この記事では私が率直に感じた東京を書いた。約10年ちょっと前、私が高校を卒業したとき、私はすでに東京という街に飽きていた。というのも高校時代に11回も東京に行って、いろいろ見て、体験をしてきたし、また外国に行った経験もそのときあったので、東京が特別面白い街とは思っていなかったのだ。
なので、よく芸能人をはじめ、東京で人気な港区に住みたいなんて思ったことも一度もない。
そりゃ高校生の時は、渋谷とか新宿とかにハマったし、また興奮したりもした。けど、あれから10年以上が経った今、私の目にはもう東京が楽しい場所とは思えなくなっている。
確かにずっと住んでいるから刺激がない。というのもあるけれどね。だけど、外国に行っていた時期が長かったということもあって、そういう視点から、「なぜ東京がつまらない都市なのか?」ということだけにフォーカスした記事を書いてみようと思った。
ちなみに東京に住んだことがあると書いたが、私は、約10年間くらい、関東を拠点としていたので、
埼玉県(与野、三郷、大宮)、千葉市中心部、横須賀市、横浜市中心部、上野、築地、目黒、自由が丘、新宿、中野坂上、大田区、西武新宿線沿いなど、
もう数え切れないくらい、いろんなところに住んでいる。まだまだあるけど、もう思い出せないや…。
これだけ色々住んでると、飽きるわな…。w
そんな私は現在、10ヶ国語をオンラインで教える仕事や、医薬翻訳、ブログなどを書きながら、海外を旅してまわっています( ゚Д゚)
では、そんなグローバル目線、そして、
①東京と現在のソウルは、ほとんど変わらない
まず、やはりこれである。韓国に仕事、留学、ワーホリなどで15回以上も行き来している私から言わせれば、現在のソウルは、東京とほぼ同じくらいだと思う。
具体的に何が同じくらいなのか。ということは以下に書いたけれども、
つまり、東京と大阪は比べ物にならないくらい東京のほうが規模がデカいけれども、東京(3500万人)とソウル(2500万人)は、東京のほうが一回り大きいけれども、実際はほとんど変わらないということだ。
繁華街の規模にしても、地下鉄などの路線数にしても、歩いている人たちの雰囲気、ファッションセンス、一人当たりの購買力など、アジアの中で東京に一番似ていて比較できるのがソウルである。
香港、シンガポールは人口が少ないし、上海はまたちょっと違う。
韓国の人口の半分が集中するソウル首都圏(2500万人)を訪れたものならわかると思うのだけれども、日本人がイメージするよりも発展している。それは、それだけ力を入れているからかもしれないね。
韓国は狭いから、ソウルにたくさんのお金を費やすことができる一方、日本は北海道から沖縄まであるからね…。
そういう意味でも、東南アジア人など、一部の韓国大好き組は、ソウルに憧れることが多いかもしれない。それを決定づけているのは、韓国のHDI(人間開発指数)の数値が、日本とほぼ変わらなくなったということもあるかもしれない。
「世界では韓国が優秀!と思われている?海外からみた韓国の評判 TOP10」
そして、東京よりもソウルのほうが、夜遅くまでやっている六本木や歌舞伎町のような繁華街の数が多く賑やかだったりする点は魅力的かも…。
いずれにしても、かつて1990年代のような、アジアで東京だけがナンバーワン!みたいな時代はとっくに終わってしまっている。
「15年ぶりに東京にきた韓国人が感じた、ソウルとの違い【韓国の反応】」
②外国人街が少なすぎ、多様性に欠ける
パリ、ロンドン、NY、ベルリンなどは、人種構成が多様。そういう人たちが交わり交流することで、新しい発想が生まれる。日本にはそれがない。
簡単に言えば、東京はソウルと全く同じで、日本人だけの街。今でこそ観光客が増えてきているので、東京は外国人が多い!と日本人は思っているが、実際は世界の主要都市と比較すると、全然違っている。
ニューヨークの場合、白人(44%)、ヒスパニック(27%)、黒人(25%)、アジア系(11%)となっており、人種が多様すぎて、東京とは全く違う。
唯一六本木みたいな街には外国人が多いかもしれないけど、やはり世界の主要都市と比べると、まだまだだ。
私的には西葛西みたいなインド人街が、もっと東京のど真ん中にあって、そういうインド人・ネパール人、パキスタン人、バングラデッシュ人が集まる地区に、インドのIT企業などが入っていたら面白いのではないか。と思うんだけどね。
確かに新大久保地区も韓国人をはじめ、ネパール人や、外国人が多く住む町ではあるが、何かムーブメントを起こしそうな空気は感じない。
料理屋さんがあるのはいいけど、何か新しいものを創り出す外国人というのが、今の日本には必要だと思うので…。
またせっかく汐留の近くに作った、汐留イタリア街に人通りはなく、廃れていってしまっている。カフェは営業を停止したりね‥。せっかく新しい建物があるのに、あそこでもっとムーブメントを起こせないのか?と考えてしまう。
とは言っても、日本は移民を受け入れないのが正解という意見には私は同調できる。ドイツやスウェーデンで犯罪率が高くなったり、
「親愛なる日本の友人よ。君たちの移民政策は非常に優秀だ。ドイツが日本を称賛する理由【ドイツの反応】」
「日本人を尊敬します。俺らスウェーデン人が、移民問題に関して日本に倣わなければならない理由【海外の反応】」
パリが黒人だらけになってしまって、更に富の格差が拡大して酷い状態になっていることを私は知っているからである。
「白人はどこに?「パリはどこの国の首都ですか?」と世界で話題に【海外の反応】」
けれども、私が東京がつまらないと思う理由の一つとして、やはり多様性、特に人種、言語の幅が狭い。というのは、言っておきたかった。
③LGBT、障がい者に対しての意識が足りない
写真はバイセクシャルを公言しているレディガガ。
世界では現在、同性愛者などの市場(商売としての市場)が重視される中、まだまだ東京ではLGBTに対してオープンな社会となっていないようにも見える。
カナダのトロントや、ニューヨーク、ベルリン、バルセロナ、サンフランシスコなどはLGBTの人たちにとって暮らしやすい街と言われている。
https://www.nestpick.com/best-lgbt-cities/
特に、驚くべきなのは、戒律の厳しいイスラム教国家に囲まれている中東のイスラエル(ユダヤ教国家)のテルアビブが、アジアでLGBTに優しい都市ナンバーワンだということは、日本人にはあまり知られていない。
「知っておくだけで海外旅行が面白くなる、世界のゲイ (LGBT) タウン TOP12」
実際カナダのトロントに住んでいた私も(2007年)、この多様性には衝撃を受けている。トロントは北米でも有数の大都市だけれども、移民の国籍数も北米で数えるほどの都市で、国籍が豊富なだけでなく、LGBTに対する権利は、2018年現在の日本よりも更に進んでいた。
当時は、2007年頃だったけれども、東京からニューヨークに飛行機で降り立った瞬間、建物などの景観は東京と変わらないけれども、人々のライフスタイルというか、生き方、多様性などは、東京と全然違っていて、カルチャーショックを受けてしまった。
それが現在の私を作っているのかもしれない。だから、私はできれば東京には住みたくない。
もう一つ言わせてもらうと、東京というか、日本全体に言えることなのだけど、障がい者に対して非常に冷たい。これは、簡単に言うと、韓国と同じ状況である。
アメリカにいい例があって、アメリカではディズニー系のチャンネルなどに、以下の記事に書いたような、身体は一つ、頭は二つのような、__を出演させて有名人にさせたり、多様性を認めるアメリカ人も、その障がい者を応援している。
こういうのは現在の日本では、達成すらできていない。おそらく発想すらないのではないか。とはいえ、江戸時代などは、障がい者に対して見世物小屋(みせものごや)というものがあったり、必ずしも、歴史を鑑みると、日本人の障がい者に対する態度がものすごく冷たいわけではなさそうなのだけどね。
こういった障碍者に対する雇用を、別の形で作っていける社会を目指してほしい。
ちなみに、日本には自分がバイセクシャルであることに気づいていな人は結構多い。
④渋谷、新宿、池袋は、結局どれも同じ
私が思うことは、山手線の西側にある街(池袋、新宿、渋谷)が、すべて同じに見える点である。
歩いている人、売っているもの、雰囲気は、ほとんど同じだと感じる。もちろん、微妙に違っていて、池袋は田舎、渋谷は洗練されている、新宿はこの中で一番人が多く、洗練されている部分とダサい部分が混在しているなど、やはり違いはある。
けれども、人種が違っているわけでもなく、すべて日本人の若者が集まる街であり、やはり世界の主要都市で感じるような、他の国に来たような感覚とか、違う文化を体験しているような感覚は全くない。
つまり、私は池袋~渋谷までの3つの新都心を、ひとつのエリアとみなしている感覚。だって全部同じように見えるんだもん…。→若者から搾取していく消費型の街にしか見えない…。
残念ながら、最近は銀座まで同じになってきている。なぜなら、どこも同じようなお店があるからだ。たとえば、百貨店や家具店など、すべて同じようなお店しかない。
東急ハンズやニトリが入ってきたことや、大型デパートが相次いでオープンするけれども、どこにでもありそうなブランドものばかり。
NYのマンハッタンに、どでかいチャイナタウンと、タイムズスクエアは全く違った空気を持つ場所であり、そういう意味でも、やはり渋谷・新宿・池袋は同じに見える…。
けれども銀座の場合、やはりこれら3つの副都心とは違い、やはり東京の中心部だと感じる。
また、私は中央区に住んでいたので自転車で皇居から新宿あたりまで行ったりすることもあるのだけど、なぜに渋谷の交差点と、新宿のアルタ前にあんなに人が集中しているのか、理解できなかった。
特に新宿のアルタ前。多くの日本人がみなと同じことを考えて、同じ場所に、同じもの同士集まるのではないか?とその時思った。(私も実際、新宿によく行っていた時期があるので・・・)
けど、自転車で都心をサイクリングしていても、都心ってやはり人が全然いない。皆、特定の場所に集まっているだけなのである。
⑤若者に活気がない
渋谷は普通の街になり、また若者は、活気がない。若者にお金が回らなくなっている。おそらく富を持っている年齢層が偏っているというのが原因。また欧米にあって日本にない精神の一つでもある、「出た杭は打たれる」と言う言葉からも分かるように、もっと多くの年配者が若い人たちに投資していくべきだと思う。
なんていったって、日本は貯金大国なのだから。こういう精神なくして、将来の発展は無理ではないか?と思ってしまう。
日本の富裕層は、もっとユダヤ的な発想で日本の若者に投資するべきである。
「ノーベル賞の20%、世界の富の分配、産業の独占。日本人はユダヤ人(失われた10支族)説まで、ユダヤに関する知識」
⑥ベンチャー精神が全くない
ベンチャーとはリスクをとって起業をするという意味合いがある。
サンフランシスコや、ベルリン、ニューヨーク、ソウルなどのように若者が起業しようという精神が日本にはそもそも少ないうえ、東京ではもっとその傾向が弱いと思う。
中国人や韓国人の若者が起業したい人が多いのに対して、現代の日本人は、安定した職を得たいという人が多い。
それは、なぜグーグルが、東京に「グーグルキャンパス」を設置しなかったのかで、わかるかもしれない。
日本だけではないが、資本主義経済の日本では、労働分配率が減っている。つまり、会社の中で、従業員に支払われる労働の対価が少なく、上の人たちだけが多くを取っているという状況だ。
もちろん資本主義経済では競争原理としてそれでいいのだけれども、従業員にもっと対価を分配することや、自由な気風を作ることで、発想力を高め、起業家精神を養うなど、現在の日本にはまだまだ経営に対して工夫できる点は多い。
つまり、新しいものを想像し、それを創造していく人財をもっと育てていく器の広さがこれからの日本人にもっと重要になっていくのではないか。
たとえば、アメリカ西海岸のシアトルでは、人口はそれほど多い都市ではないものの、マイクロソフトやアマゾン、スタバなんていう、世界の大企業のTOPに入る企業が3つもある。(小さい都市にこれだけの大企業が3つ存在するのが面白い)
で、最近は高層マンションなどを建設すると、その一階部分に入居するテナントを、大企業のチェーン店ではなく、個人経営のショップなどを入れるように、シアトル自体が主導して進めているそうだ。
日本で言えば、商店街のような個人経営が、そのようなマンションの1階部分を使わせてもらえるという感覚に近く、こういうことをすることで、個人の力が蘇る。
日本は何でもかんでもチェーン店化しすぎたのではないか。日本も韓国も、高層建築物の1階部分はほとんどがスタバだったり、つまり大企業のチェーン店が占めていて面白みがない。こういう部分から、シアトルの起業精神は、凄いと思うし、エストニアが進めている電子居住権や、起業家精神のある人たちが集まるオランダなどがやっている取り組みをぜひ、東京も真似をして、優秀な外国人人材を多く呼び込んではどうだろうか。
「日本人でも欧州連合エストニア共和国の居住者になれる!安倍首相も持っている「e-residency」を取得するメリットとは?」
「オランダがスイスと日本だけに「最恵国待遇」を与える理由と、フリーランス(起業家)にとって「ベルリン」よりお勧めな理由」
⑦東京が取り込むべき要素のある街は?
最近東京オリンピックがあるということで、東京は活気を取り戻してきている気がする。たとえば、東京駅~品川駅にかけて、ますます高層ビルが建ってきているし、虎ノ門を中心に東京に国際拠点を森ビルが主導つくったりしている。
人・もの・金を東京にもっと取り込んでいこうという試みのようだ。丸の内みたいな高級ビジネス街でも、起業したい人向けのスペースや、レンタルオフィスみたいなものも増えているし、外国人の観光客数も増えている。
また東京の郊外は廃れていって、都心に住む人が増えている。
けれども、一つ言いたいのは、リニアモーターカーができたり、新しいテクノロジーが次々と導入されても、人々の精神が変わるか?ということとは別問題だと思う。
それは現在の韓国を見ればわかる。ソウルは東京とほとんど変わらないくらい整備されているが、人々の道徳観は日本人よりも、まだ低い。→道徳観は、HDI(人間開発指数)に反映されない。
やはり、現在アメリカでもっとも家賃が高い都市になってしまったサンフランシスコ的な要素を取り組むのはどうだろうか。
https://sf.curbed.com/2017/2/22/14700442/san-francisco-rents-highest-world-price
つまり、消費型の都市から、人それぞれが創造していく都市に変わっていくべきであるということだ。サンフランシスコは世界でもスタートアップ(起業する)人にとって上位にあがる街であり、またLGBTみたいなマイノリティに寛容な都市としても上位であり、ITの先端都市でもある。今まさに東京が足りない部分ではないだろうか?
⑧それでも、東京は海外で評価されている
このように、私から見て東京がどれほど魅力がないのかを書いてきたが、それでも東京は海外で評価されている。
まず、東京は世界一の都市圏人口を抱えている。これは、東京23区を中心としてその郊外も合せた人口をすべて合計すると、3500万人程度になるということであり、人口5000万人以上の韓国よりも高い国内総生産。
「大韓民国 VS 関東(日本)。人口や経済力(GDP)などを比較した場合、どっちが強いの?【韓国の反応】」
そして、ニューヨークをも超える巨大メトロポリス。
「ニューヨークと東京ってどっちが都会なんですか?また、世界の中心はタイムズスクエアと渋谷どっち?【アメリカの反応】」
この点は、数字の面で、世界では広く知られている。けれども、一人当たりの経済的な豊かさは、ニューヨークに大富豪が集まっていることもあり、東京のほうが格段に低い。
けれども、東京には西洋人が持っていない魅力が多くあり、西洋人だけでなく、中国人や韓国人、東南アジア人も、東京に行きたがる。そして、今後、東南アジアやインドの中間層がますます増えることによって、東京へ観光にやってくる人たちは、ますます増えていくだろう。
けれども私から言わせると、やはり韓国の首都ソウルと東京はあまり変わらない。
それでも、人口だけが無駄に多い東京といえば、言い方は悪いが、高齢化社会がこのまま続いていくと、東京に老人ばかりが集まるとか、空き家が増えたり、過疎化したエリアに、外国人が住むといった、今とは違う東京に変わっている可能性は十分にある。
特に山手線付近の都心あたりは、今とほとんど変わらないだろうが、それ以外のエリアとの格差が今後ますます増えていくだろう。
また高度経済成長期とともに始まった過度なアパレル産業の発展は衰退をたどっていることからも分かるように、富の格差とともに、日本人が得意とする戦後生み出されたサブカルも、衰退する可能性がある。(今よりもという意味)
日本の人口減少は続いていくが、東京の人口は当分減らないと考えられるので、東京の都心だけが、シンガポールみたいになるかもね…。
確かに、なんだかんだいって中央区に住んでいた私から言わせると、都心は非常に快適である。また都心のほうが、人が少ないというのも東京の特徴ではないか。(渋谷・新宿・池袋は都心ではなく副都心です。千代田区、港区、中央区=都心)
⑨鍵を握るのは、大阪の復活かもしれない
また、東京だけでなく、現在大阪はとてもアツいと思う。それは外国人観光客のリピーター率が高いからとかではない。大阪こそ、日本が誇れる街ではないか。
「日本在住の外国人が、東京ではなく【大阪】にハマってしまう理由」
大阪は商人の街、江戸は武士の街と言うように、気質そのものが違うし、人情溢れる部分が大阪にはいまだに多く残っている。
上の記事でも紹介したけれども、大阪を訪れる外国人はやはりその違いに驚いている人が多い。つまり、中国には、北京・上海・広州とバランスよく、同じくらいの大都市が点在するように、現在東京だけが一番凄い!的な空気から、大阪にもっと分散させてはどうだろうか。
そうすることで日本の存在感はますます上がっていくだろうし、リニアモーターカーを作る意味もある。
そして、東京に再び活気を戻す方法は、中国みたいに高層ビルを増やすことでもなければ、渋谷とか新宿みたいな同じような街をつくることでもなく、人それぞれが独自のビジネスを持ち、それを他人と協力し合ったり、認め合ったりすることによって生まれる新しいエネルギーみたいなもの(うまく説明できない)が必要なのではないか。
そこには日本が得意な伝統工芸、職人気質なども合せて、他の国にはできない細かいモノづくり、そしてITに強い人たちを育てる場所など、色々なものが必要になってくるだろう。
また、単にサブカルのような消費だけではなく、ITなどを生かした外国人との接触による交流の場(日本にはシリコンバレーがない・・・)などの要素も加えることで、より東京の魅力度が高まっていくのではないか?と思った。
個人的には大阪大好きな人が集まって大阪を再建してほしい…。
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