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ポルトガル語を勉強するメリット、需要、重要性

2016年6月13日

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ポルトガル語を勉強するメリット、需要、重要性

2016年6月13日


ポルトガル語、アラビア語、ロシア語はんぜか日本では全然人気のない言語として扱われている。特に日本では、お隣の韓国語が若者には人気があり、中国語のような英語に次ぐ可能性のある言語も同様に人気。また、西洋好きの日本人に人気のある言語といえば、やはりフランス語だろう。

「多言語を勉強してわかった日本人が「ロシア語」/「アラビア語」/「ポルトガル語」を避ける理由」

無論、そういう人たちはポルトガル語には目を付けない。けれども、私がアラビア語を勉強したように、ポルトガル語というのは、日本で勉強している人が少ないからこそ、可能性を見つけられる言語だと私は確信している。なんて言ってもポルトガル語は、世界中に2億人以上もの話者がいるということをまず理解しておかないといけない。

これは何もブラジルだけではない。これから発展していくアフリカの国々(以下で説明していく)や、日本人が知らないようなところでも実はポルトガル語というのは話されているからである。

この記事では、いろんな部分から掘り下げて、ポルトガル語を学ぶメリット、需要、重要性を考えていきたいと思う。

①ポルトガル語は、ブラジルだけの言語ではない

多くの人が、ポルトガル語と言えば、ポルトガルでも話されているけど、ほとんどの話者はブラジル人でしょ?で片づけてしまう。確かに事実ではあるが、ポルトガル語が単にブラジルやポルトガルだけで話されている言語であれば、ちょっとつまらない。やはり学からには、もっと色んな国で使われていたほうがいい。と思うのは当然だろう。

もちろんブラジルという国はジニ係数(格差を表す数値)は高いが、2050年に向けて緩やかに、その存在感は増している。2050年には、日本と同等規模のGDPを持つ国になると言われている。

ブラジルのGDPは、261兆円(2011年)→179兆円(2016年)と格段に下がってしまった。2016年と言えばまさにリオデジャネイロ・オリンピックがあった年だけれどもね。

この理由からポルトガル語を避け、もっと多くの国で使われているスペイン語を勉強しようと思っている人も多いかもしれない。

けど、景気って下がったら上がるしかないやん。という楽観的な考えしか私にはない。また下がったものにチャンスがあるので、そういう国の言語を覚えておけば、日本人として商機は必ずあると思う。(日本人が外貨を稼ぐ時代なのでね…)

で、人口1031万 (2017年)のポルトガルは置いといて、なんとポルトガル語は、アフリカでもかなり話されている言語だということは、あまり知られていない。

しかも、それらアフリカの国々は、いまだに日本人によって手を付けられていな国が多い。

②ポルトガル語は、南米よりアフリカで話されている言語

ブラジルの人口が、2億人(2017年)ほどなので、やはりポルトガル語と言えばブラジルで話される言葉なのではあるが、南米、アフリカ、ヨーロッパのうち、どこが、一番ポルトガル語を話す国が多いのか?となると、それは日本人やほかの国々の人たちがまだ手を付けていないアフリカなのである。

順位国名人口(2017年)
1アンゴラ2978万
2モザンビーク2967万
3ギニアビサウ186万
4赤道ギニア126万
5カーボベルデ54万
6サントメ・プリンシペ20万

これだけ(6331万人)で、ポルトガルの6倍の話者がいることになる…。

この6か国は、ポルトガル語公用語アフリカ諸国(Países Africanos de Língua Oficial Portuguesa、PALOP)と総称されている。

また、アンゴラの1人当たりのGDPは、アフリカで一番の経済大国ともいわれる南アフリカと同等。赤道ギニアに関しては、1人当たりのGDPが、104万円ほどで、アフリカのシンガポールとも解釈できる。

このようなアフリカでは収入の高い部類に入る国々で、ポルトガル語が話されているわけである。

ちなみに、赤道ギニアに関しては、公用語が3つあり、スペイン語(第一公用語)であり、フランス語(第二公用語)、ポルトガル語(第三公用語)となっている。

また、上の人口などは、現在に近いものだが、言語を学ぶ上で、やはり将来を見据えて勉強したいものだ。そう考えたとき、つい最近とも思える1990年(2020年を起点にして30年前)くらいすぐに訪れてしまう、2050年の人口予想を見る必要があると思う。

順位国名人口(2050年)
1モザンビーク5899万
2アンゴラ4588万
合計10487万

そう。この二つの国だけで、1億を超えてしまうのである。アフリカ=英語・フランス語・アラビア語と思っている人は要注意であり、ポルトガル語が活躍できる場所は、こんなにもあるということだ。

ちなみに、上の地図には載っていないが、インドネシアのすぐ東にある東ティモールも、ポルトガル語が公用語となっている。

 

③日本人が一番関わるポルトガル話者は国内のブラジル人

日本人は海外に出ることを夢見るくせして、国内にいる外国人を見てみないふりをしている。それは彼らの多くが貧しいからという偏見からきているのかもしれないね…。

けれども、ブラジル人は、17万人(2015年時点)ほどいると言われている。中国人>韓国人>フィリピン人>ベトナム人>ブラジル人という感じで、5位。地球の真裏にある国なのに、台湾人やタイ人よりも多いのである。

「日本に住んでいる外国人ランキングTOP20」

愛知県、静岡県、三重県、群馬県だけで10万人以上も!?以下のソースから、日本中に散らばっている日系ブラジル人の人口を表でみることができる。

在日ブラジル人 [ 2015年第一位 静岡県 ]

何度も言うが、日本国内には、実際に17万人もの日系ブラジル人がいると言われている。

この事実を元に、ポルトガル語をどう生かそうかは、自分次第であり、自分の頭で考えるべきである。日本に住みながらもポルトガル人の友達を作りまくるという変人になるのもよし、新しいビジネスを自分で立ち上げるのもよし。

今はインターネットの時代だからね…。

 

④ポルトガル圏でブランディング化する方法

外国語を学ぶとメリットになることは、今やNTTドコモなどのコールセンターで時給2300円をもらうためだけではない。もちろんそういう使い道もあるだろう。ポルトガル語を使う仕事をしながら、さらにポルトガル語と日本語に精通することで、他の人にはできないポジションを得ることも可能。(日系ブラジル人だけが、両方操るとも限らない。最終的には努力したものが勝ち)

また今後、終身雇用制度は徐々に廃れ、働き方も変わっていくだろう。富を持つものと持たないものの差が激しいように、自分でビジネスを考えなければならない時代にあるとも言える。

つまり、他の人と同じことをしていては淘汰されてしまう可能性すらあるのだ。その中で、すでにスペイン語圏で活躍している日本人や韓国人ユーチューバーもいるが、ポルトガル語を使い動画作成をして、日本のことを発信したり、ポルトガル語圏の人たちを集め、何かを始めるというのもり。

以下、スペイン語を話せる人たちを載せた記事だが、この中には、韓国人ユーチューバーや日本人のユーチューバーも含まれる。

「スペイン語が理解できる、話せる日本・韓国の有名人と、情報発信している人 TOP15」

1年、2年結果がでなくてもいい。なぜなら、先に始めたもの勝ちで、2050年には人口が倍増し、1人当たりの単価も上がるのがポルトガル語なのだからね…。おいしいでしょ(^_-)-☆

何もユーチューブだけじゃない。ブログで情報発信でもいいし、現地に行って日本食レストランなどで、本場の日本食を広めるのもいいし、言語が少しできるだけでも、その人の可能性は広がっていくのだよ。まさに、ビジネスは自分で考えるのである。

 

⑤意外にも、ポルトガル語がまだ使用されている国

お隣の中国にあるマカオ特別行政区でも、道路標識などはポルトガル語。別に行くことないかもしれないけど、世界でも1人当たりのGDPがトップクラスのマカオでも視覚的に使われているという事実。※マカオの1人当たりのGDPは、1ドル=100円で計算した場合、823万円で、640万円のシンガポールよりも、183万円高い・・・。(2018年時点)

List of countries by GDP (nominal) per capita

しかも、驚くべきなのは、インドでも使われている地域があるということだ…。上のポルトガル語圏の地図にインドが載っていなかったので意外かもしれないが…。私は知っているのだよ!その場所が、インドのゴア州というところだ。

(ゴア州に住むポルトガル語を話すインド人女性)

また、上にも述べたが、インドネシアの東側にある東ティモールでも公用語となっている。このように、思ってもいない場所でポルトガル語が話されているのである。私もこの記事を何度も修正する過程で、ポルトガル語の可能性に気づいてきているからね…。

 

⑥他の人が学んでいない言語を学べ!

上にも書いたが、ブラジルは一気に景気が上がったと思ったら、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックのときは、経済がガタ落ちだった。けれども、短期的な経済状況よりも、中長期的に考えるべきである。

ブラジルがこのまま終わってしまうわけではない。あれほどの土地と人口を抱えた国もまた珍しいので、今後のブラジルに期待をしようじゃないか。

ブラジルの人口はアフリカの国々のように、二倍増えたりするわけではなく2.5億人ほどにしかならないとも言われているが、それでも、アフリカの1億人以上ともあわせても、2050年には、世界で4億人前後が話す言語になっているのである。

またこれら多くの地域ではまだ日本人が進出していない場所が多くあり、まさにおいしい言語だと私は認識しているのだ。

どんな言語だって極めれば、貴重な希少価値のある人材になることができる。

これは覚えておくべきだろう。また、たいてい、80対20の法則で考えると、100人ポルトガル語を勉強していたらそのうちの20人が仕事で使える程度までいける。また、その20人のうち、およそ4人ほどが、その能力をもっと伸ばすことができるのかもしれない。(翻訳分野で活躍したり、自分をブランディング化して活躍したり、人を集めることで収益を得たり)

⑦ポルトガル語使用の求人は増えている

https://jp.indeed.com/%E3%83%9D%E3%83%AB%E3%83%88%E3%82%AC%E3%83%AB%E8%AA%9E%E9%96%A2%E9%80%A3%E3%81%AE%E6%B1%82%E4%BA%BA上のURLは、indeed でポルトガル語と検索した結果だ。この記事を最初に書いた2016年に比べ確実にポルトガル語ができる人材の需要は増えている。ポルトガル語を勉強したら積極的に仕事で使う数年間を作るのが賢い。同時に自分がやりたいビジネスなどもやっていくのが、理想だろう。

また、新宿のNTTドコモ代々木ビルでは、国内に住む在日ブラジル人に対応できるコールセンターのスタッフを募集している。

NTTドコモ 求人 ポルトガル語

と検索してくると、派遣会社などのページが複数出てくるので参考にしてみてね。

⑧ポルトガル語の勉強法

ポルトガル語が初心者であれば、まずは指差し会話帳などで遊ぶところから始めればよい。口から発することができるようになったものは、シャープペンシルで潰していって、どんどん単語数を増やす。これを3ヶ月ほど続ければ、日常に必要なボキャブラリを構築できるだろう。

その次にやることが、NHKの単語集なのだけれども、これは単語を勉強するというよりも、単語の例文欄にある文の構成を理解したり、CDで聞き流しながら自分でも発してみたりするのに使って欲しい。私も、このシリーズを外国語メンターで活用している。

メンティさんもお金を払って必死にレッスンを受けているので、フレーズはすぐに覚えてしまう。私も多言語を勉強する上で、すべての言語をこのNHKの単語集の例文を参考にしてきた。やはりNHKなので質が良い。

私個人的には、ポルトガル語の学習はこの辺まででいいと思う。この二冊を中心に、ブラジル人が集まる群馬県や静岡県に友達を作りに行くのも良いし、実際に会話を楽しむ期間を1年くらい作ったほうがいいと思う。

文法はその後である。文法を先に勉強する人もいるが、それよりもまず言語のシャワーを浴びて、疑問をたくさん持ったうえで文法を勉強するほうが頭に入ると思う。

1年でマスターしようなんていう考えよりも、仕事と同じように3年計画にするのが好ましいだろう。

なんていったって、日本にはブラジル人が多いので、日本人はポルトガル語を勉強する環境が他のアジアの国々と比べて整っているとも言える。

また、facebook で、JAPÃO SEM LIMITES(4.6万人が参加)というグループに参加し、タイムラインに友達募集などと書くと、おそらく多くの人からメッセージが来るはずである。

facebookにはグループ検索機能があるので、グーグル翻訳機なので、”日本 ブラジル”などとポルトガル語に一旦変換して、コピペして検索すると、色々でてくるよん☺

以下のようなグループも発見。日本に住んでいるブラジル人

 

⑨ポルトガル語と、スペイン語との違い

(この動画で、ブラジル人のポルトガル語が聞けます。発音はとてもエレガント)

最後に、似ているとも言われるポルトガル語とスペイン語の違いを解説してこの記事をしめよう。

音声学な観点から言うと、スペイン語が日本人にとって話しやすい言語という理由の一つに、発音というよりは、タイミングというものがある。

このタイミングというのは、リズムのようなものなのだけど、世界の主要言語には3つのタイミングがあり以下のように分類されている。

①モーラ・タイミング
②シラブル・タイミング
③ストレス・タイミング

「プロソディ / 発音 / アクセント / イントネーション (抑揚) / ピッチ。これらの意味の違いと役割」

モーラというのは拍という意味であり、手を一回叩くのが一拍というイメージ。(世界の主要言語で日本語だけ)

シラブルというのは音節の意味であり、母音ごとに発音していく方法。(世界の主要言語の大部分がこれ)

ストレスというものは、英語と同じように、強弱が激しい言語。(英語、ロシア語、アラビア語、スペイン語、北欧の言語など)

こういう部分を見ると、日本人にとってポルトガル語は、スペイン語を話すより少し難しい部分がある。

つまり、英語のリズム感が好きな人にはこのポルトガル語は、楽しんで学べるのではないかとも思う(^_-)-☆

そういう音声学な意味で言えば、ポルトガル語とスペイン語は、リズム感が違うので、聞く感じは少し違うように聞こえるってことも頭に入れておいてね(^_-)-☆

 

まとめ。

やはり、ポルトガル語は、たとえ日本でレアで人気がない言語であっても、世界中では2億人近い人が母語として使用している事実。また、それが、2050年には4億人前後に増える。非常に可能性がある言語であり、日本人が目をつけていないという部分に、その可能性があるということ。

また、言語はただ雇用されるための資格ではない。今の時代、ネットを使って人を集めたり、自分をブランディング化するために使うのが主流となってきていることもお忘れずにね(^_-)-☆

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