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「シムケント」最悪のアパートに3週間滞在して取り組んだ事や感想

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「シムケント」最悪のアパートに3週間滞在して取り組んだ事や感想

今年はイランには行かない。と決心したアクタウの1週間。アクタウは都市計画された海もあるとても良い街ではあるが、まだまだ不便な感じが否めなかった。

「カザフ西部「アクタウ」はまだノマド生活には向かない?いくつかのトラブル」

そこでモンゴルに向かおうとしていた私はとりあえずモンゴルの便があるアルマトイに行こうとしたが航空券が高かったため、シムケントに行ってみることに。

正直今までカザフスタンといえばアルマトイ、アスタナ、アクタウみたいなざっくりと回ろうという感じがあったのですでに数週間いたタシケントのすぐ北側にあるシムケントに来るという発想はなかったが、ここに来て全てが変わったという話も含め、この3週間の記録を書いていきたいと思う。

 

①シムケントの簡単な概要、アクセス方法

シムケント(120万人)はカザフスタン第3の都市と呼ばれることが多いが、実際は人口第二の都市である首都アスタナよりも人口密度的に言えば人口が多いのがポイント。

日本からはタシケントまで直行便が出ているのでそこから国境を超えればすぐに行ける街だが、日本人のほとんどはシムケントはバスなどの乗り換え地点としてスルーしてしまう。その理由は驚くほどに観光地的なものがほとんどないからである。

シムケントはカザフスタンの中でも首都アスタナと、ソ連時代の首都で最大の都市アルマトイだけが注目される中、本当のカザフ人の街とも言われる都市。

ロシア語は通じるが、カザフ人率も割と高い方でありウズベク人もいるので、キルギスにおけるオシュのように俺らはカザフ人だという意識が非常に高いと言えるだろう。

そして注目するべきところは他のカザフの都市に比べロシア人率が低い。ここは私が気に入った。

アルマトイなんかはロシア人こそがトップの存在であり、カザフ人はロシア語を話せることにステータスを感じている感じがあるが、シムケントにはそういう感覚はあまり感じなかった。

 

②空港から市内

シムケントが気に入った理由の一つとしてシムケントの空港が小さく快適な上、福岡のように割と市の中心部からそれほど離れていないことだ。なのでノマド拠点としては飛行機移動が楽という点では素晴らしい。アクタウの市内と空港の距離には遠すぎて驚いたが。。

またシムケントとタシケント(ウズベキスタン)は近くにあるのでビザランという意味でもシムケントは今後もっと注目されてもいいのでは?とも思う。

 

③最初に泊まったホテル

シムケントが気に入るのかわからなかったし、アパートをすぐに数週間単位で借りるのもリスクが高いのでまずはホテルに二泊ほどした。目の前にバザル・アクバル(Базар Акбар)というシムケント最大級のバザールがあり、南側にIndependence Park(Тәуелсіздік саябағы)もあり立地も良かった。

 

④ホテルから中心部のアパートに移動(四月後半〜3週間程度)

ホテルがあったシムケント最大のバザール付近から、デパートやショッピングモールが集い公園もある中心部へ。ほぼ徒歩圏内だが日差しがきつすぎたのでタクシーを利用。

 

⑤借りた中心部のソ連式アパート

お部屋は公園の前にあり、窓から中心部の交差点も見える立地。建物自体はソ連時代に作られた古いものだった。実際にbooking.com で写真をみた段階では、階数や窓からの景色はなかったが、ここに来てみてこんな上層階の部屋で非常に見晴らしの良いアパートだと感激。

特に季節的にこの時は春だったので朝の芝生からの匂いだったりが北海道の春に似ていて、とても気持ちが良かった。またこのアパートは古かったがお風呂(バスタブ)は非常に快適で、1日6時間などのレッスンを終えた後のバスタイムは最高だった・・。

 

⑥アパートを借りる際に起きたトラブル

※お部屋からサッカーグラウンド方面を望む

アパートに移動する初日にレシートをすぐ発行してもらえるか問い合わせると、レシートなんか誰もすぐに発行しません。と言われる。

私はbooking.comのようなサイトでお部屋を借りる時は、1泊ならそこまでこだわらないが、数週間単位となると、支払った支払ってないなどのトラブルが起きないようにレシートを要求する。クレジットカードで支払ればいいのだけどこういう国で外国人がお部屋を借りる時に現金で払うことが多く、支払ってしまった段階でレシートがないと何かトラブルにあったとき、泣き寝入りするしかなくなってしまう。これはウクライナでの苦い経験がある。

booking.com のカスタマーセンターに連絡することでこれは解決。

初日部屋を案内してくれたロシア系の美女?は非常に礼儀正しかったが、彼女がこのアパートのオーナーではなく、SMSなどでやりとりしていたオーナーの態度は非常に悪く、しかもこのアパートを延長する際に現金で支払うことになった時アパートにやってきたのは前回のロシア系美女ではなくカザフ系の私より少し年上くらいの女性だった。

そのカザフ女性が部屋に土足でガンガン入ってくるし、部屋をノックする時もドンドンびっくりするくらいの音。おまけにSMSでやりとりしているのに、事前に来る時間なども言わずにいきなり来るわけだ。。

とはいってもこれがカザフ人女性ね。ってことで私はグッと抑えた。そして作戦Bにうつり、媚びることにした。このようなタイプの人間は自分に自信がないので自分を強く見せているのかも。と察したからだ。

つまり私は言うことを聞くような態度を取るようにした。すると、相手側もかなり友好的に心を開いてきた。

またこのアパートでは掛け布団が獣のような匂い(多分男性がずっとこのベッドで寝てたのかも)がして、どうしたらこんな匂いになるのだろう?どうして洗わないのだろうと疑問にも思ったが考えるだけ無駄なので押し入れに封印した。

ちなみにベッドシーツは洗濯してあって綺麗だったが、滞在中に体のほんの一部に小さなポツポツが何箇所かに現れた。おそらく小さい虫がいたのでは?アルマトイやビシュケクに移動してからはそれがすぐに治ったので・・・。

 

食材・料理

ノマド生活で私が一番重視している住居環境と料理。カザフスタンには米が売っているのでそれを炊いて、カレーの調味料と野菜、鶏肉を入れたものをよく食べていた。たんぱく質もちゃんと取りたいし、痩せないようにご飯も多めに食べることができる環境だった。特に私はしょ糖は一切取らないということを2022年から始めているが、シムケントの食材事情は工夫すれば全然それも可能だと感じた。

 

⑥ショッピングセンターを把握することは重要

シムケントの中心部にある交差点には、Mega Planet という大型ショッピングセンターがある。私のアパートから5分くらいだったのでここで食材調達したり、本屋さんで本を読んだりしていた。上のツイートに載せたショッピングセンターはそれよりも新しいシムケント・プラザ(Шымкент плаза)。ここも中心部の交差点から南に行くとあり、1km以内。シムケント・プラザにはスーパーマーケットが入っていなかったのであまり行くことはなかった。

 

⑦シムケント北部の図書館

私がノマドをしている理由はその土地の言語を勉強するということがメインであり、ロシア語崇拝が強いカザフながらも今回シムケントにじっくり生活してみることで、カザフ語の地位も少しずつあがっているのかな?と感じた。

書店でカザフの本をとってみたり、図書館(Әл-фараби атындағы қалалық ғылыми-әмбебап кітапханасы)に行ったのもそのため。

さて、私は図書館よりもこのシムケント北部の開発されたエリアが気にいった。中心部のようなソ連にあるような街とは違い、少しモダンな感じがあり、歩いている層も割と収入が高いように思えた。旅行で来ていたら絶対に行っていないであろうエリア。

 

⑧シムケントに住む人種と、カザフ人の態度

アルマトイは完全に上から目線的な人が多い。それはロシア人の比率が高く、かつソ連時代の首都であったプライド、人種のるつぼ的な社会では気を張っていないと生きていけないからであろう。最近になって新しく作られたカザフの首都であるアスタナはロシア人率がアルマトイよりも低く、またカザフ人の力で作った近代都市であるためか、そういう態度は一切感じなく、協力的な空気がそこにはあった。

ではシムケントは?

私が感じたのはここシムケントこそが本当のカザフ人を代表する街だと思う。

カザフ人: 67.47%
ウズベク人: 17.69%
ロシア人: 8.91%
アゼルバイジャン人: 1.74%
タタール人: 1.01%
その他: 3.18%

シムケントはチュルク語系を話すカザフ人+ウズベク人だけで、84%にもなる。中央アジアの大都市では必ずといっていいほどロシア人の比率が20%ほどあるが、ここではロシア人の比率は非常に低い。

アルマトイで20%、ビシュケクで16%、アスタナでさえも、12%ほどはいる。

タシケント(ウズベキスタン)もロシア人率が低いが、カザフ人はウズベク人に比べさらに東アジアよりの顔立ちに見える人が多いため、シムケントの中心部を歩くと、ここは本当に中央アジアなの?と思う場面もいくつかあった。

そしてアルマトイは本当に多様な顔立ちで溢れているが、シムケントはキルギス南部のオシュでみたような素朴な顔立ちのミックスしていない北方系の顔立ちが多かった。これは新しい発見だった。いわゆる日本で言えば田舎っぽい顔立ちというのだろうか。

そういう意味でも、ロシア語圏の間でシムケントはロシア語が通じない、ロシア人は差別されると言われているのがやっと理解できた。→実際はシムケントでもロシア語話せる人はたくさんいる。

ちなみに中心部にはインド人の若者がかなりの高確率で集団で歩いている。あれはおそらくキルギスと同じように医学生か何かだろうか。

トルコ人がこちらでビジネスをしていることもありたまにいる。私は英語の話せるトルコ人に中央アジアで何度も助けられているが、今回も助けられた・・。

また、カザフ人は全体的にやはりキルギスより平均身長が高く、男性、女性ともにスタイルがよく確実に日本人の平均よりもモデルっぽい体型の人が多いと感じる。これはカザフ全体で言えることかもしれない。モンゴル的な骨+西洋的なものを取り入れたからなのか、女性は華奢というよりもしっかりした骨格を持っていてわかりやすくいうと富永愛みたいな人に会う確率は日本にいるよりも高いと感じた。

 

⑨3週間、取り組んだこと

モンゴル語単語→この時点でモンゴル語単語の理解度は他の言語に比べて全然進んでいなかったが少しずつ始めた

インドネシア語文法強化→1年に入ってくるか入ってこないかの言語だが、一人インドネシア語の生徒さんが入ってきたので文法書を精読し、再復習をした

ロシア語の本を読み漁った→お風呂に入る際はロシア語で、思考は現実化する。という本をひたすら読んで潰した。

特に、ロシア語の黄金期に来ているということはもう少し詳しく書きたい。

春の風が窓から入ってくるこの季節にロシア語の本を読んだことはとても有意義だった。お風呂に入りながら単語や文法のわかるところを潰しつつ、わからないところに下線を引く作業などをした。

フレーズや単語を大量に覚えたりシャドーイングで発音をよくしたり、ロシア語検定の文章は読んだりもしていたが、こうやって1冊自分の好きな本を買って何日もかけて向き合うということは今回が初めてかもしれない。

そういう意味でもシムケントに住んだこの3週間は、ロシア語の文章に多く触れたという意味でも有意義だったと感じる。

このシムケントの後、私は大嫌いなアルマトイにアパートを借りてみることになる。

「大嫌いだったアルマトイが好きになれた理由と、その1週間の中身」

-ウラル・チュルク・モンゴル系言語, ノマド視察・ノマド滞在記

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