最近密かに流行り出しているベトナム語。なぜ流行り出しているのか?といえば、それはある種の魅力があるからだろう。中国のようにインターネット規制がされてユーチューブや、フェイスブックが制限されている国でもなければ、台湾のように人口が著しく少なく国土が狭い国というわけでもない。ましてや、隣国の韓国のように反日の風潮がある国でもない。
そういうふうに考えると、文化的には東アジアに分類され、日本からも近いベトナムは案外、日本人にとっても新天地のような場所にも思える。
また、日系企業がベトナムに進出するに伴い、ベトナム語を勉強する日本人が増えたというよりは、日本語を学習するベトナム人も急激に増えている。そして日本に増加するベトナム人の犯罪者。このように、現在密かに日本とベトナムの交流が増えていっている。
そう、日本に住む外国人で急激に増えているのがベトナム人なのだ。
「日本に住んでいる外国人ランキングTOP20」
なので、多くの日本人がベトナムで働くようになり、また逆にベトナム人が日本にかなり増えてきている。中国だけに依存してきた日本が数年前から東南アジアにシフトした結果、ベトナムはその中でも日本との関わりがより一層増えた気がする。
その中で日本はベトナムで厚い信頼を得ている。が、一方、韓国企業も日本企業に負けず投資を続けてきたことや、韓国とベトナムの関係が、他の東南アジアの国々と比べても、割と濃密なこともあって、ベトナムでは韓国人に憧れる人が多いのも事実だ。
「世界では韓国が優秀!と思われている?海外からみた韓国の評判 TOP13」
http://www.skyscrapercity.com/showthread.php?t=28134
つまり、ベトナムには日本だけでなく、韓国料理なども多いので、韓国料理が口に合う日本人にとっても、生活しやすい。また地理的に日本に近いという意味も考えれば、中国の南部にある都市に行くというような感覚になるかもしれない。
さて、ここでベトナム語を学ぶメリットはあるのか?といわれれば、最初に言っておこう。あまりないかもしれない。けど、人による。
つまり、ベトナムが好きで、ベトナムで働きたい、ベトナム人の友達と一生交流していきたい。普通の日本人とは違い、私だけはベトナム人と向き合っていきたい。という意思があれば、話は変わってくる。
自分の意志次第でどこの国へ行っても生活できる現在、企業が求める英語(基本なのでこれは覚えるべきだが)ではなく、自分で学びたい言語を選ぶ時代になったと私は感じる。
つまり、企業に雇ってもらうために、中国語を勉強するよりは、自分で働く場所を決める場合、こういうマイナーな言語を勉強することも、選択肢としてアリというわけだ。
ではでは、以下ではベトナム語を学ぶと、どんなメリットがあるのかというようなことを語っていきたいと思う。(^_-)-☆
①東南アジアの中でも、なぜベトナム語?
東南アジアと言えば、日本人に一番人気なのがタイ。これはずっと変わっていない。タイの日本人人口は、6万4000人(2016年)とも言われ、ベトナムの1万7000人規模よりも断然多い。
そもそも、ベトナムの人口は、数年には1億人になる。現在は9500万人。つまり、タイの7000万人よりも多い。しかも、日本人が少ないので、まだまだ商機がある。
※商機とはまさに、現地に即したサービスを自分で発見してやっていくこと。
また、ベトナムは東南アジアでもっとも経済成長している国の一つであり、現在インフラなどが急ピッチで整備中。また韓国系企業も多く進出しており、韓国人も多い。今後、日本人にとってベトナムは今よりも近い国になると個人的には思っている。
つまり、ベトナムに中間層がもっと現れると、現在の日本と韓国・台湾のように、航空券がものすごく格安になるので、価格面でも、距離面でも近い国になるはずだ。
その中で、日本人があまり学んでいないマイナー言語(タイ語やインドネシア語よりも少ない)であるベトナム語は、東南アジアの中でも、学ぶ価値のある言語と言えるだろう。
②イケメンや、美女をゲットするのに便利
ベトナムと言えば、美女が多いことで知られている。これは、日本人男性がフィリピン人女性との国際結婚が多いのに対して、韓国人男性の国際結婚の実質的ナンバーワンが、ベトナム人であることからもわかるように、韓国人男子には、すでに目をつけられている外国人がベトナム人なわけである。
「こんなに減少?日本人の男女別、国際結婚相手国 TOP8と、韓国人の男女別、国際結婚相手国 TOP8」
とはいっても、私自身東京の英会話カフェ(交流会的なやつ)で、日本人の旦那を持つベトナムの美女にあったことがある。
結構このパターンいるのねぇ~。なんて思いながら見てたけど。そんな私もベトナム人男子を狙い中~( ´艸`)//
けれども、やはりベトナム人男子よりは、ベトナム人女子を狙う日本人男子が、もっともっとベトナム語を勉強したほうが良いかもね。なぜなら、ベトナム人美女はやはり綺麗な人が多いので…。
ちなみに、一つポイントなのは、日本の平均年齢が、47歳なのに対して、ベトナムは30歳。私が住んでいるマレーシアが28歳なのでよくわかるのだけど、老人をほとんど見かけない。つまり、街中を歩いても東京などと違い、若い人ばかりなのだ…。
「ベトナム人男性から見た、ベトナムの美女ランキング TOP10」
③ベトナムで人気な言語は、韓国語ではなく日本語
韓国企業に入りたい若者がベトナムで増えていると語ったが、実際、多く学ばれている言語は依然として日本語だ。
中国語よりも、日本語が学ばれている国、それがベトナムである。つまり、まずは日本語が話せるベトナム人を見つけるところから始めればいい。
「韓国、中国、モンゴル、ベトナムにおける人気外国語 TOP10」
やはりベトナムにおいて日本語が話せる=先進国からきた人という意味にとられるので、すぐに友達ができる(ちゃんと繋ぎとめておけば)
そういう日本人ブランドをうまく利用し、謙虚にベトナム語を学ぶ姿勢を示せば、ベトナム人の友達が増えるだけでなく、ベトナム語の向上にもつながり、それが将来の商機へ繋がる可能性は十分にある。
以下のフェイスブックのグループには、JLPT(日本語能力試験)を熱心に勉強している若者が2万人以上もいる。→フェイスブックはこういうところが便利。すぐに繋がれる。
私はこういうサイトを通じて、ベトナム語をヘルプしてくれる友人を何人か作った。
NHÓM LUYỆN DỊCH TIẾNG NHẬT N3-N2-N1(翻訳練習ー級二級三級)
④ベトナム語と韓国語が似ている理由
ベトナムもかつては漢字圏だったので、韓国語にたくさんの漢字語が入っているように、数をこなしていけば、漢字語がわかるようになる。
また上級に行けば行くほど、漢字語が増えていくので、特に中国語を少しかじったことがある人なら、他の学習者とのスピードに差がつくだろう。
なぜならベトナム語は漢字が隠されているだけでなく、中国語と同じように声調言語だからだ。
で、なぜベトナム語が韓国語に似ているかというと、以下を見ればわかる。
안녕하세요(アンニョンハセヨ)の正体は、「安寧하세요」である。つまり、アンニョンの部分はもともと漢字語で表記されていたけれども、韓国は漢字を捨ててしまったので、現在は安寧の部分がハングルで表記されている。
同じようにベトナム語も、xin chào(シンチャオ)=こんにちは。という表現も、もともとは「吀嘲」という漢字だったものが、フランスの植民地時代に、アルファベットに変わったということなのである。
ちなみに一番上の漢字比較スクリーンショットは、台湾、中国、香港・マカオ、韓国・北朝鮮、ベトナム、日本それぞれの漢字の種類を比較したものである。
つまり、ベトナムは漢字文化圏(もともとは中国語の冊封国だったので)として、文化的には東アジアである。けれども、地理的には東南アジアになるのだ。
⑤韓国でベトナム語が人気な理由
日本ではあまり人気のないベトナム語だけれども、韓国の書店に行くとベトナム語の本はかなり豊富である。日本よりも格段に上。
それは以下の記事でも紹介したように、韓国人が学ぶ外国語のランキングにも反映されている。
「韓国、中国、モンゴル、ベトナムにおける人気外国語 TOP10」
そう。スペイン語に近いくらいベトナム語が学ばれている。おそらくこれはタイ語やインドネシア語を学ぶ日本人よりももっと多い。
それは韓国がベトナムを重視しているからであろう。以下、外務省のページからも分かる通り、今までトータルでみた場合、韓国がベトナムに投資をしている国では最上位となっている。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/vietnam/kankei.html
いわゆる、累積認可額では、
韓国=4兆4千億円
日本=3兆8千億円
といったところなのだけれど、2017年の投資状況を見てみると、
日本の累積認可額は、すでに4兆2千億円を超えており、今現在(2019年)はベトナムへの最大投資国となる。
けれども韓国という5000万人くらいしかいない国と、1億2千万人以上もいる日本という国は比較できないので、国の規模で言えば、実質的に韓国がベトナムに投資している国のナンバーワンになる。
つまり、それだけ韓国系の工場が多かったり、現場で指示する韓国人などがいるので、ベトナム語を学ぶのだろう。
また基本的に韓国人はベトナム=同じ中国の冊封国で、南北に分かれた国としての共通点を持っていることや、家族をものすごく大切にする国民性として親近感を感じているので、お互いに好き同士の関係のように思える。
「韓国人が、ベトナムと韓国(朝鮮半島)は似ていると思っている5つの理由」
⑥現地採用で就職するという選択肢
ベトナムには現在多くの日系企業が進出している。当然、ベトナム人だけでなく日本人も募集中。またベトナムでは日本語教師がかなり重宝されている。
現地採用で働くことになるので日本よりも給料は低いが、ベトナムの一般人に比べものすごく高い額が支給されるので、高層マンションに住んだりリッチな生活も可能。
実際私は、2010年ころに中国で日本語教師をしながらコンドミニアムに住んで少しリッチな気分を味わった( ´艸`)/
ベトナムが好きで、簡単なベトナム語を学ぶ意志のある人であれば、採用され易くなり、また採用され、ベトナムで経験を積むことで日本に帰ったときにまた転職しやすい状態を作ることも可能。
今後も、日本企業がベトナムで活躍していくことは間違いないと思うので、そういう意味で言えばやはりベトナム語はアツい!
⑦日本から近くて安い国=ベトナム
この表は、タイ(緑)、フィリピン(オレンジ)、ベトナム(青)の国民総生産を比較した図。どの国もうなぎ上りの成長だけれども、この中でベトナムは経済成長が下がっている時期がほとんどない。
また、ベトナムは一人当たりのGDPが安いことからも分かるように、物価が東南アジアの中でも安い。
東南アジアと言えばどれも同じに思えるけれども以下のように、経済的にはかなり差がある。マレーシアなんて先進国…。
この中でミャンマーが一番安いが、ミャンマーより距離的にベトナムのほうが近いので、頻繁に行き来できる国としてベトナムを選ぶのは賢いかもしれない。
そうなるとやはりベトナム語の簡単なフレーズくらいは言えたほうが良いということになる。
ちなみに、一人当たりのGDPを書いていて思ったが、東南アジアではちょっとしたヒエラルキーがあるので、以下参考に…( ´艸`)
「誰も言えない、欧米、東アジア、東南アジア、国籍や人種間におけるタブーな序列(ヒエラルキー)日本人は何位」
また、現在東南アジア諸国連合で人気の言語といえば、タイ語かインドネシア語である。特に日本人はタイ人が大好き。
インドネシア語においては2億人以上の人口、またマレーシアとブルネイは、インドネシア語が理解できるため、(インドネシア語は戦後マレー語をもとに作られているので)インドネシア語をビジネスの機会ととらえて学習する人は多い。
「インドネシア語・マレー語を勉強するメリット、需要、重要性」
またタイという国は日系企業も多く進出していたり、仏教や皇室などのつながりから、日本人がよく観光に訪れる旅先でもある。
しかもタイのバンコクなどはそこそこ発展していたり、キリスト教圏やイスラム教圏の決まりごとにとらわれたくない人たちが、この国を目指す傾向にあると思う。→人生捨てた系白人のたまり場と言えばわかりやすいだろうか…。
もう、タイは人気すぎる…。
けれども、実はベトナムも80%以上が仏教徒と言われている。これはあまり知られていないのかもしれない。
なので、ここがねらい目だと私は思うのだ。
インドネシアやマレーシアのようなイスラム教色(性的な制限が厳しい)もなければ、フィリピンのようなキリスト教色もない、つまり中国に飽きた人が向かう先が、ベトナムではないだろうか?
つまり第二の中国として今後もっと多くの日本人が目指す国になる気がする。
実際、TPPが発効して、もっとも経済成長が見込まれる可能性のあるのがベトナムとも言われている。これはベトナムが地政学的にも、東アジアに分類される部分もあることが一つの要因かもしれない。
以下のURLはブルームバーグによって2015年に書かれたベトナムの成長率に関する記事。つまり世界はベトナムをこのように見ているわけである。
http://www.bloomberg.com/news/articles/2015-10-08/more-shoes-and-shrimp-less-china-reliance-for-vietnam-in-tpp
現在、中国は今までの大量生産から産業を変える時期にきており、ベトナムがその受け皿となるというのが一般論…。
⑧ベトナム語を通じて、ブログや動画でインフルエンサーになる
今やインターネットの利用者が非常に多いので、インターネット上でも稼ぐことができる時代になった。特にブログを書くことによる広告収入、ブランド的価値をつけることによって視聴者を増やすユーチューブ。ユーチューブはベトナムでも視聴されており、ベトナム語で動画を作ることで、日本以外の市場へアクセスすることができる。
つまり、ベトナム語は日系企業に就職しようという被雇用者としてはあまり需要はないが、自らがインフルエンサーになったり、ブログなどで日本の情報を発信する側に立つことができれば、顧客は日本人ではなく、ベトナム人になるということである。
現に、親日外国人なんかも日本語で動画を上げたりしているけれども、これらの動画を見ている人の多くは日本人であり、彼らは日本からお金を吸い上げていることになる。
逆に私の友達で英語圏で有名な Japanese man Yuta というチャンネルを運営している日本人男性がいるけれども、彼の動画もすべて英語で語られているので、英語圏からお金を吸い上げているということになる。( ´艸`)
また、今は物価が安いベトナムだけれども、経済成長が著しいので、インターネットにおける一人当たりの単価も年を追うごとに上がってくるのは言うまでもないだろう。
以下、参考に。
「日本を海外に発信している外国人ユーチューバー(日本語話せる外国人含む)TOP25」
⑨簡単な単語を10フレーズ覚えるだけでもいい
少しフレーズを覚えるだけで、ベトナム人は信用してくれるだろう。少なくても相手にとって、近づきやすい人間になるに違いない。以下の10フレーズをまず覚えてみよう。
このように毎日使うようなフレーズはやはり覚えておくべきである。タクシーに乗った際にも、ベトナム語を少し話しかけてあげるだけで、タクシードライバーも少しは安心するだろう。
またベトナム料理を食べて、英語で「Delicious!」はナンセンスであり、きちんと相手の言葉で、「Ngon quá!」というのが礼儀というものだろう。
また、以下のような挨拶ブックで、挨拶言葉を覚えるだけでもいい。(ベトナム語関連書籍の中でダントツのナンバーワン)
⑩最後に
結論から言うと、ベトナムが好きな人、また東南アジアの人気言語であるインドネシア語やタイ語と差別化を図りたい人、そしてベトナムの日系企業で働いて経験を積みたい人、ベトナムでビジネスを興したい人などは、ちょっとかじってみるのもいいかもしれません。
また一つ言えるのは、「完璧に学ぼうとしないこと」である。やはり英語がもっとも重要であり、英語が分からないとベトナム人から言語を学ぶことも難しい。
なので、ベトナム語のフレーズが50~100くらい言えるようになった時点で終わりにするということも一つの手だ。
人生の中で何を優先するべきか?ということを考えつつ、それでもベトナム語をかじりたい場合、100フレーズくらい。と最初に決めておくほうが一番良い。
このくらいの蓄積があれば十分ベトナムとの繋がりを構築する助けになるだろう。それはやはり、現地の言葉を少しでも理解して相手の文化を尊重する態度が必要だからである。