェニ温泉といのがハンガリーで一番大きい温泉のよう。白人美女とか、白人のイケメンと友達になりたいかたは、ぜひぜひ・・w
④お辞儀文化
あらあらお辞儀しちゃってるよ!!親近感湧くっ!!
以下、ハンガリー関係者の言葉を引用する形で紹介しよう。ハンガリーは、お辞儀の仕方が非常に日本的だ。それも本当に自然に日本的なお辞儀をする国なのである。なので、感情がよく似ていると思うのだ。
という、郵便事業株式会社 代表取締役社長 前在ハンガリー日本国大使館特命全権大使 鍋倉眞一さまのによる、お言葉…。
実際に生活した人がそのように言っているのだから、やはり似ているのだろう。
また、なぜか私がこのハンガリー人がお辞儀するという内容を英語で検索しても全然ヒットしなかったのだけど、かなり頑張って探したところイギリスのメディアでも、
ハンガリーでは、現在も年配の方を中心に、あいさつ代わりとしてお辞儀をする人も珍しくない。という文言も発見。
Guide To Hungary - Etiquette, Customs, Culture & Business
けれど、ウィキペディアで、お辞儀→Bowing (wikipedia) をみても、全然書かれていないのがまだ面白い。
ちなみに、ハンガリー人が言うには、ツラン民族分布地図という、日本が昔作成した地図にそのヒントがあるのだそう…。
→で、国立アカデミー民族研究室のショム・ファイ氏は、知られざる親日国ハンガリーという日本の番組の中で、こう話したという。
日本とハンガリーは言語学的にルーツが同じ。つまり、私が感じていたことと同じやん!w
⑤蒙古斑がある理由
蒙古斑といえば、英語で Mongolian spot と言う。蒙古斑の蒙は、蒙古(もんごる)となるが、つまりモンゴル人のスポットと直訳することができる。
モンゴル系の血が入っている日本人・朝鮮人・中国人などの赤ちゃんに見られるものだ。けれども、ハンガリー人さえも気づいていないようだけど、ハンガリー人の多くは、東アジアの人たちと同様、蒙古斑を持っているとされている。
ということで、私はウィキペディアの Mongolian spot (English) をみてみた。すると、ハンガリーという単語は1つもなかったのだ。つまり、あまりまだ知られていないか、または興味のある人が少ないということだろう。
けれども、違うバージョンで探してみた結果、ハンガリーの蒙古斑も話題になっていたのが面白い。→Talk:Mongolian spot (Hungarians)
またハンガリー人による蒙古斑に関する質問が、私の好きな quora に投稿されていた。
How many Hungarian children have Mongolian spot (blue spot)?
それによると、現在のハンガリー人は、中世あたりのときに、ハンガリーという土地に、中央アジアのほうからやってきた人たちだという。
つまり、もともとインディアンの国だったアメリカに、ヨーロッパから白人が来たのと同様に考えればわかりやすいかもしれない。簡単にいえば、移民国家。たとえば、ハンガリーには Kunság という地名がまだ残っている。
これは「クマンの国」という意味だそうで、クマンとは、トルコ語で中央アジアのトルコ系の部族。つまり、この地図のように、ハンガリーも、中世あたりにState of Cuman Kipchak の一部だったわけ。
今のハンガリー人は、ドイツ系やスラブ系、そしてこの中世の時代に移民としてやってきた中央アジア人たちとのハーフだそう。
ちなみに、ハンガリー(HUNGARY)のHUNの部分は、フン族を意味し、フン王アッティラと会見した東ローマ帝国のプリスクスの所伝を引用したヨルダネスが、
「アッティラは背が低く、胸は広く、巨大な顔を持ち、眼は小さくて落ちくぼみ、髯は薄く、鼻は低く、顔色は黒ずんでいた」
と記していたことからもわかるように、フンがモンゴル型種族(モンゴロイド)であったと言われている。
⑥ハンガリー人のノーベル賞受賞者の数
国別のノーベル賞受賞者を開いて、数えてみると分かるのだけど、かなりの数のハンガリー人がノーベル賞を受賞。日本の10分の1の人口もない、たったの1000万人にも満たない国にも関わらず、ハンガリーという国ひとつだけで、12人ものノーベル賞受賞者を輩出。
2019年現在、
ハンガリー→12人
日本→25人
もしハンガリー人が、1.2億人の国だったとしたら、144人ノーベル賞を輩出していたかもしれない。それほどハンガリーは日本人にとって人口が少ない国なのに、日本の半分ものノーベル賞受賞者がいるのだ…。
ノーベルはユダヤ人だった!?なぜユダヤ人がノーベル賞受賞者の4分の1なの?と世界中でささやかれているが、ハンガリー人も負けていない。のはあまり知られていないことなのではないだろうか。
「ノーベル賞の25%がユダヤ人。アルフレッド・ノーベルはユダヤ人か?」
⑦ハンガリー人にとって夢の島と思われている件
最後に、ハンガリー人は日本のことをどう思っているのか。という部分をご紹介してこの記事を終わりにしよう。
以下の動画は、英語版の動画をただハンガリー語に訳しただけのコピー動画なのだけど、この動画にはハンガリー人によるさまざまなコメントが寄せられており、私としてもハンガリー人を知る一つのきっかけとなった。
[TOP 10] FURCSA JAPÁN DOLOG ✔ Amiről Még Nem Hallottál [MAGYAR TOP 10]
ま、最初からものすごく下品なサムネイルだけど、変な成人向けの動画とかではないのでご安心を(;^_^A
で、この動画や、色々なハンガリー語で書かれた日本について紹介されている記事から分かることは、ハンガリー人は日本のことを全然知らない。薄っぺらくは知っていても、日本人がイタリアってどんな国?くらいの印象しかわかっていなく、彼らは日本よりもイギリスやドイツの方に向いているので、日本は自分たちには関係ない国だけど、夢の国だよね。と思っている程度だということが分かる。
また変な人たちが多い国とも思われているようだ。異常なモノの典型例は、便器の斬新さ、自動販売機の多さ、ギャル、飲食店の食品サンプルなど、他の国にはないものの多さから来ているのだろう。
フェイスブックのコメント
Shindouさん
そもそもハンガリーという国名自体、いにしえのウラル民族「フン族」から取ったと言われています。フィンランドも同様ですが、公式には否定的です。ハンガリー自身もフン族よりマジャールと呼んでほしいみたいです。自分個人的には、髪の毛的な意味でチェック人(チェコ)に親しみがあります。
高坂さん
F1グランプリのハンガロリンクぐらいしかハンガリーについては知らないです。温泉は羨ましいです。
近藤さん
ハンガリー辺りは、モンゴル帝国の征西で攻められて、人種の交雑が起きていますよね。モンゴロイドの血を引く証拠の蒙古斑があってもおかしくはないかと思うのですが?
島田さん
首都ブダペストにはたくさんの温泉があります。また、ハンガリー人は綺麗好きで街もあまりゴミが落ちていません。清潔です。
トウルさん
言語が ウラルアルタイ系なんだよね。あと、🍷トカイとか日本語っぽいね。
Akibanaさん
言語だとトルコ人も近いらしいですよ。つってもトルコ全盛以前なのでもしかしたらモンゴル族からバラバラに逃げた同じ種族かもしれませんね
福原さん
マジャール人はアジア系だとか、蒙古斑があるとか言われているようだが・・・。
Takumiさん
マジャール人の起源は中央アジアあたりなのですが、ギリギリ欧州側らしいです。
田中さん
ハンの征服遠征の影響が大でしょう!トコロテン方式かね?東アジアから押し出されヨーロッパへ。この時が一番大きな民族大移動じゃないかね。遠い祖先で繋がるかね?
Hunyakoさん
ハンガリー人は日本人が思っているほど親日的ではないと聞いたことはありますが、いまだかつて直接会ったことがないです^^;
あの当時、西方に大きく侵攻していくうちに、いろいろとミックスしたのでしょうねぇ。単語に似たものがあっても、言語的にはあまり近くないと聞いたことがありますが、そのあたりはどうなのですか?
そういえば、関係ないですが、NZのマオリも蒙古斑があるので、NZでは蒙古斑を見て、虐待を疑われるということはないようです^^;
井原さん
ハンガリーって、マジャール人ですから、言語的には中央アジアの語族ですね。私的には、華語だけアジアにおいて極めて特異的で、中国の周りを囲むように(北)日本と同じなんですよね…南はインド・ヨーロッパ語族の影響が強いし…
最近、ウズベキスタンの学生が増えていますか、日本との言語的共通点に驚いているようです。まぁ、韓国語を勉強したらもっと驚くだろうなと思いつつ見てます。
小野さん
ハンガリーやフィンランドは、所謂フン族と呼ばれる民族です。フン族の大移動が引き金となり、それに押し出される形で、ゲルマン民族の大移動が起こりました。
このフン族の大移動の原因は、漢です。前漢の武帝は、秦の始皇帝以来、民族の懸案事項だった北方の異民族、匈奴を殲滅する為に武力で対応しました。この漢の武帝の武力行動を受けて、匈奴はその地を逐われる事になります。
匈奴は西方へ逃れました。この匈奴がフン族だと云われて居ます。元々、東アジアの民族だった訳ですから、我々モンゴロイドと共通する処があっても不思議ではありません。
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